カッポカッポ お馬の様に歩いたね もうもう動かぬ愛犬キミのその脚
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とくに好きというわけでもない色にやたらと縁があって(それだけ)
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梅雨晴れ間猛暑警報親切に草の勢いまってはくれぬ
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白き雲 流留る先は 何処にか 風ふくままに 気の向くままに
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蛍光のベストで子らを護る人 頭さがるホタルブクロと
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夏だからおばけのふりをすることでぎゅっと抱いてもあつすぎないの
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鞄から出てきた古いレシートにひっそり宿る旅の思い出
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五月なら車で昼寝も出来たのに今は暑すぎマックで涼む
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ココの写メスマホの壁紙亡き日より いつでも一緒どこへでも行ける
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仏壇の 写真眺めし 亡き父の 形見に触れて 想いに馳せる
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降り注ぐ怒号にひとり茫然と我ではないとわかっていても
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現在が一番若いと言うけれど若いと元気はイコールではない
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古も 吾も変わらず 人恋ひて 割れても末に 想ふ心は
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夏至過ぎて もう夏終わりでいいじゃんと 自販機にコーラ買いに行く君
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ひとりの時間 何してるの? タダの質問だった お誘いじゃないのか 
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夢食べるバクのお腹の中にはね 私の好きなキミでいっぱい
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いつの日か 君と笑って 語れるか 宛てなき手紙 綴る思い出
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野菜にも個々に可憐な花が咲く夫の口ぐせ花より団子
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日射し浴び土を耕し野菜愛で笑顔振りまく君はまぼろし
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バスの旅友の居眠り横顔に我のみぞ知る試練があり
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どこかまだ後ろめたいような気がして 辺り見回す寄り道の夜
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星たちも労うだろう 夏至の陽が大空高く長く在ること
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一日の わざなしおえた 港湾に 海を見つめる 茜のキリン
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炎天下 吾子をプールに 連れて行き 泳ぎ疲れた 吾にビールを
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クーラーで 身体の表 冷やしたら 中まで冷えて 副作用あり
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飯作る心構えはカロリーの母さん高く俺は低くと
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めんつゆに金箔めきて生姜舞う すする素麵 ひと手間の妙
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「久しぶり」妻の遺骨に 話し掛け 父の遺骨を 隣に納め /父の納骨終了🙏
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「幸せのハードル低い」と夫笑う さき事でも嬉しがる吾を
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詠み人とバンドマンとはつきあうな きみのこともまた歌になるから
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