Utakata
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カミハリコ
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いつまでも一寸先の闇色を確かめる目を欲しがっている
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最後から何番目でもかまわないうしろから数えたらはやいだけで
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脳髄を覆う眠気に身を浮かべうっかり秋を乗り過ごしそう
8
永遠に寄せては返す波の音にあなたの声が紛れ込んでる
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まっくろな夜に溶けるみたいにさあ僕の前から消えてみせてよ
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目を閉じてゆっくり落ちる闇の中ひたひた満ちる無様な吐息
8
心臓に埋められた鈴がうるさくなるからどうか近づかないで
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傷跡をふりかざす無神経さと吐息で曇るステンドグラス
7
彼の目を通せば黒も白になり僕の姿は消えるのだろう
8
目を覆う両手にどんな感情が載っていたかは知りたくなかった
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復讐の鐘の二度目は響かない 一本欠けたままの肋骨
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首すじと右手に夜を絡ませて最後の星を一緒に見よう
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言葉なら無傷で済むと思ったの?残念きみは前科一犯
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傷跡を残せないわたしの体 こころまでそうだと思うなよ
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心臓は中身を使いおわったら穴をあけてから捨ててください
8
遠ければ遠いほどきらめく星のようにならない思い出たちよ
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季節外れの半袖が夕焼けに染められるまでずっと見ていた
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人間はまっすぐ立っているものだ(たとえ地軸が傾いてても)
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『下手な嘘は聞きたくないやさしい嘘はもっと嫌』と泣く嘘つき
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痛みを感じなくなった心から切り落とせよ生存戦略
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受け売りの言葉で覆った平和などやっぱりまがいものでしかなく
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寒いのが好きだこころが腐らずに生きていけるような気がするから
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組み立ててもらいたいならあらかじめバラバラになる必要がある
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耳鳴りをものともせずに食い込んだきみのくちびるから散る火花
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火傷みたいに熱い苦しい痛い十三歳のからだが叫ぶ
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遠い日の殺意に夢を喰われても走り続けるきみがかなしい
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またあしたを紡いだ指で死にたいと綴る矛盾は見ないふりする
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手を伸ばしたら届くのは夢じゃないとか幽霊がなんか言ってる
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雨濡れた前髪越しに見る夜は愛が足りない罰が足りない
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運命の外側で踊る水曜日くらやみ跨いで星へ帰ろう
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