Utakata
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ユニシロ
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包丁を逆さに持って皮を
削
(
そ
)
ぐ ゴボウの白さにいつも驚く
44
帰宅してシャワー浴びれば流れゆく私の形の見えない何か
54
海底を二万
里
(
マイル
)
も行くように静かに静かに寝ます おやすみ
36
木犀の香り今年も漂って案外僕らは幼いままで
34
解体の音もさみしき秋の雨誰かが住んだ家が無くなる
53
この気持ち喜怒哀楽のどれなのか分からないまま涙は流れ
37
月という隣人がおりその人はそっけないけど美しい人
37
葬列も散り散りとなり午後三時金木犀の香りの西日
62
水たまり遊び帰って吾が子ふと「
あめ
(
雨
)
いたねー」とつぶやき笑う
34
水たまりぴしゃぴしゃ弾むステップで吾が子は踊る時を忘れて
37
吾子からの人生最初の「ごめんね」は、「(ママの牛肉食べて)ごめんね」
40
疱疹
(
ほうしん
)
は赤く
脹
(
ふく
)
れて我に告ぐ「このお
身体
(
からだ
)
はお疲れですよ」
55
偶然が偶然を呼ぶこの
惑星
(
ほし
)
で一緒に焼こうお好み焼きを
42
波音に耳を澄ませば満ちてくる 人は何処かに
渞
(
みなもと
)
を持つ
36
午後の陽が少し傾く夏がゆく 跨線橋から電車を見てる
38
ゆりかごの歌を一緒に口ずさむ 親子互いの歌声聴いて
33
夏という季節が決壊した様な豪雨が僕を叩き続ける
38
鳳蝶
(
アゲハチョウ
)
ひらりひらりと舞ってゆく 季節に乗って翔び去ってゆく
33
無花果
(
いちじく
)
のほのかに甘い風香る 無花果の木の小さな木陰
36
丁寧な暮らし生き方憧れる せめて歌はと丁寧に詠む
55
新しい街の生活 少しだけバカンスのよに一週が過ぐ
39
六十年ともに過ごした古ラジオ 時代・時代の歌を聴く
朋
(
とも
)
35
純白の彼岸花咲く 夏の陽に秋の風吹く団地の端に
34
いつだってぼくらはきっと若すぎる 上手くできないことばっかりで
41
子を産んで2年育てた家を越す 壁のシールを剥がすも愛し
44
通勤の改札出れば天気雨 夏の終わりの香りが満ちて
46
茹でたての枝豆を噛む喜びよ 夏という名のご馳走がある
38
降る雨の雫の中に秋がある 清めの如く
轍
(
わだち
)
を染めて
30
どんなにか素敵だろうかあの人に〝ありがとう〟って伝えられたら
41
蝉時雨 ふと立ち止まり目をつむる 矢の如くゆく光陰の中
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