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奥さんと 冷戦中の 日曜に 空から雪の 仲介者
18
雪だるま並んで浴びる如月の日差しよ僕も溶かしておくれ
55
思春期と言う言葉でみな片付ける、そんな大人になりたくないな
11
改めて実感したら「あっそうか」一夜の恋も初恋みたい
23
ユーミンの歌詞が優しく飛んでゆく冬と春との間の空に
59
婚前に 君にもらった ミントチョコ 潤むまなこで 遺影に供へ
40
もう一度 始めよう それが別れの 春であっても
12
幾春
(
いくはる
)
を 越えれど 未だ芽吹かざる 蕾の秘める恋よ 何色
16
吐く息にいつか消えてくときめきと君が焼いたパウンドケーキ
10
処方箋まだ書けないよ私にはもっと訊かせてなにがつらいか
14
黄泉ばかり見ている人の袖をひくこの身をもちて碇となさん
16
オドロウゼ!きみが真ん中に立っている そんなジャケ写を夢見てたのよ
5
勾配は何
‰
(
パーミル
)
かその先に何が見えるかまた明日が来る
43
この街に 何年ぶりかの 雪が降り 小5の僕が スマホを翳す
14
そうだよね 真面目すぎると損だよね さぞかしあなたは不真面目なのね
9
忘れてた 窓うつ
雨音
(
あまおと
)
目がさめて 凍土をとかす 歓喜の水の
音
(
ね
)
45
いつの間にわれを気遣う年になり孫は手をふり家を出てゆく
36
人の世と 猫の世つなぐ 縁側で 冬用毛布をたたんで くしゃみ
44
青纏い私は綺麗に歪になった 春の売り買いとかしよう
7
伊丹発福岡行きの定時便 洗濯物干す我を見下ろし
26
今日はまた 音もなく雪は おちてくる 軽やかに しかし明らかに地に
45
なでて研ぐ米にやさしく手は荒れて研ぐ
掌
(
たなごころ
)
手肌にやさし
23
千切りの大根広げ天日干し甘き香りは内腑にしみる
36
ここに並んだ三十行を埋め尽くしたら、俺が誰だか分かってくれるか
6
令和の世 個性派クセ強 褒め言葉 悪事せぬなら己のままに
37
体調の良くなさそうなドクターにお大事にってささやいた母
36
デイケアに行けば言われる若いねと七十代はここでは若い
36
まだ君と さよならできそうにないから すこしさ 春泥棒になってしまおうか
18
濡れくすむ河津桜と梅を見て足元濡らして傘を濡らして
26
春めきて微睡む縁側 そよ風に清き鈴の音 季節を忘れ
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