この先がぜんぶ見えている男は親切面して地獄へ誘う
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日が暮れて暖房つける弥生かな明日明後日は昼もつけるか
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酩酊し ネオンは見る見る 銀河系 煌めいている 君こそがメーテル
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知らぬまに 噛みしめすぎて 顎痛む 顔全体に 広がる痛み
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いなかった 私を全て受け入れてくれる誰かは 終わり 始まる
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愛求め得られないのを繰り返し憎悪に変わる悲劇ばかりで
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ささくれを剥いて血が出た午前二時、想像しようよ明るい未来
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祖父の家へ向かうバスの中からちらり見る祖母が入院してる病院
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夜勤明け寄ったマックの窓際で揚げたてポテトでため息押し込む
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桃の花 灯火清きひいな棚 願の小さき皿に満てりぬ
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ひな公の笑みもほころぶ春の宵 祈り重ねて花もひらく
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ルーティンで 生活のリズム 韻を踏む 本読む、 歌詠む、 犬モフる
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咲き初める ラナンキュラスは 母の趣味 横のフィギュアは 僕の趣味かな
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いにしえの 陽光秘めた 年輪の 揺らぐ炎に 過ぎし日還らん
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あいつ苦手、仕事しんどい、お金ない。当たり前のことつぶやくキッチン。
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吹きゆける この北風に 頬こごえ 春よと願う 藍の夕空
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愛はときに失敗するけど 親切は失敗しない 多くの場合
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すれ違い二度と会わない人にこそ親切にするようにしている
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空の下で繋がっているとかではなく あなたの隣で見上げたい月
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雨上がり 実り輝く 柳の木 露はビードロ 空には太陽
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しんとした 新都心流す 深夜の軽 浸透する風が 冷ます嫉妬心
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何もかも、ほんの少しだけ何もかも嫌になったよ。明日も雨だし。
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「メンヘラの」枕詞に続く語を考える会夜の四時半
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世の中にあふれる点P死んだ目で動きつづける月曜の午後
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「来世では幼馴染に生まれよ!」と結ぶ約束二百年後も
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読んだよの❤️マークでご挨拶吐露吐露仲間勝手応援
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卒業の朝に取り出した靴底に挟まっていた桜の花
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今日は、一つ、小さな嘘をついたから、まっすぐ前を見て帰ります。
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老人の昔話を受け流し、マックの値上げに思いをはせる。
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目を閉じる 小さな窓から観る世界 許せずにいたアイツも私
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