決戦は土曜日なりと戯れにしも尾灯点滅無縁青春
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くちびるを 噛んで溢れる 鉄の味  吐き捨て空を 見上げ流さじ
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雲間から 覗く空は 青いのに 冬の次には 春が来るのに
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あたらしい星のにおいを考える宿題だけが終わっていない
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時は経ち 散り散りになる 花は今 また花開き また散る時ぞ
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パンくずがゴミ箱外れこぼれ落ちちょっぴり高いジャム塗りたくる
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君を知る 父母も知らぬ 君の世界 はじめて触れる 君築きし歴史
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確実に一生縁のない高級マンションの前、通って工場へ。
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中年の同窓会の夜半まで天つ風 雲のかよひ路 吹きとぢよ 乙女の姿しばしとどめむ /僧正遍昭 12/100
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雪溶けて必ず春が来るのなら いつかあなたへ届くでしょうか
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どうだろう 死んでみたらば 楽になるか 向こう岸から 帰りたるものなし
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いにしえの アメリカ映画 観た帰り 電車の中で 心リピート
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賽投げて 八十億人 通過して 巡り巡りて わが手の中へ / 世界人口百億人時代?
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公園で 二人並んで 影おくり 晴れた空には 友の証が
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子供らにおばちゃん遊ぼと迎えられテントで折り紙そうか春だね
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3月に報道ヘリ飛び伝へらる戦禍の如の被災地忘れぬ
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遠き日に 思い描いた 夢多く 白髪混じりて「夢」夢となり
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たわわ咲くミモザの花も寒かろう 弥生の風の冷たきに揺れ
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彼岸花まだ青し葉に春の雨ホトケノザ咲き庭に色添え
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「あと何度」数うる指をそっと閉じ 日曜朝のトーストを焼く
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こぼれ落つメモとペンとを追いかけてあわあわとする我が手がおかし
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サイゼにて待ち合わせしたいもと吾は互いに老けてしばし気付かず
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青天のもと 満開の早桜 メジロをおびき寄する 蜜の香
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この国に 不穏な空気 満ちてきて 自由の意味を 今問い直す
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ジェット機が来るよと星は天涯ゆ壺湯に浸かるわれに囁く
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これからを生きる彼らが心地良く明るく歩く光ある地へ
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蘭の花いくつも並ぶ玄関の笑顔の女性ヒトの輝き仄か
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鼻炎薬眠くならぬの選んだが鎮痛剤が眠気を誘う
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刺青が 入ってない肌 キレイよね よろこぶ君の 激しい履歴
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いまそこに在るとしんじて 人は皆みえない月を想ってうたう
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