枝垂れ梅のトンネル抜けて吹く風は戻りし寒さと芳香乗せて /梅林にて
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梅の香をマスクをさげて深く吸う 鼻炎の吾に油断をさせる
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ぱらぱらと雫は頬に傘以外のものならぜんぶ持っているのに
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施設での義姉あねの暮らしも一年にスマホの画像に「私じゃない」と
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挨拶に「父」と呼ばれてこそばゆし モノクロの子のあどけなき日々
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如月は衣を重ねることという一枚一枚ぬいで待つ春
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りくりゅうよ 老眼に涙溢るる我 ありがとう以外の言葉みつからず
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飛ぶことを忘れたカラス慣らされていくんだ知らず知らずのうちに
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愛しさのほむらしずかに立つ夕べグーグルフォトの走馬燈に似て
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つち振れば割れてひらける石のなか祖父の面影化石に映り
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ことさらに人恋しくてこの夜は朔の月さえ空になくらし
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選手らの背を追うドローンは戦場で 兵士を襲う恐怖ともなり
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ふた七日なぬかゆきくれてゆく梅の香に弄されて満つ夜半の月かも
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茜雲広がる風景君からの1枚今でも待ち受け画面で
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涙星 泣きたいときは鳴けばいい いつかは渇れて 忘れてくから 
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悪寒あり 妻が作りし玉子酒 晩酌代わりにおかわり却下!
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お汁粉は美味しいけれど飽きもくる 口が整う塩昆布欲し
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天気予報 春突き抜ける 暖かさ 酷暑を憂い 背筋凍りつく
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面倒も中くらいなりFBは既読スルーの圧の風よけ
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捨てられた ゴミ風下に 集まりて 行き場をなくし たむろしている / ゴミは難しい 年齢・地域・国 その他 認識や自治体事に基準が違う。
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近未来 ロボットたるもの 人類を リードしていく 所存でございます
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鉄橋を通過していく電車音風が不穏な気圧変動
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立ち込める暗雲もみな銀色の裏地のありて君を負かさず
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どこ見ても 見るに堪えない 番組に ただ忙しき リモコン操作 / 自省自戒を込めて
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栗の木の 近くに暮らす羊駝 栗食す 他の羊駝達こたちは 見向きもせず
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二度と目醒めぬ積もりで睡り 明日の予定の夢を視てゐる
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こつこつと 一つのことを していれば 他人の助けで 栄光の星
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クルクルと 回る姿は 独楽のよう 無心となりて 氷のダンス
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メダリスト 感謝コメント ばかり言う 立派な人が 試合を制す
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負け犬は 感謝が足りず 恨み言 こぼすたんびに 背中が曲がる
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