南国は 都会まちで疲れし 吾癒やす 果てなく続く とうきび畑 
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湯たんぽを買った 一人は寒いから 湯たんぽを抱き 命と思う
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無人駅のようにさびれたわたくしのプラットホームに冬降り立ちぬ
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私には無いもの全部もってるね 若さと愛嬌、彼の隣も
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間違いか正解かとかいうよりも別の答えが出てくる人生
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たくましき ガジュマルの木に 宿る気に 活力もらひ 冬を迎える
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気にかける親のもう居ぬ故郷ふるさとの天気予報をついまた見てる
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朝の度植物たちに霧を吹くこれも一つの祈りの形
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「本日中にお召し上がり下さい」仕方ないなあ寝る前のケーキ
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冬になり バッタも茶色に 色を替え 自然の中で 生きる強さよ
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限られた 時間の中で 人は皆 命を燃やし 言葉をのこ
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掃除ってしなきゃこんなに溜まるんだ風邪の間に丸まるホコリ
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恋人らのないしょ話を聞き終えて砂浜はまた海と語らう
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味噌おでん かやくご飯に お新香 紅葉見納め お不動尊で
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透明な砂がこぼれていくようなまだあたたかい夢をみている
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まどろみの夜ほころびゆく午前四時そっと犬と歩みゆくかな
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冬の日の景色と思い重なりてあと幾度かの紅葉散りゆく
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明日の午後母の痴呆の結果聞くどんな結果も母娘ははこですもの
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はつらつと若きスタッフ心地良く週一なれど心が弾む
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白菜の葉から葉へと紋白や ぬくき陽が差す午後の菜園
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半分の 月が私に お似合いと 満月ほどに 完璧でなく
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山茶花の花びら降るる日溜まりの僕に秋の日静かに降るる
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健康になるべく治療を開始してトレードオフの痛みに戸惑う/健康とは?
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名も知らぬ木に艶々と赤き実や 名も知らぬ鳥梢渡りぬ
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雪原のような白鍵さまよひて悲しき調べ一人辿りぬ
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哀しみに刹那打たれて落丁の次第に増えし人生を生く
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夜想曲弾かんとしてもその中に密かに宿る夜は逃げ出す
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東窓開けて見る月煌々と 恩ある人の訃報が届く
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中一の英語で知ったクリスマス。ケーキ作りにひと月かける
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寒月のうら寂しげのそのままに今年はいかに凍てつく冬か
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