たまに来る息子たちには手土産を 我が親の気持ち今更みる
24
冬空も 春へ変わりゆく オリオン 東から徐々に 南へ移り
25
思い出し忘れてしまう繰り返し 22時から惣菜作る/オクラのおかか和え
26
小さめの手提げ片手に 一枚のはだかの紙幣持ち コンビニへ
13
あられ降り笑い転げて走ってく おばちゃんたちも心は少女
32
思い出す貴方きみはどうしているのかな 元気な日々を送ってますか
17
冬空にスノームーンは冴え冴えと凍土に咲くはスノードロップ
22
紅梅と白梅咲くや公園に春を探しに車椅子行く
21
「ありがとう」そのひと言の破壊力 「優しさ」引き連れ返ってくるね
24
たんぽぽが 踏まれて轢かれて育つなら 僕ら今頃マングローブに
10
わだかまる。漢字の由来 知るにつけ 永い歴史の 人の魂
42
ふと目にせし「フィンランド湾」が気になりてグーグルマップでヨットを数ふ
9
くるくると渦を巻き巻き咲き誇るラナンキュラスは心の深部
17
子の歩む速度で木々のを行けば卯月の枝にはや蝉の殻
51
東屋あずまやに雨け入れば眼前に角度変はりてうみの広がる
29
学校に少しは慣れたか一年生タンポポ色の帽子駆け往く
39
いつだって駆け出して行くわが子かな カメラロールは背中ばかりで
46
バナナにも背中とお腹があるのだと吾子に教わる春の朝食
61
春雨に濡れ滴って青合羽我も一つの小川となりて
38
埋め方がわからないから散らかしたままで寝ている 部屋も心も
19
朝出会ふおうな畑の草を抜く丸き背中は土慈しみ
46
やみくもに剪定をせし紫陽花は今年も小さき花芽膨らます
15
馴染めずにはみ出していく人生のそのどこまでが個性だったか
24
庭隅の日当たり悪い紫陽花もやっとピンクに染まる水無月
14
畑仕事梅干しづくり味噌づくり君逝きてよりせぬこと増えて
17
暑くとも日射しが欲しや今日の日は干し物揺らす少しの風と
40
夏の桜の樹の影のうつくしさをあなたは知っているのですか
11
紫陽花を待つわたくしは 貴方と言葉のちがいを考えている
11
反戦を唱うる口で菓子を食み文字だけ拾う平和の国で
45
真っ直ぐに行かば正解知りつつも右に行きたき たまにそんな日
42