Utakata
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ユニシロ
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雨に散る金木犀はまだ濡れて仄かに甘い香りの朝で
52
この蜜柑可愛いねって
幼児
(
おさなご
)
が笑えば今朝は温かい朝
46
まだココア買ってないんだ いきなりの冬の寒さはちょっと勘弁
57
行く道は次第次第に
昏
(
くら
)
くなり浮かんで消える面影増えて
43
溶け残る角砂糖こそ甘かりし夜更けてそこに灯る思い出
50
神様の数限りなく今日の日は金木犀の色の夕焼け
48
木犀の香り満ちゆく十七夜霞みの月の輝く晩は
52
新しい靴でお出かけ秋らしい秋は今では貴重な季節
52
いたずらに吾子が鞄に忍ばせた丸い積み木が今日のお守り
70
人間の顔をしてるが本当は猫とか犬や兎な僕ら
37
軒先の朝顔今が咲き盛り夏のなごりの青色の花
42
家と家細い隙間になお細い三日月浮かぶ僕の街角
55
雷光の度に強まる雨音を一人聞いてる音の無い部屋
53
ひりひりと波立っていく心なりほんの些細な出来事なれど
43
デジタルの目覚まし時計を逆さまにして眺めてる夏が終わる日
48
誕生日 3の数字の風船が静かに揺れるみんな寝た後
39
いくつもの花びら風に舞ってゆく夏の化身の
百日紅
(
ひゃくじつこう
)
の
45
ゆく夏の
夕
(
ゆうべ
)
に浮かぶ茜雲 夏ってなんだか幻みたい
49
空の音静かになってこの夏は本当は終わりと教えてくれる
36
8月の
31
日午後
8
時3等分の白桃1つ
41
この夏も仕舞いの市民プールからふわり飛び立つシオカラトンボ
41
バス停は人影も無くこの夏を閉じ込めるよに降る蝉時雨
35
夕方の風は真夏の僕たちに秋の予告を届けてくれる
37
午後の陽を羽に透かしたキタテハを目で追い行けばコスモスの花
45
葡萄棚
吾子
(
わがこ
)
抱き上げ 昔日の母と私の写真のようで
46
18
時半
(
ろくじはん
)
段々日暮が近くなるツクツクボーシと挽歌を歌う
40
紙巻きの
咥
(
くわ
)
えタバコは夕暮れにぽつと灯せりノスタルジーを
44
白桃とプラムの香り 線香と夕立あとの路上の香り
44
掃除機の手を止めじっと立ちつくす今この時刻原爆落つと
51
掌
(
てのひら
)
に収まる小さなスニーカーそんな季節もそろそろ終わり /吾子三歳
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