まいたけと ベーコンのスープ つくりましょ このまま大台 切ってみせるわ(体重)
19
大福をひと食みしては茶をすする 老夫婦ふたりの春の可も不可もなし
25
口元が映し出される手鏡に夕影は濃く濃くなりし髭
11
子どもらのひとあし先に期が変わり一月決算出会いと別れ
9
君のこと触れた瞬間破裂する悲しい言葉「当たらす触らず」
22
体幹がふらつくほどの強い風 されどこの風南から吹く
20
今は無き仕事は「写植」子育て期 追い立てられし日々の懐かし
27
初春のカラオケ始め誘われて「さもありなん」といそいそ出向く
20
やわらかに 愛するみたいに 軽やかに わたしの生を抱きしめたかった
7
かんばしく 色鮮やかな 草餅を  こしらえ送る 九十の祖母
17
けば どこか心が ざわつけど  杞憂きゆうに過ぎぬ 幸せとなれ
11
密やかに文化なるもの永訣し滑稽な世に澄まして混じる
13
生と死は生と死として生と死のどちらに心引き締まるのか
11
喜寿の吾を「若くていいね」と米寿の姉が そうは言っても歳のみのこと
24
もういいと人生はそう返せない神が返せとおっしゃるまでは
16
ストレッチしている間に ねこ母の まくら奪うが チビ猫・るーてぃん
20
ビートルズ一番好きな曲ですか?そうねえうんとグッドナイトよ
10
日が徐々に伸びているかはどうでもいい朝昼晩と寒いんだから
9
風呂上がり背中にクリーム塗りながら 岡野大嗣から目が離せない
9
花そよぐ ふとした先に 君がいる この街ごと好きに なっちゃったかも
8
ひとりゆく夜道に並ぶガス灯のように先人たちの生き様
9
卵より鶏が先と言い切った 僕の愛の形をした君
8
美しい 国にっぽんと いうけれど このまちのひと こころうるはし
9
のど飴の個別包装剥けなくて咳こだまする映画館 闇
24
夏、アイス 冬、缶しるこ ねだられる 娘と散歩 1歩進んで2歩下がる
17
子や婿の仕事始めに残された 我に今日から初場所来たり
17
駆け込めど 片手にスマホ 残る手で 用足せますか 駅中トイレ
15
ベランダで見上げる空は空だけはいちばんだから四十五年
18
大切な 君が生まれた 今日の日は 私の心 暖かくする
27
武山の気流を捉えタカ差羽群れなし昇り西空目指す
9