Utakata
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甲糸寿
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湖畔へと漕ぐ君越しに空仰ぐ燕群れて此処へ戻る
13
仰ぎ見る帽子
攫
(
さら
)
われ花嵐歯抜けた前歯尊しとなす
13
暮れなずむ町はいつしか遠くなり贈った言葉は湿度を無くす
12
番犬が吠えぬわたしの存在感世界の中心この先ですか?
11
ベートーヴェンのソナタ流るる春の日にきっと僕らは目線合ひ
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星屑を集めて君を作ったら
蠍火
(
さそりび
)
燃える心を灯す
11
顔よりもジャンボおにぎり竹内君おとんが作る愛の頂
13
夕浜に紅く艶めく桜貝期待は気化し波が掻き消す
12
今日が来た春眠覚めて眉重く牛乳パック傾けて飲む
12
指さえも軽やかに舞う春装の笑う君の背伸びやかで在れ
15
けれど吾の想像力はちっぽけでほらトマホークだよ、ジョン・レノン
13
ルック バック ルック アヘッド! 躊躇なく 昨日を蹴って 今日を漕ぐ
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「ご無事でね」東京四時に春星はミルクになって今日へ溶けてく
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薮睨む前髪越しに春北斗ポケットの中ぐうを握る
9
無知無力 わたしは恥じる 過ちは 繰り返しません 繰り返しません
7
紅梅や かほりに咽ぶ 朔日の 揺らぐる
波斯
(
ペルシア
)
薄れゆかん
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可愛げは自宅のトイレに流してきました水道代はそちら持ちで
14
文豪の用紙のマス目踏み越えて万年筆は縦につらつら
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潮騒や雀は秋の波間にて蛤となり
潮香
(
しおか
)
に溶ける
11
地下鉄の色なき風ぞ吹き枯らす終点の
灯
(
ひ
)
赤く滲めり
15
跳ね上がる枝を見入りたり初紅葉水晶体も瑞々しく燃ゆ
11
見つめ合う君と私の行間を
・・・
(
てんてんてん
)
点は繋いで道を作るよ
13
言はば彼女薄荷煙草の香まとひ清涼漂いて鎮静を誘ふ
10
君の前を小籠包が通過する
π
(
パイ
)
を求めて回る円卓
14
捨てられた買物袋は猫に見え
Sh*t
と呟き幸せを乞う
11
定員二名のキッチンで「袖めくって」シャボンだらけの君の手を取る
11
星時計ひと粒落ちてひかり消ゆ幾千光年夢のまた夢
13
芸術も音楽・映画も君とゆく私の心金色に継ぐ
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国籍や性別不問本の旅時にさすらうタイムトラベラー
13
寝違えるということに躊躇なく幸せを感じる君と過ごす日
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