Utakata
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蒼鷺
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空き缶の横で
仰臥
(
ぎょうが
)
の油蝉 茶色の羽がカサカサと鳴る
7
ヤマガラの亡骸ほどの穴さえもアスファルトには掘ってやれない
12
ローソンのサラダチキンになる前は庭でミミズをつついてました
9
「仲良し」をつまらないからやめてみる 涼しい風は水色らしい/折句・夏休み
6
おにぎりとサンドイッチを買ったのにからあげクンと見つめ合う夜
16
枝豆の一粒ほどのバッタ跳ぶ 車の来ない夕暮時に
19
枯れ木すらきれいに見える午後
6
時
老竹色
(
おいたけいろ
)
の竜が昇った/折句・かき氷
8
右肩のタトゥーが汗で光ってる 獣になって吠えたい夕べ
7
「お母さん、スマホでとって!」風呂場から薄紅色の雲を指さす
19
梅雨入りのニュースを聞いたその日からサザンカの葉の色が濃くなる
15
ドヤ顔で言うことじゃない。「大丈夫!てるてる坊主、さかさにしたし!」
6
「警報が出るかもしれん!」大丈夫。明日は普通に学校あるよ。
7
トンネルにルージュがひとつ転がってイヌサフランはしずかに咲いた/折句・トルコ石
9
押入れの奥の花瓶に飾ろうか 薄藤色のデルフィニウムを
8
楽しみは夫と子ども寝たあとに一人で食べるハーゲンダッツ
15
割り算の筆算がまだ
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問ある 今年初めてホトトギス鳴く
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鯨にも文字が読めたら
野薊
(
のあざみ
)
の道を作って眠りの底へ/折句・雲の峰
6
街並みを真っ白にする涙雨 棺と同じ色をしている
8
図書室であなたがくれた水色のガムを見つけた二十五の春
11
子雀があちこちへ飛ぶ夏初め宇喜多の城の礎石の上を
21
肺胞が透きとおるまで新緑を吸い込んでみる土曜日の朝
37
葉桜の影が広がる深くなる 逃げ場などない夏の訪れ
12
ため息がうっとうしくて絵を描いた 泥にまみれた桔梗みたいな/折句・田植え時
6
あの人にお辞儀をされた雨の日をラベンダーなら知っているかも/折句・青嵐
14
森がまだ醒めないうちに背伸びする鹿の口には藤の花房
25
「この
宙
(
そら
)
は全部オレの!」と神木は緑の腕を伸ばし続ける
10
ボイジャーが宇宙の果てを目指すころ私は部屋の灯りを点ける
15
黄緑の朴葉をつたう春時雨 連休なんてないほうがいい
8
早朝の植田に映る山影を踏みしめていく
烏
(
からす
)
が一羽
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星月夜扉はずっと閉じたままギンヤンマしか棲んでないのに/折句・ホトトギス
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