襟巻を巻くか巻かぬか迷ってて散歩途中に後悔の日々
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リモコンの 電池なくなり 反応が 外し回して まだまだいける
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手を尽くし誰もが解けぬ知恵の輪を最後に解くのは力技のみ
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米国に 「諂って諂って諂って諂って諂って」 日本
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連絡をあの子に入れて背を丸めケーキ雨宿りさせつつ帰る
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黄砂来て薄汚れたる雪原を 染め直せるか如月の雪
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川鵜らはV字に列を編成し 冬を求めてこの街を去り
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「我々は寒い所が好きである」 川鵜の族長言い残し去る
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散瞳し 検査後霞む 風景は 白く眩しく 切なく見ゆる
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朝ごはん 富士山望むリビングに ちょっと優雅な気分に浸りて
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雪害の あちらこちらの 滞留は わが脳内の 仕組みに似たり
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切り捨てて 痛まぬ心の鈍感を 冷静と呼び 鬼もこごえる
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われの政治に沈みゆく午後の選挙車へ冷たき瞥を送る
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面並べる演説臺のたれかは嫉み読みて辿りぬわが闘争を
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一億の國民たる日を逃れ得ず國家のひとつの家に喀く血も
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立ち待ちの月に引かれし通院の峠に待てり白雪の富士
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かぎろいの春野を行かば海の見ゆ 父母眠るふるさとの地の
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指先で紡ぎ出される会話から吐息も声も汲める感性
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美しき清き臣民にメシアのごと宰相の攣れるほほゑみ
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ナチス廣報戰略大臣ヨゼフ・ゲッベルスの群柏の拍手
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動員へ傾る水晶前夜ナツィストへ語る未來に虐殺の譽
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そろそろに膨らみ始む冬木の芽 畑の土は未だ眠りし
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解けきらぬ霜を踏みゆき貼り紙の冬物在庫一掃セール
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雪国に暮らす息子の雪情報つい見てしまう一日何度も
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説明図まるで解らず 事務椅子の組立てにもう二時間経過
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元気でも慈しまれているような気になれるからおかゆが好きだ
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冷えすぎた 身体を癒す 豚骨の 匂い誘われ 太麺啜る
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咲き初めのしだれ梅にもぼたん雪つかの間だけの白き世界よ
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コンビニで朝刊を買う 天声人語に頷きながら この国想う
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ていいち定位置で ねこたちまったり うとうとと きょうもさむいね ゆっくりしよう
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