たいていは 一人ひとりはい人で 人に揉まれてギザギザになる
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カリゴリと歯石を取ってもらいつつ親不孝とか反省してる
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誕生日 生まれてくれて ありがとう 吾子に伝えし 過ぎし日思ふ
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薄雲の差す夜半よわの空 雲間からまたたく三ツ星は オリオン座
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処分する十三年を病みに伏し義兄あにと夢みた電動ベッド
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銀杏の葉君の想いが乗せられて便箋となり吾の元へ着く
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両親の仲が不穏な日はずっと動物園でペンギン見てた
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ただ寝てるだけではぼけてしまいそう 今日見た空は格別だった
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コンビニでバニラモナカを食べたんだ 痰の切れない喉にスーッと
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穏やかな秋の日差しと温風ぬるかぜむる鴨脚樹イチョウ揺蕩たゆとふ街路
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放棄地に 緑のキャンバス 茶の垣根 白き可愛い 花の星座よ
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家じまい使うことなき物多し戦後の義姉あねにミニマリストは
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相談が…二件訪れややトホホ 相談しやすいからだと思おう/きっとそう!
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キャンドルを 趣味で作りし 部下のため 来年講座で 講師デビューを
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通知来る待ってたなんて思われたくないあと十秒待とうかな/LINE
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「躰の細部にも我が宿る」冬 艶色俳句置いてゆく君/出張
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横になり描きかけの母じっと見る美人と写実迷うさじ加減
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「全米は泣かなくていい」 母の泣く 二歳のひ孫 白寿を祝う
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「後任はとてもやさしい先生よ」辞める主治医が最後に言えり
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葉を落とし吹き荒ぶ風は北からの いよよ近付く冬の匂いの
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私には、臓器に薔薇が咲いてるの 隠した好きが咲き続けるの
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彼と行く旅行の小遣い渡すため夕飯と風呂も用意してます
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ちゅーる食べしているときは いきいきと 不安と希望の狭間で揺れる
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ガラス窓目白が一羽ぶち当たり今朝は死体なし何かのかて
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ちま猫ちゃん おかあちゃんのおいす きにいった まったりしてる ざいす座椅子もすきよ
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甘さだけ知るのではなく酸いも知ることで甘さはずっと極まる
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区の花は モクレンおよびコスモスなり そろそろ居所がバレるかもです(笑)
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絶望のまだその先へ行く人は地上を越えて神に近づく
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リストバンドリスバンを見てると勇気湧いてくる だから大事にしまっとくんだ>人生初ライブ「ライブパーク・甲子園」のやつ
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平等に再び冬が巡りきて終わる命と始まる命
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