集まりて順番毎に開き切る蒼き桔梗の律儀な様よ
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7年も一緒にいるのに 会えない日 今も寂しい あなたも同じ?
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結婚は 永遠とわの愛など保証しない 誓い?契約? 愛は縛れず
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慰謝料はいくら取れるか?尋ねられ さすがにそれは占いかねます
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失った愛を手放さない限り新たな愛を得ることはない
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もがいても 代えのきかない特別に なれないのかな わたし『なにもの』
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あいしてる まさかわたしにそんなこと いうひといるとおもわなかった
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恋愛のゴールは結婚信じてたゴールの先で泣いてる彼女
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あなただれ 娘です あらそうだった 笑えるうちに 笑えるうちに
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そもそもさ 連絡取るのに四苦八苦 その段階で脈はないよね
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ゴーグルをつけて 信号待ちの子ら  すれちがう人の表情ゆるみ
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人生の 単位足りずに 留年し 神様からの 居残り授業
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無くなれば 満たしてくれた おやつ缶 空っぽにして まだかな と待つ
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ひとのこと屑って言うな星屑は瞬いてんだ街の灯の陰
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合コンの直前カップヌードルの蓋が破れて行くのをやめる
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脳からの 酷使に耐えて団結し  ストライキする 身体組合
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生きてれば ほめてもらえたあの頃を  夢見て眠り 目覚めて泣いた
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眠たくて 首もげそうなこの人に 右肩を貸す 次の駅まで
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あおむしとダイコンの葉を分けあって 味噌汁の具は今日は少なめ
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病床で歌う「ふるさと」ゆるやかに かのやまの忘却わすれゆく人
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新米のとぎ汁 植木鉢に撒く いただきますの似合う夕方
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ここに今 わたしがいると知っている わたしのために篝火かがりびを焚く
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マジシャンに困ったことを投げつけて君は観客席で寝ている
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幼子が小声で歌う鼻歌を 聞いてまたたく冬の星々
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言葉では つい言い過ぎてしまうから  秋色の葉を 貼ってポストへ
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父母ちちははとむかし泳いだ海街で 獲れた蜜柑を我が子に与う
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一歳の我が子は全ての食べ物を ば・な・な、ば・な・な と呼んで笑うよ
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ブランコが高く上がれば上がるほど 美しくなる 重力の虹
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人間は いったい何本人生で フライドポテトを食べるのだろう
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あなたには 長生きをしてほしいから ポテチは私が食べてあげます
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