君のそのふざける癖をやめないと薬指ごと噛み千切るから。
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こんなにも貴方の色に染められた。傷んで価値が消えた髪の毛。
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そんなのに誓ってないで神様は君なんだから私を救え。
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インクとかこんな時代に滲ませて間違えすぎた手紙と涙。
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卒業と入学のの春風は、こぶしの白い花を揺らして
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眠るの耳元にそっと「さんぽだよ」ささやく夫に優しさを見る
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カーネーション長持ちさせるって難しい 日に当て水やり大事な花たち
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スピードに今さら驚く遠い国旅する息子と瞬時のやりとり
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手抜きでも「美味しい」と言ってくれるひと それで上がらぬ私の腕が
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人知れぬ痛み悲しみ誰も持ち 短歌うたで知らさる分かつ喜び
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娘から「これから行くね!」突然に 今日の予定は「孫」に変更
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後追いの一歳児連れてフラダンス ママの背中はゆりかごになり
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プレゼント箱を開けるとまた箱が 最後の箱には指輪がひとつ\思い出①
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「こわれもの」小包届く海越えて 現れたのは ふわふわコアラ\思い出②
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丁寧に紙とテープで修理する 夫と半生歩んだ聖書
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葉も枝も切られてしまって丸坊主 桜の樹々は寒そうに立つ
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半身不随のあには車椅子へくくりぬ両脚に雛罌粟の一輪 かれき
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獣園に感傷姉妹うちなげくも錘鉛の槍かまへをりし闘牛士
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喫水柩に降る雪柳をとめは蹄鉄を履かせをり 馬に
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生活の刹那そのまま切り取って湯気が立つよな歌詠いたい
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二度咲きは小さく可憐 夏空に薄紫の藤の花咲く
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油絵のような大雲黄金色 夏の夕暮れただ息を呑む
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復活祭へにがき蕗煮ていもうとはロザリオなどゆめかけざらむ
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どんなにか素敵だろうかあの人に〝ありがとう〟って伝えられたら
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降る雨の雫の中に秋がある 清めの如くわだちを染めて
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茹でたての枝豆を噛む喜びよ 夏という名のご馳走がある
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通勤の改札出れば天気雨 夏の終わりの香りが満ちて
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子を産んで2年育てた家を越す 壁のシールを剥がすも愛し
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人生は神様が書いた物語 俺はページを日々めくるだけ
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いつだってぼくらはきっと若すぎる 上手くできないことばっかりで
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