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春草
(
しゅんそう
)
も震へをる 長き余寒を耐へ 数多の水仙笑ふ弥生
29
ボケてると思われていた爺ちゃんが 誰より綺麗に両手を合わせた
17
春陽
(
しゅんよう
)
に
抱
(
いだ
)
かれ
蕾
(
つぼみ
)
緩
(
ゆる
)
まりて 枝紅らむる 神社の桜
26
パンくずが 一つ落ちては 一つ拾う 一年後には 一枚のパンかな
10
今はただ 去りて久しき 可惜夜の 余韻に浸る 君を想ひて
19
福井にて 黒き涙を 流す地よ
遺
(
のこ
)
せし子は今
四歳
(
よつ
)
になる
17
Eテレのダジャレにツボる息子から『サバイバルで鯖威張るー!』
27
吾の実家継ぐ人の無き墓ありて今は姉妹で守ると決めし
37
お人好し 装いながら しゃあしゃあと 嘘をついてる 皆気付かない
8
君去りて 落ちし蕾の
紅
(
あか
)
きこと 子の呼ぶ声に 我は老いゆく
16
羽々斬
(
はばきり
)
を 構えて
大蛇
(
おろち
)
幻影の 我のクロユリ 断ち切れぬなり
16
雨の日は 晴れを祈って 晴れの日は 雨を祈った 三月の
自室
(
へや
)
10
聴き終えたやさしい話に作り手もきっとと思う「ゆず、香る」 /深夜便ラジオ文芸館にて
18
昼下がり 息子が食べる ポテトみて 笑顔で突撃
0
歳の孫
24
老木の ひなたの桜 満開で パワーもらいし 五十二の春
29
改札の傍の 焼きたてパンの店 匂ひに見送られつ 乗り換へ
30
夕日
背
(
せ
)
に 友と語らう 三年間 淡い花びら 色染め濃くして
15
時経ちて
陽春
(
ようしゅん
)
謳
(
うた
)
う
最中
(
さなか
)
なり 飛び立つ
花粉
(
せい
)
が
黄金
(
こがね
)
に輝く
19
ポーリッシュポタリー求めGoogle(Inc.)各地の食器よ我に集まれ
8
もたれくる父の重みに耐えかねて吾も生きたしと叫ぶ心臓
31
苔むせど隣の墓や仕舞いなり 更地に白き砂利石ひそり
20
飲み終えた 川沿いに光る ラムネ瓶 水で満たして 夏が弾けた
9
歴史上生まれた人の総計は千百七十億人といふ
18
マンションの垣根を赤く
染
(
そ
)
む新芽 ベニカナメモチの鮮やかな春
30
誰も彼も敵に思えて身構えるそんな自分が一番の敵
19
君のそのグリーンの瞳カラコンとわかっていても惹きつけられる
25
耶蘇教の墓の下にぞ父埋めて 法事要らぬと母便利がり
20
子規の母の「しかたがない」とふ言葉 しかたがないと聞くほかはなし
15
軽トラの 荷台に転がる泥葱を 「食うか」と笑う翁のありぬ
22
公園を彩る花もいいけれど 無造作に咲く野の花
愛
(
いと
)
し
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