夕暮れの山並ぼんやり霞むのは疲れ目じゃなく夏色のせい
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目に見えぬ風も青田を眺めれば揃いの動きまるでさざ波
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エアコンが 到着するまで2週間 氷 かみさま 風 ありがたや
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カランと夏の音につられて今も 君の星座を探してしまう
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夕立に追われて帰る労働の熱も疑問も対流してる
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始発前江ノ島駅に風たたず還りし民の声なき賑わい
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ただきみのエンドロールに私がいれば いいなと思う夜9時半
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石鹸のあわ黒くなりし小さきて井戸より出づるスイカの赤さよ
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台風が過ぎて夕方五時半の空は水色真昼の様に
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台風の後を飛んでく黄揚羽の後に続けと自転車を漕ぐ
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母の手のぬくみの残る古き棚かはらぬ場所に我が箸のある
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暗くなる気持ちにブレーキかけるのは美味しいものを食べた思い出
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梅雨明けの太陽のようエネルギー満ちたその人まわりを照らす
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ふれあいの 森に広がる 阿鼻叫喚 救われたいと 無限の音源 / 蝉しぐれ
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恋なんて とるに足らない ことと知り 寂しげに夏 静かにくれる
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山にり 機械担いで 急斜面 還暦間近 体が悲鳴💦 /我きこり
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山中さんちゅうは 鳥の鳴き声 蝉の歌 木漏れ日のもと 独り作業す😁
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警報も 海なし県は 蚊帳の外 海水浴は 遠き思ひ出
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まつげ伏せ幾度も撫でるやはらかな愛犬の眉間思ひ出す夜
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人はみな 星なのだから 輝いて 地獄ばかりを 覗いてないで
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黄昏て セピアに染る 田や畑 溜め息一つ 我も黄昏
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新築の お墓に あるじ 納めれば あかねの空に しろいアジサイ
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胸底の 黒いタールを みつめてる 白い世界へ 往く日のために
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自己嫌悪、白いブラウス着たはずだ。来る人がうつす真っ黒な羽根
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夢を見る 本間ちゃんとのむ 珈琲は 森の喫茶店 千百円也
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この頃は、体がいちばん謎です。微熱は出るわ体重減るわ
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夕影の 甲子きのえねの土 踏みしめて 踊れ若人 浜風のごと
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サヨナラの 思わぬ幕切れ ベンチ前 涙こらえて キャッチボール
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移りゆく 車窓の景色を 眺めつつ そこで暮らして居る民思ふ
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寝ちゃったし トイレに行くの めんどくさい 誰か代わりに 行ってきてほしい
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