この街に別れを告げる。京都とは 我の青春 人生の盛り
4
またやった 最終乗れず 駅を出る 想定外の 静岡泊まり
4
一日中汗流しただろうおじちゃんの冷えたビールが誇らかに立つ
4
当たりでた また出るかなと 思いけり だが出ずゴミゲー また引く私
5
まだ寝ない 深夜になつても 光る板 明日の朝は 地獄になるかな
6
痛み込め 詠んだ短歌は 素通りで 気の抜けし句が もてはやされる
14
湯上りの蛍光灯のちかちかよひぐらしのねのきえゆくことよ
7
數多滅びし焦土の防空壕の洞へ滴る脂、巌肌凭る骨
10
この夏も仕舞いの市民プールからふわり飛び立つシオカラトンボ
41
朝イチの美しき声はキミだった! ひょいと現る小さなコオロギ
31
僕たちは 毎日せっせと 食べる 食べる 今日もせっせと 薪を、焚べる
19
テレビ前 後ろで手を組む父と息子は おんなじかたち やっぱり親子 \ 世界陸上観戦
35
送信の勇気出ぬまま 下書きのフォルダでカビの生えてるメール
27
カップルが 闊歩する街で ただひとり トートバッグと 腕組むわたし
32
曇天の上は いつも満天の星空なのよと 微笑む君は
15
内向きな心を外に誘い出す巧みな陽キャ救われる秋
24
国連の理想をたたく剛力でイマジンの夢嵐にむせぶ
23
やわらかな糸の温もり編み繋ぐ 秋深めゆく雨の夜長に
35
執着を手放した夜の青い月孤独なようで自由で身軽
32
仲秋にひとつ残りし朝顔の花びら撫でる夕の雨かな
37
同業の 事故訃報記事 目が留まる💦 明日に備えて 装備点検 🙏
27
受験とは 模試に追われる シャトルラン 疲れて休む ことなど出来ぬ
28
蜘蛛の巣に 朝露やどり輝いて 伝えたかしら? この世界が好き
24
この間息子とニトリに行ったけど口調が別れた夫と同じ
26
ツンデレを使いこなせぬ猫もいる私はただの不器用なひと
33
赤箱の牛乳石鹸良いそうで買い物ついでにじゃあ買ってみる
23
面接より緊張してる 初めての美容室へと向かうあなたは
20
朝四時に 出汁の香りで 目が覚める 玉子丼から 染みる優しさ
30
満月が照らす田舎の暗闇はスマホのライトも要らない照度
26
澄む月の 強きあかさは 興なけれ 雲一つにも かかるがをかし
10