カミハリコ
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青春を味わう前に噛み砕く血の味の方が似合っている
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ぼくの夢の中まで追いかけてくるあの子の指は嘘をつかない
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人ひとり死んだくらいじゃ歯車が狂いもしないただしい社会
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まだ聞いたことのないさよならの音きっときれいに響くのでしょう
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わからないひとをわからないまま愛したらきっとしあわせになれる
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顔も見ず口もきかずに見送ってずっと苦しいずっとさみしい
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ひび割れた窓はしっかり閉めておけ外にも内にもおばけがいるよ
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あとに来る筋肉痛とおんなじで今更つらい消えろ思い出
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汚し足りない夜の果て僕だけにきこえる声がおいかけてくる
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裸足でも重くてたまらない雨はほんとうに雨なのか、それとも
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あのひとのくちびるはいつも切れたままだからわたしの口も血まみれ
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あなたへと流れる川の源は多分涙よりも血が多い
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見ないふり続けるつもり?あのひとの瞳の底に潜む薄氷
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おもちゃなどなくても平気ぼくたちは自分のからだで遊んでます
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ビー玉を飲み込んでしまわないよう両手でここを押さえておいて
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いくらでも眠るチャンスはあったのに足踏みばかりして明日を待つ
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スカボローフェア響く部屋どうしようここではうまく息が吸えない
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本棚にしまったままの文庫本 開かなければ彼は死なない
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あとはただ落ちてゆくだけ花を吐くように響いた夜の終わりに
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「偶然の交わりですよこんなもの 明日からまたすれ違いましょう」
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この夜が明けたら触れた指先もひとつ残らず忘れてあげる
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閉じ込めているだけの想いですので決して浮かび上がらせません
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灰にしていいよもうこれ以上神へ手紙を書いていられないから
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足裏に花びらと棘の感触 罪のかおりはまだ届かない
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痛くないふりしてもきっとあの子なら気付くのだろう笑うのだろ
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ひび割れる前の瞳がうつくしい 教えてくれたあのひとは今
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コンクリートを打つ雨音はまぼろし お薬飲んではやくおやすみ
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切れかけた街灯の下またたいている十五年分の感情
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あの日の僕と君の間に横たわるふかくて長い川の冷たさ
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眠れない?それなら今日は暗闇に溺れた男の話をしよう
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