南西の医療のない国でトゲ刺さるあしびきの 山鳥の尾の しだり尾の 長々し夜をひとりかも寝む /坂上田村麻呂 3/100
11
遠ざかる 勇気はなくて 立ち止まり 君の体温ねつだけ いまは灯火しるべ
11
かろやかに踊る少女の笑顔にて 春は近づく勝利の女神よ
9
‪ぶたがふた‬ ‪ごまがこまって‬ ‪ガムをカム‬ ‪ざるがさるなら‬ ‪ギターがキター‬
5
月は銀 太陽は金で 銅は金星 やっとわかった バイメタルなきみ
5
最近の コンビニアイス おすすめは 雪見だいふく 贅沢きなこ
5
無辜の民万と死なせてぬくぬくと生きし中将を豈忘れめや /インパール作戦
5
空いた椅子 机を挟み 相対す 会いたい姿 縋る「せをはやみ」 
5
われならば腹掻っ捌き腸(はらわた)を引きずり出して投げて果てまし /『太平記』風に
5
雨水きて 春の入口 半歩待つ
5
博才(ばくさい)のなさ知りながらポチ袋買う生臭さなしとせなくに /春節祭ポチ袋
5
背伸びした 海辺ドライブ 烏帽子岩 普段はサザン 今はエドシーラン
5
ねえ、好きよ。あなたが雲に隠れまた現れるまで瞬きしない
5
我が指を 咥えるのは 蒼瞳羊駝きみからの 信頼の証 だったら嬉しいよ
5
舌根が苦くて甘い 深夜二時 唾液に溶けた睡眠薬で
5
凍える朝 連なるつらら 軒の下 つらさに漏れた 小声の波形
5
かなしみの しみ落とすため 探すことば 本に齧り付く ぼくは紙魚
5
股引や古き縫ひ目のほつれにもなほ余りある昔なりけり /本歌取り
5
狭い寝間 子が真ん中で 親が隅 縮こませまいと 窄み、おやすみ
5
壊しては拾い集めたぐちゃぐちゃの これの名前は君が決めてよ
5
人間と 人間同士 話すより 一人一人が AIペット
5
幸福を 語る相手を 間違えて 熱くなっても 喧しいだけ
5
じんわりと炭火のようになりたかった いやいやw直強火でしょってさ
5
「いつ来たの?」と訊ねる 小指の先の紅い切り傷
5
ゆらゆらと 揺れる私の 手を取りて あの目は君を 見ていたという
5
春寒(はるさむ)に 悔いることなし 君の影 朝の陽射しは 夢かうつつか
5
歳取って 死んで行くのが 当たり前 葬儀屋さんの コマーシャル聴き
5
整然と 材刻む音して もうお昼 お腹空かねどランチタイム
5
青纏い私は綺麗に歪になった 春の売り買いとかしよう
5
タクシーで 帰る我が家 三十分 早く着けと 目を瞑る我
5