黄信号の 十九時半 ナマエを呼んで きっと薔薇に 囚われてしまうから
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おはよう。数多の骨の上にのみ生けるわたしと、あなたに、乾杯!
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ある人に 傷つけられて 復活と 前向き進み 夢叶えたり
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演奏家 微動だにせず 繊細に 響く音色は 天の彼方へ
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くらやみで 手を差し伸べてくれたから 君のことだけ考えている
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万葉の「孤悲こひ=恋」の感覚 時を超え 受け継いだような午前四時前
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付いて来るコラボの紙のエプロンが目当てで夜ご飯はバーガー
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難しい「なかなか」上手くいかないの「なかなか」がかなりの「なかなか」だ
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麗らかな日差しの中のうたた寝でやがて資産家になる予定だ
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障子窓 やぶれた三角からのぞく 野良猫の目のこちら見る丸
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紙芝居 ぼんたん飴と 散歩道 あの日から来た 今日のやさしさ
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行き場ない 迷子の気持ちと 手をつなぎ 耳を澄まして 道場の朝
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AIにオススメされた桜見て「すごかったよ!」とAIに言う
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台本を 繰り返し詠み さあ開演 実家劇場 ムスメその1
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父だった 人のケロリに もて余す 名もなき感情 炭酸で割る
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あなただれ 娘です あらそうだった 笑えるうちに 笑えるうちに
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群れ立ちて落ち穂啄む白鳥の目的の地はあと幾日ぞ
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万葉集 栞のページに 遠距離の我が身重ねし相聞歌有り
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遠き日に読み耽りたる 万葉の みたまに橋を架ける言の葉
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またいつか 出会ったときは 嬉しくて 好きが溢れて 幸せだろう
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聴く曲の全てに君が焼き付いて 再生する度苦しくなった
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好きになるのはヒット曲ばっかりで こんなとこだけ平凡なんて
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さよならに聞こえてしまうありがとう 言えずに今日も またね で帰る
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▼なべのふた ▼さいばしのつえ そうびして クエスト★★★★★ ▽「からあげづくり」
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八月はちがつの光る地面に百日紅こずえの影を揺らして燃える
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われ義しき國民なれば崇拝すクリスティアーノならず 墓を暴かむ
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復活祭へにがき蕗煮ていもうとはロザリオなどゆめかけざらむ
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父殴てる馴犬哀し。頸枷に「愛われを創れり」彫られて
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神神に主神のあらば 靑藍の仔を降しまづ人間を亡ぼす
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奇蹟のかけがへは誰がつぐなふか瞭然と蘇りなき慰霊碑の石
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