今朝目覚めくりや にたてば鼻を突く味噌󠄀汁にほふお袋のせな
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葉桜の下でパンジー咲いている夏が生まれる準備ととのう
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線路だけつづいているよ毎日を歩いてだけどコンビニはどこ?
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髪なびく車掌の流るる横顔をページめくれぬ車窓から追ふ
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どくだみの花咲き初むる朝の雨心は道に惑ひぬるかな
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今までの君が好きだった私のままで この恋だけはピリオドを打つ
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花火の日「友達」の君見つめてる 私の恋は散れもしないよ
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朝顔と君の横顔花開く 笑顔咲く君見つめていたい
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夕暮れに友との出会いに感謝する 君と帰るよ紫陽花の道
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終電を逃したみたいばかだよね 君を好きなままの私だけ
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カッコウの 声を合図に 次々と 花を咲かせた 魂いた
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搭乗口「8」をさがして 右往左往 乗り遅れる わけにはいかない
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少しでも遠い貴方に近づきたくて 方程式と戦っているの
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かっこいいの真面目な君が 可愛いのふざけた顔が そこがずるいの
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花と種 おなじ魂 けど見た目 違いすぎでしょ 魂噴いて / ポリー星はいっぺんに花盛り
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登りきれば そこが楽園 かといえば わからぬままに 必死に登る
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なみだ雨 風情はあれど 蒸し暑さ 運びこみけり 髪も爆発くしゃくしゃ
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突如湧く フラッシュバック いつまでよ? 早く私を 解き放ってよ
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近頃の 天の神様 サボり気味 雨/晴ボタンの 切替え忘れる
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カランと夏の音につられて今も 君の星座を探してしまう
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うすあさぎ澄みたる囀り飛び立たせ 青き空へとゆづり去りぬ
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このままの関係性じゃ終われないけど 勇気が出ない高1の夏
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石鹸のあわ黒くなりし小さきて井戸より出づるスイカの赤さよ
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母の手のぬくみの残る古き棚かはらぬ場所に我が箸のある
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ばあばン いっつもあると思ってる ゼリーを作る わんぱく来るぞ
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胸中に  俄かに爆ぜる  思い出は  顔を赤らせ  懐古を纏う
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降りてくる 浴衣姿に 目を伏せて ズボンで登る 駅の階段
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ふりはらう 女の髪の 仰ぐ香に 吹かれて私 脇役と知る
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美しい 語彙の源泉 かき混ぜて 生まれ流るる 無数の泡沫うたかた
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目が覚めりゃ そむけたくなる 日々ばかり 押し寄せてきて 今日も二度寝し
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