Utakata
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蒼鷺
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石楠花
(
シャクナゲ
)
がぱらりぱらんと落ちた日に今年はじめて半袖を着る
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はじめての家出で買ったコンビニのコーヒーとチョコ 苦味がいいの
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若楓アオスジアゲハ晴天と青の種類が今日は豊富だ
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本日の天気みたいな胸のうち低空飛行のツバメがよぎる
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5歳児がちまき抱えてズンズンと薫風とゆく横断歩道
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廃校の桜のもとを訪れた眠りをさそう春の静寂
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そのへんの伊達男よりイカしてる桜の花をくわえたスズメ
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明日から田植えはじまる水田に白く揺れるは春の夜の月
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春の夜の月をペンではえがけない 白く滲んだ雫みたいで
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薄闇のなかに一本伸びている
骸
(
むくろ
)
の腕のようなススキが
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はしゃぐ子の足をほぐすは道後の湯ひらりと落ちる桜の花弁
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川岸の桜がヒラと舞い落ちる四十九日は来週だった
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新年度だから何って思うけど行きかう人は日だまりの中
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この星はむかし誰かが見た星で私の後の誰かが見る星
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風はなく鏡のような凪の海 何も起きるな何も起きるな
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待ちわびた春はそんなに遠くない 雪解け水がポタンポタンと
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ピーヒョロと窓の向こうで
鳶
(
とび
)
が鳴く 「空はいいぞ。」と言われたようで
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いつだって月に
叢雲
(
むらくも
)
花に風 スマホの写真データは
何処
(
いずこ
)
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雪雲が山の頂包むとも春をはこべよ
蝋梅
(
ろうばい
)
の花
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一粒の涙も見せぬ家までは ファンデは
戦装束
(
いくさしょうぞく
)
なれば
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おとなしく聴力検査うける子の肩ごしに見る 白い氷雨を
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神様がそういないとは知っていてロト
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に並ぶ雨の夜
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どうしても眠りの森へ入れない ウルフムーンに
吼
(
ほ
)
えてみようか
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さっきまで栗きんとんは山だった こっちを見ないこたつの息子
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コーヒーを出勤前に流し込む セーブポイントみたいなファミマで
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あれっきりLINEは既読にならない 波打ち際にボタンがひとつ
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晩秋に君がどこかへ行ったから 月も私もあのときのまま
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あなたより頼りになって温かい ヒートテックが冬の恋人
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こんな日は自分の影を供に飲む 弓張月をグラスに浮かべ
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古書店で太宰を一つ手にとった その気にさせる秋の長雨
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