Utakata
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晶史
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青春が制服を着て駆けてゆく下校時間の突然の雨
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道草を連日食ってた本屋さん今月末でお店を閉じます
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休み時間まで待てずに朝顔は日差しの下で葉のしおれたり
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アンシャーリーテレビアニメをみるたびにハネムーンから三十五年
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扇風機しまう頃にはまたひとつ体の具合が悪くなるよう
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尾道に行ってみたいと妻が言う 私に青き思い出のあり
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瞳孔を開きて網膜覗き見る心の奥を見透かすように
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昨晩の雨を含んだ砂利道の自転車の音高く誇らし
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いただいた紹介状は教授宛て どんな治療が始まるのやら
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朝顔のふたばの鉢が並びます一年生が元気なように
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新しくアンシャーリーが訳されて半世紀ぶりに本棚に置く
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あのように砂子が振れるものなのか春の夕べの西山の雲
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車椅子通れぬほどの通路なら「ごめんなさい」はいわなくていい
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滲むこと震えることもない手紙キーボードでは筆にはならず
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孫多くひ孫はもっと多くいて春の葬儀をにぎやかに終え
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我が国の戦果を伝えたラジオ塔 戦後静かに公園に立つ
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人生が賑やかだったころ聴いたフォークソングが真夜中聞こえ
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戦争と別れと涙の連続で洗礼うけて四十五年
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それぞれに事情はあると思うけどイスラエルからメールが届く
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深夜便 昭和のアニソン特集で しばし眠りを妨げられて
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いつ見ても片方だけで落ちている手袋迷子の仔猫のように
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ようやっとベースの音が聴こえだすフォークのような春の訪れ
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冷え切った洗濯物を取り込めば宵の明星白くて青い
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寒い夜に何を話して過ごしたかガレージの隅にねこが三匹
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刃なる月西空に輝ける今宵寒さと明星を連れ
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この石はアクアマリンという名です恋人だったママにあげたの
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連れられたトイプードルも立ち止まり株価ボードをながめています
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路地にある蠟梅の鉢がなくなって春の足音聞き逃したり
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若い日に思い出のある国訛り連続ドラマの台詞のなかに
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車椅子押す奥様をしたがえて彼は両手に杖もて歩く
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