Utakata
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晶史
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朝顔のふたばの鉢が並びます一年生が元気なように
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新しくアンシャーリーが訳されて半世紀ぶりに本棚に置く
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あのように砂子が振れるものなのか春の夕べの西山の雲
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車椅子通れぬほどの通路なら「ごめんなさい」はいわなくていい
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滲むこと震えることもない手紙キーボードでは筆にはならず
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孫多くひ孫はもっと多くいて春の葬儀をにぎやかに終え
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我が国の戦果を伝えたラジオ塔 戦後静かに公園に立つ
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人生が賑やかだったころ聴いたフォークソングが真夜中聞こえ
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戦争と別れと涙の連続で洗礼うけて四十五年
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それぞれに事情はあると思うけどイスラエルからメールが届く
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深夜便 昭和のアニソン特集で しばし眠りを妨げられて
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いつ見ても片方だけで落ちている手袋迷子の仔猫のように
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ようやっとベースの音が聴こえだすフォークのような春の訪れ
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冷え切った洗濯物を取り込めば宵の明星白くて青い
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寒い夜に何を話して過ごしたかガレージの隅にねこが三匹
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刃なる月西空に輝ける今宵寒さと明星を連れ
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この石はアクアマリンという名です恋人だったママにあげたの
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連れられたトイプードルも立ち止まり株価ボードをながめています
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路地にある蠟梅の鉢がなくなって春の足音聞き逃したり
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若い日に思い出のある国訛り連続ドラマの台詞のなかに
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車椅子押す奥様をしたがえて彼は両手に杖もて歩く
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このドラマあの方言はその昔川辺をともに歩いたことば
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スマホなどなかった時代のクリスマスエクスプレスが岡山に着く
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かの人を育てた町が舞台ですドラマに彼女の訛りをきいて
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後足
(
あとあし
)
を車輪に乗せた老犬の散歩の瞳が潤んだように
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三日月も見ずにペットショップの仔猫らは憂いを知らず戯れている
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こっそりと公衆電話で待ち合わせ約束をした初恋記念日
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懐かしい友より遠き電話あり彼女と彼は別れたらしい
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ようやっと金木犀が香りだしあの日のことをまた思い出す
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英語ではスーパームーンというらしい竹取の姫今夜かぎりに
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