りんりん
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あまり上手く詠めませんが、いいね♥️が励みになります。ありがとう

瑠璃色の薩摩切子を曇天の空にかざせば我だけの青空そら
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霜月に夢かうつつ丑三つ時うしみつに蚊の羽音にて起こさるるとは
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しめやかな雨が窓辺を濡らす朝に 妃の逝去と昭和時代の終幕
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落葉に紛れた蝉の抜け殻は夏の思い出と共に砕けて
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納豆が糸引き合って寄り添って 私もこの地でそうして生きてく
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蜘蛛の巣に朝露光る立冬は いいことありそな 雲無き快晴☀
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この空き家の栄枯盛衰示すよに庭にセイタカアワダチ群れて
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電線の隙間に掛かってしまいそな 低空に出ず細き三日月
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霜月の胃痛を感じる早朝に 暖かき白湯が身体を巡りて
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クッキーを焼いた匂いを嗅ぐような幸せに落つ夢のほとりで
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刈り終えの 色無き田んぼの畦道を 赤き郵便色添え走る
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黄昏の川面を撫ぜる秋風が染みるか 鷺は首をすくめて
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久方の短歌に触るるこの頭 熱さを帯びてフル回転して
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「幸」せも一字取ったら「辛」くなる 貴方が抜けると辛くなるんよ  /そはの様の歌に感化されて 〜或る仲間へ〜
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トレンディドラマのような歌読みて 憧れしかない田舎の主婦は
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正面に半月の見ゆ登り坂 アクセル踏めば宇宙そらへ飛べそう
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スーパーの閉店時間より早く 主婦の家出はフィナーレ迎えて
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「まだ居ろよ…」甘い誘惑 布団から囁かれている 肌寒き朝    /なかなか起きれない
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「ツイてない。どうせ神など居るものか!」「そうさ居ないよ、神無月だもの」
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落葉らくようにイガ栗の罠仕組まれて 触れる指先 赤き血の球
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あんなにも消費していた麦茶パック 厨の隅に追いやられ、秋。
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皇后と同病持つ吾子 ご公務のお姿何より良薬となる
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葉も持たず 真っ直ぐな茎で凛と立つ 彼岸花たちに自律を学び
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鼻は父 目は母に似た我の顔 在りし日の記憶 鏡みるたび
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はみ出さず平々凡々生きてきた 字余り気にする短歌のように
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食堂の 器の窯元 見る癖は 陶器の街で 育った証ね
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「うちの嫁」「奥さん」「妻」と 使い分け きみはそんなに器用だったか
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飽き性の 我が続けて早一年 三百の歌は日記の代わりに
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曼珠沙華 稲穂の波間に 赤あかと 灯台の如 目立ち咲きをり
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叶うなら かもめに伝言 託したし 私は元気と ただ一言を
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