1人じゃない 音楽と友達と美味しい食べ物 貴方も貴方も貴方も 私の神様
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広辞苑酷く薄いよ私のは 学ばなくては 広げなくては
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光さす まくらの 温もりいただきて  しばしやすらぐ師走の窓辺
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飾らずに のんびりペースで 歩みたい いつかどちらか 先立つ日まで
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電線で出来た五線譜ファの位置に まん丸満月輝いて
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親という 一番近い歴史見て 繰り返さぬと誓ったんだが
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旧街の小さな駄菓子屋 おもむろにモロッコヨーグル 郷愁の味
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なすすべも ないと思える夜にこそ ハチドリ習い 一滴の歌
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渾身の三十一文字みそひともじの相聞歌 いやまどろっこしい、きみが好き
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春を待つクローゼットの蕾たち 布団の中の暁に覚ゆ
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この板はいろんな人の幸せを垂れ流してくる なんたる不幸
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「こんな日もたまにはあるよね」みたいな日だけしかなくて前進が無い
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節つけて歌えばきみも関西人 関西電気保安協会♪
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どこまでも吹く風の中きみはいて私に過去を忘れさせない
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怖いのはインフルエンザやコロナより小じわとたるみ隠すマスクで
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艶のない髪の毛さっぱり切った日の鏡のわたし笑顔が咲いた
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天泣やとける雪の音聴こえつつあしたは何を着たらよいのか
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幸せは案外そこに落ちていて踏んだ痛みで気づいたりする
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図書館の 棚で偶然 目があった 私を見ていたような 背表紙
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冷たさに慣れた心を置いていくように色づく街を見ていた
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世界から消えてなくなる夢を見た 朝の光に血脈を透く
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故郷の父も電話の詐欺に遭い青菜に塩の様子が辛い
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桜より くしゃみ鼻水花粉症 春を告げるよ マスクを付けなきゃ
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戦争の 反対は 趣味  儲からぬ それでも豊か 歌も平和も
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ツツピー と 求愛の声 高らかに ヒトも素直に 好きと言えたら
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鍵付きの日記を見せ合う共犯は答え合わせをするかのように
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ヴィヴァルディ春の嵐はすぐに止み小川せせらぎ小鳥さえずる
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ヴィヴァルディ春の日差しに包まれて牧童たちと農夫の踊り
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風吹いて盛りに散りゆく桜花 惜しくもあるがあざとくもある
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しょぼたれて一人で歩く小学生いったいどうした何があったか
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