美しき清き臣民にメシアのごと宰相の攣れるほほゑみ
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ナチス廣報戰略大臣ヨゼフ・ゲッベルスの群柏の拍手
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動員へ傾る水晶前夜ナツィストへ語る未來に虐殺の譽
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われはきさまが朋なるゆゑ白骨街道に敷かるを指揮せる
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見殺しぬわが獨裁の尖兵も靑少年も祖國も振る襤褸の旗
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雪国に暮らす息子の雪情報つい見てしまう一日何度も
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冷えすぎた 身体を癒す 豚骨の 匂い誘われ 太麺啜る
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咲き初めのしだれ梅にもぼたん雪つかの間だけの白き世界よ
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コンビニで朝刊を買う 天声人語に頷きながら この国想う
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除雪車が 運んできたね 冬の朝 眠いからだを 米で研ぎだす
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送信のボタンを押す指震えている 寒さだけではないのを自覚
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こわごわとゴム引くように伸ばす身を受けとめ護るヨガマット二枚
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真夜中に 月と密会 したことは 家族に内緒の 銀の耳打ち
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二月にんがつの午後に歩かば聞こへ来る公民館より懐かし叙情歌
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今日もまた納豆もやしを並ばせて財布の底の静かな反乱
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オレンジに背を染められし 縁側で編む手を止めて微睡む午後よ
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辛酸を 舐めて麻痺した この舌に 効くものはなし 私は無敵
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新雪は朝陽を浴びてきらきらの絹のようだな木目細か肌
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ピーと鳴り炊飯ジャーを空けた後卵一個で地上の奇跡
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春が来るそれはよろしきことながら そのあとに来る夏がうとまし
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花ひとつ新芽に咲けるサボテンの 人の痛みに寄り添わむとか
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お祭りは 興味無かった はずなのに 選手の涙に もらひ泣き…あれ?😅
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如月の雨のそぼ降る 休日よ 友は映画に 我はおこもり
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早咲きの梅にメジロの二羽遊ぶ 列車の音の近づくもなお
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白梅が一輪二輪咲き初めて春の雨にもやさしく笑う
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この道はいつか来た道旧友と夢を語りし思い出の道
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カラオケもボウリングだって一人で行く 行けはするけど寂しい気持ち
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ママごめん 同窓会に孫の写真 持たせられないような娘で
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静寂を 微かに破る 針の音(ね)に 幼き頃の 学び舎を想ふ
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いかずちの身を貫いて落ちるの蝶の羽音に仏の笑まい
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