初蝉の 鳴いてすぐ止め 二度寝かな 夏まで少し もうちょっとだけ
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ベランダで朝の日課のマッサージ 老犬は過ごす至福のひととき
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久々に一人の朝食これもいい ジャズ聴きながら家事後まわし
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二度咲きは小さく可憐 夏空に薄紫の藤の花咲く
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星ならば 見えて届かぬ あたりまえ 君との間 30光年
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どしゃ降りが上がって一気に蝉時雨 この声もやがては懐かしくなる
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頑なに夏は綿と思ってた 確かに涼し エアリズム着る
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朝起きて空見上げれば赤トンボ 信濃の朝はもう秋かしら
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呪はるる國民たるを耐へず戰争の責任転嫁さる 死者へ
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ハッとした 能面のよう母の顔 もう一度見たいよ昔の笑顔
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老犬キミはもう聞こえてないのね雷が 逃げ回ってたあの頃懐かし
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早々はやばやと鳥は見つけた秋の味 庭に散らばる柿の食べかす
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夜の言葉星くれなゐの花樗そのほそつづらなす窓居に醒めし
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常識こそうたがはるるまへひとは鳥なりし うたがはば飛べざらむ
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明星の方に向かって漕いでいく今日もなんとか稼いだ帰り
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リハビリの窓に眺める茜雲音も無くゆく日を追いかけて
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人類の誓いは繰り返さぬと慰霊碑除幕反省糧に
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待望の1号4番候補なら期待は大に「あっ目が覚めた」
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ツツピー と 求愛の声 高らかに ヒトも素直に 好きと言えたら
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もう父に 届かぬ歌を 詠む夜道 去年の桜は今年もそこに
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咲ききればられる定め古桜ふるざくら何も言わずにただ咲き誇り
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桜木の並木に降るる花吹雪古い団地を淡く抱いて
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パン、トマト、チーズ並べて新しい4月の朝は異国の如く
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気の早い初夏の風吹く通学路夏服のよなミズキの白よ
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束の間に通り過ぎ行くだけだけど五月の庭の薔薇は美し
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祝日の ない六月の そこここに 芍薬という 姫様が立つ
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舗装路に青梅コロリ転がっていつか誰かの孤独のようで
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幼児おさなごを膝に抱えて二人して歯磨きしてる今日は父の日
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七月に 天変地異が 起こるらし ファールで粘る 給付は弐萬 / そして生活はつづく
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朝っぱら レノアビーズを ぶちまけて 家じゅう花の 香りいっぱい
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