永遠に変わらぬ想い贈ります 僕の想いが化石になるまで
10
ご先祖は 来世のために 準備する まためぐり逢い やり直すため / 御彼岸
26
点描に光が湾を浮かばせる 港を抱いた汽笛のこだま
11
あの月はいつか見た月、足音も月の光も背中から降る
26
言の葉が 胸に詰まって ヒリヒリと 痛む夜には うたかたが効く
14
初めてのワンマン列車にあたふたす 笑ってくれるな一人の遠足
27
入院で溢れるように短歌生まれ退院したらマジック消えた
13
恩送り 出来ているのか足りぬのか 彼岸の入りに 亡父母に問ひたし
16
庭に咲く切り花抱え墓参り荒れ吹く風がマッチを吹き消す
15
沈丁花 隣家の庭に ひっそりと 春を香で 知るも楽しき
18
卒業式終えて静まる校庭の片隅ひそりと早咲きの桜
19
悲しみと無念のただ中夫送り遺影にま向かう友を想う夜
16
反抗のこぶりの歯形じんじんと 何度もながめるひとつの勲章
8
白い部屋でクスリに浸かり眠ってる友に会うためご飯をたべる
9
嗚呼いやなおばさんいるわ。あら待って、鏡に映ったあれはまさかの
17
春分の猛吹雪にちょっとだけ心浮き立つ道産子夫婦
15
吹雪く和歌師に褒められる有り様に心ときめき言葉うしなう
10
増えていく小石のようなあれこれを処理しきれずに蹴躓けつまず
10
一平氏に何があったと首ひねる 日米間に衝撃走る
11
喧騒で 唯一私を動かせる 溺れることを知らない呼吸
3
どうやら何も始まらない そんな日々の俯瞰と予感
3
探し続けた言葉はきっと 平凡なまま、そこにあるから
3
大丈夫しか見当たらなくなったら また教えにきてね
3
ときをこへ 春雷に覚えるあのときの  君の言葉が この胸めぐる
3
性格の 悪いところが 好きなんだと 悪いあなたに 褒められたいんだ
3
世の中の不信を招く裏金に呆れるよりも僕のX
3
旅上る後部座席で息止める早く出口を見せよトンネル
3
誕生日あしただからさマニ車ほしいんだよね 徳積みたいし
3
法律に生かされてるだけのお前 無法になるときを待っている
3
惜しき愛おし 回りて憎し されども愛おしラストティーンにて
3