思い切り雨の雫を振り切って傘たたむときもやもやは消ゆ
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本当は一つじゃないと思いつつ 一つの方に私をハメる
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傲慢になるな 怯えて震えつつ 切れば血が出るような言葉を
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何気なし放つ言葉の鋭利さに 口閉ざす子の 心親知らず
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向かい合う 秋田県と 岩手県 紳士淑女が 見つめ合うように
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夜を待ち 今は光らぬ 街灯は 春待つ花の つぼみに似てる
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最後まで 自分のことは 自分でと 出来ない時が 来るのは辛い
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セーターの 毛玉取るのに 飽きた頃 空気和らぎ くしゃみ止まらず
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掃除する 健気なロボの ご褒美は 充電満タン それでいいかな
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すりきれたままの命とすりきれた弁当袋で季節をこえる
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ひよどりは声高高と飛び上がり凍れる空に朝の月見ゆ
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言葉には収めきれない思考あり自分で自分に感じる孤独
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貴方には少し好意を混ぜておく 全部入れたら甘すぎるから
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振る袖を羽根とぞ広ぐ青き君 舞ひ立つ時を今と知るらむ
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夫逝きて三年みとせ目の春紅梅の咲きて嬉しや命の満ちる
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人生が汚れ裂かれて台無しで子供の私に声をかけたい
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うたかたが僕の心臓消えるまで何度でも灯る愛のスペアで
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息子に言わる「子どもの心親知らず」胸痛めたか親の諍い/回顧
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まどろめば 携帯電話の ベルの音 鈴虫のごとく 飛び交う車窓
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背伸びして したこともない 失恋を 感情込めて 歌ってみた日
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細い月 光の筋に 見えるほど 寒い夜空を 優しく照らす
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後悔はしないで最期迎えたい 私の人生私のものだ
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シャンプーの泡に流してほぐれたら浮きて心は歌に染められ
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寝床にて荒ぶる心静めたら聞こえてくるは天使の寝息
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日替わりでセンター飾ったネクタイは今や不動の箪笥のセンター
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いつの間に セリフ音楽 諳んじて CM効果 実感したり
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我という者消え彼になる演技者に まだまだ青き哉「我」
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キリストが 命を捨てて いなければ この世はただの 枯草の山
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戦って 憂き目に遭った 回数分 優しさ増した あったかいスープ
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忍び合い貴女に分かるはずがない先の見えない夜霧の向こう
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