笑ってて笑って欲しくて無茶をして 失敗してまた傷つけてばかり
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小春日和 微睡む黒羊駝アルパカ 頬を撫で 寄りかかられて 嬉しき想ひ出
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思い出の始まり 花屋で交わした無彩色の話題、弾んで
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離れゆく恋を見送るなだほろり 鏡写しの雨と消えゆく
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正解が 出ないことも あるんだと  大人になってりゃ わかってるはず
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元彼の 何日続く 未読無視 遺品 スマホの パスワード
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処方箋まだ書けないよ私にはもっと訊かせてなにがつらいか
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涅槃西風(ねはんにし)吹く日の午後を谷町の能楽堂に琵琶聴きに来つ 筑前琵琶演奏会
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かのひとを思いて花を選びしがその良し悪しをわれは知らずも 筑前琵琶演奏会祝花
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「幸せの形は仔犬」と言うあなた 「仔猫」の私じゃふさわしくない
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ゆっくりと 二十数えて 温まる 気づけば二十 超えて幾年
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目の前を ずぶ濡れの人が 歩いてく 晴れるのを待つ 僕らの前を
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偉人さえ時が変われば暴君で見方変われば英雄となる
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切り捨てて 痛まぬ心の鈍感を 冷静と呼び 鬼もこごえる
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全容の分かっていない細胞を何十兆も抱えて生きる
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太陽も星もコンパスなるらしき 春待つ白鳥はくちょうシベリア思ふ
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陽だまりの集う談笑心なき刺さる言葉は氷の世界
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部屋干しで みるみる上昇 湿度計 洗濯日和に お日様ゴメン \ 関東はカラカラです
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あの人に惹かれ過ぎてる 輪唱で同時に歌い終わるみたいに
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地吹雪のやみて鳥らは眠れるか宵闇のに光る粉雪
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隙あらばガチャが出来てるストリート またかなんてはヤボな話ね
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子供等は雪を望んで大人等は雨を願って明日を待つかな
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動員へ傾る水晶前夜ナツィストへ語る未來に虐殺の譽
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われはきさまが朋なるゆゑ白骨街道に敷かるを指揮せる
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見殺しぬわが獨裁の尖兵も靑少年も祖國も振る襤褸の旗
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なぜだろう幸せになる四葉がなみつける奴は幸せなのか
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学びの場「言の葉日和」と名付けたり笑顔の湧きて二時間を過ぐ
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山城が 静寂の中 雪化粧 水鳥が飛び 墨絵の世界に
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説明図まるで解らず 事務椅子の組立てにもう二時間経過
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「ただいま」と猫耳に触れ水洗の僕の心に灯がともる五時
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