Utakata
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蒼鷺
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いつもなら墓石のそばに曼珠沙華 一本もない今年の彼岸 /猛暑のせい?
13
秋風がかさりと揺らす
蟷螂
(
とうろう
)
の光なき目に映る青空
16
君は今どこから月を見ているの?誰を想って見上げているの?
9
丁寧じゃない暮らしでもいいじゃない 鍋からすするうどんは熱く
18
いつもより高い気がする青空をひらりひらりと舞うチョウトンボ
17
上弦の月が羨むほど白いさるすべり咲く夕刻の庭
18
あの雨の後から蝉の声はせずアナウンサーの話す声だけ
11
おそなえのハッピーターン食べたくて祖母と唱えた般若心経
17
いつもより多い気がする狐火が境内を舞う祭礼の夜
13
今もなお森の奥にてさまよえる君の
御魂
(
みたま
)
をまつ
烏猫
(
からすねこ
)
11
短冊に書けぬ願いを銀漢の底に沈める 今日は七夕
11
織姫と彦星くらい離れたら夫婦喧嘩のやりようもなし
18
青空の
一朶
(
いちだ
)
の雲が白いから残夜の坂ものぼっていける
11
あめつちの猫の模様を集めたら宇宙の謎も解ける気がする
14
朝7時天気予報を聞くように命はただの数字になった
13
天空に積乱雲が見えたから「竜の巣だ…。」とそっとつぶやいた
12
売り物のミカンの木の葉を
貪
(
むさぼ
)
る彼らが蝶になれますように
20
紫陽花の名前がダンスパーティーだから雨だけど踊ってほしい
9
あなたから離したでしょう?私の手 今さらそんな顔されてもね
20
葉陰から青梅が顔のぞかせる そろそろ納屋で瓶を探そう
20
朝ぼらけ
遣
(
や
)
らずの雨を祈りつつ澄ました顔でコーヒーを
注
(
つ
)
ぐ
14
「恐竜は元気だろうか?」もうずっとシーラカンスは考えている
68
心あてに選んでみようコンビニで人惑わせるスイーツの棚
10
生け垣のバラの花弁に宿る露 夜にはきっと空へと昇る
16
雨だから「梟の城」読み返す 久しぶりだな!
葛籠重蔵
(
つづらじゅうぞう
)
!
9
そういえばこの封筒で送っても受け取る人はいないのだった
14
春過ぎて夏来にけらしカメムシと顔を合わせる日が増えていく
13
青空と
黄金
(
こがね
)
の麦を揺らす風さらさらと吹けウクライナにも
14
この海は三葉虫がいた頃の水温でブリを育てている
17
催花雨
(
さいかう
)
がアジサイの葉を揺らすので手にとってみる古今和歌集
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