三月の粉雪かかるアスファルト ガトーショコラを食べたくなった
9
寒の戻り帽子おさえる手も凍え飲みにいくんだ呑みにゆくのだ
9
「かわいい」と言ってくれたのはあなただけ。「付き合えない」と言ったのもあなた。
9
ゆふぐれの波打ち際にくづれゆくちいさな城のひとかけのゆめ
9
非常勤なれど個室をあてがはれコーヒー片手に現役気分
9
一夜にて大地を覆いて地を築き幾世いくよ幾歩いくほに減る土瀝青アスファルト
9
書きかけの言葉の脇に茶も冷えていつよりここに我ありしかな
9
ピッと鳴りかざして測る体温計デジタルは見ぬ熱も心も
9
​先がけて 咲きゆく梅の ちりぬるを 地つちに臥すとも なおいとおしき
9
昨日の夜、どこかに落とした錠剤を、掃除機が吸い込む音が響いた。
9
わたくしを付属品だと軽んじる直ぐに困るさ電源コード
9
轟音が 機を追いかける 可笑しさを ぽっかり浮かぶ 雲が見て居る 
9
<はる>の音近くにあればうれしくてはねるよはしるよ歌もハモるよ
9
梅の花ミモザの花が如月の雨に濡れてる春呼ぶ雨に
47
洗濯機回っているけど洗剤を 入れたかどうか思い出せない/歳なのか、最近の良くあるある…
36
日の当たる土手を歩かば足元に春の便りや土筆つくし三本
46
価値観の違う世代と暮らしいて心揺れるもぶれずに生きる
41
さうかもう、下の子だけと行く園のヤマアカガエルのひとみはつぶら
18
階段を一個飛ばしでいく春の初出勤のをのこの背中
17
天気予報見ては溜め息 皆既月食 観測す予定日は雨/明日の宵
29
市役所のベンチに座ってこれからの人生を思う。外は霧雨
11
オチのないショート動画の「いいね」だね、空回りする風車なんて
15
咲き初める ラナンキュラスは 母の趣味 横のフィギュアは 僕の趣味かな
8
いにしえの 陽光秘めた 年輪の 揺らぐ炎に 過ぎし日還らん
8
吹きゆける この北風に 頬こごえ 春よと願う 藍の夕空
8
愛はときに失敗するけど 親切は失敗しない 多くの場合
8
すれ違い二度と会わない人にこそ親切にするようにしている
8
空の下で繋がっているとかではなく あなたの隣で見上げたい月
8
雨上がり 実り輝く 柳の木 露はビードロ 空には太陽
8
しんとした 新都心流す 深夜の軽 浸透する風が 冷ます嫉妬心
8