ユニシロ
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桜木の並木に降るる花吹雪古い団地を淡く抱いて
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咲ききればられる定め古桜ふるざくら何も言わずにただ咲き誇り
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本当に美しい日はおそらくは忘れてしまう程穏やかで
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菩提寺の桜今年も咲き初むる巡る季節と流るる時と
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春風に乗って漂う風船よどこへ行くのかどこまでも行け
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ぼた雪に降られこぶしの花はらりぼんやり見てる卒業の朝
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一塁ファーストはポニーテールの女の子少年野球の言葉ぞ古し
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硝子戸の中の日溜り白黒の猫眠ってるゆったりと伸び
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雨音を静かに聴こう春の朝眠りと目覚めあわいの中で
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なるようになるさと言えることもまた勇気なのだと弥生の駅舎
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春だからてりたまをむバーガーの包み紙にも咲く桜花🍔🌸
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また一つ冬を超えたねたなごころ皺に塗り込むハンドクリーム
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傘の下耳を澄ませて聴いている降っては積もる雪の衣擦れ
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誰からのアンコールかな降る雪に桃の節句は白く染まって
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澄み切った空の季節よさようならオリオン西にかしいで淡く
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優雅なる馬車に引かれて春は来る轍にとりどり花々咲かせ
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午後の日の陽だまりの部屋コーヒーと電子書籍と静けさの中
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惜別の気持ちを込めてザクザクと踏む霜柱少しおどけて
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バス停に並び見上げる冬の星まばたく度に広がる宇宙
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明日には忘れてしまうささやかな事等飛び立て言の葉に乗り
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満天の星空の下バス停にぽつり佇むバスは遅れて
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冬と春満天の空掻き混ぜて入れ替わりゆく如月の夜
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満月に誘われるよに南から一等競い春風は吹く
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冬七に春三分程日の光 少し切なくなる白い色
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手挽きミルゆっくり回す日曜日眠る我が子を起こさぬ様に
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自転車を漕ぐ間に昇る朝の陽の熱に溶けゆく真白き吐息
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ひらひらとなにか舞ってる見上げれば白く小さなあゝこれは雪
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リハビリの窓に眺める茜雲音も無くゆく日を追いかけて
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鳶色という言葉知るあの人を思い出してるその眼差しを
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冬晴れの団地の中の公園は遺跡のようで空は静かで
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