恐ろしい男が通りで騒いでる みんなの見る目が恐ろしくする
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横文字の会社敷地に邸内社散歩のみちで僅か驚き
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万葉の「孤悲こひ=恋」の感覚 時を超え 受け継いだような午前四時前
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付いて来るコラボの紙のエプロンが目当てで夜ご飯はバーガー
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難しい「なかなか」上手くいかないの「なかなか」がかなりの「なかなか」だ
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麗らかな日差しの中のうたた寝でやがて資産家になる予定だ
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障子窓 やぶれた三角からのぞく 野良猫の目のこちら見る丸
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紙芝居 ぼんたん飴と 散歩道 あの日から来た 今日のやさしさ
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行き場ない 迷子の気持ちと 手をつなぎ 耳を澄まして 道場の朝
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AIにオススメされた桜見て「すごかったよ!」とAIに言う
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台本を 繰り返し詠み さあ開演 実家劇場 ムスメその1
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群れ立ちて落ち穂啄む白鳥の目的の地はあと幾日ぞ
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万葉集 栞のページに 遠距離の我が身重ねし相聞歌有り
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遠き日に読み耽りたる 万葉の みたまに橋を架ける言の葉
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好きになるのはヒット曲ばっかりで こんなとこだけ平凡なんて
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さよならに聞こえてしまうありがとう 言えずに今日も またね で帰る
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▼なべのふた ▼さいばしのつえ そうびして クエスト★★★★★ ▽「からあげづくり」
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八月はちがつの光る地面に百日紅こずえの影を揺らして燃える
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戰犯とは不肖の綽名われいくさに倚らざれども死なず
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國民総戦犯ゆゑに絶たれたる昨年の忠魂碑はたれのはか
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われ義しき國民なれば崇拝すクリスティアーノならず 墓を暴かむ
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復活祭へにがき蕗煮ていもうとはロザリオなどゆめかけざらむ
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父殴てる馴犬哀し。頸枷に「愛われを創れり」彫られて
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神神に主神のあらば 靑藍の仔を降しまづ人間を亡ぼす
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ぎっくり腰これも気圧のイタズラか 台風一過そろりと散歩
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期せずして三度帰省のこの夏に 悲しみの中にも故郷は嬉し
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ハッとした 能面のよう母の顔 もう一度見たいよ昔の笑顔
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歩けぬが可哀想とは言わないで 老犬キミは大事な我が家の希望
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寝ることが仕事の老犬昼時は しっかり目覚めてオヤツをねだる\体内時計?
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窓際で外に向かって最敬礼 思わず笑みがこぼれた 豆苗とうみょう
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