追憶の君は 幼さ残ってる また同じ星を 数えられたら
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便利さを選んだあげく我が住まい皆既月食ビルに阻まれ
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もう一回君に会いたい二度寝する猫パンチされ夢のまた夢
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蝉たちは 秋の虫へと 次々に バトンを渡し 季節をつなぐ
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猛暑日が九月になるも続くなりそれでも咲くや秋の七草
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もう九月ヒューンと音が聞こえ来る 時の速さを見たのび太のように
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寝る前にキムチご飯を食べました。罪深き吾をお許しください…
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葉の影が可憐な花より前出でて朝顔の花夕顔となり
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歩みゆく 道に迷いて ふと気づく 遠回りこそ 景色は深し
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蛇口から水がひやりと水らしくほとばしる朝の爽やかなこと
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夢に見た 貴女を想い 緊張す 好きの気持ちが 満ち溢れてる
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鈴虫の歌のみ響く 十六夜いざよい夜半よわのベランダ 眠らぬ夜景
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杓文字しゃもじとは ※光りお米を掬う 道具なり 木から白プラ 今は透明
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様々にリュックを飾るストラップ女子高生の個性それぞれ/横一列歩き
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三振で最後の打者になった子の肩を抱いてるチームメイトよ
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石畳 打ち水かかり 非日常 木陰の苔が 彩り添えて
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隠れ里 そんな世界に いるような 苔むす庭に 日常忘れ
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同僚に 度々頂く 夏野菜 今夜は胡瓜を 丸かじり呑む
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死ぬ前に後悔も無いわけじゃない何も出来ないそれが悔しい
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不安げな爺を残して孫二十歳はたちうさぎのバッグ飛び跳ねて行く
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フライングソーサー 朝ゆく 月ににて 儚げなるや ひとひの命
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四月中やろうと決める盆までは今年中には今年度中
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あと一つ牛乳行かねば予報より早いじゃないのさ雨雲と
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使ひ慣れぬ言葉に不安を覚へ ダイヤル押す前に一呼吸
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スマホ見せ熱く語っている彼は鉄ヲタと知る、お仲間だった!(撮り鉄&乗り鉄)
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金婚の祝い兼ねたる小旅行ふじやまビールにほろ酔う君は
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膨大な宇宙の隅の午後7時 はちきれ客車で吾すしとなる
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雨上がり雫たたえし露草の青を愛でをり晩夏の朝に
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豪雨過ぎ 雲間の光 差し込めば 水鏡なる 街路のきらめき
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中央線遅延ついでに行き先を 海に変えてよ皆砂に座る
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