雨降らば茶色く濁る泥川の河辺に咲ける白き水仙
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二十年前はたとせの歌はあの日を連れて来ぬ 若気の至りふと苦笑い
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ちょっとだけ 人助けした 帰り道 家に帰ると 福の香のする
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安心は見慣れた景色感動は見知らぬ景色 靴ひも結ぼう
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静寂を破りて急ぐサイレンを 無事であれよと見守る明星みょうじょう
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初冬より空き家の庭の寒桜 満開近しと主待ちをり
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布団という安全地帯に包まれて 外の嵐も遠い響きに
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揚輝荘 新年茶席 穏やかな 小春日和の 冬のひと時
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地下鉄に 凛と咲いてる 一輪の 百合と目が合い 見惚れた初冬
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早朝のコメダで憩う人々は 目覚めた顔とこれから寝る顔
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「なまごめ」と「おじや」「こぼとけ」「おやしらず」交通情報気になる土地有り
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寒晴や 物干しに ベランダ行かば 鉢植えを旋回す冬蜂
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この齢になりて会うたる魂(たま)の友 濃ゆき話は酒に溶かしつ
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早朝の ラジオ体操 道のりは 音楽聴いて 短歌生まれる
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ねこたちが ゴハンおくれと やってくる 夕暮れ時よ うろうろうろうろ
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病みて臥せば 枕は砂漠の砂となり うずもれ星と 眠り落ち行く
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今の世に「裸の王様」登場か不穏なニュースを見せられる日々
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本当のビール心を開くため仕事辞めたし妻は亡くなり
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このところとんと見かけぬ野良猫何処いずこに去りてあの月を見る
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インクルーシブレストラン「どうしたん」言うくらいもう完食と笑み
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虹立てば狐が纏ふ白衣 嫁ぐ日の雨しめやかなるあと
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5回くらい 起こしにきたのは 知っている ちま猫ちゃんは ちゃみちいニャンコ
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雪の朝 公約叫ぶメガホンに 行き交う車チラ見もせずに
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原石のままでいられず身を削り輝くきみはダイヤに似てる
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傷ついて また傷ついて 立ち昇る レモンの香に 心整う
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窓からの 西陽差し込む 研究室 一人でこっそり ご褒美おやついただく
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戦争の顔と名付けた分け隔て無き民の蠕動がある
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大あくび隣で君もあくびしてまどろむ君との優しい時間
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この世で一番好きなひらがな四文字は「よふかし」
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やることしか無いのに何もやらなかった日 【注意】上手く寝れないでしょう
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