Utakata
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カミハリコ
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赤くていいな 滴った血液を眺める産まれたてアンドロイド
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ゆっくりとまぶたを下ろし深呼吸 百年眠るはじまりの夜
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彼の人の胸に響いた心音はきっとあの子のものだったのだ
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明け方の夢は正夢らしいので夢見心地で君にさよなら
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心臓を射抜く雨音は雪になるはずだった雨あの日の涙
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嘘をつくなら最後までと約束したので彼を地獄へ見送る
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さよならを言い切る前に目の奥の星が砕けて流れて消えた
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そんな目で見るなと叫びながら蹴るわたしの肉はあたたかいでしょう?
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あと一〇〇回名前を呼んだらさようなら せいぜい口を押さえていなよ
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屋上の手すりに積もる雪の味たしかめてから飛ぶよバイバイ
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スイッチを切るほうがきっと簡単で切らないために傷付けている
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生きている明るさがちがう僕たちが別れる時は星が弾ける
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何もかもぜんぶ閉じたらきっと死ぬだから目だけは開けたままでいる
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誰のせいでもない傷をあたらしい年へ後生大事に運ぶ
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きみはいつでもサイレントモードほんの一ミリさえも震えてくれない
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てのひらで雪だけ溶けて未練だけいつまでもきらきら光ってる
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夜明けから夜更けまで何度こわれてもおおわれててもひかりはひかり
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つなぐ手も踏む足もないもの同士絹糸の上で今宵も踊る
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切り捨てじゃない切り替えろ明日からもこの脳で生きていくため
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外に出ないで死ぬことをかなしいと感じたこともなかったのにね
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つかわないものから順に壊れてくかかと歯と舌それからこころ
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順番に背骨をなでる指先が今夜はすこしだけふるえてる
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雪で埋められる程度の想いならよかったけれど手遅れですね
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ちっぽけなネジみたいに降り落ちてる思い出の日々はもう戻らない
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そうじゃない方へ進んだ成れの果て夜をいろどる星を降らせる
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この世行き最後のバスを見送って案内板の星の字を消す
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あつい赤なまぬるい赤ひえる赤あなたがくれる赤なら何でも
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わたしはあなたになれないしあなたはわたしになろうともしないのね
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ずるいって言い間違えないようにする うらやましいようらやましいな
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近づいてくるのは月だけじゃないと教えてくれて消えてしまうの
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