水の田に 光りの道が あらわれて 太古の景色 穢すことなく
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永久戰犯數長らへる政権の中枢一家に災禍はあら ず
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朝イチの美しき声はキミだった! ひょいと現る小さなコオロギ
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すくわれて向こうに行けと流される小魚になり途方に暮れる
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シャリシャリと月の形の梨を喰む夜暗がりに小さく泣いて
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国会のテレビ中継見入りつつ行方を案ずまつりごとかな
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バレンタイン あなたの為にリボンつけ 気持ちに蓋をし自分で食べる/「真心」
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笑いつつ 手を取り走れば 粉雪が なれが睫毛に 我の睫毛に
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先人の 運んだ 丸太と岩の道 踏みしめてゆく 三輪山登拝
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アマリリスと見紛うほど大輪に咲きし花瓶の百合は微笑む
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頼まれて買物提げて娘来しシンクの汚れを見かねて磨けり
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親の前 泣けない子供 たちはどこで 泣いてるんだろう 声がきこえて
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白い壁白い布団でみる夢は退院したら髪を染めよう
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針の目を たどるがごとく 街路樹の 背高ノッポの コニファーの列
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もう少しあと少しだけ光ってて 今年最後の夕日が沈む
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初茜はつあかね 詠みたいところ やはりグレー あまける馬 まなうらにあり / 元旦
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蜂蜜を紅茶に垂らす一年が穏やかなれと出初めの朝に
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好きなこと、 なりたいものを 笑われて 何がしたいか 分からなくなった今
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見上げれば紅梅咲いてこの空のどこかにきっと精霊はいて
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春節を 前に渋滞 するダンプ 除雪の雪を 山盛りに積み
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幾たびの 心変りを 重ねても 星をひき連れ さざ波はあり
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エアコンの温風ならずフィルターを開けてビックリ埃の山で
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野苺の 野で初めて 君に会いし朝 良きことで今日が 埋まる気がして
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懐かしき亡母の甘露煮 金柑のたわわなる実は冬天に映ゆ
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晴れ空に老若男女集う日の美よ美のままであれ航空祭
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グラタンはホワイトソース作りから認知予防にせっせと料理
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オレンジの皮を前歯に貼り付けてキャッキャッ笑って日曜日なり /吾子三歳
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勉強に しがみつくのは 辛いけど 手を離しても 行く場所はない
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学級の 隣の席の 子も知らぬ 我の一面 Utakataここに隠せり
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子への愛 気恥ずかしいな 何故だろう  けたる愛が 足りなかったか
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