哀しみを赦せる日々がやってきた 水を湛えたスポンジを押す
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大陸の 友と語りて笑いあう 小さき外交 祈りかさねて
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霜月の夜空 冴へをる 一等星 南に土星 フォーマルハウト/魚座の一等星(フォーマルハウト)
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イカロスの蝋とわかりし子育ても 低く自由に羽ばたけ空に
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熱帯に育ったバナナ冷やすなと異動の君があおるバーボン
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「幸せになるため人は生まれる」と 電車の遅延が誤魔化した
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​かじかんだ 淡桃色うすももいろの 吾子の手を 包むこの手で きみ守りたし
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山茶花の花びら降るる日溜まりの僕に秋の日静かに降るる
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この顔にピンと来なかったとしても君はそのまま幸せであれ
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肩触れる 微かな熱に 重ねきし ときの記憶 静かに沁むる
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令和でも 霜月師走しもつきしわすへ 変わりけり  雪でも舞えば なおぞ嬉しき
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太陽になれない我は月になり 静かに君を照らし続ける
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山芋も皮をかなくなりました 手抜き料理は破竹はちくの勢い
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納豆に日頃の苛々ぶつけても健気に美味い ごめんね。納豆。
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焼酎のソーダー割に柚子ザクザク「酔いどれ天国」一人気ままに
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柿の葉をかき集めては思い出すみなで集いて落ち葉焚きし日
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降車せしホームにて腑と見返りぬ ひむがしの十三夜の視線
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風邪ひかないようにね、と 膝小僧気遣われ ちょっと面映し 49歳>八百屋にて
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夜ふかしがこんなに楽しいことなんて もう死語となる「花金」たの しむ
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モーレツを装うスーツ纏っても毛玉だらけのパジャマがイチバン
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つり革に 初めて届き 喜びて 記念日だねと 言ふ吾子愛し
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寒風かんぷうに 耐え抜く蜘蛛へ 落葉らくようは お先に逝くねと その生を終え
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爪切りに小さな教会描かれて師走なればとしばし眺むる
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体温と 同じ温度の 鼻水が 気づかぬ間に 人中濡らす
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三十年住み慣れた家を後にする また新婚ね 小さなアパート
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君が2個歳上なのは分かるけど苗字にちゃん付けで呼ばないで
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雀との距離が縮まった気がして逃げる彼らの鳴きまねをする
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三十年ここで寝たんだ このベッド あるじ無き部屋 淋しさつのる \ ようやく独立!
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八本の腕に見惚れるくすの木に「エイタム」などと名付けてみたり (ヘブライ語で「隠れ家」)
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遺書にするつもりだったが内容がボカロ曲の歌詞みたいで萎えた
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