普段なら なんてこと無い 距離なのに 真冬になると 近くも遠い
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挽回へ加速出遅れ順番を考え最後には笑いたい
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冷め切ったコーンスープを吸う我を誰が待ってる誰を待ってる
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雪道をスパイク付きの長靴で夫婦そろってデンタルケアへ
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ブリトロかあおさの味噌汁あたりなど廻りて来たり幸せスイッチ
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雨降らば茶色く濁る泥川の河辺に咲ける白き水仙
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公園の隅の厠に臘梅の一枝いっし隠れて春を呼びおり
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やっと来た群れ作らずも良き時代 至福となりや一人の時間
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父母ちちははと布団にくるまれホッとした 息子に残る三歳の記憶 /忘れない。阪神淡路
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畦に立つ翁笑顔で「温いけな」モンキチョウ飛ぶ冬の菜園
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早朝のコメダで憩う人々は 目覚めた顔とこれから寝る顔
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上階で移動させてる家具の音再び家の建具が開かない
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「お母さん、ごいりょくってなんの威力?」持ってる全ての語彙でうんちく
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ニラレバと 餃子で友を 偲ぶ夜 震災前の 笑顔懐かし
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片付けて 額に汗の 冬日向 はちみつ紅茶 ひと息入れる
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報われぬ思いを抱え帰る日は鯛焼き買っていちごも買って
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雪の下の花壇の計画めぐらせて春待つ間の楽しみとして
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おおふ 毛布の様な 星空は 新月前の「♫星屑のステージ」/♫チェッカーズ
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「死ね」と言い「死ぬか」と返してそののちの梨の白さを君に剥くなり
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「恋」という騒がしき日は遠のきてただ在てくれること深く頷く
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ひたむきに家族守りし歳月(とき)の波 刻みし皺もわが愛の地図
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吾が作る 醤油の染みた玉コンの 湯気の向こうに冬晴れの空 
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耐えゆけば枯れ野の果ての陽だまりに食欲めばえおでんの香り
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足腰に力入らず お座りも儘ならぬきみ 寿命乗り越へ
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気力ある時に作ったシステムは気力ない今役に立たない
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大寒と律儀に寒波来るらしく今からおののく居すわるほう有り
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とはいえど数えたくなき悔恨を現世うつつはてに捨てるもかなし
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幾重にも覆えど疼く胸ならむ ふり切れば朔 君待ち月の
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精神病かかえ社会の片隅でひっそり生きる人生はアリ?
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偉そうに のけぞる父の手のひらの震え思えば怒り溶けゆく
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