強風の運び来る 春まがひの暖 片腕にて 出番を待つ上衣うはぎ
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五時間目 隣で眠る 君を見る 今日は起きると 言っていたのに
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半年に一度の経過観察は 生き抜くよすが 人生たび宿木やどりぎ
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白ごまがわかめスープに浮かんでるお椀のふちが岸辺に変わる
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婆ちゃんがさっと結んだ『はた結び』もう亡き人に聞けず検索
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箱の中「何階ですか?」に丁寧な感謝をいただく貴重な心地
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煽る鍋 言の葉チャーハンてんこ盛り具材は採れたてスパイス効かせ
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うなだれてソファに動かぬ人のあり 笑み控えたり 総合病院
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初雪は見逃したかもしれないが 心願成就は 叶うのだろか/ハガキは来ました!
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苦しんで這いつくばって嗚咽して曇ってそれでも立ち上がってね
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バレンタインに何もらえるか考える暇はいらないもうインシュリン
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他人事ともう思えない、欄干のもとに落ちる花束はきいろ
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ロボットでないことを証明しよう ストーブを消し窓を開けます
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新しい部誌 いつか記される 余白の日々と 君が欲しいと知った午後
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回収が終わった後にゴミがある時間守らん奴が許せん/ゴミカゴ当番
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草原の 青を覆ひし 白銀に 玉投げる児の 手の赤きかな
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新しい空気がさぁっと駆けて行く 船出にそっと寄り添うように
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独りじゃない事は知っているけど ここに誰もいないから寂しい
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夢があって別に大したことじゃないんだけど 細めた目で何を想う
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「ホットラテお席までお持ちしますね」白杖持った日人魚は笑った
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今だけの 期間限定 売り切れで 明日こそはと 二日連続 
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吹きすさぶ凍てつくような寒風がおでんに欠かせぬ冬のスパイス
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ほらな?どんなにでかい石投げたって誰も見とらん。飛沫も上がらん。
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皆が集まる水域に一石を投じればそりゃ誰でも見るさ。
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君の注ぐ熱々の紅茶冷ましては 沈むシュガーを飲み込めもせず
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かが朝で むが冬ならば そが古都で のが徒歩の時 がは奈良だろう
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見たいもの 聞きたいことだけ 選んでる お前の話は 聞きたくないわ
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猫母よまずは予選を突破せよ 高槻はそも右近の国ぞ(切支丹大名)
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光る紅鮭が2切れウネウネのコンクリートジャングルを祈るように泳いで
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分かってる だってずっと歩いてきたの 靴擦れが痛むならお転婆になろ
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