小名浜の凪を見に行く祖母の海住の江の岸に寄る波よるさえや 夢のかよひ路 人目よくらむ 18/100 藤原敏行朝臣
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「今」にこそ集中しろと言うけれど時はふわふわ掴み切れない
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砕けては傷付きつつも底を見た後には空を見上げて進む
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洗い立てコップに残る口紅が罰らしいよね 早く出てくよ
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学び舎に 桜踏み分け 行く児等こらの 背を見る時ぞ いとほしきかな
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桜咲く住宅街を通り抜けスーパー巡り松葉茶買った
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顔恐し夜の静寂<しじま>に咲く桜昼間の笑顔まぼろしのよう
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気持ちを詩に綴るなど出来る筈もなく広がる虚空 以下余白。
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青池の底まで透けるかなしみも 芽吹く枝には勝てない春だ /美瑛
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あなたへと、この春すべて書き留めるペンが折れても書き足りぬほど
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雑踏で老いにし君とすれ違い後ろ姿に面影重ぬ
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ほどく糸何も無いからもう編めぬ代わりのビーズにワイヤーも無い
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他人ひとのこと心が小さい人と言う君の大きな口だけ見える
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素直です私はあなたの素直よりおでこに正直だと書いてある
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山の端の 真ん丸太陽 鮮やかに 白い息して 朝のお散歩
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いつからか満開よりも咲き初めと散りゆく頃が愛しと思う
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今はもうコロナ禍思うはまれとなり定点報告いまだ「0」無し/都道府県 新聞にて
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窓からの陽射しは膝に熱を射て 開けっ放しで車ころがす
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逢いたさは時として胸を噛み 瞼裏まなうらに彼岸の桜愛でる君の映りぬ/友の命日に
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5分間休憩中にコーラ飲む自転車旅の唯一の甘え
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急停車して動かない電車から広場のフォークダンスを見ていた
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午前中特売品を買う吾と花見の共を買う家族連れ
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ビル影に 揺れる提灯 連なりて 橙の灯が 煽る夜桜
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都会まちの風 受けて揺らめく 花の色 ビルの合間に 春を繋ぎて
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街明かり 薄れてなおも 夜の桜 静かなる火を 枝に宿して
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スタンプを押してるような同じ日々貯めたら何かもらえませんか
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一杯のココアのためだけにケトルは、お湯沸かしてくれる。嫌な顔せず。
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嘘もいい 他人を騙す 嘘ならば 自分を騙す 嘘はやめとけ
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両の手に紙の手触りその重み彼女の横で流れる静謐
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千段を登りつめて東照宮駿河湾凪ぎ息晴々はればれ
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