草を引き 蟻が驚き 目を覚ます その身体にも 春の到来
34
空霞み 静けき春の昼下がり 風に揺れ薫り立つ沈丁花
23
きっかけも動機もあって進めない生活保護は優しい束縛
31
静寂しじまさす電球色に夢うつつ元気ぐるぐるパンツは回り
16
犠牲者の数字は言わずタンカーが来ない場合のガソリン価格
17
おぼつかぬ 老いたる母に 寄り添える それは狼 否吾であり
15
高い位置 備えられしは 吾が祖父の 仏典経書遺影なり
13
人の世の推し歌手ほどに先逝くはげに惜しまるる涙ばなしよ
12
蝋梅へ 夜明けのひかり 満ちゆきて 甘やか黄金こがね 濃く匂いたち
8
頬流れ そこに揺れるの 花影と 名残る雪影 落ちる露音
8
寒々し 風吹ける中 空冴ゆる 耳を澄ませば 時の足音
8
なぜ僕に打ち明けられるその秘密 ふたりの胸にしまっておけよ
8
『ありがとう!』メモ添えられたのど飴は、カラカラに渇いた喉潤した。
8
お互いに下と思っている僕ら 輪廻の先も埋まらない溝
8
あの世など有ってたまるか皆の衆羊の群れに別れ告げよう
8
ココア練り豆乳で溶き飲んでいるポリフェノールとイソフラボンよ
8
心象は言葉にしたら酸化する 何かに託せ 投影するんだ
8
横ばいの 線を睨んで 憂ふより 見るべきものは あなた自身を
8
ボス猫が ケトルに写る 猫様に 其奴そやつは誰ぞ!!! 言わんばかりに
8
泣き顔を 夜のしじまに 抱き上げば 我が意得たりと 笑う小悪魔
8
夕方の窓になりたい 住宅は、わたしのために明るくはない
8
値上がりの散髪代に辟易す人より少ない毛の量ゆえに
8
カクテルも ワインも飲まぬ 現身は カルピスを飲む 夜のラウンジ /グランメルキュール琵琶湖リゾート&スパ
8
正直に生きると決めた今日わたし何度目の誓いかは忘れた
8
願わくば私のことを知らないで 振り向かぬ風を受け流すよう
8
触れたいという願い ただ焦がすだけ せめて影だけ重ねてみたり
8
下向いて片手袋を探す海わたの原 八十島かけて 漕き出でぬと 人には告げよ あまのつりぶね /参議篁 11/100
8
日が変わり三時前後に目が覚める睡眠不足に拍車がかかる
8
日常が 安心、平和 幸せで みな穏やかに なりますように
8
うたかたと 知りて切なし この日々に 頬寄せられぬ 口辺のあわに
8