寝過ごして 知らない駅で 降りました 知ってるような 見知らぬ人々
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「誰か」って理由がないと自分すら変えられないならそのままでいな
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母になり初めて知ったミートボールのソースの量で喧嘩起きる(白目)
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「ですよね。」と黙った君を笑わせるために生きるって今決めたんだ
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冬眠をわたしの胸にあく穴でさせたい迷子の狐をなでる
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水をいれたコップのような完成が言葉で出来ず釘で文字書く
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心捨て言葉も捨ててスマホ見るここは淋しい星なのですか?
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カメラ屋で地図カレンダー貰うため久々に行く池袋まで
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ムーミンのレターブックを捲れども送る相手は異星人かも
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読了し高まる気持ち あなたにも 感じて欲しい静かなる炎
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冬の空ふとした時に月見上げて 首の痛さを癒す北風
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授業中左右に揺れる君の頭 私の肩にいつでもどうぞ
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幸せにいつも悲しみ付き纏う 終わりを予感してしまうから
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あなたのこと信じた私が馬鹿でした 生まれ変わっても二度と逢わない
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珍しく口から感謝飲んでいる珈琲豆よ育てた人よ
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この世とは切れてしまうよ白々と線路伝いにすすきほの揺れ
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ジャケットの ポッケに何か 入ってる 一年越しの ホッカイロかな
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打ち合わせ 終えてカフェで メール処理 右手にチャウダー ふぅーと息噴く
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気がつけば 朝から食べず 夜半すぎ チョコパイ一つ そっと噛みしめ
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たましい と いう名の核持つ 単細胞 そう見えるかな 空からの雪
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山の湯で近くに熊が出たと聞く 湯船に溶けし凝りが戻りぬ
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あれよあれ… あれだってばさ… あれだって! 日に日に増える 夫婦ふたりの会話
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再会に「どなたですか」と問う姉の海馬をそっとのぞけぬものか
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さりげなく餅の話題をはさむ母そうきたかって話題をそらす/介護
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線路沿ひ 微風そよかぜ揺蕩たゆたススキ 通勤を飽きさせぬ風景
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たくさんな冬を凍えて耐えてきた邪魔な自転車押さえてあげる
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夜遅くチョコレートとか口にする仕方なきこと毎月のこと
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秋空は 淡く哀れに 泡のな 今亡き夏の 君の半袖
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絵本とか 写真集とか 画集とか 収まり悪く 本棚の下段
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軽トラの ラジオこぼれる 踏み切りで 最終レースの 結果知りかけ
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