鴨鹿
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投稿数
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褒めちぎる ネガティブなんざ引きちぎる 生きて息して 偉いぞ私
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羽毛布団 潜れば息が苦しくて 顔だし寒くて 眠れぬ此の頃
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ママごめん ドレスを縫った夢を見て タイタニック号みたいな人生
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毒もって毒を制すと言うならばあなたの音はまさに毒だろう
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言語すら分厚い壁 手を伸ばしても 画面の中の若き日の彼
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脳揺れて美に溺れた夜 僕らまだ 息するたびに世界きらめく
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あの夏も 枕についたあのシミも 瞬きにすら満たぬ虚空か
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グランドの砂の味した 高い空 六年ぶりの擦り剥けと鬼 
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不機嫌なあの子の顔も美しい だからもう少し生きてみようか
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午前二時 壁越し響く蝉時雨 睡眠不足に拍車がかかる
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君去りて 戯雨にぬれる午後二時の アスファルトだけ やけに正直
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トタン屋根叩く雫と アスファルト落ちる炎の雫の不調和
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戌四つ 熱気の籠る体育館 今年の花火もまたお預けか
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先日の 貴方の肩に身を寄せて ただただ静かに 泣いてあげたい
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友と書く 十六の日の短冊は 天に伝えず ただ胸の内
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昨晩は 腹抱えたる痛快の 報いし朝のカプサイシンよ
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ごめんねもありがとうもまだ言いきれず かすり傷以外負いたくないの
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あまりにも日常すぎた夢の中 さめなければと後から想う
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ゼロコンマ このためだけに二時間半 またすれ違い 梅雨の風吹く
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友達のホーム画面のAとY 消えた文字たち 密かに喜ぶ
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耳の傷 若気の至りと言いつつも 愛猫様とお揃いならば
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梅雨も多分 休みたいときあるんでしょ 昨日の怠惰 本日配送
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為せば成る為さねば成らぬ何事も 為す元気すら私にはない
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いつの間に 知らない人になったみたい ほんの優しさ されど優しさ
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合宿でぎっくり腰の十五歳 クロール足攣る十六歳
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いつぶりか見慣れた顔と夕食を 別れた後にまた蕁麻疹
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「好きな人できた」「いいじゃん」十六年 君の期待に応えられない
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優しさのマジックミラー 君からは何言われても防御の姿勢
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一日を乗り越えるだけで精一杯 楽しかったら万々歳
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窓際のカビと埃と涼風と 少し早めの蝉の鳴き声
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