『だし昆布多いと美味しい』こんぶ茶は予防食だと知ってて褒める
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冬至来て 熱き柚子湯に身を委ね 肩まで浸かりて一年ひととせ思ふ 
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反省し スマホのアイコン 削除した チックトックも ようつべも
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達郎と まりや流れて クリスマス ケンタッキーが 脳裏に浮かび
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今晩の玉子のおかずは何とでも店で迷うはやはり明日あすのイブ
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友人がばあばとなりぬ嬉しそなLINEを見れば妬ましくって
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午後六時 教会の鐘 鳴り響く 聖夜を前に 子らははしゃいで
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ドアを開け夜気を吸ひ込み地下鉄は 百足のやうに節をくねらす
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遠い町見知らぬ街に吾を置き 地下鉄はただ走り去りゆく
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暗闇に吾を連れ去れ地下鉄よ もう帰れないほどの遠くへ
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クリスマス 予報は生憎あいにくの雨天 翌夜は居間で 聖夜を祝ふ
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プリンター年末だけは忙しなく八十五円に込める「おめでとう」
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手遊びでまだまだ遊べる私なら幼心と別れないでしょう
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火葬場の 骨の白さに 雪まじり されど地球は まわるまわるよ
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すれ違う誰の背中にも宿命の隠せぬ痛みが滲む夕暮れ
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昔の傷がある場所に濃い毛が生えていて勢いよく飲んだアクエリアス
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空気澄み 夜の底白む年の瀬に 花は枯れにし ながめ 降り落ち
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年の差が十五離れた弟と シャボン玉遊び 浮かぶ泡沫うたかた
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休み前 あれこれ予定 たてたけど すでに夜更かし ずれ込む予定 
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気が付けば過ぎ行くばかりの年度末 餅で鬼退治 明かりは桜に
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クリスマス いくつも過ぎて お正月 明かりをつけましょ モミの木に
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まず五文字 次に七文字 また五文字 ここで七文字 締めに七文字
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純白な 綺麗な瞳で こちらを 見つめないでね 照れてしまいそうです
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短歌とは 字数と我が身を削りつつ 生み落とすうた いとおかしなり
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親父達朝から飲んで 賭け麻雀テレビはずっと高校野球
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本読んでゴロ寝してたら 親父来て3万負けたとふて寝を決める
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花札と座布団持って 居間へ行きおじさん達に遊んで貰う
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またきてる せつなくもあり ちとこわい ゆうにたたずむ しつこい神様
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日常を 歌に切り取る 愉しさは 辛いことこそ 詠める幸せ
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動揺時 大概起こる 二次被害 記憶引き出し 今こそ利用
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