ぼんやりと過ごす時間は自分へのご褒美なんだ頑張ったもの
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まくりするほどぬくし如月の めぐむ大地を吹き抜ける東風こち/萌む=芽吹く
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やはらかな小春日和のぬくもりに 眠る氷河は空を夢見る
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「お先に」とまばたきを一つ交わすとき雪の狭路は白くふくらむ
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この歳でルールを知ったカーリング忘れる事はもっとも速い
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眠れぬ夜に抱きしめられて聞くサイレン知らぬ誰かの 運命さだめを祈る
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赤い糸 たぐり寄せたその先に 君との出会い あの日の譲渡会
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目覚むれば すり寄り喉を鳴らしをる猫の癒しで 始まりぬ朝
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浅瀬ゆく小石の光り掬わむと水に透くる手幼き紅葉
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私もう信じるからと言いわたし心の渡し断ち切るわたし
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「安全」と「必要」と有った震災まえ古き広告よぎる朝かな/柏崎原発試験的発電開始に
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雨天無き早春 草木も素肌も乾燥す 雨の有難み知る
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一日遅れなれど、満面の笑み浮かべ 受け取る君 ウイスキーボンボン
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あっいけねポンカンの種飲んじゃったせめて短歌のネタにしなくちゃ
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「お綺麗なお名前ですね」と褒められた 面接官も負けてなかった
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暮れ急ぐ空のひかりを惜しみつつ 鴨と並びて影を重ねむ
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よる独りたわむれ歌を書きおけばそでのうちよりかすむ妻
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五時間目船漕ぐ君の肩つつく 期間限定僕の特権
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東大卒すごい人だと休む俺いつかは俺もと戦う息子
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丸まった背 いっぱいに陽を浴び まどろむ君 束の間の春 明日は春寒
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来年は 手作りチョコに するからね そんなことより そばにいてよね
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窓越しにうっすら聞こえる雨音とエアコンの音喧嘩している
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寂しくてフォロー外したあの人を検索したりしてしまう夜
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飲み明かし ムソルグスキー 想起する 絵が重なりて 門が開きたる
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大切にしまった夢の続きはもう溶けてすっかりかささぎの中へ
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お客様 粒餌はすぐに 与えましょう 待たすと唾を 飛ばしてきます
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なんでなん? なんでなんって なんでやろ わかれへんねん わかれへんねん
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積雪量 柵を越えて アルパカが 四方八方 駆け回る
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同じ絵のポスターならぶベトナム語英語中国語、日本語はなし
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まだ恋を知らぬ吾子つれ万智は西へ 3.11 早十五年
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