死ぬ事に不服は無しと豪語せし 我の服薬手のひら一杯
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春の世にひとりたたずむ夜桜の散りゆく様は夢にこそ似る
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上半期ノルマを早くも達成し 何食わぬ顔これぞダンディ
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珈琲の 香りと苦み 愛おしむ 障がいの吾子 運転する夢
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ひっそりと アイコンと名の アップデート 作風変わるか 初心者ン年目
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仕事終え 千鳥ヶ淵の 桜愛で お茶を一口 幸せ感じ
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朝靄に身を浸しつつ思ひをり 旅立つ私は一人でいいと
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風雨受け 手入れもしない 庭なのに 数年前と 余り変わらず
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満開の桜に沁みる雨の降る 桜ヶ丘の駅にも人にも
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散り桜 逝きし誰かれ そこ此処に蘇りしも言葉交わせず
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幾多もの宴が消えたこの夜を嘲笑うよううなる雨風あめかぜ
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母と聴く 父の残したCDと 大人になった弟の声
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書き損じの履歴書たたみ 鍋敷に 正座して、いざ キムチチゲなり。
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結局は内干しうちぼしとなり予報にはウソはなかったと安堵する妻
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狂気とかではないけど切りたくなる 心ととのうキャベツの千切り
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丁重に エレベーターまで 送らるる 小株主の おほけなさかな /2026年3月30日株主総会
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恣意的な小さな神の乱心でちはやぶる 神代も知らず 竜田川 からくれなゐに水くくるとは 17/100 在原業平朝臣
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ライラック花屋に届けてもらったと喜ぶ父の声が弾んで
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山肌を 染むるとばりの 残照に 君の面影 重ね映さむ
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不足なり 過剰なれど エンドルフィンのうないぶっしつ 精神を病み 国をついばむ ※「エンドルフィン」=「脳内麻薬」
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窓開けて雨の香りを胸いっぱい木々の吐く息彩<いろどり>そえる
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届きたる 道着に袖を 通す君 かったい生地にも 気合いを入れて
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つくつくし 土筆の胞子 かき集め 作る団子を 一つ賜れ /ねこ好き刀自御許
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三月三十一日の夜を越えおのを殺さず辿り着いた
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風呂上がり ダビデのような ポーズをし 鏡の位置を なおしたりする
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タイでんぷなしではご飯食べないと 子供のころに わがまま言った
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伸ばしても伸ばしても私の指は 君に届くことなき夢から覚める
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新たなるバイオテロをも匂わせる 各地で起きる桜の倒木
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「殺人は数によって神聖化される」『殺人狂時代』だよまだ/チャップリン
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叶わぬと知りつつ祈る掌はただあたたかき血潮の流れ
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