懐かしさ覚えるものは多々あれど皺の数だけ幸福もある
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世に逃げる 十五,十七 ひとときを おめめにパンダ 頭に山葵わさび
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そういえば空を見上げていなかった 塞ぐ気持ちよ明るくな〜れ
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「髪の毛を洗わなくてもいいからね😊」(別れ際) さすが我が親友とも 深い言葉だ
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床に落つ白髪一本つまみ上げ抱きしめましょう我の人生
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気遣いを しようと意識 しなければ 出来ぬさがだから 頑張ってみる
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朱が夜に 染まる境は ビル群の狭間 ちょうど僕の真上に
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日々を詠む うたの しずくの 集まりて  渇く心に 慈雨のじんわり
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夢にみし母は吾の手離さじと 握るちからぞ胸貫ける
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「女だし 告白なんて しないわよ」 あぐらかいてちゃ 先を越される
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やっちゃったクリックひとつで全削除きっとすべては取り返せない
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人の世も旅路の如し山また山残りのよはいまあるく生きんかな
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本当は粉薬だって飲めないし、なりふり構わず泣きたかったし
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桃色の 空遠すぎず 手に取れず 恋はたそがれ 秋は夕暮れ/r 
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曇天の上は いつも満天の星空なのよと 微笑む君は
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静けさや 音に乗り込む 隅の水 諸君が水を ぬぐうまで
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ガチ勢とバレたらハズいヒトカラは仕事帰りにふらりのテイで
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木犀の香り満ちゆく十七夜霞みの月の輝く晩は
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風はもう冷たく 君も もう遠く また一つ散る 木の葉 言の葉 
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紛争のガザの地区では停戦と  始めるは大人幼児ら犠牲
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神様の数限りなく今日の日は金木犀の色の夕焼け
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湯の川を揃ってゆったり魚たち群がるところが湯の湧くところ
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気付いたら視線は自然と斜め前 あなたを見ぬようドリルに耽る
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誕生日も血液型も知らない 占える手段は名前だけ
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天気予報に嘘つかれ 夏の名残を薄手のセーターで迎える
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ひたすらに眠ることと食べること 愛しさ増して 我が家の老犬 \ もうすぐ17歳
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久々に犬も食わないナンとやら 秋刀魚の塩焼き二人で黙食
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傘の中滲む視界に出た弱音雨は優しくかき消してゆく
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クレープが焼けぬようにと願うのは まだ二人帰りたくないから
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気にするな って言わない人のやさしさに  育ててもらった 歌詠む 気持ち
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