萩は秋それなら春はぼた餅と彼岸のたびに餅の名を問い
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見初め合ふ二人は小さき庭のなか幾多ある庭知る由もなし
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窓帷カーテンひらかば しとどなる窓外そうがい 春暁しゅんぎょうを濡らし そぼ降る雨/しとど=びしょ濡れ
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好き嫌い「憎悪」は枯らす木の幹を「慈美じみ」は梢に小鳥を呼んで
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混み混みの イオンで気づく 春休み 子らの笑声に 周り明るし
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春なかば うす紫の朧夜に 時の篝火 言の葉揺らし
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アスパラに、ベーコン、卵炒めたら、弁当箱を彩るは春
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しゃべっては笑い続ける人形の背の配線が切れかけている
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春彼岸実家に帰り墓参り桜は咲かぬが牡丹ぼたもちいただく
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「弱音吐いちゃだめだよ」と言って祖父は小遣いをくれた。私は三十路。
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ウメジロー 枝から枝へ 蜜の味 梅の香こぼれ 春はすぐそこ
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無垢なまま過ごした日々はもう遠く大人になれないめだかの学校
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ネガティブな 話題が多い 毎日で 桜の開花 貴重なニュース
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三年は へこんだままの ガードレール 並んだコーンの あかい葬送
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白銀の 黄色一色 春はそこ 朝陽こぼれ メジロさえずる
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梅の花  生物学的 分類が  バラ科桜属やって  知らんかったわ
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走るたび イヤホン落とし 拾ってる そういう運動? ルームランナー
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無人車に 不労無賃で乗る人と ただ同然で 資源を掘る人
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晴々々雨々々晴々々 誰も気づかぬ エス・オー・エス
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真夜中も 変わらず光る 信号は 真面目腐った お前らみたい
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春分にカーネーションは散りました。根から丸ごと枯れてくれれば。
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この店は サビが強えと 涙拭き 強がっている 回転寿司で
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外でなら ふたりでいるの 楽しいが 家に着いたら ひとりになりたい
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菊の花匂いとともに物悲し 浮かびし人は沖田総司剣の申し子
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梅聞かば 照るやたちばな 春夏しゅんかあれ 萩こぼる秋 ゆき花咲かむ
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ご飯屋で  スタッフ蔑む  形相の 4人家族に  ゾッとしてもた
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カルビーの 堅あげポテトの うすしおは 塩っぱ過ぎだろ 塩分過多あげ
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死ぬよりも 人生愛せ 人さえも 愛することが できるのだから
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「もういい」と手放すたびに 透き通る 空の欠片を 指先でなぞる
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口にして初めて知った事一つ女子トイレの鏡の前、七月
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