意識なく 独りベッドに 横たわる 死を前にして 何を思うか
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日本では 他人とは違う 選択を すればするほど 気味悪がられ
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澱む空 ひとり迎える 夜や悲し 孤独とはつまり 緩やかな死
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多摩の空若き二人の夢の先 誠の武士へと立てた誓い
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旅の空 西陽射す 茜色 草の葉萌えず 道を急がず その影坐して 山の端霞む 
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西陽差す 社史編纂室の ブラインド 埃の先の 背の焼けた本
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春浅く 霞かかりて 朝陽射す 光りあたれど 蝋梅萌えず 里山寒し その影独り 
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寒い日がもう少し続いてもいい実は肉まん好きになったよ
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無人車に 不労無賃で乗る人と ただ同然で 資源を掘る人
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花が咲き美しいと愛でるより静かに佇む老木慈しむ
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老木のその佇まい武士なりて斎藤一寡黙な人を彷彿とせり
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雪を割り芽吹く命のあるごとく老いた父追い日々を越えゆかむ
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春雪と土の匂いで走る夜 終わらぬ道が僕の答えだ
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新たなる 業務管理を 打診され 息つく暇なし 東京出張
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無理をして観ずともいいよ春の陽に 心のままに祈り深めよ
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選り抜きの豆で淹れようコーヒーを飲むとぐっすり眠れる君に
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こころから自分を恥じて振り返る白木蓮の忍耐強さ
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向日葵ひまわりの笑顔のような貴女きみだから 黄金色こがねいろした糸で進める/刺し子
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何もかも奪って行った震災は悲哀の土に種を残した
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「あきらめず頑張ります」と言う友にわたしの言葉は空回りする
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聞こへ来る門出の歌はどれもみなシニア世代のをも励ます
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バス通りより消え去りぬ銀杏並木 淡々と進む建て替え工事
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白鳥ものんびり者がいるらしい今朝も二三羽連れ立ち北へ
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自由へと向かう旅路で船に乗る 泳げないことをひた隠しながら
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交差点にも春たづぬ 切り株のわき 紫の咲く ホトケノザ
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春浅き傘交う窓の縁なぞり雨垂れるまま君を待ちおり
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菜種づゆさくらは紅雨こうう春雨に花ひらきゆく皐月来るころ
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お風呂場は心も裸になるみたいスマホぽちぽちシャワーの浪費
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三日月の夜に生まれた僕ひとり深夜にひとり細いため息 (誕生日の月🌙を検索して)
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春の夜に シトシト降るは小糠雨 身体も心もただ濡らしらむ
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