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「
寒みいから ひゃっけぇ水は 掛けねぇよ
(
寒いから 冷たい水は 掛けないよ
)
」母がつぶやき 墓石乾拭き /父月命日
40
瞬間にサイズアウトとなってゆくされど愛しき小さき
服等
(
ふくら
)
31
眠らねば七時間後に来る息子嬉しさ過ぎてざわめいている
37
雪の下 たんと蕾を芽吹かせて 春を待つかなレンギョウの花
38
冷ゆる朝「つららや」の声 外見れば 春待つ枝に白雪の花
33
真夜中に 月と密会 したことは 家族に内緒の 銀の耳打ち
25
この頃は
短歌
(
うた
)
の浮かばぬ日のありて 言の葉探しに風の吹くを待つ
31
今日もまた納豆もやしを並ばせて財布の底の静かな反乱
27
味噌汁をよそってまずは声をかけご飯をよそう湯気も添えたく
27
手のゆびと足のゆびとの関を切り 血のめぐりゆく冬の夜の風呂
23
夫が遺したちいさな菜園 何植えようか 春を待ちつつ思うも楽し
9
悠久の 時へと消えた
生物種
(
わたしの子
)
幾星霜の 停滞を越え
10
空っぽのエレベーターがお似合いのマトリョーシカの僕は空っぽ
8
花屋にも春の色合い並ぶ時期少しお洒落をして出かけよう
8
もう少しもう少しだと言ってみる桜のそばで君と話そう
8
生活の生産者たれ我が子らよ 一筆足すなら創作者でもあれ
8
「子供っぽい」思われたくないでも相応に 可愛い服も着てみたい
8
「友達と遊べるのって最高だね」 公園の子よ どうかそのまま
8
これならば俺でもできる政治かな 他責思考とウソと恫喝
8
白百合のように笑うきみに "月はずっと綺麗でしたよ"なんて
8
できるかと 問われてできぬと 答えれば 何故できぬのか いいからやれと
8
今君が選ばれずとも挫折知り強くなるのさその日の為に/連
8
冬だけど 外の寒さじゃ なくこころ ぬくみみぐるみ さめざめと雨
8
冬部活 たんかよんだと 言ひしかば 怪我人とこそ 思はれにけれ
8
花揺らす冴え返る風散歩道 犬抱き寄せて春の温もり
8
憧れを越えてしまった静寂に お世話となりて響く「さすがね」
8
夜の帳 隣家の灯り 隙間風 今日の私の夢のつれあい
8
夜は怖い。今日と明日の続く先に死があることを思い出すから。
8
できなけりゃどうするんだと尋ねられ 逆ギレできる
高い地位
(
高市
)
かな
8
キャラメルに銀歯もとより永久歯抜けて四十二回目の春
8
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