出鱈目に君が爪弾くカリンバは歌詞を求めて部屋を漂う
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ビートルズのナンバー流れ宇都宮セレブパン屋に寄る同行日
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アビーロード歩く四人のシルエット看板語るオーナーの好き
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わからない問題用紙の皺ぐらい どんどん増える記憶、人生。  
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雨が罪を流してくれると信じて 今日も一人砂漠彷徨う 
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大寒波 最高気温5度だって! いちにち猫と まるまっていよう
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三が日 休まず部屋に こもりつつ 励んだ孫に おめでとうの報
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短歌とは レゴのようだと 腑に落ちて また今宵も カチカチ組み立つ
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雪国の命をつなぐ 移動スーパー ゆくてをはばむ ホワイトアウト
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君が夢に 出てきてくれる それだけで 両想いまで あと一歩かな
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傘寿超え新年会も最後かな「また来年」と中締めしたが
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冬晴れに干し柿の影ふくよかに障子に映るやさしき影絵
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ちょっとだけ 人助けした 帰り道 家に帰ると 福の香のする
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もう何も いらないと思う その次にアレ欲しこれ欲し 波間におぼる / 思秋期
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一生を不器用に通しゆくわれか皆が速足にゆく睦月を
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人の世の 如何なる言葉 より君の たつた二文字ぞ いかに嬉しき
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英語など勉強し出した小学生母は知らずに秀才だと言う
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闇に目を慣らし 眺む冬の星座 さき星々 煌めく昴
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ヒイッヒイッと名残りの柿にひよどりが飛んで帰ってまた大騒ぎ
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心折れ 今を嘆きし 老木に  接ぎ木を成して 見届ける妻
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風だけがたどり着く街 道はなく家もなく 砂一面の朝
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泥船に助け船出せと手を出すとこちらも泥船仲良く沈む
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飲み会の 幹事を務めて 酒を注ぎ 二次会同期飲みからは 記憶さよなら
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死して尚 満ちることなき胃袋や 顕世に留まり止まぬ潮騒/映画『ゴースト・シャーク』
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あまおうが見世棚赤く染め上げて私が苺と誇らしく見え
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ICは思考する巨大都市であり 無数の素子のひとつがあなた
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君賜う 淡き彩にて 胸打たれ 心の花は 染まりけり
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ジーンズと トレーナーを 着て眠る やっと感じる 君のぬくもり
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恋という新種の病にかかった 症状 いっぱい 期間 一生
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「月が綺麗です」きみが教えてくれるから 見えないけれど死んでもいいわ
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