夏しぐれ。野に咲くユリの 孤独など だれが知ろうか 虎杖イタドリゆれる
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変わらない君が隣で笑うから 夢と知りせば覚めざらましを
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明け方に相談しあうアサガオは誰から咲くか決めたようです
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アマビエの姿見えなくなったわね我風呂上がり夏の夕暮れ
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生命せいめいの 重さをかたる 一方で どこかこの世に 見切りをつけて
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人生の 単位足りずに 留年し 神様からの 居残り授業
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にぎやかな運河の街に雨が降る私も流れ海になれたら
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影踏みを夏の遊びと過ごしたが日傘さす今影持ち歩く
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鍵盤を ひとつ弾けば ポンと鳴る 閉じた窓から 流れるゴスペル /
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階下降り 籐ラグ涼しや 虫のこえ 音痴が一匹いちひき 耳も耄碌もうろく
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言えぬこと言い足りないこと胃に収め大和撫子のふりをしてみる
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予後不良心膜炎経過観察このよのほかにいくるすべなく
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生きてれば ほめてもらえたあの頃を  夢見て眠り 目覚めて泣いた
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利き腕にかたぶく重心コロナゆゑ千鳥足にて揺るる視界は
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虫の音に目覚め薄闇ひんやりと朝か夕かとしばし哀しき
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戦争に秋深まりぬ咲き及ぶ石蕗の先しがみ付く蟷螂
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眩しくてまともに顔が見れないよ 真白の中で君の名を呼ぶ
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テーブルの真ん中には剥き出しの君からの愛今日は梨味
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ポケットを叩けば出てくるようなそんな「好き」なら食べたくないな
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きときとの バスは満員 坂道を 右にひだりに ゆれて頂上 / 除幕式
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姑を入所させたとまだ言えず窓に額をつけて月みる
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病床で歌う「ふるさと」ゆるやかに かのやまの忘却わすれゆく人
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淡桃のみぞれはすでに脳にあり八度八分の唇は待つ
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幼子が小声で歌う鼻歌を 聞いてまたたく冬の星々
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物置きの奥の奥にはスノボーがもう戻れない冬の香りす
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父母ちちははとむかし泳いだ海街で 獲れた蜜柑を我が子に与う
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一歳の我が子は全ての食べ物を ば・な・な、ば・な・な と呼んで笑うよ
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晩熟を滴る麦と稲が穂のふたつわかれになりにけるかな
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差出しの 心細さを 受け取りし 次々とどく 喪中の葉書
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戦争にゆかさるるわれらの平和 「今そこにある危機」を忘れて
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