「産むんでしょ」「妊娠したの?」「孫はまだ?」フローリングの蟻をつぶした
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ひっそりと ロフトへ昇り 歌綴る 小さな灯り 私を染める
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旅先で 旅館の子どもと 知り合って 帰っちゃうの?と 聞く子にさよなら
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買い替えたフライパンで焼く餃子いい焼き色はよそよそしくて
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立ち枯れし令法りょうぶの幹に鋸をひく春土用なれど間日なればとて
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漆黒の闇歩きつつ思い出すかつての悔いと永遠トワの別れを
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見回すが子供は見えずシャボン玉一つ現れて空へ昇った
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洗濯がはかどる天気だ お隣のベランダから微かな鼻歌
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山を越え川を横切り風に乗り気にも留めずに鳥は羽ばたく
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うたた寝で いつもより寝た はずなのに いつもと同じ ふつうに眠い
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何かこう棲む星多分間違えて生きおるような自分呆れて
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それぞれの孤独と自由の境目が乱反射するアパートの窓
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夕闇に 消えゆく君へ また明日 振る手の熱を 夜風に乗せて
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サボテンの棘が刺さった手のひらで僕の頭を撫でる母さん
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羽織もの仕舞おうとする日の午前肌寒くって仕舞い損ねる
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ハナミズキ 色鮮やかに 踊りだす きみは今まさに 輝いている
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このベースやけに心を震わせるつけているのは片耳なのに
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石投げて波紋。小石投げて波紋。伸びた影までズックで石けり
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何にでもなれるし何でもある国でひとりの不在に錨を下ろす
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蝶さへも 蜜蜂すらも 吸えぬ蜜 公金裏金 さぞうまからんかし
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アイツらが昔が今が周りがと 言うたところで何も変わらぬ
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つちふりて 霞む山並み長閑なり 卯月の空は初夏を告げをり 
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一日が終わりを告げてリュック置き見えない星に願うことなき
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初夏に聴く風の音色は水紋の泉に透けてそよぐゆらめき
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縁側で我が良き友とヘボ将棋 詰みを憎んで人を憎まず
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長渕も美空ひばりもXエックスも平成元年流行歌きく
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木漏れ日の流れる川の咲く花の 命にひれ伏す我は人なり
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炊きたての白きお米の香ばしく 今宵も犬と飯を食ふらむ ※犬にはきちんと犬専用に用意した食事を与えています。
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ゲージツ家 天命知りて 別れ告げ 天へ離陸す クマさん見事
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なつかしの駅みおくった車窓にはあなたの影のない土曜日に
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