春風しゅんぷうを浴びつ散策 梅咲きぬ家の 窓辺にすわる黒猫
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赤と黄のポール折れたり曲がったり 君にも厳しい冬であったね
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闘病を支えてくれる診療所 紙のカルテは地層のごとし
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まぶしげに めをほそめたる ねこのてを そっと握って 気持ちを交わす
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落ち込むわ… 店のガラスに映りしは老いて太ったわが姿なり
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沈丁花 花の香りを 全力で 主張する様 命短く
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嫁、娘、母の三役こなしつつ、守るつもりが守られる日々
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次々と美しい歌詠む歌人 その感性にふれてみたくて
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物陰の沈丁花憐れむにあたらず その香りの主張 我と違いたがて               
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幼馴染と心ほどける居酒屋の隅っこが僕の避難所だった
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穏やかな 春風吹けばいそいそと 農具並べて「いざ出陣」かな
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メンタルによっては毒にも薬にもなると思うのあなたの言葉
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寝るときに 足にそおっと あご乗せる ねこの愛しさ 日々替え難く
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階段を一個飛ばしでいく春の初出勤のをのこの背中
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大型車 巧みに操る その腕は 華奢でしなやか 若きドライバー
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はれやかに高校生は卒業し混むはずのない道は混みゆく
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如月の名残りのがんも半分こ おでん仕舞いは春の合図と
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雪洞ぼんぼりの まろあかりに 伏す君の 手弱女たおやめの如き 長き睫毛よ
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密かなる 自慢のくびれ 今は無く 狸の如き 腹を見つめる
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朧月と寄り添うように山々は佇んでいる穏やかな夜
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「さあ記憶なくせば無罪してあげる」そう言われたら何でもできる
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堂々と宣言していた君の夢 成否たづねることもあたわず /2025.02.02
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言葉放つ嘘では無くも半分は好印象欲し本音もありて
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落とし物 気付かずに去りゆく背中 「待って」のさき声も届かず
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オレンジをオレンヂと書く母のメモふわり漂う昭和のかほり
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あめのあさ ねこは ぽやんと ねぼけがお 横目に見つつ プリンを食べる
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締切と 雑務に追われ ひと月が 過ぎて気づけば 花香る春
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せわしない令和の音に逆行す余白の多い音符の心地/ラジオから
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涙腺が弱まってるのもホルモンか「もぐらとずぼん」(←絵本)読んでウルウル
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ひさかたの 雨の予報の ひな祭り 月食阻む 雲し恨めし
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