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雪残る山道歩き道端に慈愛に満ちた地蔵様佇む
5
トランプで 引いてはいけぬ カードあり 「
Pique Dame
(
ピケ ダーム
)
」 スペードの女王
5
後頭に 野分の如き つむじある 白髪頭が 目の前にある /珍しいつむじの位置
5
君を知る 父母も知らぬ 君の世界 はじめて触れる 君築きし歴史
5
包装の 角が刺さりて 血が滲む 指の肌(はだえ)の 老いて衰う
5
「将来の夢は大谷」と答える子 水面がゆらめくが如く まぶしさ
5
昔好きだったあなたを想起した ブルーフィルム中字字幕付き
5
やっぱりね住めば都だ 片付けを終えて眺める新しい土地
48
ぱらぱらと雫は頬に傘以外のものならぜんぶ持っているのに
23
気を抜いた背中の写る一枚にどこの老婆と目を疑いし
37
殺すなと 描いた太郎の 缶バッジ 見かけて少し 泣き面に 春
36
三月の イオンモールの 賑わいに あてもなく買う 春色ブラウス
60
戦前の空気を知らぬわれなれど「強い日本」に感じる不安
30
溜池のそばに一樹の春椿
紅
(
くれない
)
燃ゆる弥生の空に
44
心臓が 耐えられぬなら、と 結局は 変える未来より 安静を選ぶ
24
はからずも一人の時間ネトフリでサザンの曲のボリューム上げて
26
啓蟄に松のこも焼き英明も嫌われ虫かしょっちゅうフラれ
22
ヒーターの 前に陣取る
愛猫
(
きみ
)
の脚 少し寒いね 春は近いね
33
仕事には 工夫するほど 深みあり 効率上がり やる気も上がり
28
ぽつぽつと小さき緑の見ゆる庭それでも明日からまた雪予報
30
手から落つ桜色した
盃
(
さかずき
)
の散った破片が花びらに似て
34
人殺す武器の輸出に耐え得ぬと矜持の道ゆく社長の光り (3/6)
31
ぼんやりと 車窓流れる雲見つめつ 春の夕暮れ 君待つ我が家へ
21
思い出の プロローグあり 住宅街 夕焼けのなか 鍋の湯気立つ
13
桜メール既読つかぬまま
去年
(
こぞ
)
の春 長き
空
(
くう
)
の胸に
桜
(
はな
)
や咲くらん
13
セピア草 匂ひ惑ゑば玄関へ 訪ふ先生ボクと通園
18
地上より 奈落の底へ 向かうかに 大阪メトロ 地下へ下りぬ /堺筋線柴島駅→天神橋筋六丁目駅
12
頬つたう涙は花粉のせいだけで乾きし暮らしに涙少なし
11
ノーベル賞 受賞記念の 講演を 逸早く友に 知らせたらずや /3月8日坂口志文特別栄誉教授ノーベル生理学・医学賞受賞記念講演会
6
君送り 帰りし駅の 道すがら 裸眼に溢れる 右の横顔
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