人生は 積み木のように 揺れるたび そっと形を 変えては崩れ
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狛犬の目線の端にひっそりと夕顔揺れてお祭りの夜
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行けるかな 点滅し出した 信号に 小走りになる らしくない俺
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半径はたった数ミリ バファリンに課される「優しさ」の代名詞 
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忘れもの指輪は酸で溶けるかな フラスコ内であいを煮詰めて
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我が利き手 人とは違ふ左利き 不便はあるも良きこと数多 
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降る雨は自然の遊具だったのにカバンの傘を確かめている
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永遠の流れを見せる鴨川に恋人たちは刹那をみている
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なかなかに覚えることの難しき〈カーボベルデ〉は心にありて
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ミステリを読んで犯人はきっとセミだと思ったまま返却期限が来てしまった
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散り散りに逃げていくよな思い出も日に日に集まる老境の日々
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スーパーに早生みかんあり驚いて産地がペルーでさらに驚く
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予備のネジ 使う機会が ないけれど なぜか捨てれず たまる予備ネジ
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此の地には なんにもないと 人は言う 物言わぬもの 目には入りつつ
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傷跡も噛み跡も残らない肌に何を残せる何を灯せる
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「どっち派?」と聞かれて「猫派」と答えると「わたしはきのこの山派」と言われ
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採血は 定期テストの ようなもの  だけど数字は 低きがよろ
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光なき 己に代えて 我がバイク スポークひとつ まで磨き抜く
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思い出に溶けゆく日々の積み重ね 川に流れて丸くなる石
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室外機のホースの先から流れ出る 水の量にて夏を計りぬ
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ハイヒールこの日のために買ったのに彼の肩まで届かぬ私
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断捨離し物は少なに見ゆれども蔵に余れるよろづのそなへ
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さりし背を夢もうつつも不可思議の ひかりとみずよみちびいてたも
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夕立のなごりの露の白玉に数添ふものは蛍なりけり
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ひざまづく夏の畑の少年の鋏閉じれば手にする胡瓜
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薬莢の 如く散りふ この短歌うたは 我が身を穿つ 日々の残り香
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人はみな前を向こうと言うけれど この前のことは後ろにあるの
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手鏡の我は口角あげられず福笑いめく表情筋
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万智ちゃんに 出会えて三十九年 UTAKATAに 繋がる今日は サラダ記念日
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まだ青く いろづく前の ほおずきは 誰にほお染め ひらかれるのか
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