物干しの しなれるさまに 心さえ  あらわれてゆく 梅雨晴れの朝
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幸せは振り子のように来ると言う 紐が長いと信じて眠る
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父は老私は初老でささえ合う二人で歩むゆっくりな夏
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食パンを買いし女がそのままに袋首ふくろくびつかみ店を去り行く
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天皇になりたいんだけど応募先教えてほしい過去問もあれば
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我が里は 朝霧煙る山間のカッコウが鳴く長閑なリけり 
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飯盒を リュックに下げて 熊鈴の 代わりと笑い 見上げた穂高
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「七夕に逢いたかった」とつぶやくと「旧暦じゃない」と言ひ返すひと
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フイルムを巻き上げるたび増えてゆく吾子のひと日とカメラ店ゆく
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窓すべて開ければ風の涼しきにひとあし出でて暑さ知るなり
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アスファルト混ざった硝子のきらきらは 日陰から見るプールの煌めき
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一泊の臨海学校四日後に「貝みつけた」と絵手紙とどく
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頬紅を 四尺玉が彩れば 綺麗と零るる夏の宵かな
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我が衣 紫煙くゆらすその目線 カメムシ張り付き 罪を数える/俺なんか悪いことしたっけ
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靴下を立ったまま履けてえらいねと朝の自分を褒めてみたりする
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月のよに 欠けて満ちては また欠けて 補い紡ぎ やがて丸まる  
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ミサイルで 何がいったいかわるのか 子でもわかるよ 花火上げよう
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朝方のタオルケットは涼しかろ取り越し苦労に梅雨明け近し
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横文字を 嫌ひし我も いつしかは エビデンスなど 口にして滅
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授業中気絶のように眠るのは英単語帳お前のせいだ
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笑いヨガ 馬鹿笑ばかわらいして イイ気持ち ひとりでは出来ぬ 入会決意
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雨降りも 明日あす の水やり しなくても 良いと思えば 悪くはないな
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ヤブガラシ窓のひそめる空からの家  風鈴だけが夏を待ちをり
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水槽を覗く我が目も覗かれて生きてるだけの意味を尋ぬる
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徒然に さりとて時間は 知らぬ間に わたしを置いて 星がまたたく
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心臓も肺も貴方を凝視する 命ぜんぶを捧ぐ覚悟で
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しののめに かごめかぞへよ たつ風よ そでふるわれの とはずかたりに
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抜け殻と思い手を出し羽化前の その凶暴さにたじろいだ夏/以来、蝉の幼虫は怖い
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日本一暑いとふらし熊谷を 新幹線から涼しく眺め
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触れられる距離にいては触れない私たちが守る山折り線
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