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アジサイが まだ青々と 咲いている チクチクするよな 酸性の土
32
無花果
(
いちじく
)
のほのかに甘い風香る 無花果の木の小さな木陰
39
血の海に 子を落としたる
縁
(
えん
)
ありか サンゴ草咲く 海原に立ち
31
魂の 傷がその人
誑
(
たらし
)
めて そこはかとなく 悲の彼岸花
47
愛用の お花鋏も 四十年 いちども研がず チカラワザで切る
31
各各
(
かくかく
)
の 流儀にそいし 雪國の 仕舞いはすすむ さいごの
竜胆
(
りんどう
)
31
止
(
とど
)
めさす 淋しい心の 急所とは。 人にはおわす のど仏なる
27
いわし雲うろこ雲とか昔日の人々海を愛していたね
40
目覚めれば べつの天地が あらわれて 靴をはきかえ あさの白銀
/
立冬
37
感情は殺せないだろ大人でも吠えたい夜に見上げれば月
66
祖父祖母の昔語りをしんと聞く時の彼方は夢幻のようで
32
寒さ増し川原に集う野鳥にもヒタヒタ寄せるインフレの波
18
冬空も 春へ変わりゆく オリオン 東から徐々に 南へ移り
25
小さめの手提げ片手に 一枚のはだかの紙幣持ち コンビニへ
13
冬空にスノームーンは冴え冴えと凍土に咲くはスノードロップ
22
紅梅と白梅咲くや公園に春を探しに車椅子行く
21
蟠
(
わだかま
)
る。漢字の由来 知るにつけ 永い歴史の 人の魂
42
ふと目にせし「フィンランド湾」が気になりてグーグルマップでヨットを数ふ
9
くるくると渦を巻き巻き咲き誇るラナンキュラスは心の深部
17
空き家から売り家に変はるその庭のタンポポの花 降る雨に閉づ
47
手際良く落ち葉
抄
(
すく
)
ひし老人の水車の音聞くひと日始まる
37
桜に問う 如何して神は移り行き果てるもののみで現世を満たした?
12
雨の日もレインコートで歩いたね ひたすら眠る老犬愛し
37
子の歩む速度で木々の
間
(
ま
)
を行けば卯月の枝に
早
(
はや
)
蝉の殻
51
「罰ゲームで塗られた黒い顔ならば 母さん綺麗に拭いてあげる」
21
東屋
(
あずまや
)
に雨
除
(
よ
)
け入れば眼前に角度変はりて
湖
(
うみ
)
の広がる
29
学校に少しは慣れたか一年生タンポポ色の帽子駆け往く
39
気の早い初夏の風吹く通学路夏服のよなミズキの白よ
50
春雨に濡れ滴って青合羽我も一つの小川となりて
38
カッポカッポ お馬の様に歩いたね もうもう動かぬ
愛犬
(
キミ
)
のその脚
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