青山田歩歩
170
190
投稿数
540

令和六年 一月から始めました。
宜しくお願い致します。

本能のままに歌ひて眠りたる鳥の如しに人もなれたら
29
道なりの常緑高木つと途切れ 目線上ぐれば青空飛び込む
29
おじさんとおじさん化した女子達が互いに笑ふ なんかいいなと
30
国宝の映画に思ふ血筋とは 世襲語るに少子化のあり
30
朝五時半エンジンかける青年のナンバープレート遠き故郷の
38
脳トレのアプリに変へて短歌うた始め花鳥風月探す朝夕 
32
スマホには写真にメールスケジュール過去も未来もよりも知りて
33
足早に人の行き交ふ地下街に世代巡るを今更に知る
33
思ふまま心の淵を詠む人の何処にしまわる優し言の葉
43
クーラーの風苦手なり肘痛む 好み度外視七分袖の夏
38
空咳は困りし時の合図なり平静装ふ儀式の前の
33
下期来て気持ち新たな早朝に採るを延ばしたトマト深紅に
36
空撮が追ふ単行列車は海沿いを 待つ人居らぬ駅舎も映り
33
真っ直ぐに行かば正解知りつつも右に行きたき たまにそんな日
37
エアファンを友にも向けし女子高生 夏より熱くBTS語りぬ
31
文月が来らば飾らる七夕の笹を揺らすは青田の風なり
32
東雲に鳩鳴く朝の平和なり音せぬ町並み静かに歩く
47
反戦を唱うる口で菓子を食み文字だけ拾う平和の国で
40
夕の空 短歌うたの神様降りて来ず 早よ帰れよと ただ吾を急かす
37
週の明け律儀に梅雨は戻り来てしとしと細く音なく降りけり
40
人住まぬ坪庭の木に絡みつく昼顔の花侘し夕暮れ
48
草刈りて青野の匂ひに安堵する梅雨の晴れ間の百草手強し
35
緑陰を一人出づらば一人来て同じ挨拶猛暑日六月
37
ぽつり立つ清流の岸の釣り人に幾年経てども亡兄が重なり
41
二時間余二つ県超へ湯に入らば湯煙り向こふの方言温し
38
朝市を覗き歩かば懐かしき老人会で編みし伯母の籐かご
38
梅雨晴れ間しばし賑わふ公園に赤児はじっと遊ぶ鳩見る
45
暑くとも日射しが欲しや今日の日は干し物揺らす少しの風と
38
まあいっか どうにかなるを呟けば心や緩みを楽にする
33
つまの趣味 畑と映画とバイク乗り 雨音続かば家シネマの日
39