この螺子はどちら巻き?左耳からとろりと落ちてきたこの螺子は
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甘くないチョコを食むたび思い出す接吻だけで終わったあの恋
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主の居ぬ菜園の隅転がった園芸支柱は捨て猫の様
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春浅し 花こぼれ散る 枝垂れ梅   おぼろ月夜に夜の影朧
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日々がまた 劇的なれば 根が腐り 旬が消え去り 路頭に迷う / 安寧そして …
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家計簿を 付けて出し入れ適正化 財務省が 規範を示す
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好きだった同性からの手紙読む タイムマシンがあればいいのに
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夢追いて春を去り行く彼のもと 桜吹雪よ声を届けて
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ひとりでも生きていけると決められてひとりピンクのろうそく齧る
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玉の緒よ絶えねの歌はありぬれど 我が想ふ人はあらず絶ゆらむ
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平等で 厚くも脆い 命なら 笑いましょうか 身を打ちましょうか
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溺れかけ 三寒四温の 大波に 慣れたる前に 退避しており
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温暖化 かかってこいや 今年こそ 二期作やるぜ メロンとトマト
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静寂の 森の泉に 波紋立つ たった一粒 あなたのLINE
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答弁が 何か白ける 予算委の 三分の二超え 台本通り
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ほうれん草はやく食べてと葉先からしおれる前に早く茹でてと
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記憶ではこんな軽口言わぬ人 増えた白髪(しらが)に思う歳月
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放課後の紙コップから君の声こっそり「スキ」と告げる糸電話
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髪切った?サッパリしたわ春だもの海へ行きましょオープンカーで
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馬鹿げてる歌と滴と夕やけと眠る夢バナ東大受験
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風の香に 日の温もりに 宵闇に 仄か滲みし春のさきぶれ
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暮れなずむ駅の階段 手すりには傷の数だけ笑顔、泣き顔
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風抜ける小高き丘に登り来て観光地となる農村眺むる
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亡き母と二人旅などしたかった命日近づき今更に思ふ
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自転車の サドルに付いた 春の粉 払い始まる 朝一日ひとひ
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三日月を 見上げて一人 あの日から 君の笑顔は 一番星だ
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年々のならいの如く今年また春節際の獅子を見に来つ /神戸南京町
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転んでも タダじゃ起きない 人生に お天気マークが 咲きますように  
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君とゆく桜の階段抜けて空 耳そばだてて 孫はまぼろし
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くゆる火の あをあをとして いとむすび よりてふりむく からめてしせん
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