真冬日の道の駅には人けなく我ら二人のコーヒーも冷め
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肌と肌触れ合うことの滑らかな心地の中で夜溶けてゆく
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まろやかに 雪はつもるの 塞がれた パンダの遊具や 松の枝にも
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穢された記憶は消えず白かった 過去の光が私を殺す
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画面越し 勉強中の 君の瞳 「きゅっ」ってなるのは なんでなのかな
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さざんかの花弁ひとひら宙に舞い 北風の纏うまとう衣となれり
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本日の 心予報は 曇り模様 念には念を 心の傘を
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好きだなと あなたがぽつり言ったから 私のまわりに 赤が増えてく
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「成長」の文字の重さを知らぬまま雪はらひつつ二十一なり
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冷めるのはなんでもない違和感の 雫一滴文字一文
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一光よ 病室に刺す朝の陽の プリズム色がドア染め抜ける
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平行線交わらぬまま居心地の良き安寧の日を静かに重ね
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せっせっと低い踏み台作ったよ 落ちた筋力取り戻すのだ!/無理はしない
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車椅子通れるくらい平らにと降る雪を掃く降る雪を掃く/掃いても掃いても掃いても
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わが内に不機嫌という蜜ありて近きものほど汚して止まぬ
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突然の「いい友達になりましょう」一夜の恋か長過ぎた春
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段々と 寒さに口が 固まって 身体が勝手に 奥津軽弁
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魚屋にひと皿残る雲丹鮪 宵待ち光るの誕生日
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その笑みを 向けられたなら もう僕の ほおは桃の実 君の虜に
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逆向きの電車に乗せる我が心 我が身はしっかりいつもの戦場ほう
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猫は好きひっかかないし人見知り聴こえてくるよ猫の鳴き声
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冬の朝まるで雪中寒すぎる毛布をかぶってもう無理だ
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もみじの手 久方ぶりに重ねたら ぴたりと重なり月日感じる
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「当然」と言わるる日々に削られてわが手はカサリと冬の音す
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さようなら手を振りその場過ぎ去ればぽつんと終わった速すぎだろう
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春はそこ鼻にティッシュを詰めたまま 電車に乗ってる若い娘が
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爆ぜる音 重なりゆくは我が鼓動 君から逸らむ蒼き花火は
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午後10時 罵声発する 君がいる 翌朝君が ハグして「ごめん」
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譲り合ふ気持ち一つで 人と人 心温もり 生まるる笑顔
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受話器持つ指の震えをそのままに 友の笑い声もう還らぬ
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