目薬を差したら何か変わるかな 何度でも巡って来る春愁
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雨止んだ午後二時頃には散歩行く気が失せるのも仕方なきこと
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「まえ言ったかも知れないけど万物は…」「きみが造った?」「ぜんぜんちがう」
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技芸練り 澄み渡りし 鶯の 声はすれども 姿は見えず
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味の素ふる指先のひかる粒赤いキャップはお玉の横に
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人ならば 夏山繁樹の 老桜(おいざくら) ゆたのたゆたに 揺れて花散る /『大鏡』夏山繁樹180歳
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甘きもの心欲するままに食み翌朝の面凹面鏡か
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今はただ詠めぬ想ひを胸に問ひ 言の葉たづぬ春の夕焼け
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つまらない すべての膿を癒すのは フリーレンの むふーくらいだ
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「週末が待ちどおしい」といふ感覚が何年ぶりかで蘇りけり
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見た目は不釣り合いだけど何故なの?だって人として男前だから
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親友と絶縁するよう AIのチャット履歴を削除していく
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凛として  寒さ忍びて  花咲かせ  春の日告ぐる  深紅ふかくれないの花
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きみを好きと思った回数分の花を束ねていつか贈るよ
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食間食前食直前しょっかんしょくぜんしょくちょくぜんストレスとなるくすりの服用
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川沿いの 桜に迎えられ 初キャンプ 君と母の 笑顔が重なる
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「遅くなる」 打ち掛けたまま 未送信 恋しさに帰る うちの味噌汁
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ピーマンと パプリカどっちが レプリカか? パーマンたちが ボタンを探す
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新品の食器洗いのスポンジや新規案件早よ馴染まんか
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虹の橋夕焼け空に浮かばせて硝子細工とくらべてみたい/折句・入学
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古都の夜の宿の池辺に鹿ぞ鳴く春の嵐を愁うがごとし
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我が家から 歩いていける 唯一の  ご飯屋さんの 閉店を知る
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降りしきる雨に打たれし桜花さくらばな色落ちもせず散りもせぬかな
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「好き」「嫌い」 好きから始まる 恋占い 幸せに向かない 4枚の葉っぱ/四つ葉のクローバー
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隣レジ スイスイ進む 会社員 ぼくはゆっくり さりとてすすむ
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小名浜の凪を見に行く祖母の海住の江の岸に寄る波よるさえや 夢のかよひ路 人目よくらむ 18/100 藤原敏行朝臣
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ミサイルが飛ぶ可能性ゼロでない空を姿勢よくベンチたちが見る
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トンネルの暗さに足がすくむけど留まるままで暮らせはしない
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洗い立てコップに残る口紅が罰らしいよね 早く出てくよ
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桜咲く住宅街を通り抜けスーパー巡り松葉茶買った
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