朝イチの美しき声はキミだった! ひょいと現る小さなコオロギ
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すくわれて向こうに行けと流される小魚になり途方に暮れる
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シャリシャリと月の形の梨を喰む夜暗がりに小さく泣いて
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の岸も の岸もなし 海原を 白銀に染める 羽田の朝陽
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鈍色の空に真っ赤な柿一つ少し痛んで魂の如
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笑いつつ 手を取り走れば 粉雪が なれが睫毛に 我の睫毛に
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先人の 運んだ 丸太と岩の道 踏みしめてゆく 三輪山登拝
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アマリリスと見紛うほど大輪に咲きし花瓶の百合は微笑む
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頼まれて買物提げて娘来しシンクの汚れを見かねて磨けり
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白い壁白い布団でみる夢は退院したら髪を染めよう
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あさまだき夜と朝との境目でまどろむ時間わたしの時間
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寒い朝父の寝床は天国で煙草の匂いきらいじゃなかった
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幼らは今日も哭いてるあのまちで世界は何もできないままで
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昇っては沈みあしたもまた昇るお日さま私がんばれるかな?
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蜂蜜を紅茶に垂らす一年が穏やかなれと出初めの朝に
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好きなこと、 なりたいものを 笑われて 何がしたいか 分からなくなった今
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見上げれば紅梅咲いてこの空のどこかにきっと精霊はいて
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習い事ともに学びし青年の病いに伏せつつ心痛しんつうきわむ
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エアコンの温風ならずフィルターを開けてビックリ埃の山で
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晴れ空に老若男女集う日の美よ美のままであれ航空祭
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勉強に しがみつくのは 辛いけど 手を離しても 行く場所はない
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学級の 隣の席の 子も知らぬ 我の一面 Utakataここに隠せり
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プラマイがゼロになるよう神様が 与えてくれた私の余生
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子への愛 気恥ずかしいな 何故だろう  けたる愛が 足りなかったか
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大根の 鋭利な旨味 一筋ひとすじに  集めてからし かいわれ大根 
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鬼は外 多様性の この時代  鬼も内にと なる日も近し
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ハクモクレン 寒さの先に 春を待つ つぼみ美し 花はまだ先
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部屋干しで みるみる上昇 湿度計 洗濯日和に お日様ゴメン \ 関東はカラカラです
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デイケアに見知らぬ人の集い来て会話弾みぬ学びの場かな
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かぎろいの春野を行かば海の見ゆ 父母眠るふるさとの地の
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