カミハリコ  フォロー 0 フォロワー 14 投稿数 264

しあわせな結婚式を見た夜にバウムクーヘンひとりでかじる  

星空がそっくりそのまま落ちてきて頬を切り裂く夢を見ました 

レッドブルストロングゼロハルシオン正気じゃ朝に立ち向かえない 

有罪の看板ばかりに囲まれて自分の影さえ見えなくなった 

好きになるより先に傷つけ方を知ってしまってほんとばかだね 

ここはあなたの夢の果て 非常ベルまでもこんなに優しい音で 

指切りをした後でその指を切り落とすみたいなズルをしました  

『これ以上だれも私に触れないで』境界線としての黒髪 

気を抜けば死へと傾く天秤を片腕で支え続けています 

丸善は檸檬を置きに行くところとだけ学んだ十代の秋 

常温で流し込むストロングゼロストロングゼロストロングゼロ 

傷ついていないし泣いてなんかない大丈夫僕はひとりで滅ぶ 

天国で高笑いする神の目を射抜く弾丸ひとつください 

音楽も絵画も宇宙も愛せるが自分自身は愛せないまま 

ボールペンカチカチさせて爆発を期待している悪い子だれだ 

この夏の日焼けと傷を制服の下でひっそり飼い始める日 

あのひとの左目射抜く弾丸になりたい 致命傷は銀色  

誕生日 歳の数だけ星を斬るもうすぐ闇がうまれてしまう 

どうせなら全部素通りしてくれよ わたしの繭に爪を立てるな 

ふりかかる過剰なふりがな句読点 甘やかされて駄目になりたい 

ヘンゼルとグレーテルとは違うのでてろてろと血を垂らして歩く 

『役に立たないまま生きていてもいい』 一〇〇回書いて生きる一日 

『Happy Birthday』言い終わる前にコーヒーカップへ夜を沈める 

終わらない祈りの中に生きている 手の天秤を傾けたまま 

傷口を庇う仕草はヒトらしく見えるようにきみから学んだ 

この夏は冷たい君の言葉にも傷付く余力が全然ない  

一〇〇日後きみのからだになれるから爪の先まで全部食べてよ 

あたらしく買った鏡をのぞき込む 君とならんだ僕だけ映る 

ためらったつもりはさらさらないのに結果としてのためらい傷よ 

踏み越えた先に未来はない『しろい線の内側でお待ちください』