砂浜の君の足跡波に消え無邪気な声にかぶる潮騒
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十津川の緑青色ろくしょういろは夏を呼び 戸惑う桜は春を終ふ
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蒼天に奇っ怪なる構造物並び 発電騙り宇宙と交信するや
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ひとつだけ 赤きアネモネ 風に揺れ 菜種に染まる朝の庭先
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AIが 決して言わない一言は 「またその話!」 だから好きだな
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並木道 新緑いちょう 朝帰り 水がほしいな俺も胃腸に
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不機嫌なクラスメイトのジュースだけそのままにして海へ行こうか/折句・フクジュソウ
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独りだと 可哀想にと 一絡げ ご心配なく ヒトカラ一人カラオケ アゲアゲ
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こんなこと バレたらマズイ おしまいだ 留守電の声 何度も聴いて
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頬に落つ 翠雨は熱を 奪わずに 唇に露 指して流るる
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不器用が こさえた不細工 カツサンド これがなかなか おいしかったのよ
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ここで二人 別れた 若葉咲く枝は 分かれて交わる ことはなかった
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ノコギリが要るなら貸してやるけれど付いた血糊は洗って返せ
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私がね手を上げるのはほんとでも嘘とも違うさよならなのよ
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せせらぎを 泳ぐ花びら 追ひかけて 躊躇ひ覗く 春の望月
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からまった イヤホン解(ほど)く もどかしさ 本音の声の 一歩前
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歌っちゃお!歌も心も唄っちゃえ短歌啖呵もユーのリズムで!
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日々下を向いて歩いている私にも春を告げ逝く散り桜
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今もなほ語らで伝ふ歌なればなにに頼まず息吐くごとく
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アンディのお墓にスープのピラミッド ドンと乗っかる度胸なアート
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離れてもハイビスカスを二人して育ててゆけば一緒と同じ
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朝まだ早し ひんやり風に首すくめ 薄手の上着襟立て歩く
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父が刺すボタン外れしワイシャツも窓打つ雨もみずいろの濃し
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きみが今やっと笑ってくれたんだ嬉しいのにさ泣いちゃったよね
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花は天よりぼんぼりとして降りる地はゆうたりと微笑んでいる
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右手チョン 左手もチョン ねこベッド とてもかわいい 眺めであるよ
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退勤の時に出やすいじんましん ホッとしているサインらしくて
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やや強き風に誘われダンスするTシャツ・ジーンズ春だ春だと
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葉桜に感謝をしよう花びらをつまむ指先おでこに触れた
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花は散り 桜の珈琲淹れる朝 淡きにほいに 満たされていく
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