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受話器から漏れる信号 誰からも気づかれぬまま海へと沈む
8
はこばれてゆく食べものをながめてる「いってくるにゃーん」ここはジョナサン
8
順番を待っているだけ駅ビルのトイレに長く列なすように
8
死を前に着の身着のまま勇み足 我を
留
(
とど
)
める
文
(
ふみ
)
も声なし
8
目を閉じて 今日を据え置き 夢心地 まぶたに浮かぶ 明日の面影
8
氷城
(
ひょうじょう
)
の凍結されし
生命
(
いのち
)
たちいいえ私も捕獲されてる
8
あのねジョン愛では世界救えない僕らそこにはもういないんだ
8
カレンダー信用金庫でもらってく取引してるところじゃないが
8
ありたけの涙注いだコップ手にリーゼ飲み込む青春の日々
8
イブは💈散髪空いていた、今年も✂︎お世話になります、髪スッキリで🐴年もよろしく
8
否定せず 自分を選び 感じ取る 「肩書き、空気」 それより呼吸
8
年内はずっとポイント三倍デースーパーで増す年の瀬気分
8
詩的だなぁレアなアニメの終末は想像させるニクい設定
8
冬至だが これから真冬 いまひとつ 日が長くなる 気配すらない
8
皺ひとつ もうふたつみつ 重ねきし 君へのおもひ 日ごと愛しく
8
ゆらゆらと レースカーテン 煌めいて 木漏れ日眺む イブイブの朝
8
今晩の玉子のおかずは何とでも店で迷うはやはり
明日
(
あす
)
のイブ
8
冬至だと 理由ができて 嬉しくて カボチャ料理を せっせと作り
8
急患の我乗せ闇裂くハンドルに娘の手あり初の高速
47
年六度 季節の行事を飾る棚 心ほんわり温き場所なり
34
青い鳥探したけれど見つからず帰りに白い文鳥を買う
33
窓帷
(
カーテン
)
を開ければ 冴へり 冬の朝 細き残月 見ゆる青空
36
三十一の 言の葉
解
(
ほど
)
け 湯に浮かび 掬いては結い また
解
(
ほど
)
きたる
22
雲よりも 我が家の二階 高かりし おかみさんいて おさいせんいる
15
脱衣所の 鏡がやけにくもること 私の元に 冬が来たこと
15
いじけるな がっかりするな わが心 いつか日の目を 見る時が来る
7
早朝のやっと階段のぼり来る人 すれちがふ我口内炎あり
7
醜さや 無慈悲なものを 見た時は そっとその場を 離れることに
7
チューリップ揺れる春の日僕たちは別れてもなお生きていくんだ
7
光線もたまには暗くなりたくて自分より明るい場所探す
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