振り返る 思ったよりも柔い風 帰れる場所はもうなくていい
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春の宵 霞たなびき 朧月  白陽射して 夜桜咲くや 白一色
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あちこちに桜満開花うららこの歓びは年齢としに比例す
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師と母が仲良くなると自分まで愛され続けおこぼれの酒
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幼き頃、我が主役と疑わなかった 母は脇役だったのだろうか
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「うそだよ」と 笑う瞳の 奥にある 震える熱を 暴けずにいる
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「うそなのか(笑)」 笑顔張り付く 泣き顔で 期待募らせた 自分を恨んで
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逝く時は 一緒だよって 抱き合った ああ俺ごめん 先に逝きます
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何回も線路に戻り走り出し、Kummerspeckに車輪をずらされ
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人形に確かな意思があるのなら彼は私とハグをするのか
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標識の読み方について深く知り最寄りの標識を今日も無視する
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虐待と名前がついた「当たり前」まだ始まってすらない人生
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冬は冬が嫌い春には春が嫌い つまらない生活を捨てろ
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今日が四月という壮大な嘘をつくのはきみとぼく以外のすべて
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風の音は多分明日も聴こえないそんな夕焼けに手を振ってみた
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春の花はどこか心に遠けき儚き色さえ吾にも重ねつ
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脳みそが馬鹿になってるから今朝もあの子の影を踏み間違えた
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深煎りの豆を貰えば粗く挽く僅かな手間で吾の好みに
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ともだちに 賞味期限ってあるのかな ぱくぱくもぐもぐ一人はさみしい
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本当に あなたがわたしに くれたのは すべてが嘘で あったということ
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あの日より増えたピアスも傷跡もきみに見せない澄ました顔で
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学校に行けなくてもいいわけじゃなくほんとは行きたいただ思うだけ
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イヤホンはちいさな鎧世界からぼくをまもって壊れぬように
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資料漬け 思慮に死霊の 白い顔 知りようない 心労の致死量
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非常勤の年間契約を更新す。エィプリルフールの日とは知りつつ
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Chromeの左にMLBを置き千々に乱るる右のUtakata
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萎るるを知らず散りたき桜花散り敷くものは涙なりけり
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細やかな雫に濡れる花びらの映す雲色ほのかに淡く
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自作歌の暗唱率はどれくらい?愛とキャパとが足りないようで
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処方箋まだ書けないよ私にはもっと訊かせてなにがつらいか
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