泣き腫れた、君のまぶたと目が合って えも言はれずに ただ見惚れてた
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霧雨の 山の端かかり 春陽射す 色濃き青葉 白銀の玉溢れ 露と消え 
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薄墨流し 山の端おぼろ 桜散る 春を惜しみて 泣きしたたり  雁落ちる
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左手薬指 光るそれは恒星
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洗面台の横 ちいさなスポンジ 30年後の自分
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薄氷の 弾け砕ける 春日和 淡雪溶けて 雪解川早し 岩を喰む  
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え、お、あ、うん 俺、夢、見ない んだよとは 言えないからさ おお、とだけ言う
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薄氷の 弾け砕ける 春日和 せせらぎ早し 岩を喰むまで 渦を巻き 
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現在も過去も未来も消え失せろ雁字搦めで身動きとれぬ
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三度みたび見て なお友達の 座を降りぬ 私は君の 一部になりたい
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こまるよ そんなこと言われたら僕は何も言えないじゃないか
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腐った時代に生まれたせいにして魂抜けた人生送る
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これヤゴもバクもカエルも浮く池のしるとも知らぬ王様席へ(百人一首・十)
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恩寵か出もの腫れもの咳くしゃみ頭痛腹痛腰痛歯痛
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まっすぐに生き抜く姿まぶしくて こうありたいと叫ぶ魂
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梅も散り命も散った苦を背負い来年までの命を繋ぐ
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窓辺にて スカート短くした朝に 青春の詩 君に捧げむ
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汚れないけれど遅刻はしてしまうデジタル仕様のチョコレート
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手をとってあなたの顔に触れたきに息をあげたい私の息を
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テトリスが下手くそな人かのように物が積まれていく俺の部屋 読売歌壇2026.4.20 7席
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吾子はしゃぐ 「逆転裁判」 クリアして 出す天才感 微笑ましくて
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馬の名は 「ベートーヴェン」なる暴れもの 上下に振られ 首が痛いぜ!
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立ち止まることも厭わぬ駆け引きの横断歩道すごく嫌いだ
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満たされない心を満たさないままにする つまらない暮しを愛する
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桜咲く 春に、早いと友が言う 青い春だね 君が笑うと
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春風に 舞い立つ心 人々は 浮かれ飛び交う わたげの如く / 新学期
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雨後の夜半よわ 雲を払ひし温風ぬるかぜに当たり 星影望む ベランダ
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青天に応える如く銀杏木のちっちゃな若葉 愛らしく萌ゆ
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鮮やかな山吹咲いた畑の隅黄金こがねの塊輝いて見ゆ
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やりとりがあったあかしの既読とはきっとまぼろしだったのだろう
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