薄暗き師走の雨は細々と師走の門の瓦を濡らす
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褒めちぎる ネガティブなんざ引きちぎる 生きて息して 偉いぞ私
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きみの好きな音楽聴く気になった時 この人が好きと強く感じる
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埃だと思い込んでた ずっともう星は真上でひかってたのに
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何事も実は笑いと受け取ってイルカになってジャンプがしたい
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雲よりも 我が家の二階 高かりし おかみさんいて おさいせんいる
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本日は手頃に晴れて気分良し賀状作成なんとかしよと
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オレンジと 黄色の銀杏 踏み分けて けふも行くなり 通院の道
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ふるえる手伸ばしつかむは雪の華となりに歩む君の微笑み
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裏起毛 温きズボンでペダルこぐ 人来ぬ道で小声で歌う
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夜ふかしがこんなに楽しいことなんて もう死語となる「花金」たの しむ
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境内に銀杏が映える写生会ガヤガヤ悩む子らの景色は
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若き日のショット・バーでの思い出を懐かしみつつ啜るほうじ茶
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寒空にふける歌ごと夜も更けて いつぞ止めよと問ふものもなし
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ニイタカヤマノボレといふ暗号が真珠湾へと血潮たぎらす
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「看板は女ばかり」と子が糺すフィリピンクラブ男の楽園
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兎に角も 『共時性』てふ幸運に 今日の一日 賭けてみようか
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頑張りすぎ注意報は でていない? カフェオレが我に 注意喚起す
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短歌すらむ気が失せるほどえた心振り切りまた筆を
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救急車の窓が曇っている 友の手紙の埃を払う
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春眠は 暁を覚えず なら冬は 冬眠だから 暁がないのだ(起きられない)
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昔から 蝶々ヒラヒラ 苦手です 愛猫達は 愛してやまぬ
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人混みの向こうの空にカラス飛ぶ 呪われし身を突くフラミンゴ
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劣等感 切り開いたら 赤だった かわいい苺も 同じなのかな
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冬の日に 君を想うと 偲ばれる 春の初めの 君の笑顔を
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ひろひよむテキストのそのはしばしの私を変へてゆかむ未来の
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朧月 綺麗に光る 真夜中に 誰をも照らす 優しい光
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2個上の奴に苗字にちゃん付けで呼ばれるような自分が嫌い
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面白きこともなき世を面白く電気の編抜けはるかの家に/高杉晋作辞世の句に下の句
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同窓会 変わってないと 皆が言う あいも変わらず 変わり者だし
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