心捨て ベルトに乗って 運ばれる 製品ですか 人間ですか
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小さなる 虫歯削らず 抜く如き 扉の処理に 異議を唱えき /管理組合総会予算案
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整然と 材刻む音して もうお昼 お腹空かねどランチタイム
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婆さんよ! 笑うくちびる 目に焼いて 枝垂れ桜の 花は散らさじ
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違法改造バイクに「さびしい」とモールスを送られタオルの畳み方を間違える
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青纏い私は綺麗に歪になった 春の売り買いとかしよう
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バスに乗り 向かう病院 着くまでに 乗り物酔いと 人酔いで 
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タクシーで 帰る我が家 三十分 早く着けと 目を瞑る我
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冬深し 茜に燃える 富士の背に 雲海に埋み 薄墨染まる 春隣
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碧冴ゆる 白煙上がる  雪富士の  滑り轟き 山の背なだれ 静けしや
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目の前の 即物的な 幸せが 持て囃される そういう時代
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人類が 魂捨てて 飛びついた 架空の世界 幻の都市
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雨垂れの如き尿(ゆまり)の侘びしさを人麻呂ならば如何に詠みけん /歌聖柿本人麻呂
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お通じという言葉では伝え得ぬ生みの苦しみが三日おきに来る /阿鼻叫喚
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キリストが 復活したと 言われても 知らぬ存ぜぬ ソドムとゴモラ
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ぽかぽかと日差し春めきふらふらと裸で歩く人も出てくる /風狂如春酔
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天気予報の明後日がなくて地球滅亡を感じる
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みこがねこ めがみのめがね すがたみて じゃきがげんきに にんじゃもにんげん
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新機種が 出るたび機能が 加わって スマートフォンが デカくなってく
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無駄のない 言葉で書いた 長文は 長さを感じず サクッと読める
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インビザライン最適化の果て に ぼく は 剥き出しの 歯 で 君 を 肯定する
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こっそりと 秘かに忍ぶ 者のよう 光と影の 合間を縫って
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約束をすれば破られる夢は散るさよならを言うなら会えるでしょう。
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それとなく それとなく立つ それとなく 立ちたくなって それとなく立つ
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一枝(ひとえだ)の 雪のこぼるる 静けしや  やまね( 山音)泣き濡れ 雪一色の
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横向きで 目を見開いて 眠る蒼瞳羊駝きみ 見た目怖いが 一番のリラックス
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いつまでも 続くと思う ことなかれ 時が移りて 人も変わりて
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歌ならば中村三郎になぞらえん野見山朱鳥肺病みて死す /2月26日朱鳥(あすか)忌
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人間は 作物作り 働いて 食っていくもの 基本の基本
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全速で歩道を走る自転車のカッコ悪さよ世界に届け
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