くちびるは小さな果実傘の下熟れてく君に触れてもいいの
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風そよと西空まぶし春夕焼け 木々をねぐらの鳥影に照る
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儚くも 踊り子の様 ひらひらと 季節は進み 我も踏み出す
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おぼろ月ひとり呑む酒あおる酒アテはおぼろの君がおもかげ
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媚びているつもりはないと言い聞かす。鏡の私チークが濃いめ
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子を誘い飛びついてぶら下がる子が「行かない」遠い汽笛が聴こゆ
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春うららジョギングする近くの子 足の音聞きて草取りすすむ
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北の地に満開の花眺めつつ短き春の前線を追う
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水原はなぜ大谷に賭けなかったのか 敗因はただそれだけ
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週末の家族の出来事話してる貴方の笑顔を遠くで見てる
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同伴の 順番待ちと言われては 序列が墜ちて 並ぶ最後尾
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現実を 受け入れること 叶わずに キミの言葉こえさえ 耳塞ぎたい。
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街中が花の香りで満たされる 空気が甘い 春なんだなぁ
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桜下しずかに俯くむらさきのクリスマスローズ何をおもうや
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1ヶ月ぶりの仕事に緊張す 今宵の献立レトルトカレー
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水たまり越えられたなら少しだけ何か変わると感じられた日
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うたよみん短冊ひとつに一首づつ良き事だけが浮かぶあれこれ
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春風に揺れるカーテン眠る犬私は静かにオカリナを吹く
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せめてあと7センチ高かったら、僕はダンクを連発してたよ
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コンビニで本麒麟買う人と仲よくなれそうな気がする、たぶん
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あたたかな宇宙のかけらは黒白の毛皮をまとい隣で眠る
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Piano Man あの頃よりも守れてるかな今の僕でも、感受性
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ビアンカも フローラ選ぶ 資格ない あの頃のまま おとなになれたら
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春霞華と同じ色の空美しいまま散りゆく桜
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箸洗うことが面倒くさくなり 割りばし使う老いの始まり
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幾色の 飴玉手に入れ我は行く  制覇し荒野(砂場)の先ある 未来(戦場)へ
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眩しくも燦々輝く魂は 万物照らす日輪の如し
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落ち込んでいる僕のこと好きならば小さなことで狂い続けよう
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バテぎみだ 春と夏との せめぎあい 身体思えば つわを煮ようか
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癖毛とか 変な形の眉だとか 出っ歯だとかを愛させてくれ
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