赤々と 湿原染むる草紅葉 熊鈴の音秋風運ぶ 
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眠れない 夜があるのは 当然です あなた昼間に 寝過ぎなんです
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九十五ずしりと重 し誕生日 白寿の道へ一歩踏みこむ
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ひさびさに帰省した子を出迎える親の気持ちで見る青い空
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窓にさす 東雲の灯り 壁染めて  朝の務めの 猫と戯る
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空模様  瞬時に移ろう この一瞬(とき)を 逃さまいと シャッター押す
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ブラジャーを買ってもらえなかった中二の私が今も泣いている
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帰り道 擦り寄ってきた 淋しさと 今日は一緒に 眠ろうと思う
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リフォームの済んだ隣室まだ誰も入居の気配無しに秋来る
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空青く詩的な短歌(うた)が詠めそうと 流れる雲を二時間見てる
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あどけない想い出たちが背中押す 坂の途中で見える瀬戸内
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雨の日の 蒸し暑さすら 懐かしく 思える今は 寒くて悲しい
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うっかりと女専車両に飛び乗って 針の視線に刺されし5分
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落ち葉落つ かき集めるは シルバーの 熊手の音の 朝のしずけさ
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まるまるの五十一年経過せり。どんよりとして、何事もなき。/明日五十一回目の結婚記念日
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今日というなにも変わらぬ日がいつか マーカーで線が引かれぬように
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雨あがり青空映す水たまり ふわり飛び越え飛沫(しぶき)も弾む
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雨上がり朝の光を一身に浴びた街路樹はいちばんきれい
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花札のすすきに映る月を見て祖母はニヤリ「月見で一杯」
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止めときなそう言われても止められぬ筋の通らぬことは許せぬ
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十月の「変わります」にはうろたえてそれでも暮らしひそと成り立つ/閉店·値上げ
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闇夜から 降りしきるのは 星時雨 心を置いて 見上げてみれば
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新しい 歯ブラシおろし 月初め 幾日ぶりかの 晴れを見上げる
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故郷の月はそのままここにあり 上京してから18年目
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遠き地に 木枯らし晒され 心震え いつしか帰らむ 我が棲家(すみか)へと
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野良猫の悪戯を許すことにより 偉くなったと思い込んでる
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宍道湖の夕陽を追って雁渡る 遠きふるさと想ふひととき
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十秒でまなこに涙あふれくる子役につらるる吾を見る妻よ
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読み方も分からぬ駅に一人立ち あてなく歩く 秋晴れの日
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信号を 渡って振り向く 七歳の 傘と地面の 近さを思う
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