正しさは何と聞く友バーボンの小瓶をショットグラスに注ぐ
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想いごと断捨離するに躊躇いてクローゼットが手狭になりゆく
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やまない雨はないにしても傘無しでいるのは辛い
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彼の体温想うアンダーマイスキン繰り返しながら毛布と
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いつかまた祈りは届く星空に誰が見てるか分からないけど
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朝寝坊 電車も遅れて奇遇だね 気が合うことを喜べないね
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傷ひとつあげられなくてごめんねと溶けたバターに浮かぶ後悔
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部屋の戸を今朝も眺めてはや二時間 地獄への道ひらきたくない
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さようなら  大人になつた  ホールデン  また会えるかな  ライ麦畑
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社に戻る 事務所の空気 冷えている 何があったか 誰も言わない
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残業の後に限って見たことない光り方してるラブホテル
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グラコロはコロコロコロっと転がって、冬が来たぞと知らせてくれる。
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カーテンのすき間からいけしゃあしゃあと 差し込む西日とまどろむ私
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手に取った名も知れぬキャラのキーホルダー なんとなく君に似てる気がして
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祝失恋 泣きたいけれど 恥ずかしい 後輩なんかに 奪われるなんて
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哀しみを赦せる日々がやってきた 水を湛えたスポンジを押す
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水溜まり ネオンが映る 路地裏を キミを連れ出し 街を出た夜
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幸せな夢と悲しい現実は乖離している巻き戻せない
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毛羽立った絨毯のよう 秋の暮れ 使い古しの落葉たちが
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サブカルを 梨園に広めし 亀蔵丈 一酸化炭素シビレガス襲い 惜しむ晩秋
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実家の部屋は私のノスタルジーショップ 過去に囲まれて眠るのだ
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急行が 止まるくらいが いいんだわ 都会の余白 時空の隙間
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死んでも治らない病どうせ治らないなら死ななくてもいいでしょう?
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絵手紙の富士に宝永火口なく潔白な君に拗ねてみたりする
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富士山の夕刻の影へ進んでゆく赤いテールランプを見つめる
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夜中に見る何年も会ってない友人の毎日の足跡に少しの承認
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アドヴェントカレンダーやっと開けられる! かじかむ指先今日は一日ついたち
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はや12月 共通テストの影せまり 静かな焦りに襲われる
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姉様が せっかくくれた お菓子だもの ハッピーハロウィン まだギリセーフ?😅
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優しさが軽んじられる世界なら花屋はどうして街にたたずむ
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