忌寸宿禰
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今日の出来事や思ったこと、今までの思い出を短歌として自由に読む、二十四歳の男性です。

今ははや隔たりぬとも兼六の根を一つにて松にやあらむ
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このたびも 安宅(あたか)の浜に 至りけり 背を押す如く 松風吹きぬ
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和栲(にきたえ)の きよげなれども 棘ぞ立つ 浜成す花の 名こそ惜しけれ
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朝風呂の 立つ湯けむりの 絶え間より 光のどけき 里の気配す
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宵闇に 佇む大観音 いと広大(くわうだい)にして ただならぬもの
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湯けむりに 海原かすみ 暮れゆきて 波の気配の やはらぎにけり
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大雨を 止ませしといふ 白兎(しろうさぎ) 月を呼びたる 香が残る里
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しらなみは 寄せてはかえるぞ この地にて 波の穿てる 音のみぞする
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東雲(しののめ)の 越前和紙に 千年(ちとせ)の香 書き置く和歌と 影を背に行く
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千載(ちとせ)経ど 恋路(こひぢ)に惑ふ 心地こそ 昔も今も 変わらざりけれ
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越前の 寝殿造に 入りし時 紫の月 同じく眺むる
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交(かか)はすは 夫婦桜の 連理枝(れんりのえだ) 鶴や千年(ちとせ)の 糸をあざなふ
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都より 逢坂の関を 越えぬれば 急がば回れと 人は言ふなり
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このたびは つつがなかれと 住吉の 満てりぬ月の 力添ふかな
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もう寝(い)ぬか 問へど答へず 戯(たはぶ)れば 笑みに綻ぶ 児(ちご)の空寝(そらね)
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税金で 搾り絞られ 身を削り 明くる日を買う 出涸らしの銭
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蝶さへも 蜜蜂すらも 吸えぬ蜜 公金裏金 さぞうまからんかし
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あかねさす 雲の路(みち)ゆく つばくらめ 行く末々に 光あれかし
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古巣より 飛び立ちゆける 燕尾へと 踵返して さよならまたいつか
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うばたまの 我を咎める 音もなく かたぶくまでの 月を見しかな
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宵闇に 染めぬらし わが庵(おり)は 胸の打ち音なふ 重圧の籠
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道の辺(へ)に 列(つら)ぬ柑子(こうじ)の 街灯の 陰る麓に 五分の魂
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ハロゲンランプが照らす四車線 橋より眺む 我は何求むらむ
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分け入れば いとど深くなる 山道(やまぢ)かな 惑ふは我か しるべなき世か
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遊歩道 頭上に一つ ユスリカの 夏たてる 雌待ちの蚊柱
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雌待ちの 蚊柱くぐる 人の群れ いづこより来たりて いづこへと去りぬ
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月の色も うつりにけりな いたづらに 袖の白露 落ちしまにまに
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花の色はうつりにけりな緑色(あをいろ)に卯月よにふるながめせしまに
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散ることも厭(いと)はぬ花の心もて世を尽くしてむ命なりせば
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咲く花のちりぬる前の静けさや我らの前に杭は立たずや
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