婚前に 君にもらった ミントチョコ 潤むまなこで 遺影に供へ
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もう一度 始めよう それが別れの 春であっても
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幾春いくはるを 越えれど 未だ芽吹かざる 蕾の秘める恋よ 何色
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吐く息にいつか消えてくときめきと君が焼いたパウンドケーキ
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処方箋まだ書けないよ私にはもっと訊かせてなにがつらいか
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黄泉ばかり見ている人の袖をひくこの身をもちて碇となさん
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それぞれの背負ふ荷物の重たさを触れずに終わる今日の女子会
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羊羹の栗大き方きみに遣りふと手の触れし春炬燵かな
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勾配は何 パーミルかその先に何が見えるかまた明日が来る
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背伸びして したこともない 失恋を 感情込めて 歌ってみた日
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黄砂来て薄汚れたる雪原を 染め直せるか如月の雪
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いつの間にわれを気遣う年になり孫は手をふり家を出てゆく
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人の世と 猫の世つなぐ 縁側で 冬用毛布をたたんで くしゃみ
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青纏い私は綺麗に歪になった 春の売り買いとかしよう
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針を止め欠伸のひとつ伸びをして夜の明けたるにひとりと思ふ
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信長記太田牛一の忠義たるおれと比べて米ひとつぶの
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猫短歌最近詠めぬ感じある詠まない僕にニャンニャンと鳴く
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暮れていく西の空は茜色 雨の1日結ぶいろど
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堅雪に追いかけ回る童のころ 幼なじみの声甦る
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菓子折の ト書きよみつつ 餅めば 一向一揆の 兵糧が租と
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親友がインターホンに映ってる カメラ目線でモデルのポーズ
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雪洞ぼんぼりに むつみて座る 人形の 頬の白さの 妖しき花冷え
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わずか四十五分の体操もきつく感ずる七十五才
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馬鹿げてる歌と滴と夕やけと眠る夢バナ東大受験
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編み上げて春はもうすぐそこだけど髪の悩みにベレーをかぶる
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暮れなずむ駅の階段 手すりには傷の数だけ笑顔、泣き顔
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日の当たる土手を歩かば足元に春の便りや土筆つくし三本
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高速に乗らずに出会えたネコヤナギ見つけた春を君に知らせる
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目覚むれば 屋根にポツポツ雨音が 乾いた心に染み込むように
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寒し地の雪は溶けたか二月尽 雪洞ぼんぼり灯る春近付きぬ
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