ユニシロ
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空の音静かになってこの夏は本当は終わりと教えてくれる
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8月の31日午後8時3等分の白桃1つ
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この夏も仕舞いの市民プールからふわり飛び立つシオカラトンボ
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バス停は人影も無くこの夏を閉じ込めるよに降る蝉時雨
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夕方の風は真夏の僕たちに秋の予告を届けてくれる
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午後の陽を羽に透かしたキタテハを目で追い行けばコスモスの花
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葡萄棚 吾子(わがこ)抱き上げ 昔日の母と私の写真のようで
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18時半(ろくじはん)段々日暮が近くなるツクツクボーシと挽歌を歌う
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紙巻きの咥(くわ)えタバコは夕暮れにぽつと灯せりノスタルジーを
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白桃とプラムの香り 線香と夕立あとの路上の香り
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掃除機の手を止めじっと立ちつくす今この時刻原爆落つと
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掌(てのひら)に収まる小さなスニーカーそんな季節もそろそろ終わり /吾子三歳
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キッチンに鎮座している鳳梨(ほうり)一つ今日の私の心の気球
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蝉たちはすぐに鳴き出す雨上がる谺(こだま)していく生命(いのち)の音色
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自転車に2人乗りして怖いもの知らずだったねあの日の僕ら
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左腕メメント・モリの文刻む美容師の人所作美しく
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もう戻ることはできぬと知っているカナカナカナとひぐらしが鳴く
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ひとり言呟(つぶやき)き眠る言の葉の世界に入りしわが子を撫でる /吾子二歳
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夏休の一日分を乗せて行く単線列車よゆっくり進め
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野球帽かぶる刹那に見上げたる空に半月今日は真夏日
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台風の後を飛んでく黄揚羽の後に続けと自転車を漕ぐ
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台風が過ぎて夕方五時半の空は水色真昼の様に
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夕立に追われて帰る労働の熱も疑問も対流してる
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言の葉が実を結びゆく歌となる不揃いだけど私の果実
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満開のブーゲンビリア廂(ひさし)借りここだけ少し南の座標
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農園の紅いネットにぶら下がり小玉スイカの縞夏を告ぐ
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「のきばって何?」って聞かれ分からない 親子笑ってささのはさらさ
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アメリカンチェリー一粒ちょっとした言葉の棘を反省してる
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何処(どこ)からか届く虫の音ゆっくりと更け行く夏の夜のリズムよ
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ゆっくりと瞳に溢(あふ)れ出してくる涙を見てる怒れる人の
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