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親の前 泣けない子供 たちはどこで 泣いてるんだろう 声がきこえて
38
一晩中 雪の明かりに 照らされて 白夜なのかと
見紛
(
みまご
)
うほどの
52
蕎麦買いに 蕎麦だけ買うの 忘れきて
概
(
おおむ
)
ね詰めの 甘い一年
/
反省
52
床の間の無い我が家のテーブルでちょっと場違い迎春の花
47
吾の雑煮 息子美味いと 好評価 妻の遺影に 笑顔で供へ
35
蜂蜜を紅茶に垂らす一年が穏やかなれと出初めの朝に
65
冬ざれの色無き山のふところに黄色に灯る八朔たわわに
47
空蝉や枯れ葉に乗りて舞いきたか睦月の山の白き雪の
上
(
へ
)
/低山歩きの孫のライン画像
32
この上なく 遠いお空に 下弦の月 むせび泣くよう
寒夜
(
かんや
)
に揺れて
42
七福神めぐりて引いたおみくじの短歌を胸に今年も一年/大吉
31
君の来ぬ カフェで飲むホット チョコレート 帰れぬうちに 雪は吹雪ぬ
29
空洞のある老木なれどポツポツと白梅咲けりぬくき日差しに
36
見上げれば紅梅咲いてこの空のどこかにきっと精霊はいて
55
星屑の 銀の
階
(
きざはし
)
昇りゆき スノウフレイクの 銀河で踊らむ
27
「今や癌は二人に一人」その一人自分だなんて思いもせずに
28
習い事ともに学びし青年の病いに伏せつつ
心痛
(
しんつう
)
きわむ
23
嫁してより五十二年を生きし町新たなる地に雪は積もらぬ
38
肌と肌触れ合うことの滑らかな心地の中で夜溶けてゆく
58
野苺の 野で初めて 君に会いし朝 良きことで今日が 埋まる気がして
24
この国の先にも平和ありますか任せていいのあの人たちに
28
渡り鳥 国境越えて 羽ばたきて 世界平和を 託してみたし
34
「お先に」と誕生日過ぐを報せくる友よ間もなく吾も追いかける
30
寒太郎
(
(北風小僧の)
)
山を泣かせて 逃げてゆき 静かな
夜宙
(
よぞら
)
上弦の月
37
ラブソングみたいな空だ冬風に星瞬いて輝く空は
52
天上の空を陣取る黒雲を店主と見上ぐ公園マルシェ
45
ホットミルクに似た声の人だった まろやかに溺れてくみたいな
12
仕事終え 空見上げれば まるい月 残業だけど 月が明るい
35
大根の 鋭利な旨味
一筋
(
ひとすじ
)
に 集めて
辛
(
から
)
し かいわれ大根
23
やっぱりね住めば都だ 片付けを終えて眺める新しい土地
52
最期まで ごはんを炊いて 味噌汁を つくって食べる 老いさらばえても
/
立春の朝
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