Utakata
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点々と 続く足跡追いかけて 愛しき
愛猫
(
きみ
)
は陽だまりの中
24
おしゃべりをやめないひとの右上に『✕』がないかと探してしまう
18
額縁を外した名画此処に有り水辺の道で眺める筑波
16
腕を上げ翼が生える気がしてる 連休前の準備運動
16
眦
(
まなじり
)
が下がり優しさ増す
表情
(
かほ
)
の 老いか愛かは問ふまでもなく
26
星月夜扉はずっと閉じたままギンヤンマしか棲んでないのに/折句・ホトトギス
14
隔てなき空にふと手をかざしみる誰にともなく限りある身で
16
離れてもわたしの海を波立たす あなたはきっと月に似ている
14
本棚も椅子もベッドも溶けていく 夜に溶けない私は一人
19
蝶の舞う 春うららかに つむじ風 明日の行方は 誰ぞ知るらむ
15
俺はまだ本気を出してないだけだそう呟いて鼻くそほじくる
14
ゆふぐれに黒を一滴さしたあと不機嫌な雲しっぽをのばす
13
銀色のフックは君に届くかな 天とを繋ぐ伸縮リード
13
たんぽぽの綿毛が少し削れてる僕の心と同じ形に
13
湯気立ちて 眠気を払う ティーカップ ミルクの甘さ 心ほどける
15
雨音で起きてまどろむ窓白し 届く子供の声は目覚まし
12
いっさいは過ぎていきます繰り返し目覚めるうちにもう朝顔が
11
雨に濡れゆらめく窓に映るのは微かな波の吹きゆく硝子
12
魂の 鼓動が波うち 乱れてる 海を眺めて 心が整う
10
今日ですか?甲羅を干しに出社です。はい、亀の血を引いているので
11
公園で遊んだあの子は一番に幼なじみは五番になりぬる
10
口笛の成り損ないは空へ舞い街を奏でる雨として落つ
10
全員が三倍速のこの街で蟻を踏まないように生きてる
10
物捨てて取り返しつかぬ後悔を振り切り前向く強さを拾う
14
現実を受け止められず左折した広がる原野に希望は見えず
9
校内で制服に光るキラキラを借りたタオルでそっと拭き取る
9
激安な呑み屋のワンオペ店員に愛想がなくてちょっと嬉しい
9
ふきのとう身を寄せあってのびてゆき川原にそよぐこびとの団地
9
手をのばし値札をみては通り過ぐフキもうるいもワラビもタラも
9
もう少し黒めの薔薇はありますか 忘れたくない人に贈ります
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