雨降りて 梅雨空映す紫陽花の 夏告げる蒼光り輝く 
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頼めおく人もあらなくに郭公今夜ばかりはこの里に鳴け
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咳やまぬ 老母を置いて 月曜の 会社に向かう 我を打つ雨
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美しく老いる予定をキャンセルしイタい私で生きる楽しさ
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回覧は私がもらうというような廊下の前の優雅な仔猫
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蒸したての蜀黍もろこし熱き皮剥けば黄色と白と粒艶やかに
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健やかであらねばならぬ母なれど 先の行方に明けぬ夜もあれ
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夏に挑む紫陽花の熱を冷まそう 夕立過ぎし一陣の風
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逃げられず まとわりついて 離れない 来ないでほしい この蒸し暑さ
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我もまた君を想うと告げたくて名もなき花の咲くを待ちをり/水無月二十九日
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日曜のちいさな旅を視れた日は初夏の風吹く至福の時間
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確かここ 種を植えたが 悪いけど 雑草なのか 君かわからぬ
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呟きは心の叫び 言葉沸く文字に替えれば詩 となり歩む
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旅の夕喜寿を迎えし夫と飲む 悪しき作法もすべていとおし
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ヨイトマケ言葉知らずも歌詞うたことば 胸に迫りて逝く星ひとつ
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まんごうの種しやぶりつつの皮算用。すでに小ぶりな素焼き鉢おき
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アンニュイな 色香に溺れ 恋に落ち 崩れ折れし 初夏の陽射し    
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はじめての 歌を送りし この胸の 小さき鼓動の 音のみぞする
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繰り返す いつもと同じ 店先で 言葉に詰まり じゃあまた今度
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人肌に メス滑らせた ピンク色 そのはらわたで 暖を取りたい
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涼風すずかぜたらば聞こゆ  むしうた 軌條レールの刻む 明日の足音
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孫帰る 肩で息する夕まぐれ 老夫婦ふたりにまるき幸せの残
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その昔101回まで許された プロポーズは今犯罪となり
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グッタリと 疲れる夜も あるけれど 先は明るい きっと明るい
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真夜中にヨガやろうとノックする弟がくれるフルーツキャンディ
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風の香に誘はれ出むくその先に懐かしく散るあの日の欠片
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「あの世から一時間だけ戻ったの」夢でまた死ぬ 私の母が
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「今できることはなにか」を問い続け悠々と為す日々は追い風
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梅雨闇の奥でしずかに紫陽花は知らない毒をたくわえている
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初夏の湿原青空高く、葦(よし)そよぐ風涼し
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