帰り道 青いインクの 言の葉が やさしく沁みる やさしい雨と
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陽を浴びて黄のクロッカス咲き揃う笑みているのか歌っているのか
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煤けてるシャッター降ろし日曜の商店街は微睡みの中
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廃屋の荒れにし庭に水仙の栄華の名残り一隅を照らす
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闇の中 白き鳥 幾重いくえの枝に居て 我を見下ろす 木蓮の花
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ストーブを点けて観ている Tシャツの誰かの春と同じ国とは
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春の夜に 紡ぐぬくもり 憩えるなら 今もほどけぬ 花かんむり
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繋ぐ手を見咎められるふたりこそ花の命と咲くを止めえぬ
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アイデアを まとめる為に 夜散歩 カレーの香り パワーが溢れ
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今月で 閉店します カフェ店員 話す言葉に 悔しさ溢れ
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「逢いたい」と書けば光るね嘘という 名前をつけた僕の優しさ
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薄桃の衣脱ぎ捨て 桜木は やがて萌黄に衣替えつつ
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先週はカタクリの花今週は桜が咲いて浮き立つ心
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最終の特急見送るポケットにチクリと刺さる入場券の
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美味すぎた鶏白湯麺のレシートを再来店の切符として抱く
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暗き世は 愛しき世なり あと少し 「力」蓄え 日の出を待とう
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チョトコイと 忙しなく鳴くコジュケイに 春の眠りを奪わるる朝 
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啓蟄も 虫も見かけぬ この土地に 蔓延っている ショウジョウバエ ※温暖化と「土」や「緑地」の減少か?
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薄雲を通り無影の朝の日が満開梅をこんもり照らし/デフューズ
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黒き羽ゴミを見張って塀の上 話しかければ春の友達
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春風になれたとしてもこの声は あたしのこの手はあなたの元へは
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バス停で待つ人に少しみ残し 駅まで歩く1.8キロ
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明日といふ 日がなきことは 夢ならで 逝きて帰らぬ 君を悲しむ /挽歌
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たまきはる 君が命か ひさかたの 天つ御空に 帚星飛ぶ  /挽歌
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卒業の子と入学の子の在れば涙の親はスイートピーかな
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逢う日まであなたの告げた「待ってね」を我胸べりの小鉢へ育て
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「いよいよ」と思う頃には有料のチケット買うのか…サブスクの罠
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思い出の湯けむりの町一人ゆくあなたとわたし分子になれず
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衆愚世の群れ離るるも哀れなり滅を滅せよ人工知能
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孫出るか…半年先のイベントの予約サイトへキーボード打つ
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