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大根の 鋭利な旨味
一筋
(
ひとすじ
)
に 集めて
辛
(
から
)
し かいわれ大根
23
やっぱりね住めば都だ 片付けを終えて眺める新しい土地
52
最期まで ごはんを炊いて 味噌汁を つくって食べる 老いさらばえても
/
立春の朝
47
ハクモクレン 寒さの先に 春を待つ つぼみ美し 花はまだ先
33
デイケアに見知らぬ人の集い来て会話弾みぬ学びの場かな
22
玄関に立てば「おかえり」亡母の声 幾年経れど忘れえぬ声
43
母さんが千の風になってたら怒るだろうか鍋を磨けと
31
生きること 喜びあえる山めざす 道の左右に 駒草咲いて
44
小雪舞う 老いの一票投じ来る 願いは一つ平和な暮らし
35
瞬間にサイズアウトとなってゆくされど愛しき小さき
服等
(
ふくら
)
37
咲き初めのしだれ梅にもぼたん雪つかの間だけの白き世界よ
35
桃いろのプリマのごとき梅の木の燃える想いを冷やし雪ふる
35
冷ゆる朝「つららや」の声 外見れば 春待つ枝に白雪の花
35
うまいこと言えても 生きるの上手くなく 歌で息つぎして また明日へ
51
北向きの 玄関先に立つ梅の 固き蕾は これからひらく
49
一年の辛苦に耐えし老い梅の蕾つけしがヒヨドリの
餌
(
え
)
に
21
終日を静かな雪を窓に見て春はどこまで来てるだろうか
36
ユーミンの歌詞が優しく飛んでゆく冬と春との間の空に
62
婚前に 君にもらった ミントチョコ 潤むまなこで 遺影に供へ
42
夫逝きて
三年
(
みとせ
)
目の春紅梅の咲きて嬉しや命の満ちる
53
「お先に」とまばたきを一つ交わすとき雪の狭路は白くふくらむ
33
先輩の時間割を見て絶望し 退部届が目の端に映る
10
処方箋まだ書けないよ私にはもっと訊かせてなにがつらいか
18
黄泉ばかり見ている人の袖をひくこの身をもちて碇となさん
19
隠し
(
財布
)
より 出る遺品の メモ書きは 父に渡した 我の番号
41
放課後も解けぬ問題 青ペンは数式よりも君の名なぞる
31
涙鳥
(
るいちょう
)
の天に舞い立つりくりゅうの光に酔いし明けの
金星
(
きんせい
)
/コルティナ五輪
35
寒風を漕いで夜行く受験路に十五の春の蕾膨らむ
35
笑み浮かべ 逝きしあなたの 面影を 独りたどるは 梅花の旅路
16
点
P
が 振り子のように 揺れるから 猫ミームばりに じゃれつくだけだ
42
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