果てしなく伸びる射陽の末端で私は今日も細々ほそぼそと暮らす
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容赦なき乾いた風に枯れ葉舞い 気管支炎は二十日治らず
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枝打ちて寂しく映る木々たちは根と根で繋がるネットワークで
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哀しみを湛へたやふな青ひ瞳の キエフの若者ますらお大関と成り
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庭先に 椿の芽吹き 見つけたり  鉢に移して 育て眺める
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店内の曲 聴きながら食む 寿司と 亡き祖母とのくら寿司の思ひ出
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彼岸花  カムパネルラは  もう居ない  幻想なのか  銀河鉄道
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ひとピースはめ込む場所の見つからず 振り仰ぐ空の高さよ
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次々に紅葉の空に飛び込むあどけなく笑うバンジージャンプ
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連休は天気に恵まれ助かった つまと頑張る義実家じっかの片付け
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マンションの入り口 ツリー飾られて 年の瀬感がひたと迫り来る
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連休も 仕事で過ぎる 晩秋に 差し入れ和菓子 唯一の癒しに
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ストレスが 極限までに 溜まる夜 外散歩して またパソコンへ
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小春日は今日が最後かベランダで洗濯干せば雪虫の舞う
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どこにでも誰にでもまた嘘をつく 「相手のため」を免罪符にして
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ナニ詠もう あの題詠んだし 次はコレ  パッと浮かんで パッと消えゆく
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丁寧に 頂き物の 渋柿を  初めて吊るす 吐息躍らせ
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末娘の病の告白に泣く妻と動転かくすわれ医師なれば
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兄妹の愛しむ日々にザル菊の二千の株に温もりの秋 / 小田原の鈴木様の庭園
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金色のイルミネーションまとひをる 公孫樹イチョウ黄金色こがねいろ 際立てり
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息震え カーテンの脇 ひかり洩る  青い火起こし 袖に手を投げ
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とりあえず会社をまはす冬浅しサルサソースのパン齧りゆく
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淹れたての コーヒーの香りは 時を止め 秋空の雲を しばし見送る
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紅葉の袋田の滝ちょろちょろ流るここも水不足
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過ぎ去れば  街も文化も  ほつれ寂び  それもいいねと  秋の夕暮れ
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予約制来月末はいかがです?急患の意味分からない医師
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独りでも 生きよと諭す 声に似て そよ吹く風に 母の恋しき
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この思い忘れるために初めるの 抱きしめてくれない?最後の思い出
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ショーケースの中の白き熊のと、が合う刹那黒熊偲ぶ。
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寝る前に するストレッチ 3週目 日々コツコツと 柔らかくなれ!
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