燃えまさる影のない道 網膜の動画の傷に川とんぼ飛ぶ
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宝くじ毎回買って温泉で豪遊する夢見てはニヤニヤ
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染み付いた想い出はもう闇の中ただ蝉の声まばらに響き
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恋焦がれ 孤独が愛せぬ 私には 文学なるもの 愛してみたく
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7ならぶ電子カルテの日付見て得した気になる令和七年ことしの七夕
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少しでも 知ってることで 何事も 興味、関心 拡がる世界
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いい匂い二人で駆け寄ったオーブン 焼きたてマフィンを座って食べる
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「竜の巣だ!」思わずドーラの真似をする 迫る雷雨と冒険の予感 
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青空にギーコギーコとジャッキ鳴る長刀鉾が直角に立つ
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テセウスの船よ私は変わったぞ 声は変わらず越える我が明日
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目の裏の線香花火落ちても落ちても火が消えない不良品
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窓をつたう雨粒のごと ひとすじに もう決まったこと なぞるような日々
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教室に蝉の声だけ響いてた ふと見た君が知らない誰か
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永遠を思わす ただただ待つ時間 夢を泳ぎし おとぎの国で
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肩とかが触れないようにする私 油断しないで きみが好きだよ
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そうやってみんなにやさしくするんでしょ そういうところで好きになったの
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例年の 気温がどうか 忘れ去り 戻った途端 寒く長袖
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音楽と食と睡眠、あとは君 生活の周回軌道上
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ゆるやかに 幹を傾げた木々ながめ 吹きゆく風の旅先を知る
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ざわめき 物音 スピーカーのホワイトノイズ 音の重さ識る
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デート後の ひとり散歩の 虚しさよ モヒート飲んで 帳降りつつ
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この二日エアコン止めて凌いでるいい仕事する扇風機あり
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言の葉が器となりて酒となる誰と交わすか すべてはそこに
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音もなく像もなく咲く言の華いつぞさかずき交わさんことや
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日産のピンクのモコを見掛けたら 君を泣かせたアイツを呪おう
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夏ですら理由にできない誘えない私って少しいい人すぎる
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掃除して 合間合間に お片付け 散らかす暇は 無いはずが何故
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スベリヒユ スーパーフードの記載あり 庭から摘んで食んでみるなり
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満開のブーゲンビリアひさし借りここだけ少し南の座標
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スマホには写真にメールスケジュール過去も未来もよりも知りて
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