あまりにも綺麗に逝ってしまうから 今日もあなたがいると思った
23
深鍋で 煮込む根菜 味染みて 食べて備える 冬の寒さに
26
水面に 薄っすらと張りし 薄氷 いよいよ始まる みちのくの冬
18
仕事には差し支えなどないもののスマホ不所持は心許こころもとなし
20
今しがた熊だった雲鳩となり龍神になって秋空駆ける
16
やわらかき孫の手とりて娘の名 呟く父はあの日に還る
25
とりどりに 暮らし広がる 神無月 応援歌のごと 秋の虫鳴く
25
カーテンを開ければ朝日まぶしくて 希望しかない錯覚に入る
20
朝露が 里芋畑を 黒く染め 葉の上遊ぶ 可愛い水玉
20
首痛を秤にかけて可愛さ勝ち 今夜も猫に枕を譲る
17
療養の兄のなづきに住むはだれ末妹の吾の名は呼ばず
26
家族愛 その味を知るしあわせな人に生まれてきたかった秋
22
神無月 夏日続けど青空の雲と風とは秋のそれなり
17
父はもう介護ベッドで寝ていない 2泊3日は私のベッド
21
突然に 庭先横切る 侵入者 三羽のキジ雛 親鳥探す
21
車下くるました見上げる猫と目が合った買い出しへの道やっと秋晴れ
21
長袖着 あの日の季節 近づいて 今でも悔やむ おわかれの時 
21
数独のクリアタイムが4分は長すぎるなとトレーニングつむ/(めざせ45秒!)
13
猫の歌に癒されまくる 猫は良い 猫は傑作と偉人言ってた
15
れいとうの くしやきとりが もどって来(ヨークマート) ひとくしづつね ぶつぜん供す
16
さいきんは ねこたち ねるまえ しんしつ寝室に いってまってる あいらしきかな
23
明日あすの夜に 十三夜なる月の照る ススキの切り口 神の宿り場らし
24
左右逆 エスカレーターに慣れる頃 旅は終わりて日常へ向かう
18
「体育の日」ていう方が好きだった 「スポーツの日」いまだに違和感
23
スマホでの登録そして診察順やれそう迄に2日を掛けて
15
憂きことも日々のかけらと秋晴れの 風に新し我に驚く
15
十勝から日本海は運河の街へ 走れ走れ名古屋ナンバー
20
坂登り夫婦ふたりの母校おとないて あの日と同じ海見下ろせり /高校時代に戻って
24
赤々と花の残れるダリア掘る明日の気温は0度の予報
23
彗星の「アトラス」テレビで見る夕べ足の自由を願わず暮れる
18