Utakata
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ユニシロ
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ゴーカート 君の最初のドライブは、僕の〝人生最高〟になる
23
ありふれた異世界ばかりの世の中で、同じ世界のあなたは遠く
18
校庭の小さな花壇の菜の花も そよりと揺れて朧月
哉
(
かな
)
22
ピーラーで薄く皮剥くアスパラの 緑と白と 春は此処にも
30
八重桜 共に過ごした年月が 古き団地に静かに咲いて
44
突然に、夏が来たなら、仕方ない サンダル履こう ビールを飲もう
31
幼子は狭き我が家を駆け抜ける まだまだ寝ないと親から逃げて
29
ぽつぽつと落とすパン屑真似るよに 日々を歌って
道標
(
どうひょう
)
にする
47
もう少しお昼寝しよう 午前見た桜の丘の夢でも見よう
33
いつの間に、空を見上げて「あめー」と言う 我が子と学ぶ、世界を学ぶ
31
春待ちの列車に揺られ僕たちは 良い日、悪い日、行ったり来たり
49
春嵐も過ぎゆき晴れの門出かな 澄むよに青い空よ続けよ
42
卒業と入学の
間
(
ま
)
の春風は、こぶしの白い花を揺らして
38
イヤ、イヤ!と どこか得意気一歳半 言葉が気持ち運ぶを知って
35
亡くなりし犬のにほひの残る家 庭の
白梅
(
シラウメ
)
今年も咲いて
46
子どもとの昼寝に勝るしあわせは 中々無くて家事は山積み
44
家人寝て、一人コトコト小豆炊く 静かな夜の季節を惜しみ
35
帰り道、雪に埋もれた路地裏は 何処とも知れぬ 白いまぼろし
34
落花生 投げては拾いまた投げて 吾子はよびこむ わが
家
(
いえ
)
の春
36
日溜りの動物園はそのものが 方舟のよう コアラまどろみ
29
老人は 胎児のように丸くなり 病室にはただ静かな寝息
30
一歳半 床に突っ伏し駄々こねて 小さな神様 にんげんになる
45
雑踏にもそれぞれの
L
I
F
E
あり 隙間を縫って風が吹いてく
26
暖かき寒の入り日に里帰り 我が子と歩む故郷新し
27
断乳に張り裂けるほど泣く吾子を 抱きしめる夜 卯の
小晦日
(
こつごもり
)
37
ブロッコリー トマトにみかん パン うどん 一歳児にも食の歳時記
40
冴え冴えと空気澄みゆく残光に 影絵のような鉄塔浮かぶ
26
人間は いったい何本人生で フライドポテトを食べるのだろう
28
ブランコが高く上がれば上がるほど 美しくなる 重力の虹
32
一歳の我が子は全ての食べ物を ば・な・な、ば・な・な と呼んで笑うよ
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