雨音に包まれながら目を閉じる 雨のメロディー音符が踊る
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もう二度と逢えない人を想うこと 紅茶を注ぎ口ずさむ歌
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聞こえないフリをする。呼吸が楽ね
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風に飛ばされた春を見送って、雨と共に落ちてきた夏を拾った。
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脇を抜けていく車が、紫陽花色に染まる
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雨の後に、少しだけ日の射した庭で遊ぶきみねこ
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もう夏か足止め見上ぐその空に 入道雲が連なり並ぶ
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来る夏を先取りするよなこの暑さふと目に浮かぶ八月の居間
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風になびく君のくろいかみ 少し振り向いて、あかいくちびる
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離れても同じドラマを観ていたね 自分時間に浸って見返す
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「いい香りね」言葉頂く少しでも 患者あなたの回復ちからになれたら
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かのひとにやさしきひびもあったろうそうおもうこともゆるされぬのか
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あの日から魔法にかかったままなんだ 君ささやいた♪ちちんぷいぷい♪
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プチトマトふたつ頬張り弾かせば 今日も元気だ夏かかって来い
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カレンダー猛暑追いかけ七月に 雨も降らないああ半夏生
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好きなのにその裏側に苦しみも いくつになっても切なさはいる
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二日目のカレーの如く定年は 人生熟成らっきょがあれば
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高気圧二枚重ねで居座りて夏は本番赤道直下か
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紫陽花の横で朝顔双葉出す主役交代夏は本番
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背伸びして仰ぐひまわり大輪が等身大でいいよと笑う
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今もまだ 月は綺麗と 思ってる? 今宵こよいも半分 月も心も
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百日紅さるすべりあざやかピンク連なりて 元気をもらうサラダ記念日
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カランと夏の音につられて今も 君の星座を探してしまう
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ただきみのエンドロールに私がいれば いいなと思う夜9時半
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母の手のぬくみの残る古き棚かはらぬ場所に我が箸のある
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恋の終わる時って愛のはじまりなの教えてくれた
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暗くなる気持ちにブレーキかけるのは美味しいものを食べた思い出
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梅雨明けの太陽のようエネルギー満ちたその人まわりを照らす
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連休の中日田舎の投票所映るテレビの相撲も中日
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風呂で見し亡父弾痕物語る少し外れて我に生なし
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