聖夜待つ 笑顔の都会まちは 楽しかろ 田舎淋しく 哀楽格差
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ふたつめの持病完治を目指す手術オペ 二月と決まり安堵と不安と /夫
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夫好きな小豆たっぷりかぼちゃ煮を供えゆるりと吾は柚子風呂へ
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迫り来る月に与えた笑撃は しゃべくり一本の装備のみ
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湯の中で 柚子をクルクル 転がして 楽しみながら 厄除けする夜
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今年最後に逢う人はキミがいい 毎年想いいつも叶わず/夢
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『だし昆布多いと美味しい』こんぶ茶は予防食だと知ってて褒める
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反省し スマホのアイコン 削除した チックトックも ようつべも
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達郎と まりや流れて クリスマス ケンタッキーが 脳裏に浮かび
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ゆらゆらと レースカーテン 煌めいて 木漏れ日眺む イブイブの朝
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今晩の玉子のおかずは何とでも店で迷うはやはり明日あすのイブ
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病棟の枝分かれしてく夜たちを引き止めようと非常灯淡く
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子に会えぬ 淋しさ募る 仕方なし 他人ひとの命を 救う為なら
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友人がばあばとなりぬ嬉しそなLINEを見れば妬ましくって
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午後六時 教会の鐘 鳴り響く 聖夜を前に 子らははしゃいで
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プリンター年末だけは忙しなく八十五円に込める「おめでとう」
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冬ざれの野にふりかかる粉糖と赤い実似合う 甘くない朝
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公園の枯芝に降る朝霜の静けき白で始まる一日ひとひ
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能登の地で育ちし米を縁者より購いて食む 味わい深し
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十字架クルス抱く「お春」の影の沁む石のオランダ坂に鐘の音哀し
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街なかのオルガンの音に足を止めふと溢れだすパンドラの箱
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選り分けるてのひらの上の黒大豆 酷暑の夏を二人語らう
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頂いたどら焼きおすそ分けしたら別ルートからまたどら焼きが
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クリスマス 雪じゃないのと 雨の中 クスリと笑う 健やかなイヴ
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立ち塞がる城壁のような霧の壁 首都消失ごっこで突入
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忙しなく予定を埋めて 冬季休業(ふゆやすみ)待つ間の空の蒼き冷たさ
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クリスマスカラーに仕上げし具沢山ミネストローネでほっこりとイブ /トマトの赤にさやいんげんの緑
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きみに会う予定がわたしの睡眠剤 やわいときめきかかえて眠る
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カリカリとポッキーの如頭からししゃも食む曽孫ひこ四才男子おのこ
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サンタさん信じる幼い弟へ 口裏合わす兄の優しさ /思い出
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