木の枝の何処に潜みし寒すずめ一斉飛び立ち空色変へし
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うやむやに されて 忘れたふりをして 筋トレしながら にぎる一票
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朝の陽に蓮を咲かせる泥水の熱おび深く命そそげり
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連日の吹雪を止める手立てなく今朝この街も降り始めたり
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ひたすらに乾燥に耐えるこの地よりひたすら雪に耐える地を思う
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忘れてた 言葉をキミが レンチンし 去年の夏が 今夜のごはん
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たった今 Bluetoothで ペアリング 去年の記憶を 君が再生
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何作ろ 週一のご一緒夕餉 夫はワクワク 私はソワソワ
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北風の凍てつく寒さ身に沁みて家族で囲む湯気の恋しき
9
いざというとき人間は麻痺できる麻痺してることに気づかないまま
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西日差す 小さき角部屋 ふと思い出す  幼き頃の わたしの居場所
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しあわせは私のかたちをしていない いびつな四辺形の冬には
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冬の道あなたの足跡追いかけて共に歩める喜び噛みしめ
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決まり手の首投げたたえるアナウンサー物知りの吾頬が赤らむ
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病む祖父は 家族のことを 一番に 考えるから 助けてくれよ
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しとやかに つまむ ことほぐ つかさどる そうしたすべてを茶でながしこむ
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白光をまばゆく照らすつよき葉に その現象かがやきになまえをつけた
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無用かと 古文歴史は テスト用 かの知識こそ 生きる目的
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結香むすびきの 花ひらくころ 落ちる ほら 涙の重み しずく冠
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挟まれてる栞の数だけ 感動と興奮 少しの寂しさ
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お飾りで夢だけ肥やし生きている風は冷たく君を試して
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すずしいと思う、宇宙のくらやみの喉をとおってすぎさる風よ
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玄関ドア しまい忘れの 虫除けネット  役立たぬまま 寒空に震えてる
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甘いもの好きなヒヨドリ かれさえも 早春ならば菜花ついばむ
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うっすら雪 朝陽を待ちて 冬の庭 せし葉牡丹 暗がりのべに
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「少しでも多くの方が座れますよう…抱いてて」と鉢植えの薔薇
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可笑しきこと 傍らに分かつ 人は無く 猫に呟き ひとり苦笑す
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影のない人がくれた掛時計はひと月に十秒ずつ狂う
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おじさんのギトるLineを盗み見る 駅と駅と気と遠くなる
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菓子パンが背中をみてる夕飯のおやつにみかん2玉を買う
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