高層のベランダからは憧れのキキの魔法が翼を広げ
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臆するな誰もが他人に興味無し だから背筋を伸ばし歩けよ
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硫黄風呂10まで数えて火照ったら 今年最後の空気が冷ます
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大またを 開いて今年を のぞき込む 一年の兆し 大吉と見えたり
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歌で知る 歌しか知らぬ あの人も 良い一年で ありますように
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薄明かり 初日の出を待つ控え室 外で焚き火にふーと吹く音
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こんなキャンプしてみたかったとはしゃぐ父 おでんとあったまったどぶろく
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初だとか 早々だとか 考えず この毎日を 変わらずおくる
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幾たびもゆきつもどりつした道をまたゆく春のあらたなる日に
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昨年の暮れより引きずる動揺は急なる旅にて一時忘れて
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金色の薄き花びら春まとい蝋梅の花静かに咲かむ
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九時五時で 部下に残業 おしつける 課長に物申せば パワハラだとよ
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人知れず故郷離れた私にも 年賀の便りが一枚届く
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初夢にゲスト出演してくれた 鷹よ今年をどうかよろしく / 二〇二六年元日
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意味の無い 問いかけですら すり抜ける やけに風吹く 満月の朝
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「心配と 心遣いは 違うのよ」 この仕送りは 生存確認
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夫婦喧嘩 年末年始も 変わりなく これが我が家の 通常運転
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我が妻の 悪口雑言 なかりせば 体調優れぬかと ひそかに心配
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どこまでも 上り詰めては きているが いかにも勝てぬ 妻の強さに/私はまだまだ未熟
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ありがたや 勝てぬ相手が いることは おかみさまさま 拝み奉る
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今朝の妻 「あなたの親切 私迷惑」 寝起きの我に 刀一閃
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「任せろ」と豪語したけど海賊が船酔いしてるような有り様
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心より体の方が正直だ悲鳴をあげた肋間神経
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朝ごはん 富士山望むリビングに ちょっと優雅な気分に浸りて
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靴底の溝に嵌まって出てこない どれほど我をおもうかこいし小石/恋し 
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正月の海鮮を求め納税す 故郷こきょうはひとつふるさと無限
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公園の敷地半分削られて なんとか残った遊具のパンダ
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雑音を吸い込みながら降るけれど雪は白色静かに積もる
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ひび割れた 吾の手のひらの ぬくもりで いやせるものが 有るのだろうか?
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初恋に再会したらばあちゃんの愛はしつこく「めちゃくちゃいいね」
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