桜映ゆ 水面に憩ふ 鴨たちも ふと花見とや はしゃぎゐるらむ
14
雪の如 りぬ花弁はなびら バスを待つ人の足もとにも 花絨毯
40
頭ばかり しっかりしっかり つぶやくが 心でないかい 最終的には
38
この曲を最期のときに流してね 祖母の愛するポール・モーリア
29
いつだって手を伸ばしたら触れられる 夢の中でも温かい君
34
丸美屋のたまごふりかけかけたならミモザの花がご飯に咲いた
38
幼き日「馬のベロ」だと教わって今もそう呼ぶ木蓮の花
36
チャイムなど鳴らぬ社会へ放たれるインク切れても春が降る、降る
25
ピーという電子音こそファンファーレ干し終えたなら春へ飛び出せ
33
ちま猫ちゃん しょっきだなにも のれるのよ 「シニア」だけども げんきげんきよ
28
企画書で 熱く商談 若手社員 今月退職 素振りも見せず
30
風呂上がり鏡を見れば小太りの新大学生 かなり厳しい
11
微睡まどろみて 隣席りんせきの人に 触れぬやう 眠気覚ましに 歌を推敲すいこう
33
雷雨去り纏わる湿気の重たさに春の先なる季節がぎる 
36
雨の日に雨を歌ひし曲聞かば ひととき昭和がワープし戻り来
39
花のふる風情を犬も知るやらん木の下に伏し花を浴びをり
37
色眼鏡外してごらんあの人は幸せそうに笑っているよ
19
冬物の羽毛布団を一抱え 丸め押し込むコインランドリー
23
湖畔へと漕ぐ君越しに空仰ぐ燕群れて此処へ戻る
14
あんなにも有名なのに絵も知らず初めて会った今日ハナミズキ
16
ライオンに 食わるる我が子 見届けて 涙流さぬ ヌーの悲しみ /サバンナ
19
一滴と 二滴 交互に 点滴の 落つるを見つつ 寝入りたるらし /一滴・二滴・一滴・二滴~
17
風寒き冬を枝葉は耐えれども季節外れの暑さはつらい
14
ぬくむ 孫娘まご住む場所とこの 川に入り 花筏はなとザリガニと 戯る写真ライン届く
12
雲の列 渋滞起きて 歩を緩め 色を交えて 逍遙する
17
窓越しの晴れわたる空見上げつつ熱いココアをただ飲んでいる
12
信号を無視する君はこの場所で小さな子が死んだのを知らぬか
13
花曇り 灰のキャンバスが淋しそう 紅の絵の具をあなたに落として
13
ぼんやりと空仰ぐには暑すぎる 春の顔した夏の眼差し
17
澄む空の 風に揉まれて 葉桜よ 願はくばまた 街に薫れと
12