からっ風肌切るようなこの夜は あの日の痛みもこんなのだったか。
10
GUの値段に魅かれ服を買い階下で肴買う無駄遣い
12
久々に道産ガレイ贖いて煮付け懐かし母の味なり
26
寒空さむぞらにしらじらと浮く満月はくもりガラスに雪あかり見せ
25
探しものしていて出てきたこの写真撮ったあの日の揃っていた顔  
12
有名な店のかき氷おいしいが温かいお茶欲しくなる冬
11
カフェインセーブ時期に聴くCOSMOS温か冬の満月と眠る
14
いつでも届く位置にある私とあなたがいつまでも続きますように
13
出せ出せと猫騒ぐので戸を開けりゃ雪見てすくみ入れろと騒ぎ
27
ゆっくりと 満月とオリオンのを通過す 夜間飛行の光
24
しゅっとしたステンカラーはAライン ブルーブラックのインクの色の
18
みなもには残りもみじの朱をうつし じゅんさい池は冬のしじまに
23
くちばしを羽にくるんで丸くなり 冬の真鴨は片足で立ち
25
ゴムのよな赤いみずかき枯れ葉踏み 真鴨はさがすわずかな糧を
18
桜桃さくらんぼの如く 数多あまた実りをる 初冬の紅き果実 ヒメリンゴ
21
冷や飯をキムチ茶漬けにして喰らう さらさら流しゲッホとむせて
22
降った雪溶けてしたたる空晴れて春のようだな鳥のさえず
20
二つ折り帯か腰巻紐切れたブックカバーに挟む栞に/しました文庫本
16
十六夜の月が明るく照らしぬる 母の帰る道 我が行く道を
22
友誘ひ フリータイムにて熱唱 歌と笑顔の 師走の集ひ
23
うららかに咲いて輝く花一輪ピンクの薔薇は影を照らして
16
「クリパとはなんぞ」と訊けば 女房の ここぞとばかり 語るぞ悔し
17
ストーブの上のヤカンはシュンシュンと 鳴り続けてる外は半月
17
溌剌と演奏愉しむ若きらを歌会終えておまけで楽しむ
21
おすすめの珈琲とケーキ味ぴたり合う珈琲店でしあわせ時間
14
ピーチウイスキーゼリーの芳香 甘く甘く いっとき全てを 忘れて眠れ
18
「二丁目のサンタ」で登場 飲み仲間 子らの歓声 一身に浴び
14
無視無視と 無視をされてる 虫がいて わたしに虫が とまったけど無視
5
マイシスター 料理上手な バイオリニスト 家には愛猫 待ってるいいな
7
同僚の ミス直しして 心労が スキルアップと 我言い聞かす
7