行間を読めない私を嘲笑う一番星の鋭さがほしい
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未読無視したあの日の私のことを パン粉をまぶして揚げてやりたい
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薄日差す静かな午後にしとしと新緑濡らし雫となりぬ
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君がまだ眠れないというのなら 右利きという個性をあげる
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たらのめにうどにこごみの一袋を「食うか」と持ち来る友やありがたき
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愛し人あり丘陵に 甘い蜜擦り込んで 暗き世は過ぎゆく
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食材が 少なくった 冷蔵庫 掃除決行 ここに誓う
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デイサービス車見送る玄関に母の買ひたる紫陽花の鉢
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まだ君と さよならできそうにないから すこしさ 春泥棒になってしまおうか
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桜咲く 春に、早いと友が言う 青い春だね 君が笑うと
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オメラスを 去りて彷徨う道半ば 自由という字の 檻に似ており
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吹く風に仄かに戦ぐ菫草 陽にきらめきて花びらの降る
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ピンク帽かぶ赤子あかご電車中でんしゃなか母に抱かれ春の花束
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にぎわいを終えし桜のトンネルの若葉確かめ君と道行き
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気がすさむ体きしむをやり過ごす買い出し行ってお勝手立って
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老い宅へ訪問くるる駐在さん既に周知の情報ばかり
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朝を待つ鏡の奥の静けさに光り零れる涙を拭う
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てってってっ チリチリチリンと 音がする ねこが起こしにくる音がする
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この街は同時に咲きだす梅桜 助六寿司も花見待ちたる
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紫のツツジ満開 ちらほらと ピンクと白も いとささやかに
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八重桜 笑ってるようで ひとひらの 儚さ隠す 重ねたフリル
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九州の男が堕ちる地獄にはご飯の準備する人はいない
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ちょろちょろと おれのうしろを ついてくる こねこにあげる おにぎりちぎり
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 かん残る 卯月半ばに かき氷 夏は水無月 言う人何処いずこ
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「私たちのこと忘れないで」という人に忘れられるのが一番こわくて
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寒すぎる!ジャージの下で冷える肌 歩いてるときは暑かったのに
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木漏れ日のなんて書こうとしたけれど私あなたを意識しないの
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君の笑顔幸福すべて嬉しいの私だっておんなじなのに
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朝陽射す 垣根しなだれ 朝顔の  陽背負いその影 薄れ消えゆく 暮れなずむ
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梅の園 春の夕暮れ 来てみれば 山の端かすみ 香りぞ溢れけり 朧月
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