柿の葉をかき集めては思い出すみなで集いて落ち葉焚きし日
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寒月のうら寂しげのそのままに今年はいかに凍てつく冬か
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アマリリスと見紛うほど大輪に咲きし花瓶の百合は微笑む
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歌で知る 歌しか知らぬ あの人も 良い一年で ありますように
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蜂蜜を紅茶に垂らす一年が穏やかなれと出初めの朝に
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あくび呑む授業じゃ見えるそのへんをうろついている時の神様
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棺桶に花敷き詰めて春のよな人だったから私の祖母は
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思い出が まだ とんがっていて入れない 部屋の中にも 午後のお日さま
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習い事ともに学びし青年の病いに伏せつつ心痛しんつうきわむ
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「うるさい」と言って言われて日が暮れて明日の朝は笑うのだろう
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いつの日か風になる日がきたならば君のうえではやさしく舞うよ
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雪が降る予報 施設に母預け 少し安心している私/介護
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これからが これまで決める 苦しみを 御恩に変えて 滅度に至る
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肌と肌触れ合うことの滑らかな心地の中で夜溶けてゆく
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まろやかに 雪はつもるの 塞がれた パンダの遊具や 松の枝にも
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川べりのお地蔵さんに赤い花似合わないよと照れてるみたい
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原発の疑念残した再稼働あの福島の教訓生かせ
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畑よりつま持ち帰る冬の菜を鍋に煮込みて一日ひとひに感謝す
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とつくにの痛みを想うこの友の隣に居られる私でいたい
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祭り也吾が屋根の上をすれすれに轟音立てて飛行機の飛ぶ
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うやむやに されて 忘れたふりをして 筋トレしながら にぎる一票
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朝の陽に蓮を咲かせる泥水の熱おび深く命そそげり
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顔中にご飯くっつけ笑ってる幼よいくさ知らずに育て
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いい歌をつくり作ったその手柄誰かに取られクソ炎上
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せっせっと低い踏み台作ったよ 落ちた筋力取り戻すのだ!/無理はしない
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「そのバッグまだ持ってたの?」ママ友よ一生出汁巻き失敗してろ
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外に出ずる 気もなく窓に 添い見れば 碧空あおぞらすらも 雲重く見ゆ
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降る中を朝の散歩の柴犬は雪が似合うね目を輝かせ
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オレンジの皮を前歯に貼り付けてキャッキャッ笑って日曜日なり /吾子三歳
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哀しみは捨てずに抱く わがししの芯を創れる光なるゆえ
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