巨大な蚊に刺されたみたい 注射痕 歪な丸に腫れてて痒い
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手繰り寄せ スマホが腫れとる  足指を  狙ぉたように 直撃落下  
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蹴られても 蹴られた方が 悪いとか 言われる始末 地獄のお沙汰
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爺とか ハゲと言われて 呼び捨てに されてもやはり 地獄のお沙汰
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甘くない この世の中で 生きてゆく 甘い人間 標的にされ
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弾丸や 監視カメラが 作動する 戦々恐々 地獄のお沙汰
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正義とか 法律守る 人間が 愛を失う 地獄のお沙汰
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結ばれて 子育てをして 離婚して 引越したけど 同じ町内
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本棚の 見えるところに あったのに 気づかぬうちに なくなっていた
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ふわふわとゆらゆら揺らぐ雨模様テツのかたまり積もってた
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本当の ことを言ったら 嘘になる そんな世界で 俺は嘘つき
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かたわらに かたはらいたし おくりびと
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飴色の両手を眺め落っこちた歩き出すたびきしむ口元
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ホントだよ 言えば言うほど ウソになる ウソを信じた 方が楽なの?
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平和な世 壊すのいつも 権力者 に扇動される 普通のおっさん
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暗かった生活に恋を取り入れてみる いや、明日からね
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本能が知能の娯楽を拒否してる 空虚の飾りが醜いわけだ
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白波とキラキラ光る目の前には海と死体
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散歩紐 君の家族が死んだのはだいぶ前だと一昨日知った
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混乱し わけのわからん 時にこそ 感謝をしよう 安らぎ求め
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金曜日 デートの約束 とりつけた ではまた明日 会釈するキミ
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汚泥みたいな思念の渦から逃げるべく短歌を書き置いて去る
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何かしたいしてあげたいと 今日もひとりよがりなエゴを振りかざす
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イカれてる 夏とうに去に 足早に秋通り過ぎ 冬はやり来たり
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旅路にて霧雨の降る大通り楼閣の上鳳凰が乗り
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人類で 薄めてあおる なさけなさ 主語自分 では 濃くて飲めない
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知り合いに 知られたくないのになぜか 見知らぬ人には見てほしい 歌
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もし君の頭上に雫が降るときは傘を渡せる一人になるよ
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里芋の葉っぱに転がる朝露で書いた短冊 七夕懐かし \羊の皮を被った山羊さまへ
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ふんわりとおさまの匂いにくるまれる 布団を干して今日は幸せ
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