退勤後フードコートに集合でみんなで食べるラーメン旨し
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金沢へ 嫁いだ友は 道産子で 小箱につめて 「これが木犀」
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仕事場を抜けてスタバへ「辛抱」の在庫切れにて補充に向かう
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葬儀屋のネオンサインは煌々と大河の様な国道の脇
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忙しくもペットに和んだ子育て期 亀の名コナン楽し昔日
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グラデーション見惚みとれてしまう朝焼けに 得した気分休日出勤きゅうしゅつの朝
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マカロンのような軽い共感した後で寄り添えたのか?反省をする/解散後
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天性の会話上手に乗せられて気づけば楽しく八割喋る/聞き役崩壊
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ばあちゃんが大事にしていた金木犀シロップにして思い出を浸す
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富士山は初雪浅く地肌見せ墨絵の筆のかすれの如し
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蟻地獄ごとく今でも抜け出せぬ 君を想って「たら・れば」地獄
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悩んでる徴候だろうまた君は窓際に来てメガネ拭いてる
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隠された職人のわざ用の美に思考の奥行き今に息づく
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半月でコキアの色は赤み増し季節の進み確かむ秋の日
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赤貧の 中にあっても 質流れの ラジカセを買う 昭和の父よ / 文化の日
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素直なる人持て余したる煩悩を鎮め応援すべく思案してみる
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切り花のコスパ日割りで考えるそんな僕にも秋のひだまり
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象の鼻を哲学的に分析しロボット作る仕事がしたい
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みゃくみゃくと波打つ私の鼓動聴く 越えられないの君のハードル / 「山脈」
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木枯しの一号雲を掃き清め澄みし御空に十三夜月
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午後に聞くオルゴールの曲優しけり尖りし吾を撫でるが如し
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あの山も この山もまた 唐松の 黄金おうごんの山 ドンと座したり
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愛犬の匂いの残るこの布団 そおっと下ろす小さな骨壷
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十七年たくさんの幸せ有難う! 愛犬キミのお家よ 骨壷を置く
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十三夜 見つめる月にごあいさつ 聞いてもいいの言ってもいいの
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国会のテレビ中継見入りつつ行方を案ずまつりごとかな
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友情を育む筈の純粋な期待瓦解す同性だったなら
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同じ月観てるんだねの糸電話今は思い出スーパームーン
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奥津城おくつきのきぬぎぬにすそふむ人の 常世とこよにかへす波はあらじと
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友の如 感性似たる短歌うた読まば 笑ひや迷いじわりと刺さる
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