Utakata
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卒業の祝いの花を手渡せばあふれる涙に彼は俯向く
14
何となく 世界が色付いて見える 3月になっただけだというのに
20
ただ一言のおやすみなさいではじめて今日この一日が鮮やかに色付く
15
目覚めては あなたのメール そっと見て 再び寝入る 微笑みの夜
14
天空から 呼びとめられて ハッとする 陽を
跳
(
は
)
ね渡る 四羽の白鳥
/
一番乗り着ました
32
旅立ちの 朝はスッキリ 晴れ渡り マイナス8度 でもかまわない
/
南へ行くから
35
二十年仲間と続けし
子達
(
こ
)
の集い巣立つ
子よどうかどうか健やかに
8
かの君の 電話を待ちて 恐れたり はじめの言葉 せめて優しく
8
春飛ばし いきなりの初夏 洗濯機 回しては干し 干しては回す
17
蜜を吸う鳥の重さで枝しなる春を喜び鳴き交わす空
21
キミの嫁夢見た若き日ノートには キミの苗字と私の名前
20
「何着てこう」出勤前に悩んでる 小さな事でもめっちゃ楽しい!
20
オシャレってこんなにテンション上がるんだ 気づくの遅しアラ
還暦
(
かん
)
なのです
26
椀 三つ 久々煮込む 「つみっこ」を 一つ供えて 息子と夕飯 /つみっこ(方言?) = すいとん
25
運命や奇跡を信じ生きていく 私はそれを成し遂げたから
20
桃色の こぶしの花を 愛でた妻 天仰ぐ我 頬打つ氷雨
34
本当に美しい日はおそらくは忘れてしまう程穏やかで
45
静寂な 田舎の夜は 淋しくて
雨東風
(
あまこち
)
の
音
(
ね
)
と 秒針の音
29
いつの間に我が子が我をトントンと寝かしつけてるうたた寝の午後
42
頼むから はよ効いてくれ 時間薬 他に癒せる
術
(
すべ
)
がないのよ
8
彩りが 日に日に増える 卯月末 足りなくなった 春色絵の具
26
Utakata
(
うたかた
)
につぶやくように
詠
(
よ
)
む歌が 心の
澱
(
おり
)
をすすいで流す
23
急がないその
時間
(
とき
)
が来るいつかまた 月を見上げて君の名
呟
(
つぶや
)
く
30
牛乳の空きパック使い常温に冷ました
焙
(
ほう
)
じ茶お
供
(
とも
)
に連れて
15
ゼンマイは 巻き過ぎちゃうと 切れますよ 心も同じ ほどほどが良し
32
変わらないけやきの木陰一に好き枝の広がりも透ける感じも
22
朝凪に 鳥らの声しか 聞こえない 世界にただ 一人の私
38
水無月の
朔日
(
ついたち
)
に ストーブ点火 葉陰の濃さに 逡巡しつつ
41
つつがない 日々の暮らしの 後を追う 「不幸」と言う名の 無情な悪魔
20
女々しくも 願ひが一つ 叶うなら 今一度 今一時 逢いたひ
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