去り際の「よいお年を」に込めたもの ご自愛してね またよろしくね
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帰省での携えものに迷いてる吾が食べたきものを購う
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お向かいの洗車の水が撥ねてきて磨いたガラスちょっと気になる
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落ちた量だけ高くなる砂時計の山も戸惑うわたしの未来も
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たとえもしあなたが私あやめても依然あなたを思慕するでしょう
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五・七のおん聞くだけで「うん?」となり続きを読みて苦笑ひとつ / Xあるある(笑)
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猫来たる 無理くりのるね ご飯中 邪魔じゃないけど ちょっとどいてよ
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BSの 昭和のドラマに 千葉真一 コロナで逝くとは 知る由もなく
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年暮れて 有象無象の 声なき声 包んで降らん 新雪の夜
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蕎麦買いに 蕎麦だけ買うの 忘れきて おおむね詰めの 甘い一年
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一年を漢字一字で表せば「凡」あるいは「疲」「痛」なるかな
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触れる縁 見るも聞くのも 我が内に 肩先にともる ペテルギウス
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動かざる思ひ知りたる雨の歌ひとり受けたしあゆみ静かに
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柚子玉と四つ割り南瓜買ったから年末に向けひとマス進む
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懐妊を知れば一日二箱のえんを断ったは妻より子のため
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目覚めたら どんな時間も スマホチェックみる 君の気持ちが 届いてないか
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憧れの林住期には入れずに 入口探して悶々とする
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簡単らくなのにどうしてだろう動けないできない時はできないものだ
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シュトーレン 今朝はお休み 期間切れ アップルパイが 冷蔵庫で待つ
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動かない 互いに顔見て 苦笑い 押されてなかった 階数ボタン
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氷城ひょうじょうの凍結されし生命いのちたちいいえ私も捕獲されてる
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うずくまり 空白吐いて 今更に 君の手のひら 掴めないのに
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風が吹く身もすくむほど寒い風こごまりながらまっすぐ歩く
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迫り来る月に与えた笑撃は しゃべくり一本の装備のみ
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人は皆 選り良き道を 探しては 弱いが故に 今を求める
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常ならむ モノが欲しくば 志 月陽に掲げ 透かし見たらば
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さよならと声にする朝 傘を投げ抵抗できず雨に打たれて 
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肉まんが 温まるのを 待つあいだ 何もできない それでいいのだ
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いってきます 鍵握りしめ 笑いながら ドアを開けたら 何か変わるかな
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あの世こそ みなの末後の 行先よ 月の光も 終ぞ届かぬ
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