「ただいま」と ひとひらの桜花 襟に着く 蜻蛉返りの 春に「おかえり」
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ガスグリル魚はダメよパン専用こんがり焼けるわ恋も未来も
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笑いあい情けがかよう芝居小屋また来るひとも去りゆくひとも
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やがて来る 覚めぬ眠りを 思いおり 眠れぬ夜の 毛布を被り
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歌声は未来へつづくリフレイン。出発たびだつ人へ『春のコンサート』
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藪椿水仙榊水芭蕉群るるが常の地を這へ一匹
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岡本のヒットへゲレーロジュニアだけ茶立てポーズに泣き笑いかな
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満開の桜に沁みる雨の降る 桜ヶ丘の駅にも人にも
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横須賀の半島巡り江ノ島の夕日へ流すペダルの疲れ 「ここから我が家まで後40キロあるけど心機一転」
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菜の花の 苦味が鼻を ぬけてゆく 熱燗にして 「立山二合」
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あなたから「うまい!」と褒められ有頂天に明日はどんなお弁当かな
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過ぎし日の父とのキャンプ懐かしみ ひとり山入りテント張る息子
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見るものと  思ふこととを  なすことの  すべてを決むる  われにありけり
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こんなにも 電波時計を 狂わせて お互い知らない 月曜の朝
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君も又 いなくなるのか 尋ねられ いるよと言えば 安堵の笑顔
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ディスプレイのダーク設定にて短歌うた打てば白抜き文字があやしげにならぶ
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涙腺は切っておいたよ今のうち 下手すりゃ君に弱みを見せちゃう
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でもきっとクレームを言ったあの人も あの人なりの幸せがある
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「夕飯は 何食べたいの?」「なんでもええ」 っちゅう口癖の 禁止を命ずる
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横に立ち 「今日は何?」 覗き見る 肉や野菜を 絡めてゆれる
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お下がりの紺のブレザーボタン留めまわってみたり姿見の前
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夕方に螺旋を描く筋雲と同じ形の物を持ってる
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憧れが醒めてようやく恋を知る 産毛の光るきみの横顔
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暗闇の二駅先に最寄り駅改札くぐれば無呼吸の町
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会見後「また嘘言っちゃったよ…」と頭抱えてるのか?トランプ!
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雨音でお酒が進む休みの日。それはちょっとだけ寂しいお酒。
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探偵が追えど不敵な笑い声残して闇に消える怪人
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午後六時 おなかぺこぺこ キッチンへ 魔法の粉で からあげ揚げる
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あの人に貰ったお菓子のパッケージ、やっと捨てたよ。ハート型クッキー。
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絡み合う糸が解けぬ不器用を それを弱さと呼んでよいのか
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