ユニシロ
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もう少しお昼寝しよう 午前見た桜の丘の夢でも見よう
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春待ちの列車に揺られ僕たちは 良い日、悪い日、行ったり来たり
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春嵐も過ぎゆき晴れの門出かな 澄むよに青い空よ続けよ 
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卒業と入学のの春風は、こぶしの白い花を揺らして
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イヤ、イヤ!と どこか得意気一歳半 言葉が気持ち運ぶを知って
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亡くなりし犬のにほひの残る家 庭の白梅シラウメ今年も咲いて
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子どもとの昼寝に勝るしあわせは 中々無くて家事は山積み
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家人寝て、一人コトコト小豆炊く 静かな夜の季節を惜しみ
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帰り道、雪に埋もれた路地裏は 何処とも知れぬ 白いまぼろし
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落花生 投げては拾いまた投げて 吾子はよびこむ わがいえの春
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一歳半 床に突っ伏し駄々こねて 小さな神様 にんげんになる
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断乳に張り裂けるほど泣く吾子を 抱きしめる夜 卯の小晦日こつごもり
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ブロッコリー トマトにみかん パン うどん 一歳児にも食の歳時記
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人間は いったい何本人生で フライドポテトを食べるのだろう
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ブランコが高く上がれば上がるほど 美しくなる 重力の虹
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一歳の我が子は全ての食べ物を ば・な・な、ば・な・な と呼んで笑うよ
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父母ちちははとむかし泳いだ海街で 獲れた蜜柑を我が子に与う
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幼子が小声で歌う鼻歌を 聞いてまたたく冬の星々
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ここに今 わたしがいると知っている わたしのために篝火かがりびを焚く
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病床で歌う「ふるさと」ゆるやかに かのやまの忘却わすれゆく人
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