久々に犬も食わないナンとやら 秋刀魚の塩焼き二人で黙食
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頭上数メートルに浮くもうひとりの僕がうたう レストインピース
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人生初 スカイダイビング 体験が 雨で延期に がっかりしながら ホッとする 
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すべすべの小石を拾い上げるように話したことをポケットに入れ
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半袖で 風を切るのは 終いかな いまだ30℃ 近くてバグる
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銀杏ぎんなん柘榴ざくろ団栗どんぐり 散らばりし 中秋の路上 来る冬思う
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切る勇気なくて引っ掻いたダサい跡 角度によっては星になる過去
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おでん汁 煮物カレーと リメイクす 食料廃棄 0%セント
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見切り品 その日に調理し ラップで小分け フリージング 手間を惜しまぬ 豊かな生活
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手習えばなんでも匠かの人に追ひつけぬまま秋のかたすみ
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秋を越え もはや冬支度 いそいそと 昼寝切り上げ 服に寝具に
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在庫過多 安さに負けて 買い足した 大根をまず ふろふきにして
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神の旗増えゆく駅傳の選手に振りつ國民の傲りたるも見ず
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大好きと 気まぐれにしか 言えぬから  初めて君に 会いし日想う
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にんげんのことばがつうじないまちでにんげんとしてくらしています
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歌の宿命とはおもふ有明の月蝕旅館から仇敵の余名出づ
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ナミビア沙漠われゆかねども紺靑の美靑年など泛べ塩湖に
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お行きよ、まばゆい記憶の白飛びはあたまの外ほかで知つてあるから
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のこされたスケッチの山を詰め込みて旅立つありしきみをはむと
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素粒子までほどけた「私」でもきつと同じ選択をするのだらう
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おい寒波、来る場所間違えていないか? 財布の中が極寒なんだが。
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九十年 重ねてもなお 溌剌と 自立素晴らし 理想の姿
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偶然に 信号待ちで ふれあって 交わす挨拶 「良い一日を」
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生きている 空っぽだけど生きていく うえだけをみて雨も涙も
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悪夢しか 出ないおまえの存在を 覚めて叫んで 己を呪う
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おまえのな 出来ないことと行けぬとこ 我独り往く 共通おもいではない
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本にはさむ紙のきれはし 栞になったら大人
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愛犬の匂いの残るこの布団 そおっと下ろす小さな骨壷
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十七年たくさんの幸せ有難う! 愛犬キミのお家よ 骨壷を置く
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赤味噌の味噌汁味が決まらずに 四半世紀も過ぎてしまった💦
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