Utakata
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信号を待つ間に母校の乙女らはカ変を唱えり呪文の如く
15
うたた寝に花橘の香る夜は袖に昔の露ぞ
零
(
こぼ
)
るる
17
総会を 終えて安堵の帰り道 肩の荷ひとつまだ残りをり
14
月へ行くでたらめエッセイ読み上げるきみの声だけ響く教室
9
お試しにもらったコスメなんとまあ伸びのよさかな高価な品めく
15
よく冷えたジョッキグラスは
露
(
ろ
)
を結び人の代わりに涙を流す
12
雨降ると諦め散歩出かけねば雨は降らないそんな人生
8
大人だし いつでもアイスも買えちゃうし ハーゲンダッツを素通りしつつ
11
ひさかたのひかり溶く蒼 白は雲 梢をわたる風に奏でり
8
まだ起きてくるだけマシと溶き卵必要以上にまぜる朝飯
19
頼りなく 待てど暮らせど 便りなく 悪い予感の 累進課税
8
バスの中長袖着ても肌寒いクーラー温度調節できたらいいのに
10
眠りつく前の一人の寂しさは 瞼の裏で居場所を失くす目
7
一面の鉛の色の梅雨空に 紅を点ぜよノウゼンカズラ
17
傘の下紫陽花の色見比べて浴衣姿の色とりどりに
10
仕方ない 仕方ないとは 思うけど 思ってたより 小さいお菓子
6
君がため 紡ぎし拙い 言の葉を 待ち望まれると少し恥ずかし
9
野良猫を
懐
(
なつ
)
けむとてぞ 歩み寄る
早々
(
はやはや
)
逃ぐる 後ろ髪かな
8
孫
(
きみ
)
二十歳
(
はたち
)
生まれし今日に 想い馳せ エールを送る 人生これからと
16
あんよでね 「ぴっ」と りもこん ふんじゃって ちゃんねるかえるの ニャンコはおちゃめ
21
ナース服凛々しき人へ 九十九の母預けたり 待合いの民
17
重力と浮力の間に生かされて海月は潮に消ゆる日を知る
12
大股で我を追い越す速足の人に追い付く次の信号
8
最近ね野球を見たと言う君の頬の赤さに心痛くて
5
物価高鯖の切り身も高くなり鯖読んでるか疑うほどの
5
絶望をかかえてゆっくり抱きしめる 一応こいつも私の一部
5
死ぬために 生まれてきたんじゃ ないだろう? 死ぬまで生きる ためじゃないのか?
5
梅雨時の お地蔵さまは 苔むして 緑の僧衣 まといておはす
9
お名刺を渡され私若い子の幾十倍も疲れているの
5
梅雨空の天使の如く真っ白な夏の衣で君
人群
(
ひとむ
)
れに
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