朝ぼらけ 空気凍み入る卯の刻に 布団の奥で五分を乞う身
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解けきらぬ霜を踏みゆき貼り紙の冬物在庫一掃セール
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ご自由にどうぞ殴っていくらでも響きも倒れもしませんけれど
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なんぼでも 答えますよと AIの 鼻高々な 囁き聞こえ
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降る雪の 白きを眺む あかつきに こころばめれば またの年けれ
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「あ、雪だ」スマホのフィルムに一つだけぽつりと落ちてきた結晶で
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書く時は釣り堀みたいに屈んでる 成長ペースと机は合わない
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風が吹く 冷えた身体で喜んで あなたに飛び込む明日の花嫁
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口にしていいのと問うた臆病なわたしにきみはふと独り言
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ふるさとを離れた私のインスタに雪は積もらずまっさらなまま
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夏が一枚白飛びして軒下で醜く沈黙してると近所の黒川さん
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上見れば 明き光に 急かされて 風に流れる 赤き葉の雨
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総選挙開票前に当選者出口調査は禁止すべきだ
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花に疎き我の隣に立ちて コスモスとあなたはそっと呼びぬ
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日曜につい手を伸ばしたバーボンは いつもは気づかぬ苦味が強く
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逆パース :遠くのものを 羨んで 身近な人を 軽んじること。
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きょう一日のやなことぜんぶ押し込んで  ミキサーにかけ忘れてしまおう
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道すがら 知らぬ子作った 雪だるま 見れば浮かばる 我が子のキラキラ
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うまくない 血を入れ過ぎた チョコみたい 短歌のふりした プロパガンダは
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奥さんと 冷戦中の 日曜に 空から雪の 仲介者
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願うのは議論のすえの採決をたとえ単独2/3も
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いよいよに小さなアパート二人だけ 新婚生活戻ったようで
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ウェールズ王子Prince of Walesなる名の紅茶淹れ今日を始める勇気を少し
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天上の空を陣取る黒雲を店主と見上ぐ公園マルシェ
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竹を食むパンダの消えし園のなか働く人の靴の音ひびく
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冬の夜は甘酒ミルクに和みたり良く眠れるの魔法信じつ
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帰りたい施設の義姉あねのこころ旅 まぼろしの地に毎日帰る
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香箱で陽光迎へ猫二匹「背中は任せろ」薄目でチラリ
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「いい子ねぇ」 言われ続けて 癒着した 仮面気づけば 剥がせなくなり
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仕事終え 空見上げれば まるい月 残業だけど 月が明るい
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