傘持たぬ人しょんぼりと佇ませ赤信号の悠々と光る
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吾が友の踏みつけられている人の自由訴う筆頼もしき
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此岸から 御祖(みおや)を送る 稚児橋の 灯りの糸は 絶えることなく
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年表の どこかに線を 引くならば コロナの前か コロナの後か
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見つめてた ソースの着いた うすい唇 今ではなぜか 思い出せない
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桃の香が ページをめくる 7月の 僕の歳時記 夏が来たなと
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玉音、もはや手後れなる日本に響き――、無条件降伏の八十年 後
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夏休み 強者どもが 夢のあと ソファの下に トリケラトプス
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惚れそうに なるのを止める 臆病で 失恋すらも 出来ぬ身だから
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乳歯抜け 前歯にガーゼ 当てた君 時を戻して ハグしたかった
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1と僕だったら割り切れる孤独 素数は素敵 1は君です
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ひげと毛と 小瓶に入れた 小さな骨 そのうちいくよ 会えたら会おう
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誰からも あてにされない この感じ 自分がまいた 種なんですね
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幼子と 言葉を交わし ふと気付く 離れていても 愛は続くと
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秋が来て 金木犀が 香っても 削除できない 偽名のファイル
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愛し合う 二人で一組 じゃなくても 私は私を 愛しているし
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治世淘汰のいきさつを感極まるに「Great State Great Again,」
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女王蟻に肖し式服の白纏ふ偶像たらむ。宰相寫眞も
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ドライヤー 髪巻き込まれ 焼け焦げた 臭いが我の 火葬の香かも、と
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朝の度植物たちに霧を吹くこれも一つの祈りの形
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通行人Aにも帰る場所がある 皆足速みな あしばやな初冬のビル街
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波多き 人生なれど 刻まれし 愛と記憶は いろどりとなる
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哀しみに刹那打たれて落丁の次第に増えし人生を生く
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荒波を 掻い潜りきて ふと出会う 優しき交差 宝くじかと
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昨日よりたしかな愛がほしいから日記に書いたあなたの名前
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今日どれを聴こうか漁るアルバム殆ど全部スピッツだけど
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なんということもない事なんとなく上手くできないそんな今日です
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久々に会う友のため身につけるアクセサリーが気持ちも飾る
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冬の星  愛を与える  約束し  忘れゆくなら  照らすなかれ 
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辛かろう 子に疎まれて生きるのは そうなるように 生きてきたとて
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