誕生日に小さな百合の花をあげる 私にできる唯一のやさしさです
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吾子の頬 一縷の涙 滴りて 照れる紅きよ ルビーの如し【折句:愛してる】
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木枯らしと 芥に沈む 彼岸花 去り行く命 誰が導く
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真夜中に同期四人の写真受く総年収はおよそ十倍
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全部見て全部忘れる生きているご飯を食べるまだ生きている
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暮れてゆく部屋の机上にスリープの明りの点滅するコンピューター
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時々は本屋に寄って探索を背伸びしながら小説手に取る
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一休はお釈迦様さへネタに詠み「嘘も方便」と笑ひ飛ばしけり
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宰相が眉毛の描き方変えたので 内閣支持率高止まりする(前より良くなった!)
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紅ひとつ ささぬ我だけど 練り香水 大好きなので 舞妓さんのやつ(金木犀終わっちゃったんで、金木犀の香り。いざお散歩へ)
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掃除ってしなきゃこんなに溜まるんだ風邪の間に丸まるホコリ
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母の病知った夜にも腹が減る炊飯ジャーを開ける哀しみ
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不意に雪 雪を喜ぶ県でなく。ブーツとダウン着々とだす
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発車ベル3泊4日の旅終える 現実行きの列車に乗り込む
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秋長けて隣家の庭にひとむらのローズマリーの紫さやか
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怖かった⋯でっかい蜘蛛と格闘し震えながらも張り手一撃
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吹く風は色付く木の葉舞い散らす 自然の営為 暮れて行く秋
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気がつけば駆け出していたあの頃の無闇に明き三日月の夜
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よく見たら なぜか「てにをは」くっ付いて あとから修正Utakataあるある
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波多き 人生なれど 刻まれし 愛と記憶は いろどりとなる
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ちま猫ちゃん あさからうろうろ うろうろす きょーは おびょいん? いやなよかん予感
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ねこちゃんだ!かわいい!と皆に言われつつ ちま猫ちゃんは ぶじにご帰還(そして米びつへ)
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君が描く 仲間はずれのない話 見つけて渡す 黒のクレヨン
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車には車幅の神様が乗ってて 「多分大丈夫」を叶えてくれる
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近眼が  老眼なれば  チャラされて 元の視力に  戻ればええのに
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I LOVE YOU のリボン皆と同じ、勝手に物議を醸さないでね
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圧迫を感じた指輪緩む頃するりと滑りあなたも消えて
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足るを知るそんなの知らないもっと欲しいもっと食べたいもっと寝たい
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オルガンの音に合わせて歌うのは祈りではなく貴方への恋
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十八時 炊飯予約 炊ける音 目覚ましならず 起きたら零時
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