体温を計る7度2分である。平静な顔で実家に帰る
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ノンアルで「お疲れさま」って言い合って一緒に過ごす一時間だけ/師走晦日
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ふっくらとうまく炊けたる黒豆を「これでどうだ」と夫に供える/夫の好物
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それぞれの窓の灯りにおのおのの年末在りて今年暮れゆく
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高層のベランダからは憧れのキキの魔法が翼を広げ
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うたかたで 喜怒哀楽を 共にして 顔知らずとも 心繋がる/皆様良いお年を
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年越せぬ蕎麦アレルギー食べられず初夢見たい姫始いつ
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大またを 開いて今年を のぞき込む 一年の兆し 大吉と見えたり
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キミからの「今年もよろしく」届きをり既にいい年始まった我/二〇二六年
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初茜はつあかね 詠みたいところ やはりグレー あまける馬 まなうらにあり / 元旦
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静寂な元日の朝空見上げ ゆっくり流る雲を見つめる/あけましておめでとうございます
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恐る恐るショートメールを送ったら間違って押しちゃったんだって/安堵
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「あなたのことは死ぬまで忘れないよ」って返事が届いた初御空/感謝
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子の帰省に ついて意見が 対立し 言葉通じず  異星人に見えた
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初だとか 早々だとか 考えず この毎日を 変わらずおくる
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「タクシーで来てね」ラインに既読なし寝不足にした犯人なのに
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めぐっては消えないままの後悔が午前三時にわたしを起こす
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幼き日 下宿営む 我が家には 歯科医師目指す 学生住みし/懐かしき日々
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昨日、今日三食同じ菜ならべ老いの正月箸も進まず
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倒れども傷から芽を出せ立ち上がれ 刺さる曲聞き始まる一年 
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蛇口からお湯が出たりはしない頃湯たんぽのお湯とりっこしてた
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街灯が伸ばす私の影法師吐く息だけが熱を持ちおり
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姪とわれ 炬燵こたつに入り お互ひの 足が当たりて 思はず笑ふ
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この彼氏珍し苗字で盛り上がるすぐに検索便利なスマホ
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食細くなりつ 持ち直す老犬 無事に一緒に 正月迎へり
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祖父母とは海老で釣らるる鯛なれば腕によりかけ美味しく召しませ
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三箇日最終の夜半よわ 新年を寿ことほぐ如し 冴ゆる望月
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幼らは今日も哭いてるあのまちで世界は何もできないままで
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窓越しの 冬の日差し浴びをる猫 日向ひなた追ひかけ 寝る位置を
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爆音に他国のおさを引っ立てて裸の王様ひとり笑みたり / トランプ戦争?
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