てくてくと 歩くカラスの 一匹に ちいさな影が ついて来ている
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憂鬱が 肺の底から 押し寄せる。 苦しくなって ため息を吐く。
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自転車を 漕ぎつつひっそり 息を止む 右前方に ごみ収集車
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尊いなぁ… こんなに小さな 生命が 手のひらの上 呼吸している
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あす病院タクシーで行けと言う母は私が使えぬチケットがある
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心療内科の扉抜けて風を追う 秋溢るる木々に陽溶け
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嬉し朝 猛暑に耐えたか ようやくに ツンと顔出し彼岸花咲く
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秋の夜に明かり灯せし並木道 どこまでゆくか銀河鉄道
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小遣いをちょっぴりもらう程度なら母に手伝う事はしない
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晴天だ晴れたら出来ると待ちながらいざとなったらほとんど出来ない
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痛くない傷に限って誰からも見つかりやすい場所についてる
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冗談のように言った好きは今 微妙な色を持って沈んでく
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家風呂で 気分だけでも 味わひて 今日のお風呂は 有馬温泉 ♨️
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明日の晴れ 夏物洗う 淡々と 夏の疲れも 洗い流して
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人生という名の旅人の休憩地コンビニへ寄る人は様々
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カメロンパンひとくち食べてあの頃の祖母が一緒にいる気がしてる
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もうどこで何をしてるか知らないがあの観覧車に乗ってたりするかな
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旅先の山小屋で見たエプロンの柄は実家の母と同じだ
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言い過ぎて頭がおかしくなってくるポイントカードお持ちでしょうか
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たった今地球が過ぎた軌道には君の笑った声が残った
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見上げれば遠い記憶が蘇る遥か彼方で呼吸する星々
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仕事中ごみ捨て場で見る夕焼けと自由な人々ああ帰りたい
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いにしえに おこし開墾 した田畑たはた 草木くさきがしげり 森へとかへる
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冒険に燃えてるみたい 通常の散歩コースを外れゆく犬
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揚げ油にキッチンペーパー被せたら泣き出すみたいに染み広がった
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会計がラッキーセブンのお客から筋合いないけど笑顔をもらう
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公園のトイレに灯る明かりさえ胸締め付ける風吹きすさぶ夜
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もう会えない人に会ってた夢覚ますポストに落ちた朝刊の音
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十七年たくさんの幸せ有難う! 愛犬キミのお家よ 骨壷を置く
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なんてことない風景が愛おしいうどん屋さんで心ぽかぽか
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