深爪の気づかぬうちに仄の痛き齢かさねて左薬指
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寒風に負けるもんかと下向きの椿の花が一輪二輪
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どんと焼き 今年はふたり 自転車で… 憶い出される 愛犬あのこの重み
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二十歳頃 サンダル履きでT定規 カッコいいと思っていたふし/成人の日に寄せて
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成人の日が動くのはいいけれど記念日だった人はふくざつ
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亡き友と 同じ名前の 菓子食す こんな気持ちで ひとり頰ばる
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限られた逢瀬愛して愛されて夜明けコーヒー飲む暇なしで
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寒空へ大地を割って八方へ くすの木「ゴゴゴ・・」巨腕を伸ばし
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並ぶことそのこと自体が楽しみな 群衆心理のパワースポット
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すごく好き、そのままでいて、なんて贅沢言えないから
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川に投石。消えゆく水紋。届かないこの声を面影に見ゆ。
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イマジナリーフレンドにさえ「やめとけ」と言われながらも買う宝くじ
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意味なんて要らないのかもね。テキストベースの写真に確かな浪漫アリ。
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友の涙優しくありたい僕だけど優しさだけじゃ人は愛せない
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打ち羽振き追わるる烏朝焼けに染む福音の断末魔たるや!
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君の目が少し淋しく見えたからなんだか僕も淋しくなった
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生きてれば ただそれだけで 丸儲け 明石家さんま いいことを言う
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午後7時 キミの返信 見返して ニヤニヤしてる ハッシュタグOK
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午後7時 ホームで気づく 返信の 最後についた #OK
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たくさんの思い出抱えて生きていく 墓場に入りきらないほど増やして
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寝ぼけ顔 そこに大きな ニキビあり 体の訴え 連休をくれ
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足元に散る花びらの主なし どこから来たの 私は香川
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幾千の巨大な鮫がグルグルと上空泳ぐ街にすむ神
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生きていて"ごめんなさい"と"よかった"を反復横跳びしてる僕たち
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汗ばんだ身体の重み不確かな夜を繋ぎ止めている錨
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真夜中の部屋は世界から隔離され私以外のすべてが仮想
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地下軌道 定時運行 鉄の箱 未だ醒めきらぬ人体からだを運ぶ
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鉄骨とコンクリートのゆりかごで直方体に育まれる夢
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首都高を独り占めして歩きたい 終末時計はもう午前2
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このドアを誰かが開けてみるまでは確定しない存在、私
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