バス停は人影も無くこの夏を閉じ込めるよに降る蝉時雨
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窓に張り卵を二つかかえたるヤモリに付き合い灯り落とさず
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カラスがね朝から水浴び噴水の端 真っ黒だから干からびちゃうね
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限りある命の予感知らされた 秋になるのか もう秋なのか
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かたかなを つかわず書きし 恋ばなし 言葉おさへて 思ひ焦がれる
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遠回りかもしれないが近道と思える道を進んでいこう
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満たされて満たされていく反面で失うものの大きさ未だ知らぬ
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ただひとつ父想う時カラオケで『山河』歌う時友に知られず
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ホルモンは 自分で作る! 今日聞いた 言葉そのまま メモして学ぶ
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還暦を家族にお祝いされている かつて不倫をしていた父が
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気づいたら もう遅かった 日常の さよならなんて 言って欲しくない
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ズルじゃない素直にやめとく苦手だし こっちは任せてウインウインで
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情けないことなど言うなと叱る父もう鬼籍へと旅立つ夜明け
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一つしか 変わらないのに 八と九 終わり始まる 月末月初
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現し世の最期の夕陽想定し駐輪場の去り際在りて
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お局は今ディズニーにいるらしい パワハラ研修ビデオむなしい
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ボカロ曲作ってそう〈動く点P〉センター試験数B7点
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風乾き喉が渇いて水もとめ岩のしずくは魂うるおす
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仮面して泣き顔隠す道化師はすべるギャグにも拍手浴びたり
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山を越え川に沿ひつつ海到る 渇き已まざる 夕べなりけり
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桃太郎 仲間を連れて 鬼ヶ島 これって話題の 映画と一緒?
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どうすればよかったのかなわたしたち ぬかるむ土に足を取られて
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荒れすぎの唇離れしことは君のピアス穴にぴったり収まる
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カーブミラーに 陽炎ゆらぐ 草の道 蝉の亡骸なきがらひとつ 静寂しじまに落ちて
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ひたすらに 水を掬いて 水を撒く 植物たちの 歓声を聴き
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曇り空干したシャツさえ生乾き 君への想いもう叶わずに
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炎熱のもとで醜く硬くなり優しさ放射出来ていますか?
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甥っ子に追い課金もしちゃうよ 可愛いんだからしょうがないじゃん
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声優の結婚報道飛び込んで健康ランドに行くのをやめる
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話せても君と僕とは無関係 境界線を越えちゃダメかな?
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