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墓参終え伊勢を巡りて帰り来む杖つきつつも春の陽を浴び
44
次年度の 事業計画 練りながら 部下のクレーム 溜息混じる
26
スギ終わりヒノキまでの隙突いて布団にうららな陽をたっぷりと /花粉はまだ続きます…
29
昨日まで蕾も今日は咲いていて眺める吾は歩みを止めて
13
間際まで宿題しない夏休み
爺
(
じじい
)
の今も変わっちゃいねえ
23
市役所は どこですかと問う 留学生 まっすぐな瞳に エールを送る
21
主役より福神漬けのパリパリが勝っちゃうこともレトルトカレー
26
かりん茶の湯気に喉をあずけつつ「悪くないよね」インフルの春
29
人詠みし歌の葉に知る季節かな花はもも色うたかたの夢
26
『ちゃいるど』てふ歯科医院にかかりし子のそのまた子の 旅立ちの春
14
枝ぶりの構図瞼に 老木は枯損木となりて久しき
19
貼り紙に「子の卒業」と書き まちの接骨院は 春の休診
24
施設より帰宅の道を探すよに「どやってきたの」と何度も
義姉
(
あね
)
は
26
エネルギー保存が真というならば 君に渡した 熱の行方は
9
白霜の ろうのかげそふ ふゆの夜に 遠くにほへり うらもえのはな
7
おにぎりを二つ買ったらお茶オマケおっと嬉しいおこわが美味い
25
桜木にそぼ降る雨の染み入りて薄墨さえも春のはじかみ
23
富士の嶺にかかる浮雲かくせしを払わざらなむわれならなくに
12
ユキヤナギ ぽつぽつ残る 帰り道 風は柔らか 桜咲き初む
33
あなたへの届かぬ想いしまい込む朝の光に桜ちらちら
21
温室に滴る苺の甘さほど想う気持ちは夏を待てずに
29
白湯を飲みほっと息つくマグカップ雪の降らないこの街の白
20
君が去り空白ばかりのひと日には花の下にてひとりで歌おう
25
美酒なれば春の灯りに寿ぎの影揺れはじむ
間集
(
まつ
)
りの宴
16
ささやかな夢に酔ひたし
輝々
(
きき
)
の春あてなき浮世に花を愛でつつ
28
薄日射す うつむく姿清々し 野に咲きそむるカタクリの花
27
哲学の桜並木を歩む二人は言葉交わさず銀の館へ
13
ぼた雪の 椿枝垂れる 春の朝 雪の間に落つ くれない滲む
15
したいことあふれぬようにしまう箱さがしておりぬ…はなはさかりに
17
年なのになんでそんなにツヤツヤとしているのだと禿見て言うか
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