雨の音 車過ぎる音 こんな日が 幼きにもあり 方舟はこぶねの部屋
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朝早く自転車こいで冬の寒さしみいる季節  
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からからり風におされて大小の枯れ葉くるくる踊るよ輪舞曲ロンド
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少なめに淹れた珈琲さえ冷めた 時は止めてたつもりだったのに
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「後発地震注意」の出ざりし弘前でも目眩のやうな揺れ続きをり
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スズランの湯にて 寝そうになりながら ライブ当日の 段取り思ゆ
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猫だまし(笑)耳にしたことはございます(笑) 何故なら旦那は今もクイズ屋
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ふたりきり歩く時だけ足先が四分の三拍子を刻む
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朝君の泣き声聞けばもやもやとそれでも一歩下がり見守る
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月つとめ月経の隠語予兆治めの黒豆茶先日買った菓子と一緒に
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赤染あかぞめの つたの葉っぱに 霜降しもおりる  連想されし クリスマスかな
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話す度 まみえる君の 頷きが 私には少し 優し過ぎたよう
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一年のトッププレイリストから 流れるのすべて君とのあの日々
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仕事場の篝火花に水やりて星の王子さまにこころ寄せ
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凍える夜 肌を刺す風 いと寒き 僕と君との 心の距離
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夜は冷えて目覚めるたびに一つづつ電気シーツの目盛りを上げる
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目薬を ポトリポトリと 垂らす度 残り時間は 刻々と減る
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血流して 瞼を開く リストカット ごめんね、どうして泣いているの
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寒い!って 俺のポッケに 手を入れた さっき手袋 してたよね
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仕事など できない時も 来るだろう 年金暮らし いいじゃあないか
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寒い朝 エンジン凍る バッテリー 交換ですね JAFの兄ちゃん
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バッテリー あっという間に 交換し 頑張ってるね オートバックス
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老人よ 醜く笑う その顔の 皺が人生 物語るから
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人生を 背負いて登る ゴルゴタの 丘は目の前 うなだれるなよ
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吐く息が 白息はくいきになり 季移ろふ
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朝の友 赤らむ耳や 寒椿
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アドベント 残りと期待 反比例
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幸せな人の気持ちが愛ならば 僕の想いは恋にすぎない
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年号は 例の話レイノハナシ と 言うけれど 隣国文句 兵のせい
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そんな事言わないで わかってる。痛っ
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