卒業と就活かばんに詰め込んで「行ってきます」と「またね」を添える
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音だけが夏の夜空にこだまする近くて遠い花火大会
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遠き日の 抽斗ひきだしの奥仕舞ひたる 白き便箋若き秘め事 
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界隈のさくら耳なる猫たちは朝の六時にたむろしてをり
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朝なのに 日傘の下でウォーキング 樹間の風に 心救われ
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トンネルを抜けたらそこに夏がいてナスを抱えてきみを待ってる
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この車列 どこから来たの どこへ行く? 勝手に巡らす人生譚
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風鈴を 揺らすかのよう メラメラと  火光かぎろい立ちて 夏めきにけり
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世はいつも 有明の月 満たされぬ 満月追いし 人の世の常
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することのない日曜のリビングはひんやり猫は香箱座り
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市民プールで焼きそば食べよと見てみれば 580円! 家でおむすび
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この夜にドアを開ければ夜がある そこにあるのに行く宛がない
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我妻へ きっとこの手は 離すまい 終わりがふたりを 分かつまで
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眠れぬ夜は詩を考へよと言ひし母 今宵眠れず母を思へり
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スーパーで子がはしゃいでる親子連れああ夏休み始まったんだな
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あの夏の夕暮れ 蛙の鳴き声と 下る坂道 郷愁かられ
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台どこの 窓の向こうに 夕顔が 一夜限りも 夜空に咲いて
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連なるは千里を駆ける白雲の吹きゆく風のながれる心地
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悪人も 野に咲く花も 誰だって まわる地球に 命を握られ
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サバンナで二足歩行を開始した猿が目指した未来がこれか
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娘より中元届く夏バテを案じるゆえか中身はうなぎ
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時間貸駐車場には予告あり土手の花火の当日値上げ
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ロッカーにたましいあずけ旅立ったあのひとはまだ帰ってこない
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銀蝿が群れる如くの音立てて若者バイク表道おもてを過ぎる
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ブルーベリー その一粒で 飛べるなら 野鳥よおいで 仲良く分けて
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ボス猫が 娘の隣で 仰向けで 寝ていた姿が 忘れられない      
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道端にあの世の入り口開けている蝉の死骸の空っぽの腹
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うすれゆく記憶のなかで吾の名は忘れず友は逝きぬと知りて
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小気味良く響く遠雷夕立の音に久々一息つけり
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玉蜀黍もろこしあてにロックの一含み 喉へころがし 琥珀をあそぶ
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