くらやみで手を握りあういつもより爪がみじかい誰を抱いたの
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ストーブを消せば静寂が増えるだけ寒さより先に心が冷える
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他人事ともう思えない、欄干のもとに落ちる花束はきいろ
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草原の 青を覆ひし 白銀に 玉投げる児の 手の赤きかな
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新しい空気がさぁっと駆けて行く 船出にそっと寄り添うように
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深い夜 すべての時間が 押し寄せる たたかう力が 僕にはまだない
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「ホットラテお席までお持ちしますね」白杖を持った日人魚は笑った
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今だけの 期間限定 売り切れで 明日こそはと 二日連続 
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「じゃあ今日は失礼しますね。お世話様」親子のような他人に成れた
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この想い 隣にいても 言えないな 心の距離が 近すぎたから
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言葉では伝える勇気が出ないから だから見つめる君のくせっ毛
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パソコンを買い替えた後の一苦労 アウトルックがまだ開けない
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不要だが削除してないデーターが どこにどれだけ溜まっているやら
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線を引く 彼の不機嫌 彼のもの あたしゃ幸せに忙しいから
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AIと思しき動画日韓のドラムセッション事実に驚嘆
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二度とない景色がみたい僕の目を運んで歩く奥の細道
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冬の夜の 帳の中に 君覚ゆ 人の情けの 影見たくなし
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人様に 聞こえぬ様に 超小声 まるで老舗の 囁やき女将
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湯呑み置く ゆらめくけむの 中見れば 初雪の冷え すこしやすらふ
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ワックスをつけた髪の毛洗う時ふと思い出すモップ犬の風呂
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ぬらぬら派いろんな派閥があるものだ万年筆のディープな世界
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青き星 環境汚染の行く末で 尚も残るは知恵の浮き島/映画『鮫の惑星』
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そのペットボトルホルダーっていうのはペットボトルとどう関係ある
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ヲヤジ髪 風の戯れ 付きあひて  帽子を飛ばす 貴婦人のやう
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少しずつ前へ今年も能登地震から志すべてにな〜れ
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木製品はしのすべてが丸い訳教えてくれた塚本先生
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風は今並木の梢を揺らしては青い空へと吸い込まれてゆく
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冬の朝毛布ピタリとたたむればひかり優しき君が横顔
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いちごの日 あまおう苺のヨーグルト 食べてもだれも 文句は言わない
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あと五分 まどろむ時間 恋しくて 夢とうつつを 行き来する朝
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