満開の はなのもとにて 我もまた 息絶えてみたし 望月の頃
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この世から逝ってしまった人達と桜の下でおしゃべりをする
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花見へと一三八タワー駐車場どこもかしこも満車満車
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毒親の歪んだ愛に育つ子は一生愛に不自由するんだ
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模様替え したくなる春 『春』の字は 『新』に見えたり さあ、スタートだ
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花前線 桜前線 恋前線 開花の時は 待つ恋に似て
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移ろいの四季の描写に飽きは無く自転車辞めぬ理由の一つ
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真実は人の数ほどありますが事実はひとつしかないのです
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私にも家庭と離れる日が来るの朝霧夕霧たつ北の街
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君だけに纏いて包むあたたかな春の微風よジェラシーも消せ
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山頂に捧げしカフェの湯気へ乞う友との無事の劔の下山
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春霞立つ雪の辺の道しるべ来よと振る振る狐の尻尾
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しんとした 病室にひとり 過ごす夜  廊下行き交う足音さえ恋し
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仕事終え 千鳥ヶ淵の 桜愛で お茶を一口 幸せ感じ
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あかつきに 寝覚めて 十首詠みて恋ふ 雲と見まごふ 白き花枝はなえだ
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思ふままソロ花見する楽しさよ日常離れて右手に酎ハイ
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春盛り髪邪魔になり留めてみて結んでもみて切る洗面台
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散り桜 逝きし誰かれ そこ此処に蘇りしも言葉交わせず
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五00キロ 離れし友を訪ね行くプチ家出だと高一の孫
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菜の花は今茹で上がり厨には蒼き香りと春が拡がる
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叙勲いさおしの記章を磨く術もなく 認知わすれの父は私を呼ぶなり
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母の負を父のいさおで拭ひ去り 私は独り介護あしたを編めり
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今日までを過ごした仲間に手を振った 永遠とわの別れになる予感秘め
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死ぬ事は怖くないけど遺された母が不憫で頓挫している
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七十路の君の復職迫り来て震える凝りを溶かす山の湯
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怨みごと言えば切りなくあるけれど幸せな今それも引っ込む
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山肌を 染むるとばりの 残照に 君の面影 重ね映さむ
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真新しランドセル背負うひい孫の写メを写真の夫にかざせし
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離れない流氷こおりのせいか北風のやけに冷たい卯月朔日
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土筆から花粉を取って料理した間違いなければムツゴロウさん
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