夏草を分け入り訪ね行く道は字名残るも面影はなく
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吊り橋のようにはじまる新学期そろりと起こしそっと見送る
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べたついた身体で寄ったスーパーにサンマみつけた秋のはじまり
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『お父さん毎日駅までありがとう』こちらこそと一人呟く
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キッチンのケトルの悲鳴聴こえればビーチフラッグのごと駆け付ける
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まだいない人を思って小さい小さい服を二人で選ぶ
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畑にて寛永通宝出土せり どのご先祖の落とし物やら
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はいはいを始めた君の足首に一人前にくるぶしできる
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路傍より残暑を眺む猫じゃらし 行き交う車にふわふわ揺れて
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アルコールに難溶性のストレスも君と話せばほどけゆくなり
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エアコンのうちにゐるまにとき遣りぬ 惜しむ間もなくつき愛でる月
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化粧くらいしろよと宣う人間に晒す素顔は持ち合わせない
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青柚子と 青唐辛子擦り合わせ ピリッと香る柚子胡椒かな 
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法師蝉ちょこっと鳴いて止んだのは試し鳴きかなまだ酷暑だから
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感情の発露はもはや暴力と 菩薩の顔の新人が言い
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涼しくて昨日休みのみんみんがまた鳴いている秋虫繁く
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木の役のあの子が自我を主張してそこから劇がおもしろくなった
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カレンダーめくれば九月それだけで朝の珈琲香りも変わり
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陽炎の 残りし午後の 街角で 揺れる晩夏と 初秋の境
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春ならば三寒四温と言うところ さしずめ秋なら三暑四涼か(関東は)
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流星は神の槍投げ煌めけり 行方は誰も知る人はなし
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ステンドのグラス通して射す光犬を抱きしめもう眠りたい
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引き出しが閉まればいいと思ってる 大切なもの全部詰め込む
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夏休み 終わったような 寂しさを 秋空見上げ ため息九月
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親戚の葬儀休みて稲を刈る 明日から雨 神は許すと
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思ひ出す浜の秋風浦の里安芸あきの秋にも風は吹けれど
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AIに自分の気持ち聞いてもらい夫の前で笑顔で居られる
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万智さんが教えてくれし『滑走路』「生きる言葉」に載りし歌集よ
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今年って あと4ヶ月 もあるのか 4ヶ月しか ないんだろうか 
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安心は目には見えないものだから 手を離すときは「またね」と言って
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