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この路は 分つ先へと 繋がりて 紡ぐ短歌は 貴方を繋げど
5
駐車場 手持ち無沙汰の 両の手を 隠しきれずに ポケットのなか
5
行き先は いつもと同じ 各停の がらんと手摺り 揺れる緑
5
ふと寂しくて 愛を探すよ 本の中 君との会話 五十音表
5
阿片
(
アヘン
)
なり 砂糖
塗
(
まぶ
)
せし落花生
惚
(
ほう
)
け喰む我 止める術なく
5
あさもやの 薄墨流し 春時雨 はこべ色濃き 濡れて滴り 玉の露
5
寂しさも寂しさのまま老いてゆく死にゆく人を見守るように
5
膏薬を貼ってる腕はまくれずに長袖シャツの散歩は暑い
5
連日の行軍のせい痛む脚ゆっくりでいいただ止まらずに
5
病故
(
やまいゆえ
)
1人が苦手雨音を 聞き帰り待つ
息子
(
きみ
)
は休日
34
桜花に負けじと枝の下にあり艶めき萌えるたんぽぽの花
36
空覆う 雨雲に似て 気分まで もやる 溺れる 水たまりの奥
27
楽園の如く花たち咲き香り二季というのは寂しい言葉
50
庭の花小さき花びんに投げ入れて春を招けり卯月の風と
60
泥んこの童が今日は貴公子に澄まして歩く入園の道
49
いつだって手を伸ばしたら触れられる 夢の中でも温かい君
34
退勤の時に出やすいじんましん ホッとしているサインらしくて
33
幼き日「馬のベロ」だと教わって今もそう呼ぶ木蓮の花
36
花散らし 頬を撫でるあの風を 僕の手中に収めたくなり
15
満天の星になれずに真っ黒な池の水面に浮かぶ花びら
19
玄関を出るたびひらく花がある「がんばれよ!」 と隣のじいちゃん
32
花のふる風情を犬も知るやらん木の下に伏し花を浴びをり
37
別れとて黒・黒・黒に囲まれてもう還らない君の笑顔は
33
雨風
(
あめかぜ
)
は今がピークかお勝手でじきに帰るだろ家族を思う
29
回覧板 入れるにしては 難儀する 小洒落たポストと 格闘してきた
12
チャリ通で見過ごす鳥居と石仏は誰も知らない
由縁
(
ゆえん
)
を残し
24
卯月とて夏日に嘆く心辺も夕へ突く音の寺鐘に消ゆ
30
汽車を待つ あなたの肩に 舞ひ降りし 花びらに願ふ 無事の帰りを
17
すべての窓 パーッと開け放ち 家中に卯月の風を招き入れる朝
22
愛想ないきみが笑顔を向けている奴を地獄に突き落としたい
14
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