風見鶏だって一応軸がある。お前はそれ以下、骨なしチキン。
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知らぬまに 噛みしめすぎて 顎痛む 顔全体に 広がる痛み
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冬茜 くれない燃える 筋雲や 消えゆくあとに 冬銀河
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足先を輝かせ得る陽の力感じる風景は春みたい
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地球外知的生物必ずやいるとされるが見た人は無し
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みひらいて移ろいを知る桜花 蕾は怖くなかったろうか
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たまさかの曼荼羅織りなす始めたて諧謔曲スケルツォ弾く指、夢中でふたり
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いなかった 私を全て受け入れてくれる誰かは 終わり 始まる
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愛求め得られないのを繰り返し憎悪に変わる悲劇ばかりで
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君の吹く笛の音色をのせてゆく川は流れて流れて海へ
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本能のおもむくままにの人は理性を消して野生むきだし
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市役所のベンチに座ってこれからの人生を思う。外は霧雨
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コンビニで公共料金払ったらいつもの家の犬見て帰る
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ルーティンで 生活のリズム 韻を踏む 本読む、 歌詠む、 犬モフる
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雨降りを寒く過ごしてくしゃみして晴れれば花粉またくしゃみする
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北国で 最高気温 プラス二度 それで寒いは もう冬じゃない
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眠眠眠お休みの陽は海の底 深夜に沸きたつラーメン啜り
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この街の雪が溶けてく速さまま父の昨日が消えゆく仲春
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すりきれたままの命とすりきれた弁当袋で季節をこえる
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貴方には少し好意を混ぜておく 全部入れたら甘すぎるから
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かもめらが 夜の帷を めくりあげ この街の海に 朝がこぼれる
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眼裏まなうらに浮かぶ何かに呼びかける返ること無い返事を待って
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春らしいひかりが僕の自転車に反射している きみに会いたい
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放課後も解けぬ問題 青ペンは数式よりも君の名なぞる
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彼方から始発が響きまっさらな今日の端っこ解(ほど)かれてゆく
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肉まんを 耳当てがわり 笑わせる お茶目な部下は 還暦間近
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春冷えに白く膨らむ花たちを束ねて行かむ清き風待ち
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朝まだきすさぶ心と通院へ闇をぬければ白雪の富士
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名の知れたクローチエパンのモーニング一時間待ち天気も良ければ
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宰相は軍拡狂女と謗られど 笑みで返せる肚を据えたり
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