「ストップ」は春にきかないブルーベリーわがままに枝緑をのばす
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言葉にはならない気持ち 春風が吹いて撫でてくこの感情を
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美味しいと風邪引く君の声を聞き韮の若芽を春風に摘む
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咲きめば 心乱せし 桜花さくらばな 花吹雪はなふぶく前に 胸にとどめむ
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洗顔の泡をぬぐいてふと見れば 母と見紛う顔ありてじっと見つめぬ
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めくるたびジョーカーだけのトランプに「敵ではなくて人だ」と叫ぶ
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山肌が淡いピンクに染まるのももうすぐだよとお墓に話す
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生家にはだあれも住まず奥津城は雪に埋もれて春彼岸来る
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牛食べて  豚食べたら  鶏食べて  なみだの数だけ  上がる霜降り
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角番の危機は綱取り一転の力なくもう人生なのか
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連休の最終日には孫きたる 初日進めよ二日目疾けよ
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一緒に居たあの頃よりも あなたのこと考えてる自分 戻らない時間とき
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春秋(はるあき)の 彼岸に会いし 大叔母を 偲ぶよすがの おはぎ食みつつ
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学舎まなびやも廃校 止まぬ老朽化 郷愁きょうしゅうがしづかに消ゆ故郷こきょう
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光含み 魔物のごと咲く 白き花 桜よ今年も 我は惑えり
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木立打つ雨音枕辺に迫り 澱みたる悔いの念立ち現れたり
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つかい手の そのの中の トランプも 風に吹かれて 流れ者なり
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眠るのも怖くはないね、この蜜が悪夢を溶かすお薬ならば
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字余りを 寄せて集めた 路余りに 君の心を ひとくち頂戴
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梅聞かば 照るやたちばな 春夏しゅんかあれ 萩こぼる秋 ゆき花咲かむ
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咲いてやる相思相愛の大輪の背景たちの園の中では最近を陣取る貴方のアンスリウム
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太陽を曇らす者は生かしておけぬ例えそれがお前であっても
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耳遠く 声も小さく 聞こえない 人の中にて 孤独の思い
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遠くから 娘と孫が やってきて 楽しい思い 残していった
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忘れない あなたとの自分 最後のバイバイ 永遠なんてね、ないよね、きっと
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朝霞 しなやかに揺れ 絹の雨  濡れて色濃き 野辺に咲く花 香こぼれる 微笑み溢れ
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陽の矢射し 垣根しなだれ 朝顔の 陽背負いし影 薄れ消えゆく  その影ひとり 夏の夕暮れ
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すべてを貫く普遍の原理 数学 あなたは遠いということ
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晴天から俺を四六時中監視する何者かを見返す目は無い
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春風に少年は駆けるよああいまもむかしもさあいけ何がなくとも
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