背の低い タンポポの方を 手に持って 頑張れよって 息を吹きかけ
8
市役所の桜は少し早く咲く いつでも桜は桜でしかない
8
咲けば散る 愛しきゆゑの 儚さに 夢か現か 桜花日月
8
親でさえ弱き人間ひとだと悟らずに不幸重ねたわれを罰せよ
8
バタバタで子の水筒はメビウスの帯となり新学期三日目
8
楽しいか?マウント男もっと来いそして私に徳を積ませろ
8
肩書きなんてなくても私であるだけで愛されてると思える日々へ
8
制服が馴染む頃には新緑はスパンコールの艶を纏って
8
築五年八畳一間のワンルーム私の人生対策本部
8
ひさかたの光散らしむ 忘れないよりも忘れるほうが優しく
8
悔しいよマイクを持つと歌えない爪の先まで唄っているのに
8
原谷の 花見に集う ともがらに 弥生召されし 君はあらずも /挽歌
8
いつの間に気温尋ねぬ季節かな夏へのあはひ肌におそはる
8
手のひらを天に差し伸べ確かめる傘さすほどの憂いかどうか
8
久々に目覚まし鳴るまで寝た時はなんだかふわふわ調子が悪い
8
微かなる花粉も過敏に感知して荒れる私をなだめる音楽
35
さくらで 人は気付かず 踏みつける 同じ春咲く 小さき花を
45
雨音に 鳩の鳴く声 混じりける 卯月の午後に 睡魔が襲う
35
雨音が響く暗がりリビングで 君へのメール読み返してる
38
息を止め箸で土筆を裏返す採取するのは緑の胞子
28
四月来て店内明るく賑わふもウソも混じらぬ値上げのリアル
42
出会えずに闇夜の空を見上げては春の満月恥ずかしがりや
31
月明かり部屋の中まで差し込んで今夜は春を纏って寝よう
32
昔日せきじつの 幾多の苦悩消えていく 我気遣う息子 母でよかった
25
公園に江戸の足音聞こえそう ここは土佐藩下屋敷跡
24
笑みながら刺す薔薇や知る女々しくもなれぬ女のさだめてふもの
11
雪花(せっか)ほど 縁に欠けある 飯碗(めしわん)に 囲炉裏火映り 麦飯を食む
19
 公園へ 誘われし春 にぎわいて いつしか夏の 夕暮れ想う
16
「そのままでいいと思うよ」そうやって僕じゃないほう選ぶんですね
15
問ひし間にこぼるる想ひ一文字を書き留めてまし今日の夕暮れ
8