Utakata
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鱗雲 ジグソーパズルのひとかけら 夕焼け空からぽろりと落ちる
30
新米と一緒に送らる干し柿はたっぷり甘く蜜のあふれて
17
病でもお勝手仕事やれるうち意地も半分平気と思う
19
自分では気にとめなかった言の葉を「落ちてるよ」って拾ってくれた
16
不作にて採れたる芋は少なくも筋肉痛は少なくもなく
12
愛犬の初めて出会いしギンナンに落穂拾いのごと鼻寄せる
12
今日もまた 君が紡いだ言の葉を 噛み締め過ごし 一日が行く
11
知己などが 訪れてくる時にだけ トイペを高いものに変えたり/見栄
9
その人はもう帰らんと聞かせても鳴くのをやめぬ猫のかわいさ
10
約束か呪いなのかも 分からずに 渡せぬ言葉 なぞる消しゴム
9
浴槽に 浸かりてめくる 古本の 表紙と我の 指はふやけて
8
肯定が否定に変わる一手打ちオセロの石は真黒になりぬ
16
朝サラダ育てたサニーレタス添え彩り鮮やかいただきますね
7
藍も緋も下地に統べる黒ありき 燃ゆるパリーのくすぶる自由
7
人口に膾炙してこそ言葉なれ 美醜正誤を問うは虚しや
12
この道を歩いた君もいたのだとそれを形見に堪え忍ばん
8
ペンと紙 インク片手に 無私の間は 真っ白でもあり 真っ黒でもある
6
黃と青のマンホールふた雨上がり小学生が傘で突っつく
6
薄紫の霧のなかへと差し伸べる吾が黒衣の手を離さざれ君
11
涼風に 飛沫舞う舞う 天の川 濡れたくるぶし 十月の海
7
桔梗咲く 何もなかった 日のことを 何度も噛んで 甘くしている
6
よい犬のように振る舞う ランドとかシーより行きたい散歩があって
6
天高くあかい晴れ着に千歳あめカメラ睨んで母には涙
19
ゆっくりと何かが遠くなってゆく縞縞模様の二月の砂丘
5
鈴虫の潜む聴力検査室 サイン送るも虫の声なり
5
怠惰なる過去を愛して窓辺には紫苑のごとき儚さを置く
19
手に取って眩暈と踊る副作用小さくぐらり幾度も踊る
5
一ヶ月 前なら今の この温度 寒いはずだが 暖かく感じ
5
銀板と 湿板あった フィルムも デジカメスマホ 次はなんだろ /カメラ
5
いつの日か空を自由に飛びたいとコードレス化を夢みるヨーヨー
5
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