死にし後 人は何処いずこへ 皆行かむ 薔薇色の雲に 問えば消えゆく
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揺れる木々 りては渦を巻く枯葉 もりに満ち満つ冬の音聴く
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体力が落ちきる前に片付けをやれの言葉にごもっともです/終活
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この旅路誰の最愛にもなれずひとり彷徨い夜明けも来ない
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半日で解けきる雪のふがいなさ 役員会の行きつ戻りつ
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ガラクタの反射板貼り煌々と百均ライトは歪に光り
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目的を持たずに日々を過ごすのもたぶん大事なことなんでしょうね
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ヤケドして2本包帯ぐるぐるで残り8本フルスロットル
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明日から 子供の頃をやりなおして あなたみたいに息を吸えたら
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公園のならの落ち葉の乾く音もオレンジ色に染まる夕暮れ
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寒い朝深めにニット帽被り首を竦めて猫背で歩く
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地に眠る白き裸体を温めて 蕩けるこの身 どうぞ召しませ
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気持ちよく寝過ぎた朝の腰痛に悩みせしまに師走となりぬ
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基地局を小型ドローン左見右見とみこうみ調査か健気けなげに青空を飛ぶ
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熱心に漢字練習する子いて我もきちんとしようと思う
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旅終えて通りすがりの人想う階段掃いてたあの人の手
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港町のスーパーにしか売ってないお惣菜を見に行く朝の
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恐竜の世界を見ては匂っては踏み潰されて死ねたらいいのに
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「生きていた言葉」に献げる徳利のセーター チョッキ ちゃんちゃんこ など
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未来ってここにあった例えば屋上駐車場でキミの首にかけた白いマフラー
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ねこたちは なにかおくれと にぎやかに はしりはじめる 午後四時半かな
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無印で目と目が合って恋に落ち あゝシュトーレン今年も会えたね♡
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10テンダンス 予告だけ見て禁断のBLワールド足を突っ込み
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「でもだって、好きなんだもん」と言われたらあげるしかない、ぼくのプリンを
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北国の寒波の報を聞くたびに この島国の広さに気づく
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夜が来て 逃げ切るための夢を見る 平和と本気は仲良くしてよ
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無意識に 鼻腔であなたを 確かめる 色は匂へど 散りゆく前に
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朝日さす障子にそよぐ姫沙羅の影絵の季節ときはひらり舞ひゆく
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ついさっき ちょっと前など 茫として ずっと昔が 今を生きてる  
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この窓に映る私はなりたくてなった私ではないけど好き
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