手を尽くし誰もが解けぬ知恵の輪を最後に解くは力技のみ
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ほとりわき 香る萌芽の 眼差しに 君が季節の 来るをぞ知る
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各国に 各国内に 格差あり 五輪は格差の博覧会
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蒼瞳羊駝きみがフェ~ と鳴くから吾も フェ~と鳴く また蒼瞳羊駝きみが鳴くから 吾もまた鳴く
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血まみれのわが鈎爪に怖気づきわが恋猫は路地裏に消ゆ /猫短歌
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立春の陽気掻き消つ大風おほかぜに衣打ち靡く申の刻かな
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ああ!比較しないと良さを理解できない人々のなんと悲しきか!
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メリーゴーランドの馬が夕立のなか駆け出した きみの町まで
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筋通り 仰ぎたりける 女神殿 ぬる湯に浸かり 泣いて笑って / 皮肉です(皮肉句) / 原作者・ディレクター・役者が自民政権支えり
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いたずらに 30年の 時過さだすぐり 日出る国  今猶憂う 
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前世ではスパイをしてたらしいから その分派手な口紅を塗る
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びっくりするくらいのカス野郎、そういう奴ほど薬指は眩しい。
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襟巻を巻いての散歩正解も風強き日はつまらん散歩
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甘夏の甘酸っぱさが忘れさす吾を悩ます飛び散る花粉
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砂場ではルールは無用、誰彼も好きなお城を拵えるのです。
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美しい言葉が一生似合えない 百合の花より窒素がほしい
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夏が来る捨ててあるような室外機 衣干すてふ 天の香具山 /持統天皇 2/100
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去年より早く減っていくバスソルトの分だけ彼が暖かくなる
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ガンマーカー ひとけた続く いいことだ イチネンニネン 生けそうな気分
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このクスリ 効かなくなったら どうします 先のことだが 見通し持ちたい
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除雪機を 借りて歩道の 雪どかす 途切れることない 一本道できる
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天気図に並ぶ気圧の高低はちょっと似ているカーリングの石
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やさしさに いろもかたちも ないけれど きみのやさしさ せなかにかんじて
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臆病なわたしはひとり暗闇で 逃げられもせずうずくまったまま
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いまだ来ぬ静けさ祈りて 落ちはてし世の底よりぞ夕星ゆふつづ見ゆる
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大花火 しばし現実逃避する 上げ損じれば 下草も焼け
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我という者消え彼になる演技者に まだまだ青き哉「我」
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くたびれた癌ができたと苦笑ふ五木寛之九十三歳 /中咽頭癌ステージ2
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沈丁花 不意に知らせて  春かおり 遥か居り
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ペダルこぐ 青年ひとり 声弾む 見えぬ誰かと 繋がっている
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