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いつもなら隠さず物言う賢人の言わぬ本音に優しさを見る
51
白き鬼 心に飼いたる 哀しみに 豆つぶて打つ
明日
(
あす
)
は立春
29
やっぱりね住めば都だ 片付けを終えて眺める新しい土地
42
最期まで ごはんを炊いて 味噌汁を つくって食べる 老いさらばえても
/
立春の朝
45
立春の 光りにダルマ 解けおちて 幻と知る
形
(
かたち
)
ある
故
(
ゆえ
)
の
53
「ほんとはね」きみの気持ちを知った夜やさしい言葉がわたしを包む
40
弱き支配到る處に晒されて候補の顏がよごれて立てり
24
われの政治に沈みゆく午後の選挙車へ冷たき瞥を送る
21
面並べる演説臺のたれかは嫉み読みて辿りぬわが闘争を
19
ひよどりは声高高と飛び上がり凍れる空に朝の月見ゆ
23
甘やかな愛情も義理も飛び越えたビターな惰性にリボンをかけて
17
雪壁に 小さき
氷柱
(
つらら
)
群れ集い 崩されて
音
(
ね
)
は清明に響く
20
笑ってるだけで幸せ感じてる きみに会えた日心はぬくい
31
デイケアに見知らぬ人の集い来て会話弾みぬ学びの場かな
17
ただいまと 帰れば
猫
(
きみ
)
が お出迎え 一緒にうたた寝 優しい時間
34
玄関に立てば「おかえり」亡母の声 幾年経れど忘れえぬ声
40
孤高なるお花畑の駒草に寄せる思いの
政
(
まつりごと
)
あれ
26
こんな
時季
(
とき
)
「しやっこい水ではかわいそう」日向で温め鉢に移す妣
31
ナチス廣報戰略大臣ヨゼフ・ゲッベルスの群柏の拍手
19
動員へ傾る水晶前夜ナツィストへ語る未來に虐殺の譽
19
なぜだろう幸せになる四葉がなみつける奴は幸せなのか
17
この世とば幸せものはうらめしいつまらないとな思う我が身が
15
暖かく 陽だまりのごとき 母の部屋 うつらうたた寝 亡き母の夢
29
過ぎ去った己れの過去は棚に上げ子の反抗期心ポキッと
21
誰もが皆 心優しい 世界なら 大声も
我
(
が
)
も 張らずにいれる
44
ほろ苦い 砂糖の雪に 指を置く 穴の向こうで 今日が手を振る/
10
「お疲れさん」雪も嫉妬も溶けだして猫の眠りが夜を正すよ
36
風止みて零下の夜はしんしんと白さ静けき雪灯りの街
33
耳たぶの冷たさをなで身をすくむ 君乗るバスを待つ停留所
19
「普通」という二文字をのみ込み雪を掻く僕の未来よ、滑走路なれ
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