星を観る 貴方を想う あぁ僕は 貴方に恋を しているのだな
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朝起きて 氷を入れぬ 珈琲の 温もりの中 秋を感じる
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君が今 深夜つぶやく絶望を 母は知るのか友は知るのか
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病床の猫にチョッキを編んだ日は独りぼっちの今日を知らない
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明日こそポジティブ短歌詠いたい 灯りを消しておやすみなさい/もう明日でした❢
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すれちがう バスの運転手さんたちの 挨拶 見たくて いつもこの席
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「あの恋は尊敬の念の勘違い」 そんな言葉で誤魔化している
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離れても君の幸せ願ってる これがホントの究極の愛
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やられたね! 鳥も知ってる美味うまいもの 今朝は食べよう完熟ビワを
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片付け中、カゴと見るなり入る猫。私あなたをずっと愛すよ
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声を出し、荒城の月歌えしは、我が人生の思い出なりか
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見上げると夜空の月が微笑ほほえんで 今頃君も笑っているね
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すれ違い行き交う日々は 恋心 私も君も同じ月の下
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いつまでも互いがいちばんにはならぬあたくしどもの優先順位
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別れ際 夕陽に伸びる僕の影 さりとて君の背中は遠く
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横文字に苦戦 店員困り顔 さーきゅれーたー さーきゅれーたー?
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里は今田植えの最中さなか水無月の風渡る田に早苗並びぬ
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梅雨風や民家の庭に慎ましく額紫陽花のゆらゆら揺れて
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一人だと 衣食住すら おろそかに 相方がいて ありがたきかな
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気合い入れ やった結果が 空回り 気にしないふり 折れそうになる
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幼児おさなごを膝に抱えて二人して歯磨きしてる今日は父の日
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希望にも似た温もりと明るさと夕風の街夏至近づいて
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丈高き色とりどりの百合の花ニ羽の揚羽のつかず離れず
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空も地も花から何から全部「きれい」でまとめたい暑すぎる朝
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在りし日の菜園日誌開き見て夫と汗した畑思いいず
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クーラーで 身体の表 冷やしたら 中まで冷えて 副作用あり
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免許証の返納決めたじいちゃんが最後に走るここは花道
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あのひとに 読まれたくない 聞かせたい 寄るべなき夜を 歌に映して
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トランプも力で征す爆撃王 微塵も見えぬ異種への敬意
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朝イチにお行儀わるい椋鳥は山桃散らす赤い実の泣く
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