硫酸の雨とゾンビ化裏切りも 不思議と目覚めは良い夢だった
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変わりなき幸せ想う例年の貰い手の待つ黒豆選別
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あの雲のまるい光は十日夜三月見だとならぬかなるか
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大磯の木立を抜けし小径より海きらめきて落ち葉踏みゆく
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平和な世 壊すのいつも 権力者 に扇動される 普通のおっさん
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良い歌があなたに降りてくるというトリートメントの放置時間に
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視力落ち 眼科訪ねる 待合室 それでもやめぬ スマホ動画よ
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名産の こんにゃく芋を 掘る農夫 腰曲がりても 後継者無く
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ああ月がぐちゃぐちゃになる 追いかけてこんなとこまで来なくていいよ
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この顔にピンと来なかったとしても君はそのまま幸せであれ
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妹より届きしお芋 熱々のポトフで食みて元気貰ひぬ
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笑いつつ 手を取り走れば 粉雪が なれが睫毛に 我の睫毛に
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芳香ほうこうが 我の頭を ぬくとめる 妻がのこした 毛糸の帽子
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笑った 君は僕より劣ってるのになのに君が目に刺さった
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半月が好きだったから社会から排斥された僕の暗喩メタファー
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はちみつのお酒を 少しだけ お湯割りで おやすみ前の 甘い幸せ
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 庭なずな白き小さき花なれど可憐に咲きぬ陽だまりの中
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その涙「ごめん」がいっぱいつまってる溢れる瞳の奥の青空
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やけ酒の代わりに言の葉注ぎ込む 呑まれちゃいけない感情流し
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怒られることが確定してる明日 睡眠薬も役には立たない
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誕生日のシフォンでは味気ない筒に隠すはお菓子か札か
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空洞にお菓子詰め込み蓋をしてクリーム包んで渡したかった
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銭湯の 帰りに息子が 振り返り どうして月は ついて来るのと
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軽々とターンを決めて解き放つ 判断一瞬スポンッと決まり
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金曜日 デートの約束 とりつけた ではまた明日 会釈するキミ
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トナカイの コスプレ抱かれ 笑顔なり 孫の仕草に 周りも笑顔に
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繁忙期 貴女の笑顔が 続くよう 支える想い 更に熱くし
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初冬来て 三日続くる酒席あり 迎え来る妻眉間異変あり 
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ぬばたまの黒き羽にも茜さし ゴミ漁り終え金烏飛び立つ
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AIと 日本文化を 語らへど  淡き言の葉 敬の香もなく
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