Utakata
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りんりん
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いろいろ凹む……
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異国の字 刻まれし瓶は この浜で 安息を知り航海を終え
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命乞いしているように前脚をこすり合わせる蝿 殺せずに
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ハイネックから“ぬぅ”とゆっくり顔出せば 祖母が“トックリ”と呼んだ記憶が
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瑠璃色の薩摩切子を曇天の空にかざせば我だけの晴天
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霜月に夢か
現
(
うつつ
)
か
丑三つ時
(
うしみつ
)
に蚊の羽音にて起こさるるとは
28
しめやかな雨が窓辺を濡らす朝に 妃の逝去と
昭和
(
時代
)
の終幕
19
落葉に紛れた蝉の抜け殻は夏の思い出と共に砕けて
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納豆が糸引き合って寄り添って 私もこの地でそうして生きてく
22
蜘蛛の巣に朝露光る立冬は いいことありそな 雲無き快晴☀
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この空き家の栄枯盛衰示すよに庭にセイタカアワダチ群れて
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電線の隙間に掛かってしまいそな 低空に出ず細き三日月
19
霜月の胃痛を感じる早朝に 暖かき白湯が身体を巡りて
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クッキーを焼いた匂いを嗅ぐような幸せに落つ夢のほとりで
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刈り終えの 色無き田んぼの畦道を 赤き郵便色添え走る
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黄昏の川面を撫ぜる秋風が染みるか 鷺は首をすくめて
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久方の短歌に触るるこの頭 熱さを帯びてフル回転して
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「幸」せも一字取ったら「辛」くなる 貴方が抜けると辛くなるんよ /そはの様の歌に感化されて 〜或る仲間へ〜
16
トレンディドラマのような歌読みて 憧れしかない田舎の主婦は
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正面に半月の見ゆ登り坂 アクセル踏めば
宇宙
(
そら
)
へ飛べそう
19
スーパーの閉店時間より早く 主婦の家出はフィナーレ迎えて
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「まだ居ろよ…」甘い誘惑 布団から囁かれている 肌寒き朝 /なかなか起きれない
20
「ツイてない。どうせ神など居るものか!」「そうさ居ないよ、神無月だもの」
16
落葉
(
らくよう
)
にイガ栗の罠仕組まれて 触れる指先 赤き血の球
18
あんなにも消費していた麦茶パック 厨の隅に追いやられ、秋。
18
皇后と同病持つ吾子 ご公務のお姿何より良薬となる
16
葉も持たず 真っ直ぐな茎で凛と立つ 彼岸花たちに自律を学び
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鼻は父 目は母に似た我の顔 在りし日の記憶 鏡みるたび
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はみ出さず平々凡々生きてきた 字余り気にする短歌のように
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食堂の 器の窯元 見る癖は 陶器の街で 育った証ね
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「うちの嫁」「奥さん」「妻」と 使い分け
夫
(
きみ
)
はそんなに器用だったか
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