地方紙によると暑さで紅葉が例年よりも遅れるらしい
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秋の夜の、長き時間に、故郷を 想う心は、たわわに実る柿。
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散りばめた星くずなどとは言い難い君が散らしたビーズ拾えば
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衝撃だジバニャンたちのせいなのか。 神社で遊ぶ映画の少年
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兄の妻 我驚し その方は 母が裂きたる 元部下なりと
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友達の喉が奏でる高音域 横で聴く俺 絶対音痴
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クラシック響き渡ると動く腕しんどいなんて言ってらんない
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二人目の産まれし夜に予見する むくつけき足 六本並ぶを
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外灯の 下で歩を止め うつむいて 言葉失い 僕を見ぬ君
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ボロボロなきみが欲しいのはかっこいい服穴あき破れたダメージデニム
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山の向こう 見たこともない 青い世界 広がっていると 夢見る子供
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トゥルトゥルと髪が流れたその先に健やかである躰があった
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バスに乗り 初めて来た日 思い出し ふと思い出に 浸ってみたで
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缶蹴りを皆と公園あの記憶思い出はもう心の底に
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後戻り できない僕らは灰皿に 焼けた残りを 押し付け歌う
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繁華街イルミネーションうるさくてどれだけ避けても喧噪が来る
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革靴を並べて歩むその道よ先輩とともに行くべき道がある
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駄作でも いいんじゃないか 暇つぶし 心の内を 吐露するだけで
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もうなにも言わないでもう出てってよ愛してたから殴りたくない
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感動は 共感に尽き 幸せは 共有による 心の世界
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発熱で 固い扉が 融け落ちて 素直な君と 話ができた
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悪いこと しているうちに 善いことを 忘れてしまう 自然の摂理
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熟れたまま干からびてゆけ かのバルコンに吊るされしあはれ柿どち
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そう言えば「外反ではなく内反」と思ってました僕の親指
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夢語る 空見上げては 胸熱く ふと君見れば 涙の訳が
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朝寝坊 しっかり寝ても するはずの ことができずに スッキリしない
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折角の休日一緒に外に出る 計画したのに日が暮れちゃったね
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あまりにも世界が眩しすぎるから私は塵となって消えよう
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往来で無一物にて往く人をただ眺めおる私なのです
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少女子をとめごがねくたれ髪をかしたるあから曳く朝しづかなる朝
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