Utakata
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目覚むれば 明けゆく空に東雲の 白鷺一羽朝焼けに飛ぶ
23
短パンと半袖シャツの部屋着では肌寒いから秋なんだろう
13
鰯雲眺めてるのか屋根の猫降りて来なさい秋刀魚あげるよ
12
ひんやりの入浴剤は余ってて洗面台の下にしまえり
9
余りにも 正直過ぎて 周りから 敬遠される いつもの形
8
昭和より四十五年の月日経て 市民プールは秋雨に閉め(今日で閉鎖)
15
渡る道 綺麗な猫が 目に留まる 猫見送って 信号は赤
9
とめどなく垂れ流される饒舌に押し流されてひとり残さる
8
暮れなずむ湖のほとりの白樺の林の中でマシュマロを焼く
7
街灯に
夜雨
(
よさめ
)
照らされ輝いて今日だけここは星の降る町
10
秋なればため息ひとつこぼれたり 来し方のいろ うすき気のして
11
難波江のみじかき葦の節の間もねむらぬままに聞く虫の声
7
綻びのこころを乗せて君とゆく よつとせの日々 今 ありがとう
9
枝豆を作りし我れは夏過ぎて冷凍保存酒やめたのに
7
マンションの オートロックの パスワード 覚えられずに いつもワチャワチャ
7
片付けて 物を減らして 行きたいと 言い続けては 変わらぬ実家
14
ひんやりとした床板にひらべったく吸いつく犬と人との二の字
8
詠めないが退屈凌ぎ出来ている 続けてみるか八十路の短歌
15
自分から助けを求めることはない他人の助けには気付きたい
6
アパートの鍵を職場に置き忘れ星降る町に閉じ込められる
6
物理的 泳ぎきれない 向こう岸 アルベルトさん 教えておくれ
7
巫女の舞終へて少女に戻る夏 ポニーテールを揺らして駆ける
6
スマホより 活字読もうと 買ったまま かばんの底で 眠れる文庫
11
すすき雨 連日降るも 今日晴れて 最後の海浴み 機会ものにし
7
水の中
捻
(
ひね
)
り泳ぎのペンギンの軌道を追って涼をとる夏
6
『すみれ 花言葉』で探すきみという輪郭にいちばん似合うのは
5
君の夢 頂きめざし あと一歩 ゆるむな心 ムチひとつ打つ
5
打ち寄せる酔いと疲れを触媒に 意味と響きは解けて
絡
(
もつ
)
れる
8
海からの距離は遠くていいと言う 一時間半独り占めする
5
一年はかくも短きものであり 最後の洗剤の封を千切る
6
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