青山田歩歩
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令和六年 一月から始めました。
宜しくお願い致します。

無心にて この叙景短歌うたに詠みたれば そよよの風も心に吹きぬ
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雨続き秋は静かに深まりぬハロウィンを待つかぼちゃのランタン
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山里の土産真白き濁り酒 一人手酌す秋の宵闇
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老人は皆が同じに見へるらし本当にそうかと見てみる待ち合い
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音楽の神ビートルズ 足跡辿りてリバプール四十年よそとせ経てども港町眼裏まなうら
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ようやくに今年の夏も終わり告げ片手に足りる思ひ出仕舞ふ
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森に入り リースとなるよなつる探す 松ぼっくりも此処にいるよと
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ボート池 舟は浮かべど人居らず冬鴨来ぬかとアメンボ遊び
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朝だけは おはようさんと起きてくる夫が手に持つ農業手帳
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友語る韓国ドラマのあるあるを見てない友まで笑ふ飲み会
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寝転びて窓より四角の空眺む高き青空秋を語りぬ
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初霜月 里も華やぐ秋祭り 襷のおとこ飾り馬引く
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人生はメリーゴーランドの羽根の馬 駆けては戻りまた空駆ける
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雨の昼 何処に隠れしムクドリよ昨日は青空欲しいままにし
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スーパーの横ある空き家緑色 草木延び来て平屋支配す
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元気そに自虐を言へば笑へるも 言わればへこむ老ひのプライド
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運動会 練習隠れて見しママの気持ち分かりて親子にエール
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日の落ちし虫すだく道牛の歩で歩かば不意に子犬じゃれ来る
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頑張れと明けてなほ鳴く虫時雨 東雲明るし雨直ぐ上がる
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昨秋に似たよな短歌うたを詠んだかとおぼろな記憶確かむる朝
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過ぎし日の写真めくらば懐かしきそして楽しきそして寂しき
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何もなき路地に一本曼珠沙華群れて咲かねばどこぞ寂しや
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段々に明け遅くなる長月にゆったり生きろと朝の伝言
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吾亦紅われもこう この曲聴かば泣けてくる 秋の彼岸のセンチメンタル
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野菜干し天日返しもまた楽し地味な幸せ風に揺れをり
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街路樹に色なき風の通る朝 記録づくめの夏にさよなら
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山のさと水路の鯉に水ぷりん黄金の稲穂に癒さる秋の日
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店入らば有名人とのツーショット蕎麦屋の女将のこなれし笑顔
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秋風に伸びすぎ背丈のコスモスが所在なさげに結われし国道
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彼岸には暑さに逃げし盆を詫びゆっくり墓前に語りてみたし
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