Utakata
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蒼鷺
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晩秋に君がどこかへ行ったから 月も私もあのときのまま
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あなたより頼りになって温かい ヒートテックが冬の恋人
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こんな日は自分の影を供に飲む 弓張月をグラスに浮かべ
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古書店で太宰を一つ手にとった その気にさせる秋の長雨
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「明日もまたここにいるよ。」というように薄暮の空で星が瞬く
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明日
(
あす
)
からはまたも不遇な宮仕え 光っているか?雲上の月
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唯一の人類だった
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分だけ 森に埋もれた無人駅にて
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噛みちぎるマルゲリータの
L
サイズ あいつのスマホ覗き見た夜
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「いつ紅くなればよいか?」と問う君は空き家の庭のモミジの巨木
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そらんじよ七言古詩の長恨歌 聞いてくれぬか秋の虫ども
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いつもなら墓石のそばに曼珠沙華 一本もない今年の彼岸 /猛暑のせい?
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秋風がかさりと揺らす
蟷螂
(
とうろう
)
の光なき目に映る青空
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君は今どこから月を見ているの?誰を想って見上げているの?
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丁寧じゃない暮らしでもいいじゃない 鍋からすするうどんは熱く
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いつもより高い気がする青空をひらりひらりと舞うチョウトンボ
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上弦の月が羨むほど白いさるすべり咲く夕刻の庭
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あの雨の後から蝉の声はせずアナウンサーの話す声だけ
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おそなえのハッピーターン食べたくて祖母と唱えた般若心経
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いつもより多い気がする狐火が境内を舞う祭礼の夜
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今もなお森の奥にてさまよえる君の
御魂
(
みたま
)
をまつ
烏猫
(
からすねこ
)
12
短冊に書けぬ願いを銀漢の底に沈める 今日は七夕
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織姫と彦星くらい離れたら夫婦喧嘩のやりようもなし
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青空の
一朶
(
いちだ
)
の雲が白いから残夜の坂ものぼっていける
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あめつちの猫の模様を集めたら宇宙の謎も解ける気がする
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朝7時天気予報を聞くように命はただの数字になった
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天空に積乱雲が見えたから「竜の巣だ…。」とそっとつぶやいた
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売り物のミカンの木の葉を
貪
(
むさぼ
)
る彼らが蝶になれますように
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紫陽花の名前がダンスパーティーだから雨だけど踊ってほしい
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あなたから離したでしょう?私の手 今さらそんな顔されてもね
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葉陰から青梅が顔のぞかせる そろそろ納屋で瓶を探そう
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