手水舎てみずやに澄みて流るる一片のわづらひ 共に目は見ぬままに
3
わたしの死後に死体のほかに残るもの ぜんぶ抱きしめ燃えていく
3
雨音が草の匂いが春の概念に変換されている朝の
3
結婚をしたいかどうか聞かれたら「日によります」と答えるとヨシ  ※元ネタは指原莉乃さん。朝井リョウさんがTVで目撃したらしい🤔
3
断層列島極まれり 世代・男女・経済格差 揺れ沈み
3
落花生 投げては拾いまた投げて 吾子はよびこむ わがいえの春
41
卒業と入学のの春風は、こぶしの白い花を揺らして
45
蝉時雨 ふと立ち止まり目をつむる 矢の如くゆく光陰の中
42
紙巻きのくわえタバコは夕暮れにぽつと灯せりノスタルジーを
46
直接は話さず話せず触れられず緑の通知が私の明かり
8
ひたすらに眠ることと食べること 愛しさ増して 我が家の老犬 \ もうすぐ17歳
45
空を飛ぶ夢など見たことないけれど自転車からはいつも落ちてる
8
依存せず、期待をかけず、受けいりてすべを覚えし歳月としつきの果て
41
「三人で来たかったね」と逝きしを偲びつつ行くコスモスの道
40
誰だってまぶたの裏に隠し持つ今よりもっと高かった空
27
雪原のような白鍵さまよひて悲しき調べ一人辿りぬ
21
夜想曲弾かんとしてもその中に密かに宿る夜は逃げ出す
22
頼まれて買物提げて娘来しシンクの汚れを見かねて磨けり
21
動かざる思ひ知りたる雨の歌ひとり受けたしあゆみ静かに
30
こたびこそ根雪ならむと思ひしに三度目みたびめの雪もはや融けにけり
14
便りあり支えなき父歩けぬと冬柿の枝さぞ細かろう
32
止まらずに まわり続ける 暴れ駒 張り手一発 作法はそこから
29
白い空をじいっと眺めている猫のうしろ頭をにんまり眺め
23
見上げれば紅梅咲いてこの空のどこかにきっと精霊はいて
50
高3生 決意を胸に あとにした 教室に光 しづかに満ちる/明日、共通テスト本番
33
肌と肌触れ合うことの滑らかな心地の中で夜溶けてゆく
55
行った店 歩いた道に観た映画 記憶の花が咲き誇ってゐる
14
晴れ空に老若男女集う日の美よ美のままであれ航空祭
14
目を見張る艶髪であれど床の上落ちてしまえばぞっとしかせず
21
繋ぐ手を 失い探す闇のなか 立ち尽くしては 無可思に逝きる 
21