薄明は 世の平等を 体現す 富める者にも 貧しき者にも
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銀魂の 映画館にて 暗闇へ 隣を見ると 眠る友人
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暴れ風吹きて屋根飛び浸水は親子の悪夢更地の生家
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WBC 生で試合観れずとも ドームの外で熱気分かち合う
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春セーター色鉛筆は十二色画用紙持ってお出かけしたし
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透明の水彩画からこぼれ落ちだいじな欠片かけらうまくけない
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「いつ来たの」何度も父に聞かれるが そのたび笑顔が咲くからいいや
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家族には言えない僕らの「毒」だけをビールの泡で白く、漂白
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暮れなずむ駅の階段 手すりには傷の数だけ笑顔、泣き顔
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寒し地の雪は溶けたか二月尽 雪洞ぼんぼり灯る春近付きぬ
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チグハグな今日のダメ押し 牛乳が余ってタマゴ買い忘れてる
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「地球儀」の青がはがれて じいちゃんの記憶メモリの外へ零れてゆくよ
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我が家には 愛猫きみが定めし序列あり 猫様一番下僕しもべは二番
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おはよーと 声をかければ おはよーと ミモザが笑う 顔を真っ黄にして
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やさしくてやはらかな君を詠みたくてやさしく歩くやはらかな春
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春のにホコリも跳ねて舞い踊り ぱっとこよみに書く「オオソウジ」
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国益の ためと言へども 二枚舌 三枚舌ぞ 国を損なふ
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世界中つなぐ画面の指先に声なき声が平和を祈る ・お題「スマホ」
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プレイリスト遮って入るCMBGMにて Youtubeの春
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アイフォンを鞄に入れる 今日だけは迷い悩んで自分で決める
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道にあひ 百合子に顔を 赤らめし 三汀の歌 詠みし文明 /三汀忌2026年3月1日
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未使用のかわいい傘をリビングで差す幸せが雲に似ている
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逢えぬから文字読み返す携帯が 温かくなる人肌のように
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蒼穹へ消えゆく糸のひとすじを 誰か紡がん青の続きを
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冬茜 くれない燃える 筋雲や 消えゆくあとに 冬銀河
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夜勤明け陽の射す部屋で微睡みて上書きされるタスクと疲労
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無知無力 わたしは恥じる 過ちは 繰り返しません 繰り返しません
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使い終わった詰め替え用の食器用洗剤だけが私の家事を褒めてくれた
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かろうじてぶらさがってる男たち 転んでいるが落ちたくなくて
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遠き街 背負いて戻る 夕暮れに 母の笑みあり 湯気立つ食卓
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