泣かないでなんて言えない笑いたい時に笑えるならそれ以上は
7
駐車場二歩先を行く君の背に手を引き歩いたあの日を想う
7
春の朝 霞かかりて 梅の園 梅の香溢れ メジロさえずり 春一番
7
産まれては涙も流さず処理されて肉塊となる牛や豚たち
7
自然に枯れて散ってしまったのではなく 風に吹かれて散ったあの恋
7
吾の犬は優しき妻よ寝たふりで我の思いをいびきで流す
7
知り合いの名字が変わった ネガティブな理由なのかと考えちゃった
7
ひねる手で 打ち出す銀の 玉まるで ビニール傘を 伝う雨粒
7
あんきもの舌触りたるや内臓でポン酢とネギでまあるくさせる
7
起き抜けに 白髪見つけて 無辜の毛を 抜かで抜くべき 術を思案す
7
生きづらい、生きづらい、ってつぶやいてる人の彼氏の年収を知る。
7
由なんてない気まぐれに逃がさるる蜘蛛殺さるる蜘蛛朝や夜
7
気取られず 闇が飲み込む 花畑 花を摘みつつ背反りて光
7
人生を投げ出す理由だったのに きみの足あとまなうらで光る
7
少年は無知ゆえ半身天使らのなごりやどして片翼を折る
7
苦痛にも 不屈の瞳 翌る日も 足下には 固結びの靴紐
7
ケセラセラ 儘ならぬことは 間々あれど まァまァなるたけ 笑ってたいね
7
幸せは 失うまでは 気づかない 不幸を知って 幸せを知る
7
ボーナスは あなたの芝居 そこにつき イランアメリカ 筋書き進む
7
忽然と 現る栄華 桐の紋 滅びし城は 蜃気楼のごと
7
「写真とか撮られるの苦手なんだよね」そんなあなたの写真一枚。
7
叶うなら誰かの為に死にたいと不調極まり思ったは真
7
雅には馴染まぬ言もあればこそわれ名乗らむや吐露りすとなり
7
月こもる 闇より出づる 旅人は 巡り会うため 光の海へ
7
夜道にて 作歌に腐心し ぶつぶつと 呟き歩く 不審人物
7
啓蟄の 天道虫や はねひらく
7
真夜中に柿ピーむさぼり舌を噛み、出来た悲しい口内炎です。
7
水槽の かわいい金魚 見ていたら それは餌だよ アロワナ見てよ
7
ひとりゆく深夜二時半のコンビニ金木犀の香る近道
7
まかないの湯気の立ちたる肉うどん 喉の熱さを閉じ込めている
7