トビは群れ滑空飛行す悠々と 目星つけたか降り立つ大地
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「心配と 心遣いは 違うのよ」 この仕送りは 生存確認
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キラキラのゴールドラメの指先が吾を気取った女にしてる
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ごみ出しで「12」の数字と 目が合へば 何故か寂しい 年始の捨て場
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ばけばけの魔王とマグロ株に沸き民の痛みの影は地を這う
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お弁当箱に詰める係やります、あなたは洗う係をどうぞ
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ウロウロとサイト迷子の日々過ごし短歌うたの作り方忘れた年末
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好きなこと、 なりたいものを 笑われて 何がしたいか 分からなくなった今
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排水溝から立ちのぼる白い湯気ゆるまぬ寒さ初春月よ
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息子よ、ごめん。完璧じゃないから「お母さん」を一緒に育てていこう
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寒さうに見へる裸木はだかぎ 陽を浴びるために 枯れ葉を脱ぎて越冬えっとう
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洗濯機回る真っ白「ねぇ、こっち」幸せなんてたぶん二拍子
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輝きの幕の向こうの君の顔 戸惑いながらまばたきもせず
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日記帳 今日を過ごした人たちは いつか届かぬ過去になるのか?
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服着ても暖房つけてもまだ寒い 開いてる窓には翌朝気づく
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忙しない時が私をクズにして レジに並んだ老婆を憎む
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蟲が沸く 新年早々脳腐り アイツの性器切り落としたい
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やめていく 人間たちを バカにして 働いている 俺も人間
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わたしって 鳩胸なのよと キミが言う 俺は固まり キミは笑った
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肉体と 魂という 選択を 迫る質問 回答困る
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生き甲斐は あって様々 如何様に 生きていこうと 自己の責任
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愛よりも 優しさよりも 人間を 幸福にする 気持ちを知らず
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大抵は 年を取るほど 頑なに 扱いづらく なってゆくもの
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子供らが ゲームばかりに 熱中し 時間費やす 亡国の危機
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いつまでか こうして生きて 死んで行く いつまでだろう 時は終わらず
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何気なく 弁当袋 動かせば さっと戻した 七色の虹
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朝早く 職場近くの 駐車場 ポールを下げる 凍てつく作業
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年初から 小さき者らを 恐がらせ 大きな指に マリッジリング
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パソコンを 二台並べて 何をする 異常を来す 老いぼれ爺
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学校で 揉まれ揉まれて ジャングルを リングに変えて 鍛える思惑
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