「家じまい無事に済んだよ父さん」と墓に供える白い秋桜
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動かざる思ひ知りたる雨の歌ひとり受けたしあゆみ静かに
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なんということもない事なんとなく上手くできないそんな今日です
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真夜中の 目覚めとともに お腹鳴る 追いゆく身体 悪あがきなり/コーンポタージュ美味し
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目覚めたら どんな時間も スマホチェックみる 君の気持ちが 届いてないか
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「ん」が付けばいいらしいとは聞いたけどシーチキンではしっくりこない/冬至
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「赤だよ」とあの子に腕を掴まれた 村に信号出来た日の朝
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カピバラの露天風呂にはいっぱいの柚子の実うちにはひとつ浮かんで
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熱々の潰したカボチャに片栗粉絶妙にあいソウルフードは
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湯の中で 柚子をクルクル 転がして 楽しみながら 厄除けする夜
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つじつまを合わせる様に誘われるそんな私はキミに逢いたい/キミ以外からの誘い
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苛立ちを三日こらえて立ち止まれ先人の言う知恵に鎮める
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カリカリと 静寂に食む 療法食ねこゴハン 生命なるかな 生命なるかな
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皺ひとつ もうふたつみつ 重ねきし 君へのおもひ 日ごと愛しく
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達郎と まりや流れて クリスマス ケンタッキーが 脳裏に浮かび
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冬至だと 理由ができて 嬉しくて カボチャ料理を せっせと作り
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風邪に臥し身動きとれぬ日を過ごし師走の晴れに布団干し、さあ!
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名も知らぬ愛する誰か夢に見た 枕に染みる輪郭のひと
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あの世こそ みなの末後の 行先よ 月の光も 終ぞ届かぬ
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逢ふことの 揺れぬ恋路の 今日なれば 二人の世、夜には かかる罹る、懸かる雲無き
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そういえば 声は忘れて しまったな 笑い顔なら 思い出せるのに
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パピー( PUPPY LINUX)入りのUSBを挿し込めば医局のパソコンも自分仕様に
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抑止力「語威力ズドンッ」一撃で誰もが壊れる抑えていても
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花札と座布団持って 居間へ行きおじさん達に遊んで貰う
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またきてる せつなくもあり ちとこわい ゆうにたたずむ しつこい神様
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くすみカラーが好きだから私もくすむ黄色だけは好きになれなかった
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好きだった駄菓子が僕より先に死に 先月癌で母が、死んだ
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追い出され 放浪してる 人生を にんまり笑う おいらは爺
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職場には 足を引っ張る 邪鬼ばかり それを楽しむ おいらは爺
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甘い目へ  六〇センチと  白い息  「君が好きです」  夢想かさなむ
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