好き嫌い 言ってるうちは まだまだだ どっちがましか 逃げ回るだけ
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春が来ぬ 自転車パンク 直す度 もらったテレビ 映る瞬間
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蛍光灯 羽虫たかりし 偽日にせびなり 上面うわつらだけに 人も群がる
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煌々たるスノームーン沈み東より朝陽かがやく今日は立春
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嘘つきの ぼくが願うのは ひとつだけ ただあなただけ、真実でいて
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「先輩へ」 色紙程度じゃ足りないわ 原稿用紙を用意しなくちゃ
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ほんとうの 中に冗談をひとつまみ 実はわたしも、うそつきなんだ
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立春に 3月並みの 温度あり 暦通りに 春を感じた
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人びとの残りをもとめ散る花の上を歩いてゆく鳩の群れ
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片耳にマスクをかけて池の面をながれる風に呼応している
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火葬場で焼かれたぼくのからだから探してほしい星のかけらを
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この花を最初に咲かせた人は多分「ユリ」という名の恋人がいた
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ドライブのBGM90's 白髪は気にすなカニ食べ行こう
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五線譜の上じゃ隣は不協和音 離れてみてみ? 綺麗に鳴るから
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手帳では黒字の君の誕生日有給消化で作る祝日
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へそ曲がり 僅かに残った協調性 黒の組織で「吉四六きっちょむ」を名乗る
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サッカーの話は聞くけど その後でコスメの話してもいいかな?
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言の刃で 刺しかけてやめ 絵はがきとペンを選んで 刃を葉に変える
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人類で 薄めてあおる なさけなさ 主語自分 では 濃くて飲めない
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鉄条網 有刺鉄線越しにゐる きみもおいでよ 短歌はいいよ
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二度童子 背中をなでて ゆっくりと 父だった人の 母親になる
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むずかしい言葉を並べるあの人の 落としたアリガトを拾うお仕事
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《おことわり》今現在、もう貴方では私を救うことはできません。
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まだ青の青さを知らぬ君の眼にこれからもこの世界は映る
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上野から東京までが遠すぎて ヘッドホンはもうカバンにしまった
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宝塚歌劇団には華の影幕の裏側潜む過激団
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新米のとぎ汁 植木鉢に撒く いただきますの似合う夕方
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言葉では つい言い過ぎてしまうから  秋色の葉を 貼ってポストへ
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ため息は深呼吸になるんだよ細く長くね負けたらあかん
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おたよりが通じることのありがたさ 心の便秘 しませんように
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