人生を 背負いて登る ゴルゴタの 丘は目の前 うなだれるなよ
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吐く息が 白息はくいきになり 季移ろふ
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朝の友 赤らむ耳や 寒椿
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アドベント 残りと期待 反比例
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年号は 例の話レイノハナシ と 言うけれど 隣国文句 兵のせい
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そんな事言わないで わかってる。痛っ
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ポンコツで、運動音痴で、小さくて でもそこが
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流れゆく 三途の川の 河原にて 閻魔と石積み いろは帰すまで
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寒いねと 語り合う君 もういない このまま人リになるんだろうな
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もしもは奇跡に近いからその分岐点には行けない 来世でまた会おう
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君が居ぬ こころの穴の 大きさに 別れて気づく 君のツラさを
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朝靄の中に光の染み入りて白木蓮の蕾ふくらむ
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残月の光冷たき広場からほぼ貸し切りの路線バスに乗る
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目を細め 首を伸ばしてうたたねを 布団なくともいいのね猫ちゃん
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文芸は言葉で人の気持ち縫い合わせおさめる心の外科医
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Utakataうたかたにつぶやくようにむ歌が 心のおりをすすいで流す
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お経より ボレロがいい と言っていた 父の墓前で 15分間
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ネガティブに構えすぎると運下がる 幸せのため希望信じる
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Xエックスは無自覚ないじめっ子だらけ 普通の言葉もすぐ標的
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この頃は、体がいちばん謎です。微熱は出るわ体重減るわ
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きたないもきれいも全て薪にして 煤の中でも歌ってよ、スター
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水飲むとずっしり重くなる胃が好きだ 人ってただの筒と思えて
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うたいびと色んな流儀あり過ぎてシェイカーの渦中ヘナヘナ回され
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痛くない傷に限って誰からも見つかりやすい場所についてる
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久しぶり 秋の畑に立ち寄れば 白菜の葉が レースになりおり
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気にするな って言わない人のやさしさに  育ててもらった 歌詠む 気持ち
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神の旗増えゆく駅傳の選手に振りつ國民の傲りたるも見ず
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にんげんのことばがつうじないまちでにんげんとしてくらしています
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歌の宿命とはおもふ有明の月蝕旅館から仇敵の余名出づ
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大病をせし弟よや健やかに暮らしておるか案じて祈る
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