好きだなと あなたがぽつり言ったから 私のまわりに 赤が増えてく
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骨の浮く きみの背中に寄りかかり 心地よくなくて ちょっと離れる
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大寒波 ラジオ体操 今朝もゆく 変わらぬ友の 姿にエール!
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闘鶏の如き心は捨てがたし我は我なり彼は彼なり
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祭り也吾が屋根の上をすれすれに轟音立てて飛行機の飛ぶ
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いつからか 頭の中は 食べること でいっぱいだ 食いしんぼか年か
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ふとんにて目を開けたままスペインの砂漠に寝転ぶ猫を撫でて
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再会に苦労も忘れ来年も桜並木を口笛吹いて
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風浴びて 寒がる僕と 陽を浴びて 眩しい君の 心は遠い
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寒風に 負けるものかと 脚早め  即 息上がる 70代の我
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いつもなら通勤二十分の雪道が今日は五十分、さすがに大寒
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「もういいかい」  隠れたままの 母探し 泣き出す我が子 遠い日の思い出
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まだ先の春に全てを託しつつ羽を広げる途中のアオサギ
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水面にビッシリと氷 藻の蔭でメダカは ひたすら 遠き春を待つ
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死ぬことも誰も知らずにいれることほのかにそれは有り難きこと
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風呂上がり 少しの作業 足冷えて 部屋に欲しくなる 小さな足湯
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「何となくまだまだ先と思ってた」手垢の付きし捨て台詞かな
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「明暗」も「死靈」も未了が世の常と思わば不貞寝の夢見も佳なり
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この気持ちデータで保存しなくても 私のいのちが覚えてるから
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正論を 言ってしまった 我総理I'm sorry 曖昧模糊で 済んだ話を
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フラペチーノで頓服を呑み込んだこの良薬は甘いだろうか
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北風の凍てつく寒さ身に沁みて家族で囲む湯気の恋しき
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しあわせは私のかたちをしていない いびつな四辺形の冬には
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冬の道あなたの足跡追いかけて共に歩める喜び噛みしめ
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決まり手の首投げたたえるアナウンサー物知りの吾頬が赤らむ
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病む祖父は 家族のことを 一番に 考えるから 助けてくれよ
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しとやかに つまむ ことほぐ つかさどる そうしたすべてを茶でながしこむ
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確認し合う今日の日程 調え そしてはじまる 2人の本日
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教えられ「そうや」と応え叱られる 口癖なのでどうにもならぬ
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富士の山 今日のご機嫌 いかがかな 仰げる毎朝 清々し
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