めぐっては消えないままの後悔が午前三時にわたしを起こす
20
ひとカラで防音四面を震わせて天まで届け魂の聲
13
能登の地の倒れし寺の跡なれどせめて鳴らさん除夜の鐘かな / 三回忌
33
空見上げ 馬の目遠くを 思うごと 青き泉を しんたたえり
25
幼き日 下宿営む 我が家には 歯科医師目指す 学生住みし/懐かしき日々
30
昨日、今日三食同じ菜ならべ老いの正月箸も進まず
34
道端に眼が行くことが増えました空は紺碧雲は飄々
16
憑き物が落ちたようとは云わぬとも冬の大気に澄む心映え
10
眠れずに夜中に起きて飲む酒の「ほろよいウィンターベリー」うまし
25
板わさと だし巻きたまご 肴にし お湯割り一杯 新年願い
29
孫達の 無邪気な笑顔 見つめつつ パワーを貰う 仕事始め
26
倒れども傷から芽を出せ立ち上がれ 刺さる曲聞き始まる一年 
26
寒い朝父の寝床は天国で煙草の匂いきらいじゃなかった
14
蛇口からお湯が出たりはしない頃湯たんぽのお湯とりっこしてた
19
金色の薄き花びら春まとい蝋梅の花静かに咲かむ
23
街灯が伸ばす私の影法師吐く息だけが熱を持ちおり
34
姪とわれ 炬燵こたつに入り お互ひの 足が当たりて 思はず笑ふ
26
壊したい明け方四時に鳴き出した鶏どものスヌーズ機能
24
この彼氏珍し苗字で盛り上がるすぐに検索便利なスマホ
21
食細くなりつ 持ち直す老犬 無事に一緒に 正月迎へり
25
歳毎に正月気分物足りぬ慰めておくれウルフムーンよ
23
祖父母とは海老で釣らるる鯛なれば腕によりかけ美味しく召しませ
22
三箇日最終の夜半よわ 新年を寿ことほぐ如し 冴ゆる望月
28
幼らは今日も哭いてるあのまちで世界は何もできないままで
9
尊敬の念を抱く自主練習をするライバルのライバルじゃない
15
窓越しの 冬の日差し浴びをる猫 日向ひなた追ひかけ 寝る位置を
30
「子を信じ過ぎない」ことも愛だよと笑って見守る冬の陽だまり
26
車窓から流れる雲を追いかけて「自由とは」など考えてみる
27
爆音に他国のおさを引っ立てて裸の王様ひとり笑みたり / トランプ戦争?
25
鉢植えの 紫と白 葉牡丹の 姿華やか めでたい風情
27