神様がどこかにおりて松の内 星の光も一際清く
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いよいよに小さなアパート二人だけ 新婚生活戻ったようで
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この上なく 遠いお空に 下弦の月 むせび泣くよう 寒夜かんやに揺れて
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棺桶に花敷き詰めて春のよな人だったから私の祖母は
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蝋梅に見惚れる吾に枝を切り手渡しくれる薫りと共に
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同じ家の並んだ街を寒風と過ぎれば暮るる人参畑
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時おりに伊吹おろしの吹く川辺 カモ数え往く小春日の日は
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「用がある」その一言の空白にわたしは午後の陽を余らせる
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大阪でGoogleマップついに閉じ おばちゃん指す指冬の陽は濃し
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お守りのつもりと言ってじいちゃんはエビオスを飲む犬と一緒に
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懐かしき亡母の甘露煮 金柑のたわわなる実は冬天に映ゆ
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陽だまりの丘を目指して駆け登るただひたすらにヒラメ筋トレ
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枯れ草の中で見つけた白い花スルーが上手小さきチサキはこべら
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そうきたか 番狂わせの人生に 笑う俺こそ最強スーパー主人公ヒーロー
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冷めるのはなんでもない違和感の 雫一滴文字一文
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醜きも愛しきわが身と抱きしめて午前二時の闇に火を灯す
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朝の陽に蓮を咲かせる泥水の熱おび深く命そそげり
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この国の先にも平和ありますか任せていいのあの人たちに
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そんなにも話しかけたくないですか取って食われはしないだろうに
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連日の吹雪を止める手立てなく今朝この街も降り始めたり
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AIと語り合ったり小一時間 日曜朝に珈琲薫る
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もうそんなに 必死に練習しなくていい 高く飛ぶため 少し休もう
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感性の 鐘が鳴らねば 一句とも できぬ短歌の 恐ろしさかな
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オーサカに雪が舞ってる嫁入りはキツネじゃなくてモズなんかなぁ
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何作ろ 週一のご一緒夕餉 夫はワクワク 私はソワソワ
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生き延びるのでは足りない暮らしたいそう思うことかつてないこと
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君いたら 大騒ぎだね 今宵は 優勝決定戦の 熱海富士
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雪だるま作れぬ世界すぐそこに 「対岸」溢れるCO2
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格安の米は4キロ袋なり前掲の拙歌参照くださいそれでも安いと思い購う
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みずからをきかいと思いこむことで息できること学んだ5さい
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