浴室に波の音目を閉じ聞き入れば私の癒し貸切露天
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飲み会の 幹事を務めて 酒を注ぎ 二次会同期飲みからは 記憶さよなら
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ゴミの山カラスの群が誇らしげ宝の山だと陣取り続け
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死して尚 満ちることなき胃袋や 顕世に留まり止まぬ潮騒/映画『ゴースト・シャーク』
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来ぬ人を 長く待ちつつ 寝息ねいけはく 富士のこずえに 白が消えつつ
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青き空 柔らかく浮く 白き雲 秘めた霹靂へきれき 晴れをかすませ
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正月の 気分すっかり 抜けてきて  大晦日さえ 昔の話 
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不眠症また載ったんだ夢見たいのにまたもボツだしまあいいか
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捨て尽くせ眠りも夢も生も死もたったひとつの信ずるものも
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万葉の 人に詠まれた 同じ月 やがて令和も 昔と眺む
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『目には目を、歯には歯を』とか 言うのなら わたしの手には きみの手添えたい
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父さんのお母さんおばあちゃんから僕の子へ繋がっている眉毛のアーチ
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未来あす思う いいことばかりじゃ ないけれど 続ける日々が 層になるまで
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大またを 開いて今年を のぞき込む 一年の兆し 大吉と見えたり
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笑い声絶えぬリビング窓外に小雪の舞えど寿ぎの春
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理不尽なことを言われて受け入れる暇があるからいけないの暇
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お雑煮や おせち食べない 孫たちの 食卓飾る 唐揚げポテト
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ご立派でご長寿なのに幸福か皇居で暮らす盆栽に聴く
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ウロウロとサイト迷子の日々過ごし短歌うたの作り方忘れた年末
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言えますよ春の七草すらすらと秋の七草 はてススキとか
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明日から 冬将軍の到来とか 小春日和に 歩きに出てみる
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花園でトライを決める若き獅子冬陽の中に友を重ねり
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七草が 嫌いな我が家 粥はでず せめてスープに 入れて楽しむ
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咲くことの 無きクリスマスローズに 言葉かけ 三年みとせを経れば 今日つぼみ 持つ
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深呼吸 腹にくくるは 命綱 仕事初めは 大木の松
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塚口の ホームでヒロタの シューアイス 疲れた体 癒しの思い出
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許しとは私のなかのピストルをそっと野原に置いてくること
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ちゃんとしたバレンタインの再燃を燃え上がらずも考えても良い
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止まらずに まわり続ける 暴れ駒 張り手一発 作法はそこから
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知らぬまに手術痕きずあと撫でて眠るくせ夢の中では母の手だった
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