いつだって 今が初恋 しかたない ほんとはこれで 五回目だけど
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もう薄きあたらしい毛をまとうきみ どうか健やかで 健やかであれ
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痛み止めを買いに行ってその足で深夜の海に辿り着きたい
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「忘れない」と言ったらそれはどこまでも弱さを消した約束だから
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夜に落つ影は昔の母に似て あの頃から下ばかり見ていた
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もう嫌だ 地面に垂れる私の髪を 耳にかける あなたは母だった
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「好きだけどこのままがいい」君が言う優しいその目 それが好きなの
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ちりんちりん 鈴を鳴らすは小学生 ランドセルの揺れ 家路を急ぐ
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温室で育った僕は温室で育った君と仲良くなれる
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「仕事」とは仕へる事なり。自立して事を為すなら「為事しごと」と書きたし
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すれちがうたびにいくらかずれてゆくふたりの位置を空はみている
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ほんとうをよそおうことがゆるされることばに預けられたほんとう
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煮詰まって書けなくなった真夜中に ゴソゴソ探す昔の筆箱
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賑わいを避けて裏路三社のお囃子 鉄扇二輪と耳そばだてて
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ごめんねと謝り続けつないだ恋 もうすぐ終わる私もさめた
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かぶりつき くれない果汁しる 袖で拭く 冷えた西瓜が 好きだったひと
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ブランコで 揺らされるのは 好きじゃない 「安定してたい」私のワガママ
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好きだとか 認めたくない 絶対に はやくあいつに 彼女ができろ
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青柳にいとど置かるる白露のたまさかにだに逢ふ由もがな
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夜になると途端にスペシャルたとえばブランコを漕いでみるとかね
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ドラッグと劇薬のルビに恋とつけ 君に恋する愛中毒者
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いつだって 心は身体に縛られる 酸素を吐いて 花になれたら
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白黒の 鍵盤の音 響く部屋 なぜか君だけ 色がついてた
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美しいあなたのことばかり永遠はないと知りつつ明日も記す
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よるふかく閉ざした部屋の片隅で隠れていたいこの世の限り
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仕事中、余計なことを考える 仕事が終われば全て抜けてく
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校門の通過時刻がスマホへと 孫は遠くに今日も生きてる
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洗濯を干して見る空好きになり 気づく小さな吾の感性に
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こつこつの野球貫き一点は苦闘続いた昨日があって
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雨が降ると知ってはいるがおまつりにいきたいここで踊りたいから
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