軒先に一人佇むエアロバイクそっと淋しく回収を待つ
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八時だよ登校促す母の声どこも同じと胸撫で下ろす
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WeがIになっちゃう日が怖くて 共通点だけLINEする日々  
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スズシロの根しか入らぬ粥を食い正月気分にさようならかな
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三十年住み慣れた家を後にする また新婚ね 小さなアパート
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「寒いね」とかじかむ指をすり合わせお鍋の煮える音を待つ夜
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降り積もる雪の夜の月 花のごと静寂を連れて窓に輝く
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焼け石に 水でもいいと しぼりだす 言葉 3滴 ジュッと蒸発
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「お母さん寒かったね」と初雪をかぶりし母の墓を拭いぬ
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「にんじんを星のかたちにしてくれた」娘の中に残る聖夜は
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親の前 泣けない子供 たちはどこで 泣いてるんだろう 声がきこえて
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配食🍱に今日は付いてるプチケーキ 心遣いがとてもうれしい
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三年も続く喪中にどうかとも百円ショップの鏡もち買う
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雨降らば茶色く濁る泥川の河辺に咲ける白き水仙
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来年の まっさらな手帳 用意して 夢と希望を 思い巡らす
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吾子からの菓子に添えらるメモ紙に父母われら気遣う文字の嬉しき
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サイドミラー 朝焼と雲 感動し 年の瀬迫る 出勤の朝
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縄跳びで大波小波夕暮れを削り取ってたとも気付かずに
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温飯ぬくめしに松前漬をちょっとのせ 今年の出来を確かめてみる
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比べたら落ち込むだけだ働きたい働けぬ身とこころの痛み
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題:「掃除中に発見」 静かなる  クローゼットで  誰ぞ待つ  未だ用ゐぬ  腹筋ローラー 
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白き画布に 向えば百鬼夜行する 未知のイメージ 徐々に現る
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やはり冬 放ったままのカマキリにアリは集かず土になりゆく
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大晦日 暇持て余しブックオフ 行ってもやっぱセールまだだし
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極東で営み慈しみ生きる果てなき慕情を抱いて君と
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猫たちは毎朝、ゴロゴロ喉鳴らし主人あるじを転がす世界の主役
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結露するエアコンを見る夢だった 半年先の予知夢でしょうか
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習慣で猫は出てゆく朝散歩この頃まわれ右して戻る/寒い
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幸せは看護師の手の温かさ眠れね夜も痛みの朝も
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あさっては きのふのやうな せうがつを むかへるらしき けふ、こつごもり
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