本開く立って歩いて読み進め壊れてしまった夜の平穏
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耳かきの先端にいる人形の折れた首見た なにか起きそう
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「マイナス」三キロ「痩せる」んですか? おいおい増えてんじゃん
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君だけを 見ていたんだよ 7年も 叶わないのは なんでだろうか
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サウナでも 蒸され冷やされ 日本人 マニュアル通り 順番通り
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リキュールに溺るる灯火まろび落つ 喰み殺すのだ、金魚のおれを
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音もなく気配もなしに泣いていた「優先席」のステッカーたち
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心まで凍りたかった コンビニと季節外れのガツンとみかん
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「好き」なんて口に出したら壊れちゃう曖昧で脆い細いつながり
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消費する 時間と食糧ひたすらに ソファは僕の充電器なり
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冷めるのはなんでもない違和感の 雫一滴文字一文
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風当たり 刺さる冷たさ耐え切れず フードとマスクで己を守る
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暖かな リビング抜けて 浴室の あまりの冷たさ 熱めの湯を張る
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ナカムラはスラムダンクを読むために 整骨院に元気良く行く
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歌で知る 歌しか知らぬ あの人も 良い一年で ありますように
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風に乗り空より落つる風花を飽きずに掴む子は小さき手で
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搜すあて会うつてなども閉ざされて屋根からの雪ドドドっと落ちる
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安心は見慣れた景色感動は見知らぬ景色 靴ひも結ぼう
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もう何も いらないと思う その次にアレ欲しこれ欲し 波間におぼる / 思秋期
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朝の雪かがやきに目をひらきつつ かじかむ指を光にかざす
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ストーブの前に座りて半睡のあわいに遠き笛太鼓の
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レアアース 「類まれなるこの地球ほし」と訳してもよし 宇宙的には
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だ寝静まりぬ黎明れいめい 阪神を襲ふ震災 忘るるなかれ/一・一七
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愚かなる昨日のわれが服を着て明日の自分を汚しにゆくか
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新しきカレンダーにも慣れてきて若気の至りでなくなる今年
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ドーナッツ二口かじり「こ」も食べる。ぼっちな時間楽します技
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膝の上 ねこの体温に 思ふこと あの日を生き延び 今があるから
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揚輝荘 新年茶席 穏やかな 小春日和の 冬のひと時
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春先の陽気と予報伝えるが日陰歩けばやっぱり冬で
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貴方には、輝く銀が良く似合う 金でも銅でも無い、貴方は銀
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