Utakata
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どこからかレモングラスの漂いて庭の小径に夏への扉
29
トランプで負けそうな子がカードをね破ったのもう楽しくないな
16
左手の小さな火傷気にもせず惣菜を揚ぐパートの母よ
14
雲の下これじゃ逢えぬと冷やかしの 声も届かぬ天の二人よ
13
部屋干しの 場所塞がりて ワイシャツは エアロバイクの 肩に広がる
20
また猫を 認知予防と 迎えれば 愛しさ増して体力尽くる
12
雨止みて庭の草引く我が手にぞ四葉光りて心晴れゆく
16
幼日の 秘めたる願ひ短冊に したため静けき七夕の宵
14
「そのうち」を素数で割っていったなら君ではダメと拒絶されてた
10
接待で腹踊り見たロシア人大喜びでハラショー!ハラショー!
10
目を細め ゴーヤの
如
(
ごと
)
く 育ちゆく 孫と背比べ
祖父
(
ジジ
)
は追い抜かれ
12
記憶とは波のようで久々にウォークマンを開いて泣いた
9
駅西のロータリー阿鼻叫喚、大樹に狂ふムクドリの群れ
10
梅雨時の濃さ増す緑の壺庭やそこにいたのかまいまいつぶり
9
水筒や折り畳み傘持ってまでしなきゃいけない程の散歩か
16
もういちど 父の背中に顔うずめ 懐かしくもあり煙草のけむり
8
真っ新の ノートを開き 綴る文字 更地になった 人生に似て
9
永遠を夜空に祈るくらいなら 許されないでしょうか七夕
8
パワフルな 女
(
ひと
)
になりたい! 短冊に 笑顔を送る 女神目指して
13
バスを停め予定にはない時はいま海に立つ子ら夕日を送る
7
山積みの洗濯物を嘆けども 一枚ずつの手しか持たない
7
黒髪に低めのヒール リクルートスーツは鎧 やわらかな檻
15
七夕に食べるからあげカレー味一日遅れのサラダ記念日
6
七十年重ね来し言葉 ひとつずつ 餞別となる 日々の語らひ
13
亡き夕と見ゆる文字面七夕はあやに悲しも君隠るより
6
天の川涙の雨にあふれつつ橋も渡せぬ君ぞ恋しき
6
例えばそう たくさんの本に 囲まれて 好きな世界を 好きにお散歩
6
猫の目は 先を追えども 何も無し やめておくれよ 怖くなるから
8
あなたのて 取って握った晴れの日に すてきなひとから すきなひとへ
5
七夕や 織姫彦星 逢えるかな うちの
猫
(
こ
)
たちは
ロミオとジュリエット
(
ロミジュリ
)
ごっこ
20
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