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マイク持ち叫び続ける候補者がただ何となく小さく見えて
11
甘やかな愛情も義理も飛び越えたビターな惰性にリボンをかけて
20
レコードの音がだんだんデカくなる聞きたくないこと多すぎるから
11
萎れたるポインセチアの花殻を摘みて春光注ぐ如月
27
こんなにもみんなで帰る道のりが愛しいことを最後に知った
19
人の世と 猫の世つなぐ 縁側で 冬用毛布をたたんで くしゃみ
56
並び立つ者などいない君ひとり誰もが誇れ己が命を
25
雲垂れて 下校の子らは 淡々と 口を結びて 家路を辿る
24
枯向日葵にしろき窩數多ありて項垂れつつ零す種子を
27
原爆忌から敗戦忌へ傾るおほきみに籠る聲の玉音
30
国の
長
(
おさ
)
命が一つ 消えていく 巻き込まれたる
無辜
(
むこ
)
の民あり
19
一九三一年九月画を画き戰端を開きぬ旧宗主の名を日本 といふ
37
目を瞑り 水族館が 目に浮かぶ 眠りを誘う 「マリンバ」の音
17
さり気なく 嘘で築いた 戦後日本 裁かれぬ人 黄泉の人なり
9
かすむ名を召しあげとかす今日の青 胸をつらぬく三月のそら
21
真冬より 肌を舐めたる 春の風 襟袖口を強く締めたる
19
側溝に 残れる雪や 散り花と 土を被りて 春を描けり
22
もう桜咲いてしまうよ咲くんだよ咲くんだよあなたがいなくても
15
透明の水彩画からこぼれ落ちだいじな
欠片
(
かけら
)
うまく
描
(
か
)
けない
24
中東に 捧げる言葉 なけれども 虚心坦懐 鎮魂歌聴く
21
吾妻山 種蒔きうさぎ 巣に戻る ここ七日間 寒戻るらし
21
何もかも管理対象房総の菜の花たちも人の心も
8
砂塵より 花粉舞い散る 舗装路の 公的工事の 適正を問う
18
頂
(
いただき
)
を 目指せ 困難 有ろうとも 高い場所ほど 風吹くものだ
36
お互いに 相思相愛 知りながら 無意味に帰る 別々のドア
25
レンズから図鑑から世の解像度どんどん上がる足を運べば/自然観察
28
落涙し 絵になる女と ならぬ我 顔面格差に なお泣けてくる
25
サックスの深い音色は時をかけ心に届け夢みるごとし
23
二十年前のわたしが綴ることまだ何ひとつ叶えてないよ
14
娘から投函頼まれ必ずと愚直に手で持つ言われた通りに
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