やりとりがあったあかしの既読とはきっとまぼろしだったのだろう
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足元に花のひとひらくるくると吾と遊べり風のになる
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核見えず 通せんぼする海と陸、意地悪捨てて和ぎ給えよ
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エレガント、ハードボイルドどれも無理「ふつう」という名の仮面をかぶる
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レコードにフィルムカメラに拘りのオジンはスマホ音痴やっぱり
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一昨日まで 暖房いれてた寝室を ねこも暑かろと 快適おまかせ
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日曜の 公園にぎわう 家族連れ 弾む声聞き  平和よ永遠とわにと
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つり銭を人が手渡す一瞬に触れる手と手の微弱な電気
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階段を下りる膝の痩せ ひと足ごとく息にせめて短歌うたを乗せんと
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春の陽にひときわ映えし花蘇芳はなずおう日々楽しめというが如くに
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ストーヴの石油も尽きて仕舞ひ頃 兜を飾る相談をして
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山吹の 一重と八重のありしこと 知らずを詫びる 咲き満つ花に
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添い寝する我の傍らにじり寄り片手を預け愛猫は去る
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土瀝青アスファルトの片隅 さき名も知らぬ白き草花 健気に咲く春
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順番は桜の次に桜桃さくらんぼ咲いたものだが園地はすたれ/後継者無く
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「コメ黒」の コーヒーの香を 嗅がせけり お目々ぱっちり 木彫りミミズク /コメダ珈琲北大路店「コメ黒」
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空仰ぐ落花の上に傘の花見え隠れする枝の恋しき
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一年の 悲喜こもごもを 知りもせず 昨日のごとく 燕が戻る
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百均の百円以上を買えぬ時貧乏なんだと身に突き刺さる
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道端に放り出されてたヘルメット拾って見たら実が詰まってた
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屍は衆人環視の荼毘に付し 川に流して輪廻に託す
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命から 剥がれた軽さ ひとひらの 旅は水面か 輪廻の大地か
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絞り出す«ちゅ~る»付着す我が指をむる二匹の舌こそばゆし
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運ちゃんが消えたらもっと怖いだろ走行中に客消えるより
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春風に 誘われペダル 踏むわれは ひとり追い越し ふたり追い越し
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八十歳 大国の長トランプさんの 反抗期 拳振り上げ 銭むしり取る
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死んだ時 あの世に渡る 通行税 「ホルムズ海峡」 カロンの渡し守 ※「The sails of Charon」 ※「三途の川の渡し守」
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戦前は 金に頼らぬ 分かち合い どっちもどっち お互い様で
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桃色の 絨毯踏むを 忍びなく 風に頼みて 道をつくらむ
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寝息まで愛していたい旅の夜毎日聞けることを願って
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