Utakata
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白花
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初めまして。
短歌は、残酷なのも寂しいのもやさしいのも笑えるのも全部好きです
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ゆらゆらと 川面を揺らす灯籠に 仔猫の目玉 キラキラ光る
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苦しくて ただ苦しくて 苦しくて ハーゲンダッツを今日は許可する
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薄玻璃の 夏に傷口灼かれつつ 瞼の裏に ひとさじの青
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蝉しぐれ 長袖スーツのキャスターが「熱中症にご注意ください」
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死ぬときは 足元ふわりと浮くくらい 身軽でいたい さよなら地球
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あの雨に 君の名前を付けてたら 少しはマシに歌えてたかな
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日産のピンクのモコを見掛けたら 君を泣かせたアイツを呪おう
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オレンジのソルベみたいに零れ落ち 溶けない声と
凌霄花
(
ノウゼンカズラ
)
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どうせなら神谷浩史にして欲しい 今日も貴方は留守番電話
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スカシユリ 固定電話へほころんで 花粉摘みとる 水無月の夜
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君を待つヒールに泥が跳ねたのは 紫陽花ばかり見ていたせいだ
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人生を損してると言うけれど アレルギーてご存知ですか?
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この家に私の居場所は無いのだ、と 知ってしまった実家のトイレ
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身の裡に降り出す雨は青々と いつか芽吹くか腐って死ぬか
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ナナフシの ちいさな骸 消えており ホッと息吐く もう梅雨だって
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晴れたなら 思い出しもしないのに 貸したまんまの 傘が苦しい
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詠み人は 孤独を綴る星の人 今日も素数を探す旅する
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うつくしい 言の葉ならぶ 晩春は 眠気も惜しく詩集をめくる
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知らないの?心なんて臓器は無いの あるのは心臓 ひとりにひとつ
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眠る前 怖くないのは なにもかも 明日目覚めても 変わらないから
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あけぼのは 薄墨ひいた星影に 滲んで淀む唇苦し
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道端の 水たまりには 花筏 あの子の恋の鱗みたいに
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柏手が 響きたるは曇天の 祈り重ねて桜雨みる
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寝返りを打てぬベッドで麻酔明け 母と目が合い 点滴痛む
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フロントの窓に広がる曇天の 色の名を知る雨待ちの昼
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今日を切り取る朝が来て カーテンの細い光が首を横切る
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しあわせを願えないから唯一の殺意をあげる 鬼さん、こちら
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幾千の棘やわらかに宵の雨 ひりり撫でゆく腹の裏側
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遺書に似た日記をつけて綴じ祈る 今日よりマシでありますように
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「また今度」メールをそっと削除する おととし秋の君に幸あれ
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