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わたしから色とかたちを奪っておいて 言葉だけよと残した神様
8
偉そうに人生を語るこの人は
詩
(
うた
)
が詠めないし 今は私も詠めません
5
白床の中夜の底 あなたの鼾がすごく聞きたい
5
血潮の熱さばかりを知っている あなたの呪いになりたいんだ
2
ああなって こうなってから ああなって こうなったから そうなったんよ
2
負の遺産じみた積読図書館の貫禄ありき我が机上に
2
幾千の巨大な鮫がグルグルと上空泳ぐ街にすむ神
3
生きていて"ごめんなさい"と"よかった"を反復横跳びしてる僕たち
15
汗ばんだ身体の重み不確かな夜を繋ぎ止めている錨
4
真夜中の部屋は世界から隔離され私以外のすべてが仮想
3
地下軌道 定時運行 鉄の箱 未だ醒めきらぬ
人体
(
からだ
)
を運ぶ
2
鉄骨とコンクリートのゆりかごで直方体に育まれる夢
4
首都高を独り占めして歩きたい 終末時計はもう午前
2
時
8
このドアを誰かが開けてみるまでは確定しない存在、私
5
自分さえ触れられぬよう閉め切った深い場所から涙は溢れる
5
見上げたら今の私と同じ色裏切られること空もあるのね
13
立ち上がれ転んでもいい走り出せ向かい風ゆく君はまぶしい
10
進める日進めない日があって良い 右脳と左脳寄り添いあって
12
感情は言葉にして吐き出さないと 勝手に出口を見つけてしまう
15
一葉のかたち様々アゲハ飛ぶ緑の密度高い日曜
8
この痛み夜空に放り投げればいい一生圏外という逃げ道
10
この白き部屋も終わりと知る母の最期の珈琲砂糖多めで
19
靴底で「じっ」っと震える振動は何日分の命か 蝉よ
11
レントゲン義母の肺には白き花いつか茂って義母を覆うか
5
子の喉にビー玉一つ隠されて思春期だとか反抗期とか
14
飲み干したノンアルコール缶軽く軽く買われて軽く捨てられ
13
折りたたみ傘をしまえば萎れてく庭の朝顔とうに枯れてて
11
秋陽に干され始めた柿の実よ父の孤独が今ならわかる
9
私より彼女を好きになったこと恋が終わって おかえり息子
11
枝豆を夏の名残りと固茹でて青い景色を口に広げる
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