ウヰスキーの酔いのほのかにまわりきてしみじみと聴く前川清
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思い出が まだ とんがっていて入れない 部屋の中にも 午後のお日さま
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蝋梅に見惚れる吾に枝を切り手渡しくれる薫りと共に
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時おりに伊吹おろしの吹く川辺 カモ数え往く小春日の日は
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ため息をつきて曲がれば白き富士雲を払いて満天の青
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「生きている しくみがわかる 生理学」 タイトルに惚れ買った医学書
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身体冷え 立ち食いソバの ありがたさ 春菊天も 味わい深く   
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看病はジジババよりも犬がいい小6男子まあそうなるね
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ちま猫ちゃん けさは てぃっしゅを はかいする かじりまくるよ はこボロボロよ
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「髪の毛を自分で切れるものですか?」「無敵のダイソーすきカミソリで」
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大寒を過ぎらば直に春の立つ暦めくりて早に春待つ
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雪来ぬが極まる水の冷たさに指のあかぎれピリリとしみる
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風強し あったかスープを 飲みましょう きのこのクリームスープパスタで
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嵩高に積まれる雪を眺めては大きイチゴをひと口に食む
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北国の開閉ボタンが付いている車輌が欲しやこの寒波なら
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生きるため いっしょうけんめい たべている ねこたち見習い 豆乳とビスコ
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ジーパンの君しか知らぬ友達の震える喪服 薄い三日月
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常緑に紛れ飛び交うメジロ二羽 見つけて嬉し冬日向かな
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寒さにも三年越しの胡蝶蘭 花芽をつけて光へ伸びる
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頬を刺す 風感じつつ お迎えに 陽が長くなり 夕焼けを見る
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燃え尽きた火球は秘めて土の中やがて根を張り赤き実となり
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紅梅が 綺麗と届く メール受け 友の笑み思い見に行く極寒
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そうきたか 番狂わせの人生に 笑う俺こそ最強スーパー主人公ヒーロー
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ストーブと 猫とカフェオレ ホッと一息 部屋から眺める 凍てつく景色
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雪の中 開いた花もあるからと ほざく輩は温室育ち
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ふとんにて目を開けたままスペインの砂漠に寝転ぶ猫を撫でて
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息継ぎしないとほろびる毎日に無理しないでと言われましても
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再会に苦労も忘れ来年も桜並木を口笛吹いて
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冬枯れの 下草の茂み 掘削の跡 水場を求め マガモ降り立つ
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こんな場に座して震えて凍えおるわが在り様を戯画にシフトす
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