原作に存在しない花嫁に珊瑚の骨をわたす悪役
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再訪の 湖南三山 空いてゐる 平日ゆえか 黄砂のせいか
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われわれは うちゅうじんだと 扇風機 季節じゃないって? 年中出してる
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昨日まで 泣いてしにたがったのに 今日はほっぺに LOVE って書いてる
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この世には 我しかいない 幼き日 心が読める 能力願う
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成功と 手をつなぐのは ナルシスト 心の修行 サボるべからず
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遠い地に  遊びに行って  寝てへんと  言ったところで  休むはあり得ぇへん
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あの頃の 優しさ故の涙抱き   ただ此処に飾る 我のドライフラワー
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雨どきの しじまにいたり 君に問う 散りゆく恋路 恋情いずこ
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「(寒いから)帰ろう」『(眠いから)切るよ』受け取ることが愛のお返し
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何にでも見つけようとすりゃ粗のひとつやふたつくらいあるもんでしょうに
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息を吸う 乾いたなにかは喉奥に今も張り付く 欲するものは
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仕事する、あなたと話す、服を買う、明日も生きる、緩やかに死ぬ
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来月の ことなんだけど 来年の 一月と言う 残りひと月
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野良犬を 見なくなったな この街も 吠えてもムダと 気がついたのだ
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自らに散るも叶わず毟られるその街路樹は何を思うか
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ケセラセラ 明日は明日の 風が吹く なんくるないさー なるようになる
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湯船にて 眠気堪える 冬の夜 北風紛れ 鈴の音が鳴る
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月光夜どうしようもなく秋の風あしたは桃を買ってきましょう
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手をのべてぼくがあなたに触れたとき酸素不足だこの世は鼓動
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葉の影が可憐な花より前出でて朝顔の花夕顔となり
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十七年たくさんの幸せ有難う! 愛犬キミのお家よ 骨壷を置く
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秋日和 風無き庭にメジロ二羽 残りし花の狭間たわむる
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逢えたのにだから足りなくなるわたし逢う前よりも淋しいの何故?
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「えびす講」孫と 帰宅 待ちし母 けんちん汁を 三人で食む
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朝の度植物たちに霧を吹くこれも一つの祈りの形
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訃報欄思い出深き人の名をしみじみ眺む秋深き日に
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離れてるから俺の代わりにそう言ってくれたストール三年目/寒くて登場
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湯たんぽを注ぐ腕にも頼りなく漏斗の的を外れ湯気立つ
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分かり合うこと目標にしなくても励まし合ったり笑ってみたり
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