楽しいと 思える今日に 「ありがとう」  嫌なことも沢山あるけど
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パリオリの 華やくプレーを 目指せ子ら 泥の中から 空見る蛙
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切腹をする夢をみて介錯に 礼を云う、嗚呼 やっと終われる
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風呂上がり 慌てあらため パンツ脱ぐ 前日比プラスの体重計
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一時間考え込んだ文章の送信ボタンを押すのに三日
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粋がった 茶色のグラサン 夕陽色 もうサザエ気分の 日曜の朝
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神様も見落としている物陰で 明日には忘れるキスがしたいよ
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叱責と残業と雨と靴擦れと フルーチェ全部食べていいよね
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老犬キミはもう聞こえてないのね雷が 逃げ回ってたあの頃懐かし
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たまらない 吐き気と眠気 安定剤 お前は何も 解決してくれない
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若き時 もしもこの場所あったなら 日々に詠んだろ青き悩みを
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どちらさま?と尋ねる祖母の手を握る いつかの私を感じてほしくて
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君という アプリを消した スマホから iCloudに データを残し
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妻に言う 私でも推しに 全然負けてない 普遍の権利 それは人権
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秋雲は高く黄昏 電柱にカラスが鳴いて これまた寂し
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秋桜が 咲きほこる丘 シート敷き 何処へでも歩けいけ 遥か未来へ
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また私!? 今月何回 取り替えた 当たりかハズレか BOXティッシュティッシュ最後の1枚ラスト
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コンクリの 割れ目に生える 植物の 本性どちら ど根性か天然か
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ケセラセラ 意味不明だな 僕なりに 解釈すれば レット・イット・ビー
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Utakataの一首一首に心寄せ 想像巡らし読むのは楽し
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背中には 「何」書いてある? まだないか、 背中で語る オヤジを目指す
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老犬よ こんな時もあったのね ドアにはあかし数多あまた爪痕つめあと
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「みな同じ」つらい時だけそう言うの逃げ道ふさいでおかしいなって
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「私」から私を引けば「」が残る「」を残すべく今日も生きてる
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トラブルあと 疲労 空腹 にわか雨 傘無し 坂道 黒猫横切る
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外国語 学び初めて知る 母語の 身近にあふれる月とお日さま
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夜のびて 雨雲 空を隠すとも 月日はいつも この世 照らして
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オムツ替え「何でそんなに 優しいの」 君に言われて 互いに涙 /我介護日記より
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曇天が似合う僕には雨傘のような貴方が必要だった
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次々と 湧いて出てくる台風に 堪えきれるのか 頑張れニッポン
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