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墨を置き筆先迷う米国の君に送れず透明な雪
22
目覚めれば 庭一面の銀世界 厳しき冬に覚悟を決める
30
降雪は 許すけれども願わくば 屋根と庭には降ってくれるな/無理ゲー
14
今年から歌を詠むきみ「自分だけ違ってるってむしろ素敵だ」
19
「ゆ・ず・り・は」の響きやさしき夕まぐれ そろそろ落ちぬ葉とぞ思えば
16
づけ丼と 冷やしたぬきを 食べる昼 心満たされ 午後の会議へ
22
薄紅
(
うすべに
)
に 頬染めるホットチョコレート 柔らかく我を 見る
汝
(
な
)
が
眸
(
め
)
の色も
20
からっ風肌切るようなこの夜は あの日の痛みもこんなのだったか。
10
GUの値段に魅かれ服を買い階下で肴買う無駄遣い
12
久々に道産
真
(
ま
)
ガレイ贖いて煮付け懐かし母の味なり
26
寒空
(
さむぞら
)
にしらじらと浮く満月はくもりガラスに雪あかり見せ
25
探しものしていて出てきたこの写真撮ったあの日の揃っていた顔
12
有名な店のかき氷おいしいが温かいお茶欲しくなる冬
11
カフェインセーブ時期に聴くCOSMOS温か冬の満月と眠る
14
いつでも届く位置にある私とあなたがいつまでも続きますように
13
ゆっくりと 満月とオリオンの
間
(
ま
)
を通過す 夜間飛行の光
24
しゅっとしたステンカラーはAライン ブルーブラックのインクの色の
18
みなもには残りもみじの朱をうつし じゅんさい池は冬のしじまに
23
くちばしを羽にくるんで丸くなり 冬の真鴨は片足で立ち
25
ゴムのよな赤いみずかき枯れ葉踏み 真鴨はさがすわずかな糧を
18
桜桃
(
さくらんぼ
)
の如く
数多
(
あまた
)
実りをる 初冬の紅き果実 ヒメリンゴ
21
冷や飯をキムチ茶漬けにして喰らう さらさら流しゲッホとむせて
22
降った雪溶けて
滴
(
したた
)
る空晴れて春のようだな鳥の
囀
(
さえず
)
り
20
二つ折り帯か腰巻紐切れたブックカバーに挟む栞に/しました文庫本
16
十六夜の月が明るく照らしぬる 母の帰る道 我が行く道を
22
一枚の落葉も歩道に見えなくて
裸木
(
はだかぎ
)
で立つハナミズキの木
13
水栓をひねってお湯になるまでの時間が長く冬と知らされ
14
二本目の
煙草
(
タバコ
)
にそうっと口をつけ 明けゆく空を我が物とする
10
旦那さんよりあなたを大切にしてほしいお隣さん
3
ケロケロと ケロケロケロと ケロケロと ケロケロケロと ケロケロとケロ
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