ふわふわとゆらゆら揺らぐ雨模様テツのかたまり積もってた
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本当の ことを言ったら 嘘になる そんな世界で 俺は嘘つき
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かたわらに かたはらいたし おくりびと
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飴色の両手を眺め落っこちた歩き出すたびきしむ口元
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ホントだよ 言えば言うほど ウソになる ウソを信じた 方が楽なの?
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本能が知能の娯楽を拒否してる 空虚の飾りが醜いわけだ
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白波とキラキラ光る目の前には海と死体
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混乱し わけのわからん 時にこそ 感謝をしよう 安らぎ求め
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自分が生まれ変わったなら相合い傘で使われなかった方になるかなあ
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2年前 リストラされた 退職金 馬で獲られて トラウマになり
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オートマトン的趣の炊飯器 ラブホテルだって同値性だね
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君はもしかしてぼくの虹彩のカラーコードを知っているのか?
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割れた爪に絡まる髪からからのくちびるにしみこむのは涙
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始めよう悔いのない選択をして生き埋めになる最期を拒む
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人類で 薄めてあおる なさけなさ 主語自分 では 濃くて飲めない
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知り合いに 知られたくないのになぜか 見知らぬ人には見てほしい 歌
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もし君の頭上に雫が降るときは傘を渡せる一人になるよ
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里芋の葉っぱに転がる朝露で書いた短冊 七夕懐かし \羊の皮を被った山羊さまへ
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ふんわりとおさまの匂いにくるまれる 布団を干して今日は幸せ
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フリクションの音で高鳴る年度末知らないことに飛び込む春に
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怖いのはインフルエンザやコロナより小じわとたるみ隠すマスクで
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うつむいて君から話してくれるのを 返す笑顔を準備して待つ
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下の名で呼び合う仲に憧れて あなたは呼び捨てで私はさんをつけて
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新品の白タオルでは切なさの吸収力が少し足りない
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猛と暑が掛け合う日々を生きており大袈裟な息、我にさせたり
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花までも星に匂えり我に降る震えて眺む天の川かな
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ぎゅうぎゅうの引き出し開けて哀しみを捨てよ無言の声が聴こえる
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金髪が風にたゆたう今ぼくは秋のはじめの一つと数ふ
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冴えた月見つつ風ごと吸い取りて心に浮かぶ月を眺むる
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月光夜どうしようもなく秋の風あしたは桃を買ってきましょう
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