人の世の 常とはいへど無情なり 親しき友の鬼籍の報せ 
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池回り一、五キロの遊歩道 風のランナー吾を三回抜きさり
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別れの日散りゆく花に送られて残り香撒きつ花道去りぬ
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本来の 役割果たせず やさぐれて フテ寝している エアロバイク 
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はな咲くも 風雨が散らし 形無かたなしに  憂世うきよを写す 春嵐しゅんらんの候
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ほろ酔いの花渦まいて桜みち春の嵐に蒲公英の咲く
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夜を裂く百足起こしの春雷よ何もせぬから刺すなと告げて
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校庭のソメイヨシノも静まれり学科授業の開始を待って
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悔しいよマイクを持つと歌えない爪の先まで唄っているのに
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花は散り 桜の珈琲淹れる朝 淡きにほいに 満たされていく
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豪州の肉を噛みつつ和牛とはかくも遠きか年金の日々
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「重たいか」心配そうに母の声 荷を持つための我が手なりしも
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大丈夫サンタのいない子供たち僕もこうして何とか生きてる
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雨打たれ 散った桜は 悲しげも 隣に咲いた 藤は輝き
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聞き慣れた 値上げインフレ 少子化も 現時点では 序の口という
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痩せないといけないのかな?寝る前にとりあえずやるストレッチだけ
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残雪に うさぎの姿浮かび出で 雪解け水が田に満ち光る 
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雨の日に雨を歌ひし曲聞かば ひととき昭和がワープし戻り来
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汝が心鈍き我さへ絆しけり満てぬ思ひを独り見つめぬ
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雨風あめかぜは今がピークかお勝手でじきに帰るだろ家族を思う
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戻らばや花かんざしの童女わらはめの姿包みし春の夕暮れ
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書くことも 読むことすらも 遠ざかり 私の文字は 未だ汚い
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昼休み ウキウキ見るも今は無き 猫の鳴き声 響く新宿
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今も今 桜前線 北上中 例年よりも 気が早いらし  
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催花雨を草木に注ぐ雷神ともう一度だけ誓いを交わす/折句・さくらもち
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そとでてみれば 春の言の葉あふる 舞ひぬ初蝶はつちょう 笑ふ草花
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青春のあわきを知らず老いという深き静寂に独り入りゆく
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回覧板 入れるにしては 難儀する 小洒落たポストと 格闘してきた
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あしひきの山切れるところ古屋連なり 日入る海に雪崩れん如し
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塩づけの葉桜つつむ知恵人の想い香も馳せ道明寺食む
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