公園に真紅の薔薇が仁王立ち脚もと見ればおびただしき棘
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若き日の 文字懐かしき スペイン語 広文典の ちさき書き込み
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泣いている人の隣に呑気歌仕方なしとて心痛みつ
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枯れ花を残して咲いたユリの木は気流と友に緑と白に
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登園を嫌がる君の手のひらにママは描いたお守りマーク
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撫子や思い起こせば幼き日市場いちばの競りにかけし日々かな
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海浜を 歩くふたりを 包み込む 柔き夕陽に 明日を託さむ
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白衣着て輪袈裟身につけ寺参り今日の私はなんちゃって遍路
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新緑の中に佇む禅寺の老師は座して吾に手を振る
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荒ぐ風 記憶の砂へ埋もる詩 地に伏し拾ふ儚き声を
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湧き上がる 声音の文の 結の灯は 萌えどほつれぬ 愛し糸かな
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新緑を 眺める貴女 笑顔見て このままずっと 時を止めたい
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洗剤の量を間違え部屋中がフローラルな僕になってゆく午後
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ふわりまろき牡丹桜をそっと手で包んでみたし 春惜しみつつ
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猫の恋うるさいなとは思えども痴情の縺れの殺害はなし
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キリストは 偶像だよと トランプ氏 分かりますとも 天皇国家
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ころしても それで仕舞いだ つまらない 地獄をみせて 死ぬまで愛す。
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できるだけ一緒にいよう あの星で青い夕日を見るその日まで
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身の内をぐるぐるしてるこのこころ 歌にせずしていかに生きてく
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我が世間 猫の額 ほどの広さ 隅に手の届く 居心地の良さ
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「 存在は 指一本で 消せますよ 」 そういう輩 うじゃうじゃと
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音もなく 気配も消える 暗闇に 問いを求める 脳の深くに
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久々に会った知人が離婚したことを知る結婚式の卓
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淡空にそよぐ葉色は水綾のほのかに吹かれゆらめくひかり
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連日の行軍のせい痛む脚ゆっくりでいいただ止まらずに
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創作は諸悪の溜まり場と化して 現実のほうがまだ福に会う
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友達はできたのかしら 虹の袂で  いまも私は きみに会いたい
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海峡を白波砕き連絡船みるみる迫り揺れる波止場に
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燦々と澄んだひかりに歌を添え小鳥鳴くは淑やかに
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いいねする度に弾けるカラフルをまとめて全部君まで届け
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