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何気ない 「好きな人とも 喧嘩する?」 子の問いにまた 育ちを感ず
18
不器用な僕は恋文のかわりに、真っ赤なアンスリウムを君に。
12
君とでも、楽しめぬものあるならば それを知るのは楽しいでしょう
13
片付け中、カゴと見るなり入る猫。私あなたをずっと愛すよ
19
一度でもした過ちと罪消えぬ やり直しても一生背負う
10
辛い時 すがれるものが見つからず 楽しめるもの減ったと気づく
14
愛犬の病が少し悪くなり 長生き、元気、切に信じる
13
地味ながら 今日一日を 書き出せば 充実と見ゆ 母と子の時
21
久しぶり 星が
瞬
(
またた
)
く
宙
(
そら
)
となり 静かな闇と 清き空気よ
31
妻
遺
(
のこ
)
す 手縫い雑巾 握りしめ 温もり感じ 大事に使う
37
もうそろそろ 自分のために 生きていい 座学ばかりの 頭でっかち
47
綴
(
つづ
)
られし
詩詠人
(
うたよみびと
)
の 背景を 我に重ねて 時に
涙
(
なみた
)
す
31
私にも誰かの役に立ちながら生きる道を教えてくれないか
11
夏椿 一日花の 儚さよ 真白きべべも 夕暮に落つ
29
ナイターの ない夏至の夜 うっかりと
開
(
ひら
)
いてしまった つれない家計簿
39
どしゃ降りの 雨の朝にも
四十雀
(
しじゅうから
)
ピーツピーツと 鳴き続けおり
44
ひとり歌う音取り音源音外すそれでも楽し合唱って
11
へこんでる心の凹みにすっぽりと収まりそうな野良猫を抱く
19
チリチリとベルを鳴らして三輪車漕ぐ子供だけ見えている人
13
空き缶に教祖のように囲まれた自販機がある夜の路地裏
24
コーヒーを断つことにして早五分 もう飲みたいです 匂いだけでも
15
朝っぱら レノアビーズを ぶちまけて 家じゅう花の 香りいっぱい
48
心地よい 仲間意識の スローガン 仲間じゃなければ ほぼフーリガン
30
君の名は世界で1番美しい 毎夜見つめて眠りに落ちる
32
明るさに気づいてみれば窓の外寝ぼけた色の月が沈んだ
16
いちいちいろいろいうと大変な目にあうからと黙ってしまう
17
夕焼け空 精霊とんぼの群れ遊び 亡き母重ね お帰りと云う
21
ゼラチンは牛の骨からできていて私は何ができるんだろう
6
障害者手帳の相談したあとにオーロラグレーのマニキュアを買う
15
降りてくる 浴衣姿に 目を伏せて ズボンで登る 駅の階段
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