農園の紅いネットにぶら下がり小玉スイカの縞夏を告ぐ
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昼休みLINEに集う三姉妹 親とも友とも違うオアシス
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風強しうねる青稲猛る音 散歩の犬もはためいている
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人けない深い山道ヤマユリは我が為に咲く威風堂々
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こんなにも蝉の鳴き声うれしいと思った夏は生まれてはじめて
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台風が過ぎて夕方五時半の空は水色真昼の様に
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台風の後を飛んでく黄揚羽の後に続けと自転車を漕ぐ
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外へ出て雨が降ったこと知る吾は水族館の魚のごとし
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台風が 乗っかっている 吾子の町 山のこちらは むし暑いだけで
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母の手のぬくみの残る古き棚かはらぬ場所に我が箸のある
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お上への 批判集中 そらすため  民の対立 煽り煽られ
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連休の中日田舎の投票所映るテレビの相撲も中日
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ラジオから流れる昔聴いた曲なんとあれから二十八年/Hanson
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一生を温室の中で暮らしたい 暑さ寒さも台風も嫌
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風邪なんて誰でも罹る病気だが独りが沁みて気弱になって
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紫にきらめく茄子は焼き茄子に ふっくらトロリ生姜を乗せて
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じんわりと吹き出る汗に目覚めたりこの猛暑日は北の地までも
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明け方の雨の雫を葉に残し薄陽の中に蓮匂い立つ
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デイケアは送迎付きでありがたし施設で流す汗心地良き
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夏草に負けじと庭の草引かば間近に迫る蜂の羽音の
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夏風邪は7日目もまだ発熱すアイスとプリン買って来てほしい
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小庭でも小さき命を育みぬ鎌の気配にバッタ飛び跳ね
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ドドン!ドン!地をかけ響くドン!ドドン!耳に映るは夜空の大輪
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ドン!ドン!ドン!地鳴る花火の爆音は猛暑しずめる令和の風鈴
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青色がキラリと光り目をやればトカゲ瞬時に庭石の陰
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ウイルスが居心地良さに居座って退いてくれない、この老体から
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青空に 輝く機体 雲を引く 夏への思い 翼に込めて
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挽いてから半年経つガラムマサラの香り嗅ぐ 生活変わっちまったな
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芋ロック パッションフルーツにぶっかけて粒粒ごと吸う一夏の恋
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胸底の 黒いタールを みつめてる 白い世界へ 往く日のために
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