仕事の帰り道。一歩、また一歩。孤独が少しずつ軽くなっていく。
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傾けて季節巡らす仕掛けとは恐れ入谷のお天道様よ
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名残雪火を消すために使われてどうやら納期早まるらしい
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泣き顔を 夜のしじまに 抱き上げば 我が意得たりと 笑うあくま
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気付けばや 小さなり箸 もの寂し いつしか長ず きみの手のひら
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夕方の窓になりたい 住宅は、わたしのために明るくはない
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傘の花色とりどりに揺れる朝六年生とゆく通学路
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血の色は玉虫色か大国と云はれる国が世界をまはす
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値上がりの散髪代に辟易す人より少ない毛の量ゆえに
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灯籠の 笠にも下にも み雪なく 去年(こぞ)より遅く 盆梅に来ぬ /長浜盆梅展3月10日
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カクテルも ワインも飲まぬ 現身は カルピスを飲む 夜のラウンジ /グランメルキュール琵琶湖リゾート&スパ
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山茶花の まだ散り残る 岩風呂の 湯気片靡く 朝まだきかも /グランメルキュール琵琶湖リゾート&スパ
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‪言葉より触れて伝わる種族にはない悲しみがまた一つ、ころん‬
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目が合ったその一瞬の窒息感 首にかかった手は恋だろう
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エアコンが喉の奥までかわかして さよならだけが言えなくなった
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「この街を出るよ」と私「そう」と君 十文字だけの終わり さよなら
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今日夢をみるときだけは見逃して まだ君は誰のものでもないと
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星が呼ぶ スピカで笑うあの人の声がきこえた そんな気がした
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今よりもやさしいひとになりたくて バファリン2錠飲み込んでみる
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眠る君にキスしないまま冷め切ったギョウザを咀嚼する午前2時
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いつまでも心に居座る君の影を言い訳にしてひとりで生きる
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相手にも 段取りもあり 都合あり 一人勝ちでは 後味悪し
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甘い夢 見ているうちは 楽しいが 目が覚める時 窮地にありて
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行く手には 大きな山が 重なりぬ それでも行くと 言うから困る
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塵紙を破るより尚簡単に忘れたくって君に手をふる
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空と海のはざまにひとつ深い青 見渡す限り世界は夏だ
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善人は 目立たないもの 悪人は 派手で強烈 激辛料理
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資本主義 金持ちだけの 極楽を 追い求めたら 戦争になる
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賢人の 知恵と徳とが 滅びたら 互いに挑み 争うのみに
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梅雨空の 合間に見える お日様は 日焼けを残す 気づかぬうちに
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