まつげ伏せ幾度も撫でるやはらかな愛犬の眉間思ひ出す夜
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人はみな 星なのだから 輝いて 地獄ばかりを 覗いてないで
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黄昏て セピアに染る 田や畑 溜め息一つ 我も黄昏
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新築の お墓に あるじ 納めれば あかねの空に しろいアジサイ
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胸底の 黒いタールを みつめてる 白い世界へ 往く日のために
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自己嫌悪、白いブラウス着たはずだ。来る人がうつす真っ黒な羽根
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夢を見る 本間ちゃんとのむ 珈琲は 森の喫茶店 千百円也
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この頃は、体がいちばん謎です。微熱は出るわ体重減るわ
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夕影の 甲子きのえねの土 踏みしめて 踊れ若人 浜風のごと
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一匹の 蟋蟀こおろぎの声 ききながら 眠りにおちる とがなくて死す
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サヨナラの 思わぬ幕切れ ベンチ前 涙こらえて キャッチボール
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移りゆく 車窓の景色を 眺めつつ そこで暮らして居る民思ふ
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山の端の ちっちゃな青空を めざして 雨を泳ぐよ くじら12 / ドライブBGM
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寝ちゃったし トイレに行くの めんどくさい 誰か代わりに 行ってきてほしい
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澄みやかなこころの種を植ゑてゆく世界が花で満ちゆくやうに
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父さんが ふざけて足の 親指を  近づけてきたから E.T.をする
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猫を見て 「かわいい!!」などと さけぶよ、 実はおまえが 一番かわいい
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君がふと 「可愛いね」なんて 言った日にゃ 腹筋だって しちゃうんだからっ!!!
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まだ眠いだろうけどさ、ほら起きて おはよう さあ 遠くまで行こう
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我々が 「正義」と名付け 信じるは いつ何処で決め 誰が告げしや
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課題終え 突っ伏し肌をひっつける 机がひやくて 気持ち良いのだ
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「生きているだけで偉い」と 再確認 鼓動で揺れる 献血帰り
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静寂の エスカレーター 踏み出して 動かす今日の 私は主役♪
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産まれ落ち わけも分からぬ まま生きて もうすぐ大人に なるらしい、我。
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カップルが 2人並んで 歩く間を 突っ切るあたし ハハハ…虚しい
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夕餉時 昔の常識説く吾を 今時ありえん は呆れ言ふ
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ここに来て 身長一センチ 伸びて オーラが少し 強くなったか
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風呂上がり 外で自転車 漕ぐだけで 髪が乾いた ドライヤーかな
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バス待つ間 風よく通る木陰にて見知らぬ人と雲の峰見る
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道の駅に長蛇の列ができている「湘南茅ヶ崎」はパワーワードだ
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