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雪道の 峠のカーブ 右ゆけば トンネル
明
(
あか
)
く 我を吸うなり
42
最後まで 君だけにでも かわいいと 思われたいから 今日も頑張る
14
女王蟻に肖し式服の白纏ふ偶像たらむ。宰相寫眞も
29
遅まきの誕生祝いと
次男
(
こ
)
の誘い紅葉の下の足湯に浸かる
32
生着せし樹齢二千年オリーブにスペインの風しずかにまとう「ナガシマフアーム」
24
ドライヤー 髪巻き込まれ 焼け焦げた 臭いが我の 火葬の香かも、と
20
月満ちるはずの夜空を覆いたる いけずな雲に送るため息
32
もう少し
楽
(
らく
)
な体をのぞみつつ血液検査 「問題は無し」
22
聞いたこと 言わずに留める 自尊心 ただ今全力育成中
18
渋柿を干して安堵の秋の昼 色変はる頃冬は来るなり
50
おまえだけイメージ良いの俺という悪がいるから成立してる
24
想
(
おも
)
浮かぶ そろばん塾より帰る吾を 頬被りの
亡母
(
はは
)
夜道に待ちをり
46
田舎町寂しい曇天増えるころ茶色の田んぼ白鳥賑わい
36
じゃが芋を黙々と剥くピーラーは二十余年の現役選手
44
相談は聞くよじゃなくてじゃあ俺が殺しておくねと言ってよ課長
9
秋風に秋明菊の細き身の白花ゆれて散り行く夕べ
37
色々と選びたかった洗い桶さてどうしよか店から消えて/プラ製の水切りかごも
17
冷ややかな 空気に触れる 鼻先を 風がさらりと 撫でて冬来る
30
実家ではやかんで
10
分かけていた湯たんぽづくりケトルで
2
分
13
段々に好きを諦む歳となる ならば詠みたし今出来ること
47
風強し 風の錯乱か 枯れ葉舞う 雲の流れも また急ぎ足
15
出逢えたと思う 海で街で本棚で 痛みだけが似てる貴方に
8
ガラス越し淡く舞い散ることもなく 変わらぬ私 置いてゆく秋
21
冷えやすい
脚
(
あし
)
と
背
(
せ
)
お店の暖房と乾燥着ぶくれ真冬の肌着と/さてさて···
20
幼日のご褒美なりしキャラメルを含めば甘く優しい記憶 /森永ミルクキャラメル
30
人間が出来てる二人思いやりで譲り合った最後の餃子
39
曲流し我流のノリでリズムとる サザンのパワー部屋中満つる
39
紅葉を眺めるベストな角度かな座る人なきベンチ微笑む
44
買いものは楽しいけれど捨てる時なぜゆえ心折れまくるのか
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配達の役割を終へ 我が猫の秘密基地と化す 段ボール箱
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