秋空の 雲の切れ間に 差す夕陽 レンブラントが 大地を照らす
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明るくて大きな月で立ち止まり見上げてしまう様な月です
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予定より早く終わって暇だから好きなアイドルで打線を組む
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隙風すきかぜしこりほぐすや山の湯に妻の生まれ日 紅葉の今日 / 11月7日
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ふるさとの妹からの豊の秋 赤い柿食む陽だまりのなか
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雨上がる もみじの雨粒葉を遊び ポツリ落ちたり たまゆら光り
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宰相の本音ポロリに弁解も軍靴のをまどろみに聞く
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ようやっと布団からぬるり頭出す 肌寒き朝にカタツムリとなる
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嬉しさに 笑顔があふれ 悲しみに 涙 流せる そんな人が
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ヒリヒリと痛む寒さの帰り道あまりにクリアな星に驚く
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天海の冥色めいしょくまとい鬼気ひそみ背に打ち寄せる波の慟哭
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なぜダメか教えてほしい 自販機に拒絶されてる硬貨はわたし
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食べたもの記録初日に衝撃のおやつタイムが5回あったよ/そりゃあ太るわ(笑)
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嫌いだよ好きでもあるよ人なんて完全無欠は息もできない
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ベタベタと嫌な思い出 手に付いたガムシロならば拭えるものを
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秋冷しゅうれいに負けじと 庭に咲き誇る 見頃の尽きぬ マリーゴールド
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ポケットの中繋ぐ手は温かく 1月の海寒さ感じず
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かまどから離れぬままの母せかす匂いに待てぬ腹鳴る夕餉 / 追憶 五人きょうだい
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あらたまの茜さす空澄み渡り憂き世のおりを染める東雲しののめ
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ふかし芋もはや多くは口にせずなお父へ湯気届けたくあり
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会食を 終えて一人で ウイスキー 味わう時間 大人のひと時
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空泳ぐ鯨の雲の腹の中 肋骨あばらをくぐるピノキオと我
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側道の期待に満ちた表情のカラス嬉々とし胡桃にかけ寄る
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飴なんてめったに舐めぬ我なれど 喉痛なればなんと甘露よ
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カリゴリと歯石を取ってもらいつつ親不孝とか反省してる
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誕生日 生まれてくれて ありがとう 吾子に伝えし 過ぎし日思ふ
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薄雲の差す夜半よわの空 雲間からまたたく三ツ星は オリオン座
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小さな手上げてわたるか交差点ベビーカーからすくと見えおり
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幼さは一年長く待ち遠しい老いては一年取り付く間もない
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枯れ葉踏む感触と 心地き音 ポテトチップス咀嚼そしゃくす如し
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