ユニシロ
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白桃とプラムの香り 線香と夕立あとの路上の香り
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掃除機の手を止めじっと立ちつくす今この時刻原爆落つと
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てのひらに収まる小さなスニーカーそんな季節もそろそろ終わり /吾子三歳
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キッチンに鎮座している鳳梨ほうり一つ今日の私の心の気球
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蝉たちはすぐに鳴き出す雨上がるこだましていく生命いのちの音色
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自転車に2人乗りして怖いもの知らずだったねあの日の僕ら
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左腕メメント・モリの文刻む美容師の人所作美しく
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もう戻ることはできぬと知っているカナカナカナとひぐらしが鳴く
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ひとり言つぶやきき眠る言の葉の世界に入りしわが子を撫でる /吾子二歳
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夏休の一日分を乗せて行く単線列車よゆっくり進め
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野球帽かぶる刹那に見上げたる空に半月今日は真夏日
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台風の後を飛んでく黄揚羽の後に続けと自転車を漕ぐ
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台風が過ぎて夕方五時半の空は水色真昼の様に
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夕立に追われて帰る労働の熱も疑問も対流してる
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言の葉が実を結びゆく歌となる不揃いだけど私の果実
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満開のブーゲンビリアひさし借りここだけ少し南の座標
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農園の紅いネットにぶら下がり小玉スイカの縞夏を告ぐ
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「のきばって何?」って聞かれ分からない 親子笑ってささのはさらさ
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アメリカンチェリー一粒ちょっとした言葉の棘を反省してる
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何処どこからか届く虫の音ゆっくりと更け行く夏の夜のリズムよ
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ゆっくりと瞳にあふれ出してくる涙を見てる怒れる人の
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今日の日は悲しい調べ南風夫婦喧嘩の自分を恥じて /慰霊の日
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希望にも似た温もりと明るさと夕風の街夏至近づいて
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幼児おさなごを膝に抱えて二人して歯磨きしてる今日は父の日
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水無月の雨に打たれてヤマボウシ一人バス待つ私の横で
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舗装路に青梅コロリ転がっていつか誰かの孤独のようで
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夕暮れのフェアウェイ行く芝刈り機揮発していく六月夏日
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遠空とおそらに白雲むくと起き上がる夏はもうすぐそこに来ていて
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フード越し雨は弾けてパチパチとレインダンスは瞳を閉じて
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梅落とす雨に降られて風薫り山が笑った五月も終わり
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