歌式部
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替え歌作り、カラオケ、そして何よりも短歌を趣味に一日一日を噛み締めております(^^)
🎵瀧廉太郎「花」替え歌
言葉遊びを嗜(たしな)みて 三十一文字(みそひともじ)を織り成せる 人の想いを詠歌(えいか)して 短歌(うた)は我らの生き模様

味付けは ケチャップだけの ナポリタン 母の味は 一生の思ひ出
8
もう会わぬ そう決めたのに また君と 夢で密かに 再会す夜半よわ
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洗いたての 乾いた髪を 撫でる風 朧月を背にし 帰路の春
16
微笑んだ写真の祖母のくちびると似る 鏡の前で微笑み
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夜明け前 海へ誘われ 日の出まで はしゃいだ友との 若き思ひ出
14
花びらの舞う 通勤路 歩を運びながら 感謝す 長き開花に
17
初蝶の舞う 朝の庭 花々に話しかける 祖母と幼き
16
泣き伏せて 眠った夜も 忘却す 朝日の優しさに包まれて
14
風に散る花びら 黒湯温泉に 浮かびて そっと手で掬いけり
16
番犬に怯え 両手で耳塞ぎ 走って通過 小までは
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寝静まる街を 優しく照る月は 星々共に 黎明れいめいに消ゆ
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暮れなずむ空を仰いで 流れゆく雲に 三十一文字みそひともじを浮かべて
13
一年に一歳 無事に生きられた数が 増えれば 増える幸せ
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桜吹雪舞う公園 十七になる愛犬を 抱えて花見
20
午後五時をしらせる 「浜千鳥」の鐘 暮れなずむ町に 卯月の風
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降り積もる雪の如しに 散る桜 通勤路にも 春の絨毯
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痛みも涙も飛んでく おまじない さする母の手 魔法の言葉
17
鈍色にびいろに染まりし空 仰ぎ見れば ビルの狭間はざまに 月浮かぶ街
20
余寒超え 散るのをこらえ 校舎前 新入生を 迎える桜
21
亡き人を想えば 天を仰ぐから 空にはきっとあるね 天国
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夜桜を 仰ぎ見れば 雲間に月 時おり顔を出しては光り
18
お互いに 素顔も知らぬ 歌友へ 捧げし歌は 一部の素顔
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まだ知らぬ外の世界に憧れて 窓辺で冒険を夢見る猫
18
暮れなずむ 雲間に白き上弦の月 かすか 湯につかる休日
17
春爛漫はるらんまん ソメイヨシノの 交差点 信号待ちの束の間 花見
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雨に耐え 余寒にも耐え 散ることもなく 待つ桜 晴天のもと
20
泣いている 空の涙を 受け容れる如く 散らずに耐える 桜は
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どこからか 一枚ひとひらの花びらが 舞い落ち 雨上がりの竿を飾り
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古き良き馴染みの店も 継ぐ者もなく 畳みゆく 惜別の春
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生前の祖母が 寝床で 語る夜 わたしの知らぬ 祖父の話を
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