細い月 光の筋に 見えるほど 寒い夜空を 優しく照らす
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選挙後に改憲の風高まりて事前は忖度マスコミの罪
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夕月夜 なれにし袖の梅の香を標とぞせむ 夢の通ひ路
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吟醸酒 嗜むほどに酔ふほどに 人肌恋し如月の夜
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集まり散じて人が変われば 仰ぐ理想は流転するもの(赤茄子日本翁へ返歌)
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シャンプーの泡に流してほぐれたら浮きて心は歌に染められ
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「ヒマラヤのお塩ですよ」と自慢顔 雑味が旨さと知らないままに
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この愛を脳細胞に刻みます海馬老いても忘れない!多分
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癌なんてよくある事と言い聞かせつ 結果待つ日々 不安高まり
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子育ては ハラスメントに 似たるもの  受け手が決める 愛の正しさ
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靴箱を 整理しスキマ 作ったら 空いた空間 心のゆとり
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隣人の訃報知らせるドアホンのひそやかに鳴り 春待つ夕べ
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遠ざかる 勇気はなくて 立ち止まり 君の体温ねつだけ いまは灯火しるべ
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好きなんて嘘って言ってるそばから 爪の先すら溶けて混ざってく
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あれこれと工夫されたるおかずより 普通のおかずがよっぽどおいし
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怪我を越えタイトル賭けてあと一歩ドックンドックン馬群よ開け
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田の雪は毘沙門天か野仏かやらずの雨に童心溶けて/折句
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日替わりでセンター飾ったネクタイは今や不動の箪笥のセンター
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大勝利おさめた総理の演説は要所ようしょに「そうだ」のいの手も付く
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親といる限られた日は短くて元気なことはありがたいこと
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真夜中にからだを浸すみずうみの深さであの子の涙を知る
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背伸びした 海辺ドライブ 烏帽子岩 普段はサザン 今はエドシーラン
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花束の大安売りと相成りてスイートピーを百円で売る
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ねえ、好きよ。あなたが雲に隠れまた現れるまで瞬きしない
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お茶濁し 核心突けぬ 原発報道 虚しき時が過ぎていく
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認知症 扱う番組 増えたけど 深刻な事態には触れられず / 校正しました
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「ボルジア」も 「アントワネット」も 消え去りて 金に食われる 人待ち望み / 校正しました
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もぎたてのぶどうを反芻するような純米吟醸の爽やかさ
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我が指を 咥えるのは 蒼瞳羊駝きみからの 信頼の証 だったら嬉しいよ
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舌根が苦くて甘い 深夜二時 唾液に溶けた睡眠薬で
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