青山田歩歩
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令和六年 一月から始めました。
宜しくお願い致します。

クーラーの風苦手なり肘痛む 好み度外視七分袖の夏
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空咳は困りし時の合図なり平静装ふ儀式の前の
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下期来て気持ち新たな早朝に採るを延ばしたトマト深紅に
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空撮が追ふ単行列車は海沿いを 待つ人居らぬ駅舎も映り
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真っ直ぐに行かば正解知りつつも右に行きたき たまにそんな日
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エアファンを友にも向けし女子高生 夏より熱くBTS語りぬ
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文月が来らば飾らる七夕の笹を揺らすは青田の風なり
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東雲に鳩鳴く朝の平和なり音せぬ町並み静かに歩く
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反戦を唱うる口で菓子を食み文字だけ拾う平和の国で
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夕の空 短歌うたの神様降りて来ず 早よ帰れよと ただ吾を急かす
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週の明け律儀に梅雨は戻り来てしとしと細く音なく降りけり
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人住まぬ坪庭の木に絡みつく昼顔の花侘し夕暮れ
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草刈りて青野の匂ひに安堵する梅雨の晴れ間の百草手強し
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緑陰を一人出づらば一人来て同じ挨拶猛暑日六月
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ぽつり立つ清流の岸の釣り人に幾年経てども亡兄が重なり
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二時間余二つ県超へ湯に入らば湯煙り向こふの方言温し
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朝市を覗き歩かば懐かしき老人会で編みし伯母の籐かご
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梅雨晴れ間しばし賑わふ公園に赤児はじっと遊ぶ鳩見る
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暑くとも日射しが欲しや今日の日は干し物揺らす少しの風と
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まあいっか どうにかなるを呟けば心や緩みを楽にする
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つまの趣味 畑と映画とバイク乗り 雨音続かば家シネマの日
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浮かび来た 気に入りフレーズもふ忘る 五七つらなり空に彷徨ふ
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あっさりが心守れる距離と云う 見出しに同意す休日の朝
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朝の陽も赤き夕陽も各々おのおのの背中照らすやいたわりを込め
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出入り口蚊よけグッズをぶら下げし これにて夏の始まり覚悟す
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平日の朝に聞こゆる生活音一日ひとひの始まる合図となりて
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緑分けラリーするごと道行かばポツンと家ありテレビで見る様な
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夏そばの花の白きや初夏の色 新蕎麦味わふ 村の七月
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断捨離で幾度謝っただろ亡き父母に 想ひ出そっと絹に包みぬ
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念願の断捨離、庭活ほぼ終わりたるを知る意味心に刻む
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