きみの膝で丸まる毛玉をじっとみる きっとそいつ毛玉は私がきらい
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雨が罪を流してくれると信じて 今日も一人砂漠彷徨う 
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英語力 まず話すことが 一番と わかっているのに ひとことが出ず
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角砂糖紅茶に入れたことないなふと考えてすぐに忘れる
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ぬくぬくと 毛布にくるまり 我が愛猫 寒波の野良ねこ 今いずこ (前の句をちょっと変えてみました)
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知り人もなく光り落つ隕石の世の一隅のひとしずく
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正月の余った餅を煮込んでもまだ冷えているキッチン。夕暮れ。
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深淵と目があったので会釈する あちらもペコリと頭を下げる
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娘等が 巣立った後にタイマーの ありがたさ知る夜更けの帰宅
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筋トレや ウォーキングを した日には ついつい食べる オールドファッション
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金髪にピアスをあけてまなじりにラインを引けど GaLには遠し
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ご家族と 気づいても揺れ 亡き友の 名前が緑 オンライン中
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殴ったり蹴ったり存在無視したり罵倒されても死なない本音
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肌色の 湯呑茶碗の底のおり 煎茶の香りが 瞼に触れる
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好きだなと あなたがぽつり言ったから 私のまわりに 赤が増えてく
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骨の浮く きみの背中に寄りかかり 心地よくなくて ちょっと離れる
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大寒波 ラジオ体操 今朝もゆく 変わらぬ友の 姿にエール!
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闘鶏の如き心は捨てがたし我は我なり彼は彼なり
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祭り也吾が屋根の上をすれすれに轟音立てて飛行機の飛ぶ
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ふとんにて目を開けたままスペインの砂漠に寝転ぶ猫を愛でて
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再会に苦労も忘れ来年も桜並木を口笛吹いて
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風浴びて 寒がる僕と 陽を浴びて 眩しい君の 心は遠い
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寒風に 負けるものかと 脚早め  即 息上がる 70代の我
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いつもなら通勤二十分の雪道が今日は五十分、さすがに大寒
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「もういいかい」  隠れたままの 母探し 泣き出す我が子 遠い日の思い出
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まだ先の春に全てを託しつつ羽を広げる途中のアオサギ
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水面にビッシリと氷 藻の蔭でメダカは ひたすら 遠き春を待つ
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死ぬことも誰も知らずにいれることほのかにそれは有り難きこと
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「嫌い」って kの子音が空を切る鋭さに見た 君の傲慢
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「何となくまだまだ先と思ってた」手垢の付きし捨て台詞かな
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