軽鴨の子が生まれたという写真 撮るのは母で保存は父で
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AIに全てわたしを教えこみ熱海で暮らす魚になります
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わたしにはやれることがまだ千あって3つぐらいは検討してる
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テンセルの青いブラウス軽やかで ここだけ晴れて信号を待つ
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梅雨入りのニュース聞こえし朝支度弁当包みにアジサイ咲かせ
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嗚呼こんな輝くんだな微笑んだ君の頬には光あつまる
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外は雨暇持て余しテレビ見る再放送のドラマばかりを
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ゆっくりとボタンを外す手のように朝は始まる涙の夜とて
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蝶々が車内を優雅におよいでる誰が乗せたの最終のバス
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珈琲を買ってるあいだ自転車に積もる六月の紫外線は
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霧雨に月下美人の花開く薄明かりの中に香り漂ふ 
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紫蘭散り紫露草群咲いて雨降りしきる我が小庭にも
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ミリだとかヘクトパスカルではなくて休んでいいか教えてほしい
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君だけの私になれた思い出 もう誰のものにもなる気はないよ
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今がもう 余生だから、さ これ以上捨てる余裕もない崖っぷち
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つぶやくの これが人生 代われない 腐るな 誰も わからなくても
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「ごめんな」と言われても、もう 何度もなん度もなんども何度も
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断崖の 海へと続く 坂道に 命の電話 置く小屋の有り/ 和歌山 三段壁にて
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行っちゃうの? ぼく置いてくの? と愛犬が 鏡のなかからじっととらえて
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ペットとの旅もつまりは人間ひとのエゴ 我が家に帰り大の字の猫
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手作りのてるてる坊主みな笑顔 空を見上げて園児と歌う
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可惜夜あたらよに 眠気を誘ふ YouTubeようつべの ゆっくりヴォイス 霊夢れいむ魔理沙まりさ
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マスク下でかなりの変顔してるのに誰も気づかず講義はすすむ
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経験を したのに同じ 傘の下  護られるはずの いのち 時雨て
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幼児おさなごを膝に抱えて二人して歯磨きしてる今日は父の日
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はいと嘘ついた頭痛とほろ熱で自分くらいは救ったつもり
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蚊取り線香 匂いに包まれ 夢の中 起きた頃には もう既に居ない
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田植えから 草取りの野良も 執り済みて 農閑の祭り 骨休みの無く
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諦めぬことを教えてくれそうな校庭脇のマリーゴールド
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騙されるつもりで出した夏用の掛け布団ですまた寒くなる
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