知らぬ間に流行り廃れる人たちの有象無象の欲が舞ってる
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「雨水」だと気付いただけでホッとした雨が降るから春が来るから/明日雨水
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乗り合はす女性ひとカバンに吊るされし マスコットのシマエナガの視線
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体調がすこぶる整うデイケアに通う事こそ今の我が仕事
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懸案の債権回収成功し やれやれやれとロング缶呑む
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フロジンを一月分はもらえない悩み過ぎては髪また抜ける
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皆が愛づ梅の花こそねたましや 水仙ナルシスはただうつむくばかり
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黄砂来て薄汚れたる雪原を 染め直せるか如月の雪
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ねこたちが しょてい所定のもうふに うもれてる きょうはさむいね まったりしよう
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空青く風ばかり強く吹いている雨の待たれる雨水朝かな
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あの頃の父母おやと同じ歳なのか何たる迂闊何たる未熟
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昼食の支度をせねばと思うほど 突き付けられる身の不自由よ
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針穴が従来よりも四倍と触れこむ裁縫セット吾も欲し
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浅き春 枯れ草のあぜ道 真っ先に咲いたタンポポ ちょっと寸足らず
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隣席は 誕生日ケーキ 受け取りて はしゃぐシニアの声幸届く
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氷雨ゆき軒の下こそ暖めつ 虹の青いろ冴へ冴へと見ゆ
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民をこそ守りし城の石垣に枯桜かれざくらのみにし代を舞う
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まっすぐの「ま」のじがくるりまがるのがすきなこどもはこのゆびとまれ
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甘夏の甘酸っぱさが忘れさす吾を悩ます飛び散る花粉
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未だなほ 流異譚の積もりで眺むる ひとの群れ
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けふもわたしが生きてゐると云ふダダイスム也 爪を噛み
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資源ゴミ 捨てにいったら 寒すぎて 丸まる背中を グンと伸ばした  
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レアアース 消費減税 嫌中論 夢を切り売り墓穴ホルホル
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職場にて 嘘の日記を 書けと言う 捕まりますよ 内部告発
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コーチらが 小さな子らを 手懐けて 調教ですか フィギュアスケート
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パソコンの マウスが効かぬ ようになり 困り困った 手も足も出ず
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湯気越しに 眺む離れかれや まるで夢
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気配だけ たどる足跡 もう今は 誰も居ないが 今も気配が
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朽ちてなお 守り続けた 東の君 友との再会 何を語り合った?
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中国とことを構える気は確かか死ぬる覚悟が儂は聞きたい /『曽根崎心中』お初の呟き
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