Utakata
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カミハリコ
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もし明日世界がひっくり返っても君は口笛吹き続けなよ
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(ありがとう呪いの言葉はいりませんひとつ残らず食べてください)
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つよいひとうつくしいひとこわれないひとあふれない海をみるひと
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発つたびに殴り書く遺書の中身はいつでも同じ「ぜんぶわすれて」
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真夜中の雨に紛れる銃声と泣き方を知らないこどもたち
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考えているふりだけは得意です ずっとずっと息苦しいだけで
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影の中で生きるとはじめから決めていたこの手を引くのは誰だ
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目の奥に青い花降り積もったのならさようならの合図です
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あらかじめ潰されているプチプチでつつむ希望感傷罪悪
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動かないよう抑えていた秒針 血も肉も骨も歯もかなわない
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過去からの手紙は赤い 立ちのぼる煙草と雨が混じったにおい
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砕け散ってもひかりはひかりのままわたしの目だけ射抜いてくれる
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最後まで秘密を背負わせてごめんあの世で謝るから待ってて
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息もできない夏でさえいつまでもあなたの影は涼しいままで
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終わらない約束をしてくれるなら恋にならない星でいいから
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いつかくる別れの朝はにせものの名前のままで笑い合おう
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僕たちは正しい距離を見失い送電線を踏み付け走る
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しろい羽根いちまい残し鳩は逃げ早鐘打ち続ける心臓
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消えかけの虹色を眼に写すときぼくを思い出さないでください
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なにもなにもないこの胸にひとつだけ約束された銀の弾丸
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右肩に三日月ひとつ引っ掛けて夜の帳をおろすお仕事
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明るいものは見ないようにしていたあなたの瞳で知る夜の味
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飲み干してみせるよいつまでも喉に引っかかってるいつかの声を
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少しずつ遠ざかる月のようにはできなくてただ走って逃げる
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役に立たない物ばかり増えてゆくから両手でも指が足りない
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ぴかぴかの可視光線のようなひと隠れても無駄はやくおいでよ
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言い訳をして殴られて見送って口の中だけ痛み続ける
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この先を夜の国で生きていくため朝の国から追放される
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ひとつずつ死にゆく季節たちの声 ずっと覚えていてあげるから
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この脚はドアを蹴破るためにある 血を流しても痛くもないし
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