Utakata
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蒼鷺
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そのへんの伊達男よりイカしてる桜の花をくわえたスズメ
16
明日から田植えはじまる水田に白く揺れるは春の夜の月
17
春の夜の月をペンではえがけない 白く滲んだ雫みたいで
12
薄闇のなかに一本伸びている
骸
(
むくろ
)
の腕のようなススキが
6
はしゃぐ子の足をほぐすは道後の湯ひらりと落ちる桜の花弁
13
川岸の桜がヒラと舞い落ちる四十九日は来週だった
10
新年度だから何って思うけど行きかう人は日だまりの中
12
この星はむかし誰かが見た星で私の後の誰かが見る星
13
風はなく鏡のような凪の海 何も起きるな何も起きるな
21
待ちわびた春はそんなに遠くない 雪解け水がポタンポタンと
16
ピーヒョロと窓の向こうで
鳶
(
とび
)
が鳴く 「空はいいぞ。」と言われたようで
31
いつだって月に
叢雲
(
むらくも
)
花に風 スマホの写真データは
何処
(
いずこ
)
12
雪雲が山の頂包むとも春をはこべよ
蝋梅
(
ろうばい
)
の花
23
一粒の涙も見せぬ家までは ファンデは
戦装束
(
いくさしょうぞく
)
なれば
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おとなしく聴力検査うける子の肩ごしに見る 白い氷雨を
17
神様がそういないとは知っていてロト
6
に並ぶ雨の夜
15
どうしても眠りの森へ入れない ウルフムーンに
吼
(
ほ
)
えてみようか
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さっきまで栗きんとんは山だった こっちを見ないこたつの息子
26
コーヒーを出勤前に流し込む セーブポイントみたいなファミマで
13
あれっきりLINEは既読にならない 波打ち際にボタンがひとつ
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晩秋に君がどこかへ行ったから 月も私もあのときのまま
13
あなたより頼りになって温かい ヒートテックが冬の恋人
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こんな日は自分の影を供に飲む 弓張月をグラスに浮かべ
12
古書店で太宰を一つ手にとった その気にさせる秋の長雨
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「明日もまたここにいるよ。」というように薄暮の空で星が瞬く
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明日
(
あす
)
からはまたも不遇な宮仕え 光っているか?雲上の月
11
唯一の人類だった
5
分だけ 森に埋もれた無人駅にて
12
噛みちぎるマルゲリータの
L
サイズ あいつのスマホ覗き見た夜
15
「いつ紅くなればよいか?」と問う君は空き家の庭のモミジの巨木
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そらんじよ七言古詩の長恨歌 聞いてくれぬか秋の虫ども
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