殺伐とした砂漠の中で君は雨水のようにたまって頬を濡らす
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都合よく 私を物と 扱うね 私は彼を ゴミと扱う
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善の名で 刃を磨いて 撫でてやる 血の出ぬことを 誇りに思うな
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行き先の 気候をあれこれ 心配し 重い荷物を 引きずって行く
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寒空に 家庭菜園 池作り 泥に塗れて 時間忘れて
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人生を 未だ語らず 拓郎に 尋ねてみたい もう語るでしょ
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情報に 翻弄されて 動かされ あくせくしてる それだけのこと
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そこにある ほんの小さな 感動を 感じなければ 涙は要らぬ
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哲学も 思想も禅も 宗教も いまやネットに 丸呑みされて
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この世には フフと此方こちらが 微笑みを してしまうほど 素敵な人が
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君が落とした消しゴム 僕が拾う間の秒針 六フレーム
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僕以外すきになって欲しくない 好きじゃなくても別にいいよ
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月の裏 暗闇歪み 弟の 才能に胸 愛し傷ませいたませ
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道端の 石を拾って 川に投げ 波紋を見つめ 消えたら帰る
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やっぱりさ 家がいいのは わかってる ここのおかげさ ふらふらできる
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いつまでも こどもとおとな あわせもつ それがほんとの としをかさねる
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決勝の 会場のノリ 引っ提げて マヨ丼持って 全国大会
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まあいいか なるようになる 何事も 心配するな このまま進め
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頭から足の先まで愛してる 最後の時が遠くに見える
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今宵はしゅ 片手に瓶を あの人の 優美に酒を 嗜む姿 横顔見て
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無生殖無色心臓がのびのびと過ごせる箱に入れてください
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おみやげに もらったどら焼き 詰め合わせ 味噌あん食うやつ おったんかいな
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昨日まで ダメと言ってた 髪色が 子飼いがしたら ギリセーフだわ
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解体新書は捨てたから ヴィーナス 愛されなかった僕を抱いて
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ESで 何段前と 離れるか 瞬時判断 なかなか慣れぬ
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君が食べ物で顔を作るときは家でご飯を食べるとき
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雨止みて 枯れ木の雫 飾りなす
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雪雲や あいまいな空 わが心
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額縁と 作品ともに へし折られ 泥をつけられ 「酷いものだ」と
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ボケた人 集まる度に ボケまくり 何がなんだか ボケてるまんま
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