見るものと  思ふこととを  なすことの  すべてを決むる  われにありけり
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冬去りて  世代交代  椿らは  赤き絨毯じゅうたん  地にかえりゆく
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君想う  春の陽光ひかりに  桜散り  地を埋め尽くす  わが恋の果て
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ぬくぬくと  背に受くこたつ  画面には  アフリカゾウガメ  われが映れり
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これ以上傷を広げないように泣くだけ泣いてと考えている
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人生に 勲章なんて 要らないよ 日々生きること それでいいんだ
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ただ晴れて ただ温もれて 風もなく この一日は 幸せだよね
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宇宙人のガイドブックの片隅に「美しいけど残念な星」
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インフルBという春休み 五日間家族の声で満たす喜び
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咲きむる桜に見惚みとる傍らに はかなくも地に落つ紅椿
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スギ終わりヒノキまでの隙突いて布団にうららな陽をたっぷりと /花粉はまだ続きます…
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面会の十五分ほどちぐはぐな義姉の話題は帰宅に尽きる
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蕾たつ夜半の薄紅つまむ指 触れちゃいけないものと知りつつ
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市役所は どこですかと問う 留学生 まっすぐな瞳に エールを送る
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水清き媼が捏ねし草もちに籠れし富士の霊気を食めり (忍野村)
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春の日にキャベツ畑のモンシロチョウひらひら舞いて卵産みつけ
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知らぬ間に 庭に黄色の 花が咲き 身近にあった これまた自然 ※ 連翹の花だと思います 
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うつむいた 心も顔は 上を向き モーツァルトの 確かな調べ
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ピュッと風くるの知っててまばたきを我慢するなどできるわけない
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花ながれ枝たゆたえば古の栄華ぞ散りぬ楼門の風
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布巾ふきん干し振り向く夜空に沈みそな思わず見惚みとれる赤い三日月
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闇の中  ランタンひとつ  ともしおり  音の波間に  夜は深まり
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雨の日は大根日和コトコトと雨色飴色じっくり待って
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せわしなく車行き交うこの街も 油尽きればゴーストタウン
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夕方に螺旋を描く筋雲と同じ形の物を持ってる
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エネルギー保存が真というならば 君に渡した 熱の行方は
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白霜の ろうのかげそふ ふゆの夜に 遠くにほへり うらもえのはな
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加古川線 二十二時の電車内青いシートと機械音声
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暮れなずむ町はいつしか遠くなり贈った言葉は湿度を無くす
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ひょうひょうとプランターやら街角にピンクパンサー植えゆく婦人
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