僕は今君に手紙を書いてますメンズエステな感じの部屋で
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錦秋のもみじ映した山の湯にゆれる湯波に吾はほどきぬ
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朝焼けに 月が彩る 西の空 早朝勤務 楽しみな時
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頂くは 妻の苦手な 果物で あへて・・・供へず 息子と完食
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気をつけろ焼き飯を慌てて食うとカッとレンゲが前歯に当たる
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予定より早く終わって暇だから好きなアイドルで打線を組む
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雨上がり 見上げる空に 虹の橋 頬に流れる 希望の一滴
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秋空に緑まぶしき柚子の葉や たわわなる実の黄も鮮やかに
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一歩出てまた引き返し着るベスト 冷たい雨にかかるひと手間
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文化祭の舞台でぼくの決めゼリフ飛ばしたあいつ 今は警官
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テラコッタ色の軽トラ晩秋のオレンジ色の山に溶け込み
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のこす べにと同じに つややかな 躑躅ツツジと錦木 くれないの赤
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お気に入りピンクの部屋着 ほつれゆく 愛猫の爪跡と匂ひと
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文化祭 喫茶室での甘いお茶 忘れてたのに ふいに切ない
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鮮やかな 織物を見て 目が和み ときの移ろい 色で感じる
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新聞に載らぬ日のない「熊」と「詐欺」関わりなさそでありそな話
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田舎町にトパーズ色の光差す夕焼けチャイムの「恋は水色」
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クラウドと同期できない夏のきみ 指の脂で画面が曇る
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ふるさとの妹からの豊の秋 赤い柿食む陽だまりのなか
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峠道 眼下に映る雲海に 見知った山の奥行きを知る
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「談笑に俺の独唱聴かせたる」勝ち負けなんぞまだ追う気かや?
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またですか?(笑)言いたげに言う「コロナです」 サディスティックな医師の微笑み
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有りだよね 餃子を塩で 食べた君 今も変わらず 皆がうなずく
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粛々と終えし実家の墓終はかじまい 故郷さととのえにし さらに薄れて
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しもせぬが不要不急の外出ができなくなった熊の徘徊
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日が変わり 仕事終りの 溜息と 珈琲一口 苦笑いかな
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レスになり思ったよりも清々しい楽で冷えない下着の毎日
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音もなく 水辺に降り立つ白鳥の 真白き姿冬来たりをり
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ようやっと布団からぬるり頭出す 肌寒き朝にカタツムリとなる
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頼もしやこの冬初のマフラーは のどむね温め汗ばむほどに
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