あしひきの山切れるところ古屋連なり 日入る海に雪崩れん如し
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久々に つくったリース もろそうな ドライフラワーに 小技仕掛けた 
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朝食のテーブルには「これ観てよ」と言わんばかりのリモコンがおり
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菜の花に ひらりひらりと 戯れる モンシロチョウの 美しいこと
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飾りギター君がせがんだイエスタデイ Fに痺れたLoveの想い出
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高市氏 俺とおんなじ 「Rock」ロック 世代 土俵は同じ 政策論議
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生き物の 骨身削って 青空は 生き物たちの 命支える
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そりゃああなた持ってるやつが「持つな」って云うから八十年不均衡
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ああ、これで一冊目の歌集がつくれます製本はしまうまフォトブックで
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どこからか宅配された髪の毛の束の根元に血がべっとりと
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砂浜の君の足跡波に消え無邪気な声にかぶる潮騒
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十津川の緑青色ろくしょういろは夏を呼び 戸惑う桜は春を終ふ
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蒼天に奇っ怪なる構造物並び 発電騙り宇宙と交信するや
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ひとつだけ 赤きアネモネ 風に揺れ 菜種に染まる朝の庭先
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AIが 決して言わない一言は 「またその話!」 だから好きだな
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片足を あげて孔雀の 凜と立つ 一鳳(いっぽう )の図は 薔薇をあしらう /森一鳳筆孔雀図
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並木道 新緑いちょう 朝帰り 水がほしいな俺も胃腸に
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贈りましょう 黄色の薔薇の花言葉 二度と会わない愛しい君に
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不機嫌なクラスメイトのジュースだけそのままにして海へ行こうか/折句・フクジュソウ
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独りだと 可哀想にと 一絡げ ご心配なく ヒトカラ一人カラオケ アゲアゲ
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こんなこと バレたらマズイ おしまいだ 留守電の声 何度も聴いて
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頬に落つ 翠雨は熱を 奪わずに 唇に露 指して流るる
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ここで二人 別れた 若葉咲く枝は 分かれて交わる ことはなかった
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せせらぎを 泳ぐ花びら 追ひかけて 躊躇ひ覗く 春の望月
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からまった イヤホン解(ほど)く もどかしさ 本音の声の 一歩前
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おめでとうと薔薇の花籠届けられ 一年のさち約束さるる
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歌っちゃお!歌も心も唄っちゃえ短歌啖呵もユーのリズムで!
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悲しみに 一番遠く あるように 祈るだけの手で 君の髪を梳く
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黒焦げの鍋並べ嫁の粗相と訴うる 記憶に抗うその声哀し
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ボイジャーが銀河の端に辿り着き「宇宙は広い」とようやく零す
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