Utakata
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半ドンと聞いても響かぬ人ばかり 昭和の土曜 午後は快晴
19
番い蝶飛び交う庭に遅咲きのつつじ真紅に燃え盛るなり
21
咲き過ぎて枝折れ落つる花を見て程よく生くる理を知り
23
しあわせは子猫のかたちいるはずのない温もりをただ祈るだけ
14
歳経ても ゴルフの誘ひ受けし夜は 心躍りて遠足前夜
22
汗ジミが帽子にくっきり白い線散歩の吾に夏が来ている
11
ピーナッツバターを買った 実家では出来ないことが出来てる夜更け
11
今すぐに海が見たいと思っても 電車で二時間掛かるこの街
12
酔漢がバーガーショップで酒出せと管巻く怒鳴るどうすればいい
12
ぽつねんと印つけたる再会の日が無造作に昨日となれり
20
同窓会この爺達にあれこれと想い悩んだあの頃可笑し
16
庭に咲く八重のどくだみ滴あり雷雨の後の夕陽に映える
15
学生のペダル踏み込む顔赤く白いワイシャツ夏色染めし
13
山頂に群るる鳶見て飛べさうに思ほえければ歩み進めり
8
まずいウインナーが詰まった手作りの弁当は口ほどにものを言う。
8
「静電気起きた」と言えばキョロキョロと辺り見回す愉快な
三歳
(
みっつ
)
8
新しい人が入ってくる隣リフォーム続く1日作業
9
図書室であなたがくれた水色のガムを見つけた二十五の春
8
うつろはぬものと伝へし老松も薄き二葉の夏衣着る
18
ここ
一月
(
ひとつき
)
で十年分くらい病院に 五十肩とめまいの治療
12
イライラす 僕を 豪放磊落な 君が一笑し 咲く
ライラック
(
友情
)
11
公園で 刈られた草の 匂い佳し 開けた原に 猫は隠れず
12
透けた血管 石を避けて流れる川に これは海へと続く道
7
向日葵に 母を重ねて ほころんで 話しかけるが 花は悲しき
12
手の甲に口づけをして頬に当て甘く自分を放りたい午後
18
「二十代なら辞めたとおもう」担当の真面目かなしき 国はうそつき
9
ああまた誰かが慰めに失敗したのか二度目の雨に濡れながら思う
8
酢漿
(
かたばみ
)
の 黄色と
酸
(
す
)
いが 連れてきた 青き炎天 もうすぐそこに
21
レシートや 何かのメモに ボールペン 気をつけてても まれに洗濯
6
海岸で犬に拾われくわえられ振り回されて第二の人生
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