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くちびるを 噛んで溢れる 鉄の味 吐き捨て空を 見上げ流さじ
9
雲間から 覗く空は 青いのに 冬の次には 春が来るのに
9
あたらしい星のにおいを考える宿題だけが終わっていない
9
時は経ち 散り散りになる 花は今 また花開き また散る時ぞ
9
パンくずがゴミ箱外れこぼれ落ちちょっぴり高いジャム塗りたくる
9
後頭に 野分の如き つむじある 白髪頭が 目の前にある /珍しいつむじの位置
9
確実に一生縁のない高級マンションの前、通って工場へ。
9
この街の正体知れる春なりき分かってるわよそんな事など
9
満艦飾の衣着て新船ひと吠えす 三十年振りの壽ぎに児らも集いて
9
長生きを 望まぬ我が 人様の 命守り して よろしきものか
9
不意に知る 隣の人の 人となり 連れたワンコが ヒントとなり
9
風待ちて雲の晴れなむのちの世はさやかに照らす月を見るらむ
9
夜明け前戦争知らぬ反戦歌轢かれた猫の骸がみえる
9
肉塊をカラスついばむ帰路に聴くホルムズ海峡護衛要請
9
たくあんを噛む音がやけに頭の中響いているよ。ラジオをつける。
9
ブラインド閉め忘れたから、ほんのりと、デスクが温い、三月の午後。
9
邦船を護衛するべし自衛隊 今こそ見せよ益荒男の盾
9
蜘蛛の巣が 成長してゆく 春先の 牛歩のような 綱渡りかな
9
とある市のとあるシャンプーの工場で量産されてるあんたの匂い
9
雪女郎 埋み火おこし ともし影 氷雨窓打ち 待ち人来たる
9
酒、醤油買い物かごは重たかろう釣銭落とせし家路は遠き
9
なぜだろう?右手のシャンプー痛すぎる不思議な力の芽生えだろうか
9
子供らにおばちゃん遊ぼと迎えられテントで折り紙そうか春だね
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街びとはこんなに高い米を買う農家を離れ街の苦を知る
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京の寺 友と座禅で 雑念を 洗い流して 一歩踏み出し
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歌の橋 月まで千年つらなりて重ねる短ざく飾る浮世に
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いつからか 砂糖入れず飲む珈琲 苦き味わひ心に満ちて
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雪のふね小鳥を乗せて僕のうえ伸ばす手ここよと小鳥は蜜吸い
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忘れ物したかの如く 戻り来る寒波 再び羽織りぬコート
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草を引き 蟻が驚き 目を覚ます その身体にも 春の到来
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