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春ゆくをまわり道せむ 手を繋ぎ月の蒼きに追ひかけられたし
21
宵闇に散り際を急く花ふらし ゆく春惜しみ並ぶ歩早む
21
運命の残酷はしみじみとした共感も脅かす凶器だ
18
ピンクから黄色に変わりし店先の居並ぶ花に頬ほころびぬ(再考)
20
夕方は
菫
(
すみれ
)
色してまほろばの如く優しく染まる街角
50
寒々し 風吹ける中 空冴ゆる 耳を澄ませば 時の足音
10
詰んでいる寒くて辛く悲しいと言うあてが無くなるとはこれか
16
月もなく 猪口に映るは 闇ばかり ひらりと
入
(
い
)
りし 花びらを呑む
22
春を編む文字の飛び込みはっとすは闇夜に詠みしやさしこころね
16
ワンランク、ダウンダウンの化粧水老けも速まる物価高にて
30
こころから自分を恥じて振り返る白木蓮の忍耐強さ
24
この身吹く風の音が聞こえる そうかそうなのか 友の逝きし夜
17
待ち合わせ8時の電車の先頭ね スマホなくてもちゃんと会えたし/昭和時代青春の頃
40
震災後二年経つ日の「浄土ヶ浜」何事も無かったように波寄せ返す (記憶)
28
雨雲が虹を内包するように君への憎悪も恋の病だ
8
聞こへ来る門出の歌はどれもみなシニア世代の
吾
(
あ
)
をも励ます
38
まだ何も 踏まぬ足うら ふわふわと 雲の上
歩
(
あ
)
む 母をみつめて
48
特番の「風の電話」に涙して震災の日の夜が過ぎてく
27
春浅き傘交う窓の縁なぞり雨垂れるまま君を待ちおり
21
落涙し 絵になる女と ならぬ我 顔面格差に なお泣けてくる
20
若人
(
わこうど
)
よ
無闇矢鱈
(
むやみやたら
)
を 恐れるな
倫
(
みち
)
を守れば あとは自由だ
17
人としてどうよ!と叫ぶ衝動と何かがあったと思う憐憫
20
木の芽風 綻び進む雪柳 髪切り心軽やかな道
41
求めても求めてもまた求めても与えようとせぬ君のプライド
14
悲しみて戦地の鳥は見るだろか そこで傷つく大地と人を
51
残雪の庭にはあれど日向にはすでに福寿草一輪あらはる
17
「誇り高き下等動物」君のことそう呼ぶことで怒り鎮めん
16
獣らも恋人たちも陽だまりでつがいで暖とる3月の
ZOO
(
動物園
)
20
幸運は貴女と会って人間の綺麗な部分で話せる時間
19
いい嫁を 演じるつもり ないけれど 遣う気の分 魂抜ける
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