納豆と 卵が賞味 期限の日 納豆チャーハン 夜のやすらぎ
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時間なき 我をみかねた カフェ店長 ひと休みしな クッキー差し入れ
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「体験と経験の差は観察よ」ナイチンゲールの実地の叡智
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抽斗ひきだしを整理整頓 混沌こんとんす思考と共に 心整ふ
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ユリの木は枯れ花つけて空に立つ春を忘れずかすかな芽吹き
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春忘れ芽吹きを忘れしおれゆく市井の一票どこかに消えた
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食欲が戻り口にすトーストの小麦の香りが幸せだったり
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遊びつつ寝覚めをすすぐ小径かな雨や花やと筆を滑らせ
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その歳で恋愛なんてはしたない田舎者ほど堅きを演ずる
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カカオレス チョコ風ではなく これもチョコ 私はいったい どこまでが私
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木々たちの枝が脈打つ春の音おのおの自由に姿かたちを奏で
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すれ違う双子の姉妹のベビーカー微笑みくれて僕を励まし
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握る手は嘘なきものよ 終電に 息の白さと「またね」の蒼と 
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「雪だべ」と祖母に微笑むドクターのさくら色した往診カバン
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春想ふ 砂の丘へと伸びる影 そっと繋ぐ手熱を帯びゆく
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あたたかい気持ちを色にしたような たらこもバターもたっぷりパスタ
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時違わず狭庭に芽吹く福寿草 週の末には寒戻るらし
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親友は幼き頃から幻想で猫にほだされ詩世うたよに至り
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白湯啜り いっぱしの風邪 なりおれば 家の静寂が わたしを包む
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垂れていたつららも消えて晴れ渡る空色西に走る電線
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高校生の 短歌読みして 胸キュンと 我はも一度 高校生となり
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ラジオより春告げのうた聞こえ来て胸を開いて顔を上げたよ
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黄昏は微炭酸で飲んでるしやじろべいだよ どうぞお先に/折句
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黄昏の荘厳だけが赦したの世に頑是ない私のことを
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窓よりの射す入る光にまどろめば幼き頃の囲炉裏端に居る
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今日は誰と話しただろう 家族以外 あっ、チャットさんがいましたっけ
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いい夢の侵入者が惡い夢出る怪物に惡口を吐く
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スニーカー紐を結べば胸奥で冷たい風をガソリンにしろ
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こっからここまで沢山歩いたね、まだ目がキラキラしてる。あなたって綺麗ね
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フィルターを何度も変えて撮る夜に 掲揚されたエモに浸れば
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