「鬼は外」かつての声は懐かしく 塾向かいたる吾子の背送る
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冬の木の指先飾る紅い花ひとり佇み春を告げつつ
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カッタタタ大樹を叩くコゲラ来て静寂の底に立春の音
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広重歌川」が 描きし「みゑじ美江寺」 目に留まる 紅き椿に 想ふいにしえ
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若草の泉に寄り添ひ陽に向かひ 雲雀と歌ひ風とそよげる
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我が膝に飛びつきぬ 人馴れし犬 肉球跡の 土のスタンプ
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「オレンジのスノームーンよ」出窓から夏目漱石的に伝えむ 
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休み時間 隣の席で 大勢に 囲まれ笑う 君の横顔
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ふと浮かぶ歌をスマホに入力し思い出しては自分添削
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苺大福だいふくをキメなきゃやってられないよ 試験と就活 中指を立て
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立春にこはるの様な赤子来て三歳の君姉さんになる
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「ポンコツね」なんて言ったら落ち込むわ「あんぽんたん」って言ってあげなきゃ
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あまりにも大判ぶるゆえ混雑の一万一千(点)「東京アプリ」
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耳馴染まぬ「片持ち梁」てふ技術語の人間臭き力の入る
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温燗で自分の機嫌とりながらエドシーランでおやすみ不穏
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「先輩へ」 色紙程度じゃ足りないわ 原稿用紙を用意しなくちゃ
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ほんとうの 中に冗談をひとつまみ 実はわたしも、うそつきなんだ
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静かな海を見つけた だれもいない理由を考えれば良かった
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誰に何に縋ったって結局は 焼け石に水 雀の涙
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相対的な世界に在るからねじれた位置の彼らともどこかでーー・ー
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冬の夜の空といえばオリオンと、うつむいたままそう信じてる。
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男は、と もう一方からは 女は、と 主語がでかいのよ 人類は
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占いで探す日付はふたつだけ 私が変えるきみの運命
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けだるげな雲の下では雨粒が地面に触れて跳ね回る音
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引く手なく 早く歩けど 宛もなく 心はどこにも 行きたがらない
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好きな子が卵を産んだ 人間はこれをかち割り調理して食べる
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小春風 優しく運ぶ 甘い声 忘れないで 忘れないよ
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破裂する アイドル歌手の 生舞台 高市総理の 晴れ舞台
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春風が 吹くと信じて 散髪に 行ってこようか なけなしの髪
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受けそびれし 全てのボケを 想い出す 君の記憶が ボケる前には
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