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野球子の夢を育む母たちは落ち葉を寄せて想いを焚きぬ
27
動かない 互いに顔見て 苦笑い 押されてなかった 階数ボタン
16
「親友」の言葉を舌でころがしてとけないことを確かめている
17
年末のスタンプ選び始めれば浮かび来る顔貴方にはこれ
15
友達に冬休みの予定を聞いて「クリスマス以外なら」って
5
テストです これは投稿の テストです 初めてだから 不安なもんで
14
この僕が生きてたというその事実石板に彫るかさもなくば
7
街角の喧騒の中立ち止まり「許してあげる」過去の自分を
22
聖夜待つ 笑顔の
都会
(
まち
)
は 楽しかろ 田舎淋しく 哀楽格差
30
ふたつめの持病完治を目指す
手術
(
オペ
)
二月と決まり安堵と不安と /夫
27
夫好きな小豆たっぷりかぼちゃ煮を供えゆるりと吾は柚子風呂へ
30
迫り来る月に与えた笑撃は しゃべくり一本の装備のみ
8
湯の中で 柚子をクルクル 転がして 楽しみながら 厄除けする夜
25
『だし昆布多いと美味しい』こんぶ茶は予防食だと知ってて褒める
24
冬至来て 熱き柚子湯に身を委ね 肩まで浸かりて
一年
(
ひととせ
)
思ふ
30
反省し スマホのアイコン 削除した チックトックも ようつべも
6
達郎と まりや流れて クリスマス ケンタッキーが 脳裏に浮かび
20
今晩の玉子のおかずは何とでも店で迷うはやはり
明日
(
あす
)
のイブ
18
友人がばあばとなりぬ嬉しそなLINEを見れば妬ましくって
25
午後六時 教会の鐘 鳴り響く 聖夜を前に 子らははしゃいで
24
ドアを開け夜気を吸ひ込み地下鉄は 百足のやうに節をくねらす
22
遠い町見知らぬ街に吾を置き 地下鉄はただ走り去りゆく
17
暗闇に吾を連れ去れ地下鉄よ もう帰れないほどの遠くへ
24
クリスマス 予報は
生憎
(
あいにく
)
の雨天 翌夜は居間で 聖夜を祝ふ
28
プリンター年末だけは忙しなく八十五円に込める「おめでとう」
19
公園の枯芝に降る朝霜の静けき白で始まる
一日
(
ひとひ
)
27
手遊びでまだまだ遊べる私なら幼心と別れないでしょう
9
火葬場の 骨の白さに 雪まじり されど地球は まわるまわるよ
7
すれ違う誰の背中にも宿命の隠せぬ痛みが滲む夕暮れ
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すりきれたままの命とすりきれた弁当袋で季節をこえる
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