親なるは  殊に母は  いつの日も  子どものことを  気にかける生物
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生きていることの証に夕空と海辺のシールをきみにあげる
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パソコンもピンチアウトが出来ればなそう思いつつモニターなでる
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孤雲浮く 深き青空 愛おしく ああいつか死ぬのかと 身震いひとつ
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芸能人占い番組見るのはとても楽しいわれでないからか
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吾子の頬 一縷の涙 滴りて 照れる紅きよ ルビーの如し【折句:愛してる】
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木枯らしと 芥に沈む 彼岸花 去り行く命 誰が導く
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真夜中に同期四人の写真受く総年収はおよそ十倍
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全部見て全部忘れる生きているご飯を食べるまだ生きている
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海に僕捨てられたからヴィーナスに片腕あげた十六の冬
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もう過ぎた十一月に降る雪は私のようにきえてゆくもの
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物寂びた紙の香りを思い出す図書館通う懐かしい日々
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野良犬を 見なくなったな この街も 吠えてもムダと 気がついたのだ
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その歌さ いい歌だよね 誰の歌? わかんないけど 母の持ち歌
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温もりが私の脳に吹き抜けた 消えなくなったことばあの夜
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扱いが軽んじられて怒るのか鋭利な端で指を切る紙
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口あいてキンキンされて恥ずかしく死に際などを思い浮かべて
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そこでまず相手の登記を確認し まだこの話サウナでします?
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読む人を一瞬ちょっと驚かす歌もたまにはいんじゃないかと
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お疲れ様雪が降ってますお疲れ様その後に続くこちらはを待つ
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一等星 煮詰めて冷やし音楽をきかせてみたら君になるだろう
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他人の目 気にせず自分を 貫いて 三十余年 白ブリーフ派
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地に眠る白き裸体を温めて 蕩けるこの身 どうぞ召しませ
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単純に友達作りしたいだけ 邪魔するだけのサクラよ散れよ
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バッカスを二百二十八円で買えても食えばただ同じチョコ/今期最安値!
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買ったか思い出せない本の続編を買うか迷って迷って今日
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車窓から マンション明かり 見た時に それぞれ暮らし 切なる感ず
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無謀です 一度で廻る 紀伊田辺 白浜串本 那智に新宮
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並木道。もやい結びの幻覚で、死に場所さえも選べない夜。
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友達と 話せなかった日のLINE 心とフォントの馬が合わない
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