すぐそこの春の気配をかき消してびゅんびゅん吹雪く冬のプライド
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昼下がり 息子が食べる ポテトみて 笑顔で突撃 0歳の孫
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老木の ひなたの桜 満開で パワーもらいし 五十二の春
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駅降りて 人々は散る それぞれを 待つ暖かな 灯りを求めて
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車座で何を語るや若き人 花ぼんぼりに明かりを取りて
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吾の膝で ウトウト眠る 愛しきみ 無邪気なようで 悟りのようで
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渡されしロールサンドの誇らしく赤きリボンを春空に解く
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私にも家庭と離れる日が来るの朝霧夕霧たつ北の街
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窓側で赤ベコのように揺れながら寝てる息子をインストール
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ひっそりと アイコンと名の アップデート 作風変わるか 初心者ン年目
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草引きも畑も駄目と医者の言う庭の手入れは我の趣味なり
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父と夫二人の影を背に負ひて 息子のなかの光へ歩む
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春のよの あさき夢にし君が影 満ちゆく月にかかる薄雲
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叙勲いさおしの記章を磨く術もなく 認知わすれの父は私を呼ぶなり
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死ぬ事は怖くないけど遺された母が不憫で頓挫している
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しづかなる部屋 コチコチと秒針の音だけ聴こゆ いねられぬ夜は
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新年度気になる事は多々たた有れど雨風あめかぜあとの満開桜
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穏やかな待合室で衝撃の事件を喋る準備をしている
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三年前僕もあんなに「ふきのとう」だっただろうか泥を跳ねつつ
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今月に入って「すき」と告白を数えきれぬはエイプリルフール
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壊れてるチャリのライトは雨が好き雨の日だけは必ず点いて
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繰り返し たづぬ春にも 年毎としごとに 異なりぬ風 異なりぬ匂ひ
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「一月は行く二月逃げ三月は去る」とことわざまで残るほど/同感
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病院へハート舞う風 並木道 帰りにケーキ春のご褒美
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通院をメインディッシュに一日を盛りつけている老後のふたり
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スーパーの 待合喫茶に 聞こゆ声 病と年金  身に詰まる午後
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陸橋を渡る列車の窓うつす川瀬つつみぬ蒼き夕暮れ
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何かこう 口さみしくて キッチンと 居間行き来する 花の雨の日
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エアでいい両腕曲げて開閉だ器具はいらない妄想の志士
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目に星と月照る首相のニュース見て寝チャイなそっと告げるララバイ
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