黒管の 笛が奏でし 讚美歌は 響きやはらか うたた寝に落つ
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ゆで卵しながら HUNTER×HUNTER追う ネフェルピトーの禍々しきこと
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ねこおやつ おわって自分は 昨日のパン かるくトースト ハチミツバター
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冬風に 揺れる干柿 はらはらと  冷たき雪と 甘き白粉
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魂にひびが入った今日だって一生懸命僕でありたい
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目玉焼きつぶれたけれど気にしないパジャマのままの休日の朝
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昨日まで挨拶だけのおばさんが「やんなるよねぇ」と雪降る朝に
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明けやらぬくりやに白き湯気の立つカップ二杯の珈琲を淹れる
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池のはた 葉も艶やかに石蕗の凛と咲く黄に元気もらいぬ
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牡丹雪に見紛う野に咲くサザンカの真白く光る朝の冷気
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住み慣れし 街に明かりが 灯る時 過ぎゆく時の 早さ身に染む
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夢の中 久々に聞く 妻の声 芳香剤の 香りで喧嘩😊
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老いたれど子に従えぬシルバーの墓場に似たり セルフレジ前
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言の葉の大海進む俵船 七副人は乗り込めますか
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いつまでも なんかじゃなくて いつもです こどもはこども まごはまごです
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冬の星座 またたく 師走の夜半やはん 雪の結晶の如 輝く
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体温と 同じ温度の 鼻水が 気づかぬ間に 人中濡らす
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詠ったらメロディーつけてミュージカル チャリで乗り乗り気分を上げて
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徒歩暮らし自粛からずっとなるからかバスに合わして動く難儀さ
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我が遅刻より 人の命が大事 救護者の無事を祈る通勤/遅延
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ためらえど六十路半ばの吾ならば シルバーシートに座っていいよね?
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窓いっぱいの夕陽を顔に浴びながら アードベッグのソーダ割り呑む
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老人と夕陽の窓とスコッチと なんか俺ってかっこいいよな
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夕暮れの空にひとすじ ひこうき雲 あの先何処いずこ この道 我が旅
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あの頃の「スタジオ101いちまるいち」からの 今も響きし 『赤い鳥』の歌
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ストーカー先輩が ころした理由わけなど解らずに 愛することが 凶器なんだよ
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我が国の アニメ―ションの 細やかさ 娘がハマる 私もハマる
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元嫁が どこに惚れた?と 聞いてくる 顔と言ったら 少し照れてる
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キンキンに 冷やしたビールの 横にある ジャスミン茶を 俺は飲みたい
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君たちは信じてくれというけども背中の影は隠れていない
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