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来る年は 言祝ぐうたを 詠めるよう 願いを込めて拭き掃除する
39
故郷の冬は寒くて冷たくて夜は暗くて星が綺麗で
48
お野菜は三食取りなと言った日から 確かに歳を取った気がする
18
もふもふの
愛犬
(
いぬ
)
の形の空洞を抱えて生きる ささ身を供える
16
足下に からだくっつけ 横になる 年老いた犬 ふわりあったか
29
切り開く未来の意味を持つと知る 父が娘へ 贈る包丁
38
やる事が 終わらぬうちに また別の 優先順位が 割り込んで来る
39
転寝
(
うたたね
)
のふくらはぎから沁みてくる猫がいてくれることの幸せ
18
簡単な 引き算すらも
儘
(
まま
)
ならぬ
傾
(
かたむ
)
いていく 我の
脳力
(
のうりょく
)
29
今日も待つ昭和レトロの喫茶店指切りをした仲でも他人
24
「撫でさせてやってもいいぞ」と横たわり撫でるまで猫はそこに居る。ずっと
16
気負い過ぎ空回りする吾を見て楽に行けよと風花の舞ふ
51
惜別の気持ちを込めてザクザクと踏む霜柱少しおどけて
51
帷降り 風に抱かれた 月の下 荒れた世界で ただ我独り
12
焼けた雲 離した君の手 時経つも 目蓋によぎる 話した夢の絵
13
幼少に祖母と過ごした春の日がふと蘇るセビアの色にて
45
カーテンの隙間からさす陽の光 私の闇夜も照らしてくれれば
15
こんにちは、僕らの夢まで行きましょう。手を繋いで、ほら駆け出して!
8
図画工作評価一の奴が描くみたいな 空しやがって あっぱれ三月
12
履歴書の特技の欄にいつか書く「自分の機嫌 取るの上手いです✴︎」
12
四千キロメートル北へ行く旅の途中の白鳥
(
かれら
)
そっと見守る
20
雪解けて道幅広くなった帰路春を思えど不馴れな景色
24
踊る猫の瞳の向こうの鉄塔までおいで うろこ雲なら僕が殺した
6
一晩で春には成らぬグラデーション嵐の夜の風音を聴き
20
コンクリの隙間を割って首もたげ 咲いたタンポポ 春よ春よと
48
ビブラートきかせて叫ぶ愛の唄 あなたの胸を震わせられたら
8
レコードの 傷で 針先 飛ぶ様に まぶたの奥で よみがえる日々
22
このラーメンを食べてる中倒れたらそのまま死んでいるのだろうな
6
雅
(
みやび
)
やか
川面
(
かわも
)
に踊る
大鷺
(
おおさぎ
)
の群れには音も波も立たざる
14
思ひ出はいつも季節に寄り添いて春を辿れば桜のありけり
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