Utakata
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ユニシロ
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いわし雲うろこ雲とか昔日の人々海を愛していたね
37
どんぐりを蹴ればカラカラ転がって笑って歩く小道は秋へ
52
Googleが教えてくれた 去年の今日わが子が初めて歩いた日だと
56
包丁を逆さに持って皮を
削
(
そ
)
ぐ ゴボウの白さにいつも驚く
45
帰宅してシャワー浴びれば流れゆく私の形の見えない何か
56
海底を二万
里
(
マイル
)
も行くように静かに静かに寝ます おやすみ
38
木犀の香り今年も漂って案外僕らは幼いままで
35
解体の音もさみしき秋の雨誰かが住んだ家が無くなる
54
この気持ち喜怒哀楽のどれなのか分からないまま涙は流れ
38
月という隣人がおりその人はそっけないけど美しい人
38
葬列も散り散りとなり午後三時金木犀の香りの西日
63
水たまり遊び帰って吾が子ふと「
あめ
(
雨
)
いたねー」とつぶやき笑う
36
水たまりぴしゃぴしゃ弾むステップで吾が子は踊る時を忘れて
38
吾子からの人生最初の「ごめんね」は、「(ママの牛肉食べて)ごめんね」
43
疱疹
(
ほうしん
)
は赤く
脹
(
ふく
)
れて我に告ぐ「このお
身体
(
からだ
)
はお疲れですよ」
57
偶然が偶然を呼ぶこの
惑星
(
ほし
)
で一緒に焼こうお好み焼きを
44
波音に耳を澄ませば満ちてくる 人は何処かに
渞
(
みなもと
)
を持つ
37
午後の陽が少し傾く夏がゆく 跨線橋から電車を見てる
41
ゆりかごの歌を一緒に口ずさむ 親子互いの歌声聴いて
34
夏という季節が決壊した様な豪雨が僕を叩き続ける
39
鳳蝶
(
アゲハチョウ
)
ひらりひらりと舞ってゆく 季節に乗って翔び去ってゆく
34
無花果
(
いちじく
)
のほのかに甘い風香る 無花果の木の小さな木陰
36
丁寧な暮らし生き方憧れる せめて歌はと丁寧に詠む
55
新しい街の生活 少しだけバカンスのよに一週が過ぐ
41
六十年ともに過ごした古ラジオ 時代・時代の歌を聴く
朋
(
とも
)
36
純白の彼岸花咲く 夏の陽に秋の風吹く団地の端に
34
いつだってぼくらはきっと若すぎる 上手くできないことばっかりで
43
子を産んで2年育てた家を越す 壁のシールを剥がすも愛し
47
通勤の改札出れば天気雨 夏の終わりの香りが満ちて
48
茹でたての枝豆を噛む喜びよ 夏という名のご馳走がある
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