親といる限られた日は短くて元気なことはありがたいこと
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さようなら赤い煌めき胸に抱き いつかどこかで旅路の先で
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数々の遣る瀬無さをも取り込みてやり過ごすことうまくなりゆく
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赤ちゃんの抱き方我に説明し「やさしくね」っていじらし三歳
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疾風はやてけ 白き翼を乗せてけ 千里はてなる凍土いづち解け
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縄跳びで大波小波夕暮れを削り取ってたとも気付かずに
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コンビニで朝刊を買う 天声人語に頷きながら この国想う
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雪の下 たんと蕾を芽吹かせて 春を待つかなレンギョウの花
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昼の月 凍らせあおく 吹く風の ふくら雀の 胸毛返せり
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味噌汁をよそってまずは声をかけご飯をよそう湯気も添えたく
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納豆と 卵が賞味 期限の日 納豆チャーハン 夜のやすらぎ
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抽斗ひきだしを整理整頓 混沌こんとんす思考と共に 心整ふ
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お互いの幸福しあわせ想い過ごす日々 平穏であれ健やかであれ
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ユリの木は枯れ花つけて空に立つ春を忘れずかすかな芽吹き
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春忘れ芽吹きを忘れしおれゆく市井の一票どこかに消えた
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赤い花咲く頃そっと手を合わす心はあなたにありますからと
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食欲が戻り口にすトーストの小麦の香りが幸せだったり
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『夢みたい』犬を迎えし孫つぶやく 緊張と嬉しさあふるる テレビ電話に
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スピードに乗れない吾を急かすなとゆっくり歩む日だまりの道
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カカオレス チョコ風ではなく これもチョコ 私はいったい どこまでが私
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引き締めを図る狙いが見え見えの端っこにいる俺はエレジー
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握る手は嘘なきものよ 終電に 息の白さと「またね」の蒼と 
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淋しさを隠して空を見上げてる 私の心この手で包む
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「雪だべ」と祖母に微笑むドクターのさくら色した往診カバン
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裸木のすべての枝の粧いは昨夜よべに降り積む淡雪のすい
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いつの間に出来ない人になったのか悔しさあまりトライするだけ
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忘れ物してきたようで落ち着かず春の私はちょっとせつない
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やわらかな日射しが窓を温めてる 少し眩しく珈琲啜る
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涙してポストに入れたあの手紙いまの私に送った切符
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渡す当てなく買った菓子食べ終わり空箱見てはただ情けなく
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