馴染めずにはみ出していく人生のそのどこまでが個性だったか
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路傍にも小待宵草ユウゲショウとりどりの花ひそやかに揺れ
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暑くとも日射しが欲しや今日の日は干し物揺らす少しの風と
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一杯を写真の君の前に置く新茶の香り届けとばかり
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反戦を唱うる口で菓子を食み文字だけ拾う平和の国で
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真っ直ぐに行かば正解知りつつも右に行きたき たまにそんな日
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鉢植えのブルーベリーの紫が濃くなりてら鳥の如食む
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赤き花見覚えあると思いつつ つぶら実生りて柘榴と気づく
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足早に人の行き交ふ地下街に世代巡るを今更に知る
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八十路なり亡姑はは 患いし認知症 脳トレに我短歌うた楽しみて
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もぎたてを届けてくれる友のあり真っ赤なトマト 食めば夏の香
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洗濯物干して何気に目をやれば雑な性格ぶら下がりをり
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この星の裏では餓へる人をりて平和の国は大喰い競ふ
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相談を 仕掛けておいて この態度 そういうトコに 原因はある
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「可哀想」 なんていうのは 勝ち組の 慰みものだと 捻くれてみる
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自分から 誘ってみるの 夏祭り 意思と帯紐 固く結んで
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ゆるるりと回り灯篭動き出す走馬の影見し宵闇の道
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あの家のノウゼンカズラ見えたなら歩幅広げし吾の決め事
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夕闇の波間漂う灯ろうの仄かな灯り我が想い乗せ
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そよぐ風植えた覚えは無いけれど裏庭に咲く白百合の花
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エアコンを切らば朝まで虫の声こうして秋は日々近づきぬ
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野分きて カラスも騒ぐ 餌求め 黒く光る目 世相を見つめ
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何を美と するかは人に よるとして。 私は酢豚にパインを許さぬ
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いくつもの花びら風に舞ってゆく夏の化身の百日紅ひゃくじつこう
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それぞれに 小さな秋が 到来し 賑やかなるや 月曜うたかた
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かなしいな 短歌づくりに気をとられ お肌の手入れちょっとおこたる
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嬉し朝 猛暑に耐えたか ようやくに ツンと顔出し彼岸花咲く
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痛くない傷に限って誰からも見つかりやすい場所についてる
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初雁の遅れ啼く聲かれがれに蓬老いたれみそらもろとも
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午前二時時間泥棒居たんだと寝る前に飲む『ナイトリカバ〜』
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