「また今度」じゃなくて「来週空いてる?」と予定の海にいかりをくれた
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独りではもう泣かなくていいからと 鈴虫がやっと鳴き始めた
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雨待ちて 雷鳴轟き近づきて 降るぞ降るぞは雀の涙 
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はにかみて 席立ち譲る 青年に 素晴らしいよ!と 眼差し送る
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ずるい人 禁則事項と言いながらぼくの未来に足あとつけて
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爆弾を抱いて散った若人の無念の叫び雲のみぞ知る
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長い長いメールを母は我に書き寝苦しき夜が明けて送りぬ
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タンはらみホルモンライス生ビール焼き手はあなた完璧な夜
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農作業 会社勤めと比ぶれば自分勝手も怒る人なし
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夕方の沓脱ぎ石はひんやりとおなかをだしていぬが寝ている
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めくれゆく記憶のなかで少年になった父へとバニラを運ぶ
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峠道 大型バスを先頭に連なる車列は大蛇のようで
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人生を小分けにしてくださいよ ディアゴスティーニ金は払うから
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ただ遠く大きい声で歌ってたあの幼き日帰りたし夏
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終点の先の先まで連れてって 知ってる声に見つかる前に
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宿題を八月中に終わらさずそのまま生きて来年還暦
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灼ける陽を遮るものなき埋立地 ダンプ、クレーン、ショベルのサバンナ
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寝不足は親の勲章 吾子のため哺乳瓶煮る夜中の三時
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女郎蜘蛛ひかりの領土編みあげて露のダイヤをちりばめて待つ
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甲子園 この時だけは 頑張って 地元が勝って ほしいと願う
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半額の シールが貼られた 惣菜は 廃棄処分の 最後通告
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迂回路を 迂回して行く 迂回路に 楽しくなって なんだか愉快
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我々は欲しがれません 負けてなお明けぬれば 暮るるものとは 知りながら  なほ恨めしき 朝ぼらけ(夜明け)かな 052/100 藤原道信朝臣
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野垂れ死ぬような気がしていた父に 存外友が、いるのを知る夜
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闇雲で無闇に増やした足跡も 遠くで光る星くずになれ
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犬の飲み水を器に注ぐ いつの日かこの中で飼う赤い出目金
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徳用のドレッシングはプラ容器品切れなのはナフサのせいか
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あの日々が 彼女との日に溶けてゆく あの日からずっと抜けられない
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大いなる餃子ひとつ宙に浮く かたわれ月こそいと美味からめ
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手を伸ばし、宇宙そらを落として星掴む。宝石箱に煌めきひとつ。
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