ユニシロ
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236
茹でたての枝豆を噛む喜びよ 夏という名のご馳走がある
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降る雨の雫の中に秋がある 清めの如くわだちを染めて
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どんなにか素敵だろうかあの人に〝ありがとう〟って伝えられたら
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蝉時雨 ふと立ち止まり目をつむる 矢の如くゆく光陰の中
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油絵のような大雲黄金色 夏の夕暮れただ息を呑む
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気がつけば靴も鞄もTシャツも電車柄だね二歳のわが子
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五輪祭 地続きで鳴る銃声よ 79年の広島忌かな
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音も無く陽炎かげろうゆれる濃い桃の百日紅さるすべり咲く 誰も居ぬ午後
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夏休み静けさの中出勤す 校庭にははや工事の足場
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気に入りのクッキー缶に本年の七夕飾りしまい納涼
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恥ずかしい思い出ばかりが甦る 恥を知らずに生きてきました
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手を貸すといーよ嫌よいーよ嫌よと怒られる 吾子は一人でズボンが履ける
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七月ののっそり沈む夕陽から種火盗んで夜通し語る
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猛暑日のわたしの頑張り褒めるため コンビニで待つ白熊アイス
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「バイバイ」とトイレに流すちっちーおしっこに いつも手を振るもうすぐ2歳
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「7月に家族で旅行に行くんだよ」片麻痺のとも笑って泣いて
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あせも止め 吾子の体に塗る薬 小さな小さな背中を撫でる
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生活の刹那そのまま切り取って湯気が立つよな歌詠いたい
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「駆け抜けてみれば一瞬だったよね」笑える僕らは歴史を紡ぐ
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一粒の塩を落とした水を飲む 我なる海に夏を伝える
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夕焼けのサーモンピンク揺蕩たゆたって 昼と夜との儚い合間
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校庭に響く歓声 子どもらは朝時から本気で遊ぶ
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新月と満月ゆっくり行き来する あなたとわたしのこころの継ぎ目
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18時半の夕空明るくて 人生全てを一瞬許す
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ひそやかに小さな本棚組み立てる 幼子眠る土曜日の午後
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芝生には立ち入り禁止のロープあり 輝く初夏の聖域のよに
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誰だって誰かを失い生きていく 色んな後悔心に綴じて
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シンプルな言葉で組んだ万華鏡 歌の理想を心に留め
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UNIQLOの鏡で見れば私でも何処かにいそうな誰かになって
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額買って子どもの描いた絵を飾る 夏が始まる今日を祝って立夏
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