パソコンもピンチアウトが出来ればなそう思いつつモニターなでる
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孤雲浮く 深き青空 愛おしく ああいつか死ぬのかと 身震いひとつ
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芸能人占い番組見るのはとても楽しいわれでないからか
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誕生日に小さな百合の花をあげる 私にできる唯一のやさしさです
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吾子の頬 一縷の涙 滴りて 照れる紅きよ ルビーの如し【折句:愛してる】
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木枯らしと 芥に沈む 彼岸花 去り行く命 誰が導く
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真夜中に同期四人の写真受く総年収はおよそ十倍
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全部見て全部忘れる生きているご飯を食べるまだ生きている
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もう過ぎた十一月に降る雪は私のようにきえてゆくもの
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物寂びた紙の香りを思い出す図書館通う懐かしい日々
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野良犬を 見なくなったな この街も 吠えてもムダと 気がついたのだ
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自らに散るも叶わず毟られるその街路樹は何を思うか
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不便なりまるでデジタルデトックス絆創膏を巻く人差し指
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ケセラセラ 明日は明日の 風が吹く なんくるないさー なるようになる
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傍に居て欲しい人いなくなる だけど僕は明日の朝起きる
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ガラクタの反射板貼り煌々と百均ライトは歪に光り
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歩道橋カチャリカラスが舞い降りてじっと見つめる万感の黒
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降圧剤飲まぬと決めて一年半 死神よぎり医師に泣きつく
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幸せを受け取りました。わたしから誘えなかった映画きみから
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まどろみの夜ほころびゆく午前四時そっと犬と歩みゆくかな
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くるくると回る落葉で気付くんだ風ってこんな姿なんだね
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赤信号 ぼぅと眺める その先の  街路樹濃ゆく ワインレッドに
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秋深し 朝霧はれて 徒然に 富士の高嶺の 白く光れり
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最後までドアを閉めろと舌打ちに似た音立てている冷蔵庫
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彼の体温想うアンダーマイスキン繰り返しながら毛布と
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圧迫を感じた指輪緩む頃するりと滑りあなたも消えて
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足るを知るそんなの知らないもっと欲しいもっと食べたいもっと寝たい
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オルガンの音に合わせて歌うのは祈りではなく貴方への恋
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十八時 炊飯予約 炊ける音 目覚ましならず 起きたら零時
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怪獣を懐柔しては絵空事 これから誰がどこに行くのか
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