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眠れない夜ひとり作るオムライス 丁寧に丁寧に慰める
9
無い
尻尾
(
しっぽ
)
一生懸命振る老犬 分かる分かるよあなたの気持ち
29
いっそのことザーザー降りになってくれ 運動会に天気悩まし
27
寒がりは
早
(
はや
)
懐かしむ暑き夏 冷え込む朝に靴下を探す
28
週末は息子が当番皿洗う
指図
(
さしず
)
はしないが平和の秘訣
27
思わずに「うわー」と叫んだ 箱の中シダに包まれ松茸あらわる
27
運動会 上手にくるりと前回り ポーズも決まって にっこり五歳
23
母の手を優しく引いてる 息子かな? 二人の姿 我に重なり
25
発表会 一年続けた猛練習 あっさり流れる 選挙のために
26
イヤイヤ期の扉を開けたか 一歳半「やーだ」「やーだ」とママを困らす
25
うたごころはや死にしかば現實の實ももたざるはなごろもかな
8
さればいにしへの戀はらからの今際の面散る昨日いきてしか
8
山の端へけぬるかたへへ花霞たつけふをかぎりのいのちならまし
8
まこと亡びとももふ歌たらざりしいきのこりとはわがことならば
9
佛頭焚かれ やかれもせずにをのをのがとらはるるは上手ならずや
9
雪花ききづたへなる聖靈の耳霜灼けてなほ靑かりしかども
14
祖母の手に見える干し柿焦茶色しわくちゃだけどそのぶん甘い
12
君が過去詠んだあらゆる葛藤がどうしようもなく私でもある
28
松の枝堪えきれずに折れている幹の中身を雪に埋めて
24
鍋の出汁沸いて昆布を取り出せば冬はゆっくり時間がすぎる
31
この電車動くと君は過去になる雪がやむころ想い出となり
30
朝になりジャムもつけずにパンかじる生きたくもなし死にたくもなし
25
友からの「
HELP
!プチ鬱」ライン見て可笑しくはあり聞きたくはなし
23
吾の日々は少し働き少し食べたまに短歌をあげてときめく
36
コタツ点け 足先触れた 柔らかさ 我の牙城と 鎮座する猫
21
背比べ いつの間にやら 追いつかれ 父の威厳はもう無きものよ
20
暗闇の中で煌めくシャンデリア五色をうそぶく悪魔の手招き
13
咲いたから急いで君を呼んだけど来ずじまいだね死んだミニバラ
7
小さな子コンクリートの道を蹴る巻いた尻尾は自信の証
8
立春の朝の日差しは透明で隣の家の屋根の雪落つ
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