庭のすみやさしい光の浮き上がる黄色く笑むはつわぶきの花
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木枯らしの吹きすさぶのにいのち生むスナップえんどう土わりだす芽
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ここに今 わたしがいると知っている わたしのために篝火かがりびを焚く
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御機嫌と不機嫌半分同居させご機嫌うかがう朝のルーティン
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死んだ後差し歯は焼けずに残るかと九十七歳きゅうじゅうななの母おどけたり
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幼子が小声で歌う鼻歌を 聞いてまたたく冬の星々
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埋まらない予定 今年の冬は何だかいつもより寒く感じる
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父母ちちははとむかし泳いだ海街で 獲れた蜜柑を我が子に与う
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わたくしがひとり と柵を飛び越せばもう数える間もなく夢のなか
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グッドナイト人生 また来てミッドナイト 永遠のごとく真午
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カープ勝ったらビールが旨い当たり前今夜も勝つと朝から飲んで
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身のうちをあばれまわつているとらを押さえつけ今日もわらつているのね
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この怒り我がものにして誰であれ抑えも奪えも出来ようもなし
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傘持たぬ人しょんぼりと佇ませ赤信号の悠々と光る
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大好きな あの人を想い 業務過多 心の支え 春風のよう
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僕は今 君との出会いに 感謝している 無垢むくな笑顔は 近くて遠い
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心地よい 眠りに就きたい けれどもね… 君との時間が 楽しすぎて
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売り物にならぬ言葉を撒き歩く、インターネット無人街より。
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いつからかドアがきしんで声を出す度に知らせる家族の帰りを
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咲く花も 美しいけど 風に舞う 花の姿は 薄紅の雪
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恋なんて 交通事故の ようなもの そのトラウマに 苦しみ続ける
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心とは たぶんガラスで 出来ていた 砕け散って 元に戻らない
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自転車で 立漕ぎすれば 2年半 意外と早く 願いは届く月までの距離は38万km自転車の時速17kmとして
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心とか 意識とかって 自分なのに 何故なぜコントロール 出来ないのだろう?
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嘘でいい 僕を好きだと 言ってくれ 君の応えは 「大好き」だった
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老犬の散歩を終えて夫言う「これが我が家の老老介護か」
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乾杯のあの一瞬を懐かしむ 酒飲まぬ夫と静かな夕餉
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優先席二回も譲られ改めて鏡で見たら ああ、やっぱりか
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食事終え今日はゆっくり茶が飲める ちょっと雑だが息子が皿洗う
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しくじった!収穫一日待ったのに 庭は一面ビワの食べかす
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