忽然と 現る栄華 桐の紋 滅びし城は 蜃気楼のごと
9
豆苗の子々孫々に感謝して水を換えつつ三代目待つ
25
戦争も花粉も我の上をゆくどこまで鈍感でいられるか
19
銀魂の 映画館にて 暗闇へ 隣を見ると 眠る友人
12
ブランコにスタバの人魚とJKが口角上げてカメラ目線
14
叶うなら誰かの為に死にたいと不調極まり思ったは真
8
雨のあと 強風二日 咲き誇る 河津桜の 花のしぶとさ
14
闇のなかフロントシート倒しゆく境界線がなくなるような
5
西日射す 部屋の隅にて 泣く君の 髪に映ゆるは 明日への光
15
春炬燵さぼったリングくっきりと靴を履いたら小石が痛い
6
隻眼の 妖怪の如 地下鉄は トンネル内ゆ 駅に近づく /大阪メトロ中央線堺筋本町駅〜AIは「隻眼」の意を正確に読み取る
9
また一つサプリが増えたキッチンで、立ったまま飲む第三のビール。
9
水槽の かわいい金魚 見ていたら それは餌だよ アロワナ見てよ
7
ひとりゆく深夜二時半のコンビニ金木犀の香る近道
7
まかないの湯気の立ちたる肉うどん 喉の熱さを閉じ込めている
8
スカートを一回折って考える 姿見を見てやっぱりやめる
8
いつまでも荒れたまんまの唇に塗ったリップの色はオレンジ
6
水底の砂のお城に誘われて歩くせせらぎついてくる影
8
真夜中のタイムスリップ五分間赤いイヤホン聴くビートルズ
11
微笑めば微笑み返すレジ台にやっと届いた小さき子の指
17
陽の矢射し 垣根しなだれ 朝顔の 陽背負いし影 薄れ消えゆく 昼下がり
7
弥生にて春は近しと心をば 遠く山にて輝く白銀の壁よ
9
ハルノヒの かい放感は 開と解
2
金がない 時間がないって 嘘だろう どっちもないって それはないって
2
陽温かく 黄色一色 春寒し メジロさえずり 春を呼ぶ
2
おへんじを待つように「これがいい」と落書きされたBOOK・OFFで買う俵万智
2
切れる筈の 切り込み切れず この婆(ばば)を おちょくっちょると 鋏取り出す /切れぬ切り込み・切れる婆様
2
黄昏れて 底冷え著き 夜の街に ひもじさつのり 出でて来にけり /SARASA HOTELなんば
2
短歌なんて恥ずかしい趣味だと気づいたよ。歯を食いしばる妹を見て。
2
かびていたのかもしれないパンと同じ匂いが風の中に混じってる
2