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薄暗い部屋で右手を強打して生きていること感じる痛み
13
木犀の香り今年も漂って案外僕らは幼いままで
36
海底を二万
里
(
マイル
)
も行くように静かに静かに寝ます おやすみ
38
帰宅してシャワー浴びれば流れゆく私の形の見えない何か
56
包丁を逆さに持って皮を
削
(
そ
)
ぐ ゴボウの白さにいつも驚く
46
Googleが教えてくれた 去年の今日わが子が初めて歩いた日だと
56
どんぐりを蹴ればカラカラ転がって笑って歩く小道は秋へ
52
いわし雲うろこ雲とか昔日の人々海を愛していたね
38
何故なのか分からないけどわたし今ここでこうして元気でいます
34
マッチ売る少女の灯す温もりも絶望も無し電子の煙草
49
分厚めの 段ボール箱に毛布敷き 冬じたくして あのミケを待つ
39
悪くない風が吹いてる小春日は会えない人に会いに出かける
59
正気ではやってられない世の中に なじめる狂気 身につけて冬
32
ラブレター書く癖ついた春の夜にしたのはあいつ明日逢うけど
5
ふつうなら とっくに憎まれてるはずの 前世がたぶん猫だった人
38
残高を指でなぞって考える いくらあったら逝けるのだろう
13
年の瀬に にぎわう街の踏切を くぐりし母子 ひきとめる修羅
33
来る年は 言祝ぐうたを 詠めるよう 願いを込めて拭き掃除する
38
君がまだいる頃に買った洗剤を使い切れずに歳を重ねる
17
手挽きミルゆっくり回す日曜日眠る我が子を起こさぬ様に
60
つくづくに北国生まれの遺伝子か雪降る日には何故か落ち着く
31
かもめの「か」を盛大に噛みポケモンがあらわれたのでバトルしようぜ
4
生き方の 処方箋など ないのだし 考え過ぎず 生きよう弥生
29
どす黒くざらりと粗い喉越しの憎しみに似た何かをごくり
10
陽がのぞく 僕の心は 明けずとも 濡れてた空は 乾き始めて
16
風吹かれ 君の言葉が 頬をなで それでも桜は 君を攫った
14
叢雲に 星影覗く 天つ空 何処にいても 星は変わらず
15
墓参り
皆
(
みな
)
で行こうと云ってくれ心華やぐ昼下がりかな
13
六年の 努力が実り 桜咲く 吾子の健闘 吾の奮闘
27
頬を刺す日差しはすでに春日和 無事に彼岸参りを終える
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