どうやって自分の体を愛せるか 自分を女と受け入れるのか
4
殺伐とした砂漠の中で君は雨水のようにたまって頬を濡らす
4
都合よく 私を物と 扱うね 私は彼を ゴミと扱う
4
善の名で 刃を磨いて 撫でてやる 血の出ぬことを 誇りに思うな
4
行き先の 気候をあれこれ 心配し 重い荷物を 引きずって行く
4
寒空に 家庭菜園 池作り 泥に塗れて 時間忘れて
4
人生を 未だ語らず 拓郎に 尋ねてみたい もう語るでしょ
4
情報に 翻弄されて 動かされ あくせくしてる それだけのこと
4
そこにある ほんの小さな 感動を 感じなければ 涙は要らぬ
4
哲学も 思想も禅も 宗教も いまやネットに 丸呑みされて
4
この世には フフと此方こちらが 微笑みを してしまうほど 素敵な人が
4
君が落とした消しゴム 僕が拾う間の秒針 六フレーム
4
僕以外すきになって欲しくない 好きじゃなくても別にいいよ
4
月の裏 暗闇歪み 弟の 才能に胸 愛し傷ませいたませ
4
道端の 石を拾って 川に投げ 波紋を見つめ 消えたら帰る
4
やっぱりさ 家がいいのは わかってる ここのおかげさ ふらふらできる
4
いつまでも こどもとおとな あわせもつ それがほんとの としをかさねる
4
決勝の 会場のノリ 引っ提げて マヨ丼持って 全国大会
4
まあいいか なるようになる 何事も 心配するな このまま進め
4
頭から足の先まで愛してる 最後の時が遠くに見える
4
今宵はしゅ 片手に瓶を あの人の 優美に酒を 嗜む姿 横顔見て
4
無生殖無色心臓がのびのびと過ごせる箱に入れてください
4
紙の輪がかなりの時経ちしろがねを成し 私の死する意味となりて
4
寄り添えば 笑むきみの影 消えもせず たまがありかは 座敷牢
4
残業で 遅くなるなら 言ってよと 冷めた料理と 不貞腐れたキミ
4
今の時代練炭なんか買わないよなんでもかんでもコスパが命
4
キリサメのあさ キンイロにつつまれて わたしはここにいるよ 見つけて
4
孫たちの回転寿司の空き皿が タワーのごとく ジジババ照らす
4
もてあそえにしもて子をいたづらに苦しむるとも知らで老いけり
13
哀しみに刹那打たれて落丁の次第に増えし人生を生く
38