Utakata
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秋人(あきと)
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詩は長年書いてきましたが短歌は今年(2023年)の夏あたりから詠み始めた初心者です。
様々作品に出会って日々刺激を受けています。
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お茶をたて窓から招く秋の風 語り尽くして夢にまどろむ
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蹴飛ばした つもりもなしにタンス角 駆け出す朝の一歩目遅れる
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レコードの こぼれるノイズ セピア色 褪せたジージャン ロックな余韻
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日を重ね 薄まる愛に優しさを 足して笑顔の味を整え
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具を見ずに おにぎりガチャで幸射止め 描く未来に響く足音
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荷物から 解放されてレジ袋 風に任せて春を彷徨う
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不景気で 冷えた財布を説得し 春を拾って歩く買い物かご
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世の道を 説くべき立場リーダーが 小石ごときに 足を取られる
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物価高 野菜売り場に勝者無し カボチャ見送り ネギ値切らせて
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夜を背に 恋を見送る道しるべ 語りはせずに空五つ星
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火花散る 切った張ったを期待して 望む狭間に春の穏やか
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青空の 薄れた青に筆を足し 記憶に残る春を演出
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雨雲に 憂鬱レッテル押しつけて キラリ微笑む虹のズルさよ
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緩む風 咲かない恋に見切りつけ 委ねて空の旅へ羽ばたく
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別れとし 選んだ道の立つところ 澄み渡る空 淡い想い出
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散る花に 紛れて雪の下手な嘘 冬を見慣れて春に気づけず
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立つ春に 届けとばかりウグイスが 声張るほどに暦疑う
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日差し受け 春を知らせて花時計 咲かす会話に
時間
(
とき
)
を忘れる
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温む川 散りゆく桜 花びらを 交わして泳ぐ稚魚と並走
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ひらひらと 桜花びら手のひらに 持ちきれなくて風に運ばせ
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駆け足で 春告げるべく花時計 箸も喜ぶ食の彩り
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頑なも しくじり坂を転がれば 心身共に丸く仕上がる
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春闘も 鳴くだけ無駄とホトトギス 季節移るも景色変わらず
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ひっそりと イチゴ畑の女王が オーラを消して花を咲かせる
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春風が 空気を読んでレベル弱 時間をかけて景色着色
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春風を 吹かせて走る登下校 ランドセル中夢を踊らせ
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突然の 失恋災害ダメージも 非常食にて救われる夜
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おろしたて 靴心地良く歩き出し 桜並木の道を訪ねる
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春土産 割り切れる数大福に 偶数人の視線釘付け
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淡雪を 乗せて消えゆく交差点 赤いシグナル季節を置いて
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