帰り道 風に向かって 花吹雪 その一瞬は 坂本冬美(さん)
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リード越し抱きつく犬の名も知らず朝の散歩はあなたをとめて
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月もなく 夜空を過る 航空機 明日に向かう それに乗っかり
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国家とか 人種とかは 戯れ言で 目の前の人 助けましょう
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春雨に 蕾膨らむ桜花 陽射しを浴びて今ぞひらかむ 
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電子的積読化するKindleにはやく読めよの通知やかま
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この春を君に見せたくポケットに ふきのとう一つ隠し持ってる
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雨音に 鳩の鳴く声 混じりける 卯月の午後に 睡魔が襲う
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壊れてるチャリのライトは雨が好き雨の日だけは必ず点いて
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乗り越えし 我が歩みしいばら道 山あり谷ありひと花咲かせ 
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木漏れ日の差し込む森に一人来てわたしの心原子に還る
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死化粧紅の赤さに母を見しビスクドール冷たい手にぎる
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ソリュブルの意味噛みしめて溶かす朝 卯月に始む「あさイチ」のわざ
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萎るるを知らず散りたき桜花散り敷くものは涙なりけり
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期待せぬときに雨は降るものと 納得をしてはなは散りゆく
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本当はすべて綺麗だ 狭量な僕が認めぬ歌があるだけ
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バス停で知らぬ人からこんにちはふっと灯<ともしび>心にやどる
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帰宅してコロッケ?と問う 惜しいわね 今夜は肉ジャガ 素材は一緒
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故もなく焦燥の闇這い寄りて歳経るごとに我食み砕かれ
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音楽は目に映らない出目金は止まることなく浮かび続ける/折句・おめでとう
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言の葉は霞の向かふに隠るとも 同じ夕映ゆふばえ心に留めむ
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たづねきて胸に芽吹きし一枝ひとえだを 春の夕焼ゆふやけ そっと染めゆく
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キュウと鳴る靴を追いかけイオンタウン逃げる子供にゃ鈴をつけにゃあ
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雨のなか気にも留めずにビール飲む テレビの向こうの野球観戦
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雨降りの予報に散歩躊躇いて出かけず終い休肝日とす
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学び舎に 桜踏み分け 行く児等こらの 背を見る時ぞ いとほしきかな
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顔恐し夜の静寂<しじま>に咲く桜昼間の笑顔まぼろしのよう
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これだけは決して誰にも見せるなと防災バックに醤油をつめる
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明け方に キミの残した オリーブを 手掴みで食べる 気づかれぬよう
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気を張って電車の中で踏ん張ってみんなロボットテリブルトーキョー
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