誠実であることは呼吸私が私であるためのこと
9
突き詰めた 先に出てくる 口癖は 『人生なんて こんなもんです』
9
「月が綺麗ですね」を待つきみの横顔は月
9
小正月 楽して作る 小豆粥 百円ショップの 赤飯の素
9
大丈夫 着込んだ正装きゅうくつで でも誰よりも似合っているから
9
早朝の ダイヤの乱れに 涙する 神の朝日ダイヤの 乱れを思えば
9
硬くなった切り餅火鉢に乗せ静かな夜の静かなメロディー
9
寂しげに 漂う雲よ 片恋よ 春を あのを 追うか待つのか
9
ゆったりと 窓際で過ごす 昼下がり 空から聞こえる 昼寝の誘い
9
カラフルな花束選ぶその先に友人の笑みを心に浮かべ
9
口惜くちおしい 而立じりつを過ぎて 人や店  心にまる ものはじ
9
買い忘れ思い出す鼻新大阪 隣の席に肉まんの匂い
9
雪道をリュック背負ひての買ひ出しも老夫婦には筋トレとなり
9
普段から なんやかんやと 何かしら あるけど今日も 猫は猫です
9
ねえ、あなた 言いたいのに言えないで 五十二年 今年こそはと
9
翼竜は自由だったか ささくれのない指先のやわらかなこと
9
いつからかからだの不調あれこれと 数値が気になる特定健診
9
逃げ水に うるおい求む 夏の道 冷気育む 羊蹄ようていの峰
9
散歩道じゃんけんしながら笑い合う小さなおててで最初はぐー
9
大あくび隣で君もあくびしてまどろむ君との優しい時間
9
今日よりも三度も低い明日が来る大寒ならば仕方なきかな
9
猫にはソーラーパネルを付けるべき 日向ぼっこが好きだから
9
「まっいいかぁ」わたしの口癖きょうもまた のんびりシニアのいちにち楽し
9
桜色のそのつま先に熱伝う 無邪気なふりが なまめかしくて
9
好きなスポーツは何?と問う私に間をおかず「相撲」答える今時の若者
9
会いたくて もう会えぬから なお恋し 聞いて欲しいの 今日の私も
9
これからが これまで決める 苦しみを 御恩に変えて 滅度に至る
9
かわいい私でいれてるかななんて 思うなんて思わなかった
9
冬至すぎ小寒もすぎけふ大寒、七十二侯は春へといそぐ
9
難題は一晩経っても難題で青蛙ちょこんと突っつき笑ってみる
9