Utakata
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赤々と 湿原染むる草紅葉 熊鈴の音秋風運ぶ
24
ひさびさに帰省した子を出迎える親の気持ちで見る青い空
24
雨上がり朝の光を一身に浴びた街路樹はいちばんきれい
13
リフォームの済んだ隣室まだ誰も入居の気配無しに秋来る
17
故郷の月はそのままここにあり 上京してから
18
年目
13
眠れない 夜があるのは 当然です あなた昼間に 寝過ぎなんです
12
窓にさす 東雲の灯り 壁染めて 朝の務めの 猫と戯る
19
空模様 瞬時に移ろう この
一瞬
(
とき
)
を 逃さまいと シャッター押す
14
ブラジャーを買ってもらえなかった中二の私が今も泣いている
10
九十五ずしりと重 し誕生日 白寿の道へ一歩踏みこむ
10
ハンガーに一緒に干されタイミング合わせて踊るタオルのデュオ
9
新しい 歯ブラシおろし 月初め 幾日ぶりかの 晴れを見上げる
18
久しぶり 綺麗な月が 眩しいくらい あなたからの 「ご飯行く?」
8
ペンを持つ 君さえ知らない そのクセが 私に君を 知らせてくれる
8
雨の日の 蒸し暑さすら 懐かしく 思える今は 寒くて悲しい
8
空青く詩的な
短歌
(
うた
)
が詠めそうと 流れる雲を二時間見てる
9
信号を 渡って振り向く 七歳の 傘と地面の 近さを思う
15
冷房と雨に出番を奪われた網戸が今日は活躍してる
12
雨あがり青空映す水たまり ふわり飛び越え
飛沫
(
しぶき
)
も弾む
13
核の神 我が敵どもを 抑止して もたらし給へ 國の弥栄
7
赤白のクレーン二基が向かい合い求愛ダンス鉄骨ヶ原
7
花札のすすきに映る月を見て祖母はニヤリ「月見で一杯」
7
うっかりと女専車両に飛び乗って 針の視線に刺されし5分
20
まるまるの五十一年経過せり。どんよりとして、何事もなき。/明日五十一回目の結婚記念日
12
あどけない想い出たちが背中押す 坂の途中で見える瀬戸内
8
読み方も分からぬ駅に一人立ち あてなく歩く 秋晴れの日
12
蟷螂は虚空を睨み果てるとも 祈りのごとき姿勢崩さず
8
冬眠の前哨戦、羊の大群と戦う十月一日
6
花の匂い かき消すように タバコを吸う 貴方に愛など わからなかった
6
十月のはじめの朝は生臭く山も寄せては返すいきもの
6
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