蒲公英たんぽぽや庭に届きしわたひとつ植ゑてブタナと知りぬ粗毛あらげ
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桜散る 引いては寄せる 薄墨の 夜風寂し 遠き古里 重なりぬ
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朝漬けの歌は働くすがしさの旨み吸い込み夜に馴染んで
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駅降りて 人々は散る それぞれを 待つ暖かな 灯りを求めて
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朝採れの 菜花、スナップエンドウの たっぷりパスタ 春きらめきて
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雨降る日 ラジオ体操 休みなり ほっとするやら 物足りぬやら
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春のよの あさき夢にし君が影 満ちゆく月にかかる薄雲
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花弁はなびらが 妻 居た部屋に 舞い入りて 笑顔こぼれる「お帰りなさい」
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春の雨秩序を持って屋根叩く子守唄にはだまされてみる
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レンギョウの黄はまぶしき光となりうつのこころにまっすぐ刺さりぬ
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満開の桜が告げる新年度 気分一新それぞれの春
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雀去り地に花咲かす桜花 時折に吹く風に舞いけり
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レコードになったことない作詞家の夢レコードを聴くプレーヤー
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朝露に にじむ街の 宝石など 持たないだろう うたかたの人
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遠くから愛でるだけもう散っちゃった桜にきみに触れたかったな
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昨晩のぶんまで見よという月か今宵十六夜煌々として
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心配のタネを流しに川の道 何度もそうして過ぎし歳月
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雨上がり蝶かと紛う白き花 スナップえんどう夢をひらひら
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桜花に負けじと枝の下にあり艶めき萌えるたんぽぽの花
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雪解より湧き立つ土の匂ひこそ生きている日の切なき証
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くうと云う変化の法則ありがたし時は過ぎ行く固まること無く
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「天才」と気軽に言ってくれるなよ努力してるし見せないだけで
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兄弟がたくさんおって幸せと話す義姉の記憶は幻
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休日の 昼寝効果を 実感す 足取り軽く 散歩に出掛け
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ストーブを点けて観ている Tシャツの誰かの春と同じ国とは
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夜半よわの雨 打たれ散りゆき花いかだ 枝にすがりつ 名残なごりの桜
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舞ふ桜 躑躅つつじつぼみ 顔を出し 初夏の如 風温し清明せいめい/二十四節気
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ぜいたくな悩み干し椎茸しいたけどう消費 弟からのふるさとの味
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消えた短歌思い出してはメモに書きまさに推敲二つ三つ四つ
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薄桃の衣脱ぎ捨て 桜木は やがて萌黄に衣替えつつ
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