ユニシロ
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235
いわし雲うろこ雲とか昔日の人々海を愛していたね
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どんぐりを蹴ればカラカラ転がって笑って歩く小道は秋へ
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Googleが教えてくれた 去年の今日わが子が初めて歩いた日だと
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包丁を逆さに持って皮をぐ ゴボウの白さにいつも驚く
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帰宅してシャワー浴びれば流れゆく私の形の見えない何か
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海底を二万マイルも行くように静かに静かに寝ます おやすみ
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木犀の香り今年も漂って案外僕らは幼いままで
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解体の音もさみしき秋の雨誰かが住んだ家が無くなる
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この気持ち喜怒哀楽のどれなのか分からないまま涙は流れ
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月という隣人がおりその人はそっけないけど美しい人
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葬列も散り散りとなり午後三時金木犀の香りの西日
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水たまり遊び帰って吾が子ふと「あめいたねー」とつぶやき笑う
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水たまりぴしゃぴしゃ弾むステップで吾が子は踊る時を忘れて
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吾子からの人生最初の「ごめんね」は、「(ママの牛肉食べて)ごめんね」
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疱疹ほうしんは赤くふくれて我に告ぐ「このお身体からだはお疲れですよ」
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偶然が偶然を呼ぶこの惑星ほしで一緒に焼こうお好み焼きを
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波音に耳を澄ませば満ちてくる 人は何処かにみなもとを持つ
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午後の陽が少し傾く夏がゆく 跨線橋から電車を見てる
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ゆりかごの歌を一緒に口ずさむ 親子互いの歌声聴いて
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夏という季節が決壊した様な豪雨が僕を叩き続ける
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鳳蝶アゲハチョウひらりひらりと舞ってゆく 季節に乗って翔び去ってゆく
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無花果いちじくのほのかに甘い風香る 無花果の木の小さな木陰
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丁寧な暮らし生き方憧れる せめて歌はと丁寧に詠む
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新しい街の生活 少しだけバカンスのよに一週が過ぐ
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六十年ともに過ごした古ラジオ 時代・時代の歌を聴くとも
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純白の彼岸花咲く 夏の陽に秋の風吹く団地の端に
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いつだってぼくらはきっと若すぎる 上手くできないことばっかりで
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子を産んで2年育てた家を越す 壁のシールを剥がすも愛し
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通勤の改札出れば天気雨 夏の終わりの香りが満ちて
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茹でたての枝豆を噛む喜びよ 夏という名のご馳走がある
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