義母とゆくお墓参りの道のべにおおいぬふぐり見つけ摘みたり
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春ゆくをまわり道せむ 手を繋ぎ月の蒼きに追ひかけられたし
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透明の水彩画からこぼれ落ちだいじな欠片かけらうまくけない
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久々に 風邪をひいたか 重い腰 上げて加湿器 お手入れからだ
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「花は咲く」ピアノかなでる学生の仙台空港弥生の空に
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夕方はすみれ色してまほろばの如く優しく染まる街角
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凍らせた感情溶け始め痛む18年目のサバイバルにて
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砂塵より 花粉舞い散る 舗装路の 公的工事の 適正を問う
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いただきを 目指せ 困難 有ろうとも 高い場所ほど 風吹くものだ
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バスの外いつも通りの街と人 いつも通りがありがたい今日
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「もう」なのか十五年とは「まだ」なのか震災の日から十五年過ぐ
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風止んで 瞬く空や 暖を取り スマホ立て掛け 聴くドビュッシー
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ちぐはぐな組み合わせだね冬コート 春を先取り白のタイトスカートタイト
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サックスの音色の響くライブにはナベサダさんの柔和な笑顔
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忘れない 君はここにいる 受け継ぎし 孫のしぐさに 君生きており
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人肌を忘れたてのひら愛されぬよりも愛さぬことをこそ憂う
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いい嫁を 演じるつもり ないけれど 遣う気の分 魂抜ける
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二十年前のわたしが綴ることまだ何ひとつ叶えてないよ
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街明かりと 星の灯りの ボーダーで グズグズしてる 春分け近し
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予定見て 今日行くところ あるだけで 心うきうき 朝が始まる
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名も柄もわれに似ているボケ木瓜の花 木偶の坊にも春の彩り
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娘から投函頼まれ必ずと愚直に手で持つ言われた通りに
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死ななくていいんだよって理解わからせて機械になりきってきた身体に
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クシナダは 春の陽を浴び プラチナの 光りを放つ つるぎ のような
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君からの 『竹踏み』するたび 運動バカの君と共にいし 日々あたたかし
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思い出は 巡る季節に 風化して この春消えた 君の面影
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メイドイン ジャパンの武器で あの子らが ころされる前に やめてください
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野花詠み妻偲ぶひと我に沁む はじめて知った「狐の剃刀」/キツネのカミソリ 
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卒業を見守る親の列長く親の歩みも一段落か
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混み混みの イオンで気づく 春休み 子らの笑声に 周り明るし
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