ひよっこが 意味わからずに 歌わされ あの素晴らしい 愛をもう一度
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寒緩み買い物帰りにセカストで明るき色のコート手に取り
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遠き日に 思い描いた 夢多く 白髪混じりて「夢」夢となり
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春ゆくをまわり道せむ 手を繋ぎ月の蒼きに追ひかけられたし
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宵闇に散り際を急く花ふらし ゆく春惜しみ並ぶ歩早む
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運命の残酷はしみじみとした共感も脅かす凶器だ
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青空へ白木蓮のつぼみ立ち再起の君へ春を祈りぬ
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ピンクから黄色に変わりし店先の居並ぶ花に頬ほころびぬ(再考)
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夕方はすみれ色してまほろばの如く優しく染まる街角
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寒々し 風吹ける中 空冴ゆる 耳を澄ませば 時の足音
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詰んでいる寒くて辛く悲しいと言うあてが無くなるとはこれか
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春を編む文字の飛び込みはっとすは闇夜に詠みしやさしこころね
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ワンランク、ダウンダウンの化粧水老けも速まる物価高にて
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諧謔ユーモアと 忠恕おもいやりさえ あればいい  世界平和は かくも易きに
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こころから自分を恥じて振り返る白木蓮の忍耐強さ
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待ち合わせ8時の電車の先頭ね スマホなくてもちゃんと会えたし/昭和時代青春の頃
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震災後二年経つ日の「浄土ヶ浜」何事も無かったように波寄せ返す (記憶)
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雨雲が虹を内包するように君への憎悪も恋の病だ
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聞こへ来る門出の歌はどれもみなシニア世代のをも励ます
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まだ何も 踏まぬ足うら ふわふわと 雲の上む 母をみつめて
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特番の「風の電話」に涙して震災の日の夜が過ぎてく
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春浅き傘交う窓の縁なぞり雨垂れるまま君を待ちおり
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落涙し 絵になる女と ならぬ我 顔面格差に なお泣けてくる
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若人わこうどよ 無闇矢鱈むやみやたらを 恐れるな  みちを守れば あとは自由だ
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人としてどうよ!と叫ぶ衝動と何かがあったと思う憐憫
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木の芽風 綻び進む雪柳 髪切り心軽やかな道
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求めても求めてもまた求めても与えようとせぬ君のプライド
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悲しみて戦地の鳥は見るだろか そこで傷つく大地と人を
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残雪の庭にはあれど日向にはすでに福寿草一輪あらはる
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「誇り高き下等動物」君のことそう呼ぶことで怒り鎮めん
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