犯人は君が言うには 余りにも ポップが過ぎた僕の躁鬱 
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ぼくはくも とりさんなかで およいでる そらさんきょうも いいいろですね
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黒歴史作った時に情けなく聴く歌なくて震えて眠る
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紫に染まる私と排水口 明日の夕餉は里芋にしよう
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醜さと不躾を込めた歌を吐け! ガスで降る雨を杏花と呼ぶか?
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「ヨシコとわかれさせて」と泣く美丈夫を女が演じるまでは死ねない
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中学2年生 恥ずかしいから外に出さない 内に秘めたままのロックがうるさい
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灰色の思い出と消ゆ 涙で滲む恋文の XOXO の文字よ
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光たちが地球の裏で静かに灯る 屋根の下に笑顔を見る
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暖炉の火を焚べないで 衝動 分からないまま冬を過ごそう
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なぜだろうこんなに冷たい世間の中で思考せずとも暖かいのは
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あとこれをしたら、で延命、三日間。空気薄いし泣きやめないけど。
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一年が 終わると言うが 一年が 始まるわけで 多少疲れた
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目頭を 押さえて点鼻 薬を吸う 目には行くなよ ステロイド剤
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お子ちゃまを おちゃま子と言い 間違えて ギャグが生まれる 瞬間を見た
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草をかき分け 人をかき分け 降りた先に何が見えるか 熊
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傘を借りて走る 靴下も靴も頬も濡れているけど あそこまで行けば 私に勝つのだ
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今やもう色んな人が髪の毛を染めるから「うわ~~~」ってなる
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遠い友達の天気実況を聞く「こっち晴れてるけど、あぁ雪なんですね」
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自らの揺らぎを受けて生きるため ビアンでバイでアセクを許して
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運命を冠したゲームを空にして埋め立て用のチャンスの時間
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いま暇か? 暇じゃないけど なんなのよ 暇なら飯でも それなら暇よ
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二十七日クリスマス庭の雪寒さ足に残して年を越す
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紙束が 掴んだ指に 赤い痕 幼き痛み 滲みる凍風
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自分なり ひそめた眉に 留まって 足元見えず 身がお化けかな
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人生の 濁流も澄み 静かなる 鳥の囀り 夕暮れ迫る
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息を吐き 想うは跡か その先か 煙突じみて もくもくするや
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やめてよ、熱くて危ないよ。買ってくれたのはあなたなのに。水色で素敵なの。
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両翼を大きく見せて問いかける 「僕の世界は輝いてるだろ?」
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雲間から 漏れ出す光 見る度に 見切りを付けた 天界を笑う
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