傲慢になるな 怯えて震えつつ 切れば血が出るような言葉を
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何気なし放つ言葉の鋭利さに 口閉ざす子の 心親知らず
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夜を待ち 今は光らぬ 街灯は 春待つ花の つぼみに似てる
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髪撫でて 振り向く空は 花曇り 滲む日傾き あなたは香る
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花明かり 灯る夜さえ まだ暗く ありし温もり クリスマスまで
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現実と離れた歪みで生きている 病だとしてただ息をしたい
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「会いたい」と打っては削除を繰り返す 送信押せずLINE三日目
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原爆忌無精卵を庫に飼はば生まれ死ぬ耶蘇かは知らず
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敬虔に跪くなき被曝せし額縁に生き長らふるか、天皇!
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はつ春の証明として生まれゆく桃のケーキといちごのタルト
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ビジュだとか 美醜に囚われ 微修正 加工の効く世は 不幸か幸か
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叶わない約束もまた星となり 出逢う時までひかり続けて
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難しいと思うのは方程式でも外国語でもなく生きること
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歌をもて 我を殴るも 諌めるも 知りてなお堕つ 我が影の常
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人々を操るモノは広がって 脳内にまで侵蝕されて
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吾の奥の 影を認めて 撫でてやる 筆を手となし そっと書きおり
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転換期 断層ありて 知恵生まれ これをチャンスとスタート地点
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夢現 冬の想い香 燻って のぼる煙に 君をみる
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必要な人が去りて我などが のうのう生きて情けないかな
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抱かるる稚児の指さす若葉へと春はたをやに森ひらけゆく
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マラソンは 厚底周回 高速化 現代社会を映し出す
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無知無力 わたしは恥じる 過ちは 繰り返しません 繰り返しません
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使い終わった詰め替え用の食器用洗剤だけが私の家事を褒めてくれた
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遠き街 背負いて戻る 夕暮れに 母の笑みあり 湯気立つ食卓
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うるせーよ 壊したいのはまさにその 陰口を産む空気なんだよ
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市役所のベンチに座ってこれからの人生を思う。外は霧雨
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今の世を維新の志士はどう思ふ えがいた未来はこんなものか
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高砂や尾の上に立つ雛人形 残る四段の名を忘れけり
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ひな壇の隅に出番を待つ我ら 名も知らねども春を囃さん
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北国で 最高気温 プラス二度 それで寒いは もう冬じゃない
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