クレヨンとハートのシールいっぱいに幼子作る母の日カード
15
眠るの耳元にそっと「さんぽだよ」ささやく夫に優しさを見る
19
父になったらもう父さんは考(とう)さんに「死ぬまで生きる」口癖だった
3
今日もまた静謐の時間をともにする凛々しい猫と支える人と
14
頭頂がちょっぴり薄くなってきた 言うのは止めとこ 夫の散髪
16
回覧板しっかり握ってヨタヨタと 一才のキミ、何処にお届け?
25
鼻つかみ 触って叩いて 一歳児 「どうぞお好きに」老犬寝そべる
22
「かみのけもぬいていいのー?」五歳児は初めて一人でトウモロコシ剥く
19
青虫がひょっこり現わるレタスから キミは野菜の安心マーク
20
真夜中に愛犬鳴いて我起こす まんじりともせず朝を迎える😣\老犬介護
17
母よりも子育て上手にやっている 娘を見ながら懐かしむ日々
27
ソーメンがマジックのように消えていく 食欲旺盛一歳男子
20
「もうだめだ」 言っては山越え 生きてきた 老いの山脈 まだ続きあり
22
街頭の ない畦道で 吾子と聴く 虫の知らす 秋はもうすぐ
16
洗礼名ヨハン・シュトラウス ドナウは昏く靑きゆゑにうつくし
9
われわれは優生学の黄昏に未來過去へのプルトンの鐘を負ふ
6
苔の生すへ、軍は果てて死ににけり。夏虫の絶ゑしかそけさ
5
川底にキラリと光った小魚は流れに逆らい上へ上へと
18
旬だから二百五十円秋刀魚焼き全て昔を懐かしむ夜
17
夏という季節が決壊した様な豪雨が僕を叩き続ける
40
叶うなら かもめに伝言 託したし 私は元気と ただ一言を
18
ものづくり琴線ふれる作品は平明にして気をてらわない
16
山肌やまはだに 落葉布団ぶとんを 掛けし木々 裸になりて 雪衣ゆきごろも待つ
37
帰り道 妙義みょうぎの山が しゅに映える 綺麗な夕焼 朱鷺とき色の空
38
今宵また 眠れる夜に 想うこと ごくごく普通 夢のまた夢
10
冬どりのタマネギ甘み格別のように英明さあ食べてみて
10
夕暮れにただの樹として桜あり涙の如く葉まで落として
31
三日月は はるか彼方を みつめたまま 振り向きもせず 慕う夕星ゆうづつ
33
頷くよう しずりの雪が 落ちるとき 始まる予感 気流のうねり
31
キッチンの小さな明かりで啜る時カップヌードル本領を出す
35