墨を置き筆先迷う米国の君に送れず透明な雪
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目覚めれば 庭一面の銀世界 厳しき冬に覚悟を決める 
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降雪は 許すけれども願わくば 屋根と庭には降ってくれるな/無理ゲー
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今年から歌を詠むきみ「自分だけ違ってるってむしろ素敵だ」
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「ゆ・ず・り・は」の響きやさしき夕まぐれ そろそろ落ちぬ葉とぞ思えば
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づけ丼と 冷やしたぬきを 食べる昼 心満たされ 午後の会議へ
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薄紅うすべにに 頬染めるホットチョコレート 柔らかく我を 見るが の色も
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からっ風肌切るようなこの夜は あの日の痛みもこんなのだったか。
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GUの値段に魅かれ服を買い階下で肴買う無駄遣い
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久々に道産ガレイ贖いて煮付け懐かし母の味なり
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寒空さむぞらにしらじらと浮く満月はくもりガラスに雪あかり見せ
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探しものしていて出てきたこの写真撮ったあの日の揃っていた顔  
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有名な店のかき氷おいしいが温かいお茶欲しくなる冬
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カフェインセーブ時期に聴くCOSMOS温か冬の満月と眠る
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いつでも届く位置にある私とあなたがいつまでも続きますように
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ゆっくりと 満月とオリオンのを通過す 夜間飛行の光
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しゅっとしたステンカラーはAライン ブルーブラックのインクの色の
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みなもには残りもみじの朱をうつし じゅんさい池は冬のしじまに
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くちばしを羽にくるんで丸くなり 冬の真鴨は片足で立ち
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ゴムのよな赤いみずかき枯れ葉踏み 真鴨はさがすわずかな糧を
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桜桃さくらんぼの如く 数多あまた実りをる 初冬の紅き果実 ヒメリンゴ
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冷や飯をキムチ茶漬けにして喰らう さらさら流しゲッホとむせて
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降った雪溶けてしたたる空晴れて春のようだな鳥のさえず
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二つ折り帯か腰巻紐切れたブックカバーに挟む栞に/しました文庫本
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十六夜の月が明るく照らしぬる 母の帰る道 我が行く道を
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一枚の落葉も歩道に見えなくて裸木はだかぎで立つハナミズキの木
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水栓をひねってお湯になるまでの時間が長く冬と知らされ
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二本目の煙草タバコにそうっと口をつけ 明けゆく空を我が物とする
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旦那さんよりあなたを大切にしてほしいお隣さん
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ケロケロと ケロケロケロと ケロケロと ケロケロケロと ケロケロとケロ
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