カミハリコ  フォロー 0 フォロワー 9 投稿数 109

開いても開いてももうありませんあなたのために脈打つ心臓 

毎日のノルマをこなす死神を誰も責めないやさしい世界 

月曜の舞台でおどる屍は全員左に傾いている 

同じ月見上げているならそれでいい 棺桶代わりの電話ボックス 

丁寧に爪をみがいてからなぞる彼の背中のあかい五線譜 

いっぱいになる前にわざと割るグラス たされるのはやっぱりこわい 

ドーナツの穴だけ食べる方法を考えてる間に星が沈んだ 

あやとりの最後はいつも僕だった 指に絡まる名無しの銀河 

うそつきな僕らへ落ちてくる星は誰の願いを叶えたかった? 

くらやみを歩くためにと手に入れた炎でみんな燃えてしまった 

ほんものの味も知らないままずっと柘榴ひとつぶ噛み締めている 

まっしろい月の下なら僕たちも嘘をつけるしキスもできるね 

のぞき込む水たまりには夜が満ちおいでおいでと呼ぶ声がする 

銀河系心中事件報道後模倣心中未遂続発 

みずうみの深さは誰にも明かさない沈めた石の色も見せない 

終電を逃す経験してみたい錆びた線路が足下でうたう 

墓石に触れあたたかさを感じるなんてこんなの裏切りじゃないか 

届かないから言うのでしょう?好きだとか愛してるとか死にそうだとか 

水槽にしずんだままの星ひとつすくい上げたら夜へ急ごう 

ひとつだけ嘘をつきますひとつだけ嘘をつくというのは嘘です  

この街は過剰に僕を甘やかす 素手で掴める有刺鉄線 

ゴミ出しを忘れてたから心中の待ち合わせには少し遅れる 

空の絵を描きなさいって言われたら迷わずはいいろ手に取るぼくら 

死に場所をお探しですか?片腕でよければお貸しできますけれど 

天国へ行くには重く地獄へはほんのすこしが軽いたましい 

『この恋の消費期限は特にないけれども未開封時に限る』 

ふりむいた彼のまつげに落ちる雨 今夜はおおきな海でおやすみ 

まだ空があかるい夜はまだ来ないつないだ手をまだ離したくない 

絶対に手に入らないとわかってから欲しがる癖が治らない 

ひとりではできないことをしてみたい例えばキスとか心中だとか