日昇りて 晴れゆく嶺に 陽溜まりて 陽炎揺るる その影菩薩かな
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冬の朝 地に落つる間に 牡丹雪 独りゆく 雪の足跡 振り返り
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大切にしたいと願うあの人の水晶玉を壊して眠る
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自転車の たみも移民申請し ながらスマホが 合法下のジム
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隊旗持つ鬼の信頼裏切れぬ命を懸けて守り抜く所存
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人の名を 忘れてしまい がっかりと 言われてヒント おねだりします
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殴る蹴る 人を人とも 思わぬか やられっぱなし ひどい仕事よ
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おもしろい 話をしている ハズなのに まだ一回も 笑わないキミ
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味噌汁をふーふーするのとおんなじで この関係にもに意味はない
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主君しゅのために戦い朽ちて地に帰る それが武士の義、人としては
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夕焼けの 銀の矢射し 夏終わる 引いては寄せる貝殻ひとつ 拾いてこぼれ 独り戯れ
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ファミチキが冷めてしまいそうな気温だから、自販機の陰で立ったまま食べる。
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ありがとう 返信残して 沈む君  僕は遅れて スタンプで釣る
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指先も鼻も瞼も唇もすべて使ってみているあなた
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学ランを 抱きしめるのも 今日までか 君の金ボタン 金ボタンだに
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無機質な 電波の波に 怯えてた 今は体温 探す命綱
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ひょうひょうとプランターやら街角にピンクパンサー植えてく婦人
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誰も皆殺意を秘して街を行くだからこそこの澄んだ青空
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妻はなぜ今年も飾る首がもげた雛人形を微笑みながら
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自炊を諦めた夜に行くすき家。いつもはつけないとん汁もつける。
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音楽で寂しい夜を塗りつぶす。「君の顔が好きだ」「グッバイ青春」
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午後六時 おなかぺこぺこ キッチンへ 魔法の粉で からあげ揚げる
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マッチングアプリを検索してる時、ペットと目が合う。そっとスマホ置く。
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いつからか忙しい時の口ぐせよ気合で乗り切るという「悲哀」
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クラシック漂う遠い初恋の雨音探す珈琲時間
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選ばれる 国になるのか 日本は 足元がいま 覚束なくて
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悲しみて戦地の鳥は見るだろか そこで傷つく大地と人を
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硫黄蒸す大涌谷の枯山に鶯の声透きて光れり
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大病を 乗り越え祝う 誕生日 父の破顔に 箸を贈りし
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携帯も 本も見ずただ 穏やかな 景色を眺む 各駅停車
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