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原爆展ゆ貴族社會の仔等出でて哂ふも直ぐ襤褸となりぬ
14
徴兵遁れられず若き丈累々と希望の旗のもとに殺さる
13
原爆忌無精卵を庫に飼はば生まれ死ぬ耶蘇かは知らず
12
裸木の坂の途中の大イチョウ剪定されて少し寂しき
38
青空を白抜きにする木蓮は 無限の蒼にも混じることなく
25
朝からの細雪舞う二月尽せっかちな春また背を向ける
34
犬を抱いているときだけずっと冬だったら良いのにと思います。
17
初節句よみつ
軍
(
いくさ
)
を
却
(
しりぞ
)
けし桃の力に君を護らむ
15
「最高」を上書き続ける夜のなか 平和だなんて僕らが決める
32
歌をもて 我を殴るも 諌めるも 知りてなお堕つ 我が影の常
11
殺すなと 描いた太郎の 缶バッジ 見かけて少し 泣き面に 春
32
大丈夫 ただあなたから 聞きたくて いつも押せない 緑のボタン
10
闘病を支えてくれる診療所 紙のカルテは地層のごとし
30
落ち込むわ… 店のガラスに映りしは老いて太ったわが姿なり
28
寒暖差で乱れる自律神経と花粉黄砂でダルい毎春
30
嫁、娘、母の三役こなしつつ、守るつもりが守られる日々
36
次々と美しい歌詠む歌人 その感性にふれてみたくて
31
春陽
(
しゅんよう
)
の
抱擁
(
ほうよう
)
に酔う 様にして
揚々
(
ようよう
)
今日は 何をしようか
16
盃に 身は冴え冴えと 蒼く燃ゆ
内裏
(
だいり
)
に似たる 君と差し向き
28
いつもそう君はそうしてなめらかに流れるように嘘をついてる
25
穏やかな 春風吹けばいそいそと 農具並べて「いざ出陣」かな
26
さうかもう、下の子だけと行く園のヤマアカガエルのひとみはつぶら
18
冬茜 くれない燃える 筋雲や 消えゆくあとに 冬銀河
9
如月の名残りのがんも半分こ おでん仕舞いは春の合図と
31
雪洞
(
ぼんぼり
)
の
丸
(
まろ
)
き
灯
(
あか
)
りに 伏す君の
手弱女
(
たおやめ
)
の如き 長き睫毛よ
24
密かなる 自慢のくびれ 今は無く 狸の如き 腹を見つめる
26
本年も ボロ服
纏
(
まとい
)
軽トラで
臨
(
のぞ
)
む税務署 確定申告
30
流れてく景色は季節まで進む 満開までの早送りの梅
25
寝ていたら日村カットにされそうになったと姉が⋯見てみたかった/笑ったよ♪
28
刑務所と閉鎖病棟を指す老婆
病棟
(
ここ
)
はそれよりずっと苦しい
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