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日々眺む伊吹の山に登り来て途中で降参心残して
24
揖斐川へ夏の終わりの「鮎料理」今日の気温は熱燗が合う
29
良き父の 姿になりし 君の
人生
(
とき
)
喜び吾も 母の道ゆく
15
朝の陽を あったかいなと思うほど 山の空気は冷たくなって
21
春陽にタイマンするは父墓前少女となりし月命日かな
10
思い出は哀しからずや二人紀行心詠みすること楽しけり
12
野仕事の夢中になりし時がいい汗流れ落ち憂い浄化す
16
寂しさをふところ深く包んでくれたあの日のあなた親鳥だった
13
旅途中立ち寄りしあのさくら寺先逝くあなた納めし初秋
10
雪の街たはむる娘眺めつつ遠きかの日にタイムスリップ
11
初宿の語らうことぞ楽しけり今宵は眠れぬ雪の宇奈月
9
海崖に荒波打つる東尋坊聴きしに勝る柱状節理
8
邂逅は常なる内の
泡沫
(
うたかた
)
に ひそやかな
色彩
(
いろ
)
耳目澄ませば
12
穴なんて そこいら中にあるだろう おまえの
笑顔
(
かお
)
が 忘れられない
11
孕まされ 羽蟲育てて膿み堕とす シアワセだろう 潰してやろか?
8
押しちゃ駄目なボタンを君と全部押す どうせ世界も終わることだし
5
この國は どうでもいいことだけ煽り 悪い奴らは野放しの糞
9
アニヲタが 世を還るならテロリスト 喪うものない 死すれば2次元
10
必要とされない話すことできず 要らぬ存在 それでも生きる
16
父逝きて吾子寄り添いし傾聴これが俺からのオヤジ孝行
15
暇人が 正論ぶって抗議する ムダな業務を増やすなカスが!
14
懐かない猫のあくびに報われたような気がした夏の終わりに
14
しろは白くろは黒だと言えぬから 見るものすべて灰色になる。
21
夢だからダメージないし大丈夫ゾンビと俺が服被っても
9
生田の地 試験行なう 丘の上 初秋の風は 我を
援
(
たす
)
くか
10
天下楼ひとり立ちたる太閤に大地ひらける空のはてまで
18
白黒で はっきりさせないこともまた 美しさかも 百鼠色
58
急流のようスーパーの人混みをすり抜け走り去る子供たち
10
三十八でツインテール五十で婚活日本まだまだいける
6
殺生は好まないだが本日がこのゴキブリの命日となる
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