日時計に影 梶尾舟じりじりと炙れ陽炎階段へ靴躙る釘
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絶対的現存在の把握を期して必然死偶然の死ならず・石牢
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箱庭の中へ死にゆきぬ智慧の実も腐りきつたり 食卓のうへ
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川の辺でトランペットを吹く学生 澄んだ音色が空に溶け込む
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朝八時だあれもいない公園をひとりじめする小さな兄弟
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亡き友が焼いた茶碗 温もりに 包まれて飲む 朝の一杯
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このところ会わないご夫婦元気かな 知らず知らずに目が行くベランダ
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長旅はいかばかりか 「ただいま」のひと言残して眠りこける息子
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夏が来る 日課の散歩は老犬よ あなたと私の体力勝負
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長旅の土産は特大洗濯物 連休最後のベランダ飾る
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朝食後 歯みがき洗濯洗い物 天気に尋ねる優先順位
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ひそやかに小さな本棚組み立てる 幼子眠る土曜日の午後
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一粒の塩を落とした水を飲む 我なる海に夏を伝える
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孫が来る 退散するまで待っていよう 朝の掃除が夕方になる
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七月ののっそり沈む夕陽から種火盗んで夜通し語る
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音も無く陽炎かげろうゆれる濃い桃の百日紅さるすべり咲く 誰も居ぬ午後
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苔の生すへ、軍は果てて死ににけり。夏虫の絶ゑしかそけさ
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「正しい教育と歴史認識のもとにわれわれパリ市民は生まれた」
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「あたしたちのイエスさまが変になっちゃったのよう」魚眼レンズ直視
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復活祭へにがき蕗煮ていもうとはロザリオなどゆめかけざらむ
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純白の彼岸花咲く 夏の陽に秋の風吹く団地の端に
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葬列も散り散りとなり午後三時金木犀の香りの西日
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月という隣人がおりその人はそっけないけど美しい人
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Googleが教えてくれた 去年の今日わが子が初めて歩いた日だと
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どんぐりを蹴ればカラカラ転がって笑って歩く小道は秋へ
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マッチ売る少女の灯す温もりも絶望も無し電子の煙草
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冬空に明星一つ煌々と遺す光は地上を照らす /追悼 谷川俊太郎様
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エレジーを嫌う作曲家でいたいALSの妻は作詞家
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人生のきっかけスマホ音痴だが撮りまくったらあゝラブレター
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陽春の 光りが照らす 雪野原 きらり一粒 遠くの六花りっか
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