北向きの 玄関先に立つ梅の 固き蕾は これからひらく
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紙パック 交換される日 待ちわびて 今日とてルンバ壁に佇む
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新しいケリケリ猫に渡したら猫喜んで蹴りに蹴りけり
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ふとふ 二文字ふたもじの中に 綺羅星きらぼしと 風と泉と 夜櫻よざくら
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燻炭を撒いて融雪促すも 新雪積もって元の木阿弥
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いちごやらミニトマトやらの商標™️は愛らしいのが流行りと見たり
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乾燥し 鼻腔の奥がぴーすかと 鳴るのを一人密かに楽しむ
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キャンディの包み紙まで桜色 今日のチラシもどこもかしこも
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僕たちは 晴れた空にも 気づかない 傘を探して 下を向くから
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春寒の氷雨に一輪椿咲く 風に揺れつつ白無垢の雛 (3/3)
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勝ち負けを越えて抱き合うライバルに雪光り満つ五輪を想ふ
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人殺す武器の輸出に耐え得ぬと矜持の道ゆく社長の光り (3/6)
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青年にドア開けられてしずしずと五十五の我乙女となりぬ
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風のにひとの声聴き肩越しの白詰草に春告げる陽は
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老いといふ証の爪のさざなみに 命の色の紅いマニキュア
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青空へ白木蓮のつぼみ立ち再起の君へ春を祈りぬ
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親を子のようにおもう日 崖っぷち、だけど愛して家事をしている
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頬流れ そこに揺れるの 花影と 名残る雪影 落ちる露音
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亡父ちちが聴く 「アンコ椿は恋の花」 アンコの意味が わからなかった
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イスからの立ち上がり時に膝激痛 行くのためらう映画「スペシャルズ」/観たいけど(泣)
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雪を割り芽吹く命のあるごとく老いた父追い日々を越えゆかむ
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アスファルト黒く覗いて痒い目を こすり春へと僕をすすめる
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春雪と土の匂いで走る夜 終わらぬ道が僕の答えだ
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ほどほどに石橋叩きて歳月とし過ぐも地図捨てた日の欠片もありて
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無理をして観ずともいいよ春の陽に 心のままに祈り深めよ
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虹の橋渡り切ったかタヌ猫ちゃん幻でよいたまに姿を
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こころから自分を恥じて振り返る白木蓮の忍耐強さ
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欄干(おばしま)の 端より端へ 駆け抜けて 大松明を 闇に掲げぬ /二月堂修二会大松明三月十日
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震災後二年経つ日の「浄土ヶ浜」何事も無かったように波寄せ返す (記憶)
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あの日から揺れと同時に亡き猫は反射でふとんに潜るようになり
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