理解してないのにみんなと一緒に笑ってたのが即座にバレた
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この場所は満ちすぎている 切り傷をよけられぬ程のヒカリの結界
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はぎれ布糸くぐらせて膨れだす 手紙が来るってあり得ない妄想
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受験とは 模試に追われる シャトルラン 疲れて休む ことなど出来ぬ
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十六夜の明き月の傍らを星粒の如飛行機の行く
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痛くない傷に限って誰からも見つかりやすい場所についてる
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どこからが空か海かもわからない大きな碧から生まれて還る
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夕闇に 沈む街並み 休日の 仕事終えた身 ホッと包みし
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あきつ風 雲の通ひ路こころあらば ふみ吹き寄せて人に届けよ
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朗読会 奇跡を集め 音楽と 宮沢賢治に 酔いしれる秋
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秋雨は 涙色して 降るようで 忍耐強く 静かに落ちる
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溶け残る角砂糖こそ甘かりし夜更けてそこに灯る思い出
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「こっちです」と俺がボールを拾ってあげる前提で声かけられ
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向かいあう塗りの剥がれた狛犬もちょっとうれしげ金ピカの秋
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行く道は次第次第にくらくなり浮かんで消える面影増えて
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土曜日は 仕事場近く 焼肉屋 限定串カツ 並び楽しみ 
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患いて 焔の玉を腑の中に 抱えし痛み 君取り除け
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泣きたくて 入ったトイレ 汚すぎて 夢かと思った 現実だった
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ただ黙し 憧れて生きむ 胸の闇に 閃光の花火 轟きて開く
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遺書書いて自殺しようと決めたのに屋上のドア鍵かかってた
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ググるとかジワるテンパるカミるよに 「オオタニる」とかバズらないかな
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闇夜でも ムーンライトとふ 焼き菓子を かざして見せむ 中秋明月
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あの店のこのパン一個で表せる小さく大きな今日のしあわせ
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あの頃に思い描いた大人とは程遠いけどホームへ向かう
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秋口は 哀しき夢を 見ることの 多くなりけり 虫の音に明け
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温かい茹で栗両手で持てるだけ持って走って届けに来た子
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時を超え ぬちどぅたから 受け継がれ 御嶽うたきの祈り 永遠とわに続けと/改めて戦後80
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この場所に消えゆく君の痕跡が記憶もうすれ濡れもしない雨
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しとしとと 雨の降る日も いいもので 雨垂れの音 雑踏かき消し
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この後は我々の顔にぶつかるバカな虫の名を決める会議
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