横向きで 目を見開いて 眠る蒼瞳羊駝きみ 見た目怖いが 一番のリラックス
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さめざめと 滴り落つる  雨雫  奥ゆかしく 身繕ひせり
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いつまでも 続くと思う ことなかれ 時が移りて 人も変わりて
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人間は 作物作り 働いて 食っていくもの 基本の基本
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老木の洞(うろ)が奏づる虎落笛(もがりぶえ)聴くかに遠し尺八の音
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恥ずかしきしくじりごとの一つにて宿のシーツに染みを残しき
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全速で歩道を走る自転車のカッコ悪さよ世界に届け
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お惣菜 屋のオーナーは 紛れもなく おばちゃんである と追記しておく
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あ〜プッツンですこれはもう限界ね 鈍色の空を向く矛の先
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あらかじめ今日の授業で使う式覚えておいた君が好きだから
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噴水が落ちる間際に映し出す街は眩しく崩れていたり
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言葉には収めきれない思考あり自分で自分に感じる孤独
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ひまわりのような恋なら古希だって「あのね」「介護じゃないよ」「うふふよ」
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十七の君に渡したチョコレート パッケージ褪せアルバムにあり
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立春を十日過ぎても真冬日の桜もちだけ唯一の春
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貴方には少し好意を混ぜておく 全部入れたら甘すぎるから
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絶景の桜にかぶせしキャッチコピー駅構内で春につかまる
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束の間の暖気来たりて肩ゆるみ 上着の前を開けて歩きぬ
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バス停のおじいちゃんの笑顔こそこの街に咲いた 最初のさくら
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うたかたが僕の心臓消えるまで何度でも灯る愛のスペアで
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マイペース こねこのように のびのびと 生きてみたいね ヒトは不自由
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酒片手にネイルケアーのリール見て時を弄する幸せが在る
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ふとふ 二文字ふたもじの中に 綺羅星きらぼしと 風と泉と 夜櫻よざくら
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ゴッホ展に娘も誘い予約する たのしみを待つことの幸せ
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またひとり友が逝ったと嘆くなれ八十歳やそとせ生きればそりゃぁあなた
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僕たちが 不動と信じ すがるのは 昨非今是の 正義に過ぎぬ
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放課後も解けぬ問題 青ペンは数式よりも君の名なぞる
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羊羹の栗大き方きみに遣りふと手の触れし春炬燵かな
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知らぬ間に流行り廃れる人たちの有象無象の欲が舞ってる
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乗り合はす女性ひとカバンに吊るされし マスコットのシマエナガの視線
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