風誘うソープランドの換気窓明かす故郷の春まだ遠く
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会えない日 君を思えば 空も飛ぶ 魚になって 君の食卓へ
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あなたの為に火を消す 二度と吸わないから 私と歩いてね
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声かけず  まぶたつむりて  月沈む  私の部屋に  しけのない白 
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笑ってて笑って欲しくて無茶をして 失敗してまた傷つけてばかり
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思い出の始まり 花屋で交わした無彩色の話題、弾んで
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元彼の 何日続く 未読無視 遺品 スマホの パスワード
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谷町の能楽堂の受付に贈りし花は春告ぐるがに 山本能楽堂
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「幸せの形は仔犬」と言うあなた 「仔猫」の私じゃふさわしくない
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ゆっくりと 二十数えて 温まる 気づけば二十 超えて幾年
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窓越しにうっすら聞こえる雨音とエアコンの音喧嘩している
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目の前を ずぶ濡れの人が 歩いてく 晴れるのを待つ 僕らの前を
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けどわたし何者かにはなれずともあなたの中の何かでいたい
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ただ人が我慢しているそのことを 美徳と呼ぶな我慢と読んで
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わらはより ともに遊びし ふたりなれど ゆゆしきいくさ 仲を裂きぬる
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雪解けの水に一滴くらいなら落ちてもバレない もう行くね
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歯に脆きポン菓子の板 零るれば 多分を鳩の糧にわかてり
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静まりし 宵のとばりに 聞こゆるは 駆け寄る君の 清みし呼び声
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カウンター飯をモツ煮でかき込めば斜め向かいの美女もかき込み
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切り捨てて 痛まぬ心の鈍感を 冷静と呼び 鬼もこごえる
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「ほんとはね」きみの気持ちを知った夜やさしい言葉がわたしを包む
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冬晴れや水減るダムの底深く沈みし郷のまほろばの影
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太陽も星もコンパスなるらしき 春待つ白鳥はくちょうシベリア思ふ
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陽だまりの集う談笑心なき刺さる言葉は氷の世界
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隙あらばガチャが出来てるストリート またかなんてはヤボな話ね
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指先で紡ぎ出される会話から吐息も声も汲める感性
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動員へ傾る水晶前夜ナツィストへ語る未來に虐殺の譽
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われはきさまが朋なるゆゑ白骨街道に敷かるを指揮せる
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見殺しぬわが獨裁の尖兵も靑少年も祖國も振る襤褸の旗
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なぜだろう幸せになる四葉がなみつける奴は幸せなのか
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