稲置連
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今日の出来事や思ったこと、今までの思い出を短歌として自由に読む、二十四歳の男性です。

音持たぬ君へ詠える愛ひとつ 枯れぬ感情に事の実熟れて
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この世をば が世とぞ問ふ 新月の満ちたることも無しと思へば
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腕の内 刻みし溝の痕ありて 苦悩と苦労の年輪と見ゆ
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早春の緋寒桜が咲く頃に、我 悲観して桜散りける
7
大海を隔てて見ゆる大橋の 奥にぞ遠き わが故郷かな
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環境が移ろう年の瀬 人は去り 怖じける私を膝が笑う
6
クリスマス ケーキが子供の頃より多く感じる  はぁ、取り分け皿も包丁も必要ないか
6
短歌とは 字数と我が身を削りつつ 生み落とすうた いとおかしなり
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まず五文字 次に七文字 また五文字 ここで七文字 締めに七文字
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クリスマス いくつも過ぎて お正月 明かりをつけましょ モミの木に
9
気が付けば過ぎ行くばかりの年度末 餅で鬼退治 明かりは桜に
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年の差が十五離れた弟と シャボン玉遊び 浮かぶ泡沫うたかた
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空気澄み 夜の底白む年の瀬に 花は枯れにし ながめ 降り落ち
9
日光が差し込む団地の窓枠に 月光にて咲く やわらかな花
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死後も名を呼ぶ声消えし その時まで 我が身そのまま あり続けんとす
10
人のたま 四十九日と 言うけれど 我を人々 ひとなのか すら・・・
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死を前に着の身着のまま勇み足 我をとどめる ふみも声なし
8
年の瀬に 我送る皆が帰す場所へ されど我を送るは宵闇
8
濡れた石踏みて思ひぬ 恋も夢も しけたよ と眺む 夜半の月かな
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幸せを願って 我が身を後退り ただ後ろ手に崖を持ちつつ
12
宵の空 月や星が輝けど 私の心の雨は止まじて
10
夜が明けて 風も止まりぬ ただ静か 灯を手放して渡る浮橋
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かたちなど なきものながら光差す ただそれだけで よいと思えり
10
寄り添えば 笑むきみの影 消えもせず たまがありかは 座敷牢
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紙の輪がかなりの時経ちしろがねを成し 私の死する意味となりて
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長すぎた「また明日ね。」のその明日 あなたに会うため 手に六文銭
11
命の灯 既に消えゆく一縷の光 火桶の中に白き灰舞う
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君の声 風に消えゆく振り返る ただそこに広がるからの余白
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八重桜 八重に咲くたび胸を衝く 八重葎とは知らず恋して
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本当は言いたかった。あの花の下で。でも、星になった君にそれを投げる手はもう、無い。
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