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ひとりなら、自由で穏やかに過ごせるの 君といる理由を探してるけど
13
天高し ノートみたいに端っこに明日の献立書いてあるかも
12
痛くない傷に限って誰からも見つかりやすい場所についてる
23
ベンチ外 ほとんど吾子と 同年代 思ってしまう 「すぐあきらめるな」
/
スポーツの日
30
初雁の遅れ啼く聲かれがれに蓬老いたれみそらもろとも
25
依存せず、期待をかけず、受けいりて
術
(
すべ
)
を覚えし
歳月
(
としつき
)
の果て
39
生え癖を なんとかしろと 罵られ
D
N
A
から やり直せってか
/
親子
36
列王に名を遺すてふみづからの榮代の後までいくさせむ
18
じゃが芋を黙々と剥くピーラーは二十余年の現役選手
47
陽のひかり、きらめく流れ、雲が差す。輝きは去りて夜が来る
8
朝の度植物たちに霧を吹くこれも一つの祈りの形
53
弄
(
もてあそ
)
ぶ
縁
(
えにし
)
もて子をいたづらに苦しむるとも知らで老いけり
12
反論を飲み込んだ日のスーパーで長ねぎグッと折り曲げている
29
い
(
1
)
い
(
1
)
夫
(
2
)
婦
(
2
)
… 溜め息つきて 足袋を履く 遺影の妻へ「行って来るょ!」と…
35
彼
(
か
)
の
岸
(
きし
)
のふたおやの声おもはする こはるひよりのやはらかな朝
22
指先が母になりゆく初冬の夕 ポテトグラタン肉じゃがにする
32
亡き父へのダイレクトメールまだ届きとりあえず生きていることにする
24
山茶花の花びら降るる日溜まりの僕に秋の日静かに降るる
42
霜月の
晦日
(
みそか
)
のAEON 人にもまれ 焦がれる静謐
伽藍
(
がらん
)
の
御堂
(
みどう
)
33
茉莉花
(
ジャスミン
)
の お茶を飲んだら 汗が引き 繁忙期なり 正月もなく
27
雪原のような白鍵さまよひて悲しき調べ一人辿りぬ
19
この窓は オリオンが走る
帆
(
※大六角
)
を立てて 昨夜は月を 追いかけていた
39
太陽になれない我は月になり 静かに君を照らし続ける
45
夜想曲弾かんとしてもその中に密かに宿る夜は逃げ出す
18
これからが寒さ本番膝痛よそんなに暴れないでおくれ、と
26
落葉に侘しさ感ず歳になり残り少ない葉をおもひいる
16
こんなにも積もっていたと時間差でわかる吹雪で見えてなかった
25
寒月のうら寂しげのそのままに今年はいかに凍てつく冬か
16
地球
(
ほし
)
照らす 今宵の月は 格別で この満月は 二度と観れずや
31
夜ふかしがこんなに楽しいことなんて もう死語となる「花金」
愉
(
たの
)
しむ
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