蒼鷺
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投稿数
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上弦の月が羨むほど白いさるすべり咲く夕刻の庭
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あの雨の後から蝉の声はせずアナウンサーの話す声だけ
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おそなえのハッピーターン食べたくて祖母と唱えた般若心経
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いつもより多い気がする狐火が境内を舞う祭礼の夜
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今もなお森の奥にてさまよえる君の御魂みたまをまつ烏猫からすねこ
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短冊に書けぬ願いを銀漢の底に沈める 今日は七夕
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織姫と彦星くらい離れたら夫婦喧嘩のやりようもなし
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青空の一朶いちだの雲が白いから残夜の坂ものぼっていける
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あめつちの猫の模様を集めたら宇宙の謎も解ける気がする
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朝7時天気予報を聞くように命はただの数字になった
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天空に積乱雲が見えたから「竜の巣だ…。」とそっとつぶやいた
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売り物のミカンの木の葉をむさぼる彼らが蝶になれますように
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紫陽花の名前がダンスパーティーだから雨だけど踊ってほしい
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あなたから離したでしょう?私の手 今さらそんな顔されてもね
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葉陰から青梅が顔のぞかせる そろそろ納屋で瓶を探そう
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朝ぼらけらずの雨を祈りつつ澄ました顔でコーヒーを
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「恐竜は元気だろうか?」もうずっとシーラカンスは考えている
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心あてに選んでみようコンビニで人惑わせるスイーツの棚
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生け垣のバラの花弁に宿る露 夜にはきっと空へと昇る
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雨だから「梟の城」読み返す 久しぶりだな!葛籠重蔵つづらじゅうぞう
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そういえばこの封筒で送っても受け取る人はいないのだった
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春過ぎて夏来にけらしカメムシと顔を合わせる日が増えていく
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青空と黄金こがねの麦を揺らす風さらさらと吹けウクライナにも
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この海は三葉虫がいた頃の水温でブリを育てている
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催花雨さいかうがアジサイの葉を揺らすので手にとってみる古今和歌集
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ブロックをつなげて肩に構える子「きりんがくるのばーんつくった!」/「麒麟がくる」放送当時
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占い師気象予報士そろえても天の気分は「かも」「かも」「たぶん」
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つぶやきが皮膚の下まで裂いてくるこんな場面は何度もあった
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折り鶴がカサリと落ちる音ひとつ引き戸の指を引き留める朝
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スプーンの上でゼリーは回転し今夜の夢を甘く彩る
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