飛ぶことを忘れたカラス慣らされていくんだ知らず知らずのうちに
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一日ひとひごと 寒暖差感づ如月 押しくらまんじゅうをす 春と冬
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つち振れば割れてひらける石のなか祖父の面影化石に映り
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一番に「唐揚げ入れてくれ」と云うきみも茶色の弁当好きか
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銀行用事済み ご褒美は はら屋のカスタード キミと食べよう お茶を淹れよう
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宵の車両 キャリーケースに 赤福の土産持つ人 旅の帰途かな
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脆きひと 見てもいられぬ傷のひと 避けど寄せ付け、此れは天性?
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満開の 河津桜が 春を告げたり 主の退院を待ちわびて
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始めれば素早いのだが動かない動きたくないスイッチは何処どこ
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ヤオコーの店内ソングの謎を解き 誰かに言いたい「中押しの市」
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スーパーの店内ソングの特集を テレ東あたりでやらないかしらん
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夕焼けを見るたび今日も想い出す 君の温もり煙草の匂い
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遊び着のままで舞うよな氷上の十七才のファンキーな笑顔
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窓辺から聞こえてくるは車の今夜も誰か今を生きてる
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手を尽くし誰もが解けぬ知恵の輪を最後に解くは力技のみ
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ねこたちが しょてい所定のもうふに うもれてる きょうはさむいね まったりしよう
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あの頃の父母おやと同じ歳なのか何たる迂闊何たる未熟
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細胞のひとうひとつの窓を閉めこれより始まる幽体離脱
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昼食の支度をせねばと思うほど 突き付けられる身の不自由よ
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針穴が従来よりも四倍と触れこむ裁縫セット吾も欲し
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浅き春 枯れ草のあぜ道 真っ先に咲いたタンポポ ちょっと寸足らず
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隣席は 誕生日ケーキ 受け取りて はしゃぐシニアの声幸届く
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氷雨ゆき軒の下こそ暖めつ 虹の青いろ冴へ冴へと見ゆ
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民をこそ守りし城の石垣に枯桜かれざくらのみにし代を舞う
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まっすぐの「ま」のじがくるりまがるのがすきなこどもはこのゆびとまれ
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夜遊びと祭りが終わる月曜日 我が衣手は露に濡れつつ / 天智天皇 1/100
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日々生きる 意味をつとから 考える 「お早う」 「お休み」 「行ってきます」
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報われぬ 悲しい夜に 付き添いす 懐中電灯 ファンヒーター
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オリンピック 静かな実況 好ましき その瞬間に 身を合わす
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「ダメな奴だ」と自分を呪う癖にようやく気付く夜/都々逸
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