アルパカや首ぶつけ合い喧嘩する怪我はしないか見守る己
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もう朝を待つこともない 右耳へ世界がかわる音がながれる
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ばらの花 ずっと欲した 美しさ 手にした瞬間 醜くうつる
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あの子は良いなぁ、強がりってなんの意味もない。何のためにこんなに意地はってるの
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AIは AIと表記され 辞書替わり 雇用者の欲動で 変わりけり
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扉を開けた瞬間に止まってしまう音色をいつか聴かせてください
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賞味期限切れの涙で耐え凌ぐ 掲揚されたエモに浸れば
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「大人になれ」顔に書いてる「胡麻をすれ」 負け顔かまして山椒をする
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チョコレートを食べれぬ部分入れ歯の母に 好物のあられを買って帰る
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白雪を 梅に喩える 平凡な 君に恋する 平凡な僕
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うたかたの候補者にさえさきわいのありし選挙と笑い合いけり
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余白だけ 句読点すら ないままに バレンタインに 指先が揺れ
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警官の間で祈る外国人 「では、何日に?」と裁判官
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21グラム程度あげたって私の気持ち伝わんないし。
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子がハマる 昔のライダー 評するは 大きな友達 「子供に媚びすぎ」
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人はまた 現金なもの 愛おしき 底を流れる 自律と他律
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怠慢を 見透かすように お米跳ね 一粒一粒 拾いあげたり
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会長が 俺のデスクの チョコを取り 黙って食べる バレンタインデー
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音韻も季語も思想も無き歌を推敲すいこうしつつも独り泣きする
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振る袖を羽根とぞ広ぐ青き君 舞ひ立つ時を今と知るらむ
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放たれた瑠璃色の矢は野晒しのあきらめた夢目醒ます光凛ひかり/折句
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スノームーン最初に呼んだ人の名を知りたくなった二月の満月
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やっぱりね住めば都だ 片付けを終えて眺める新しい土地
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休み時間 隣の席で 大勢に 囲まれ笑う 君の横顔
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陽だまりの集う談笑心なき刺さる言葉は氷の世界
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戸口へと貼った事など無いけれど「立春大吉」なんか好きだな/鬼除けとか
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嫁娘母よめこははの どれも中途にこなしては 泥のわたしを 慈しみおり
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独り夜に 炬燵に入りて 口遊くちずさむ 涙を誘ふ「♪ かあさんの歌」
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冬の夜 炬燵こたつに入り 本を読む 静かな時間 隣にはきみ
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立ち待ちの月に引かれし通院の峠に待てり白雪の富士
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