Utakata
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ふるさとの訛り忘れて住む街を子らや孫らは故郷とよぶ
23
お互いの色が端から滲むこと 二人暮らしの朝 味噌を溶く
15
枯れ蔦の網戸に絡む夏遠し 今年もすでに終わりに向かう
14
愛された記憶の貯金で生きているたとえば冬に胸が冷えても
14
イギリスの ロックバンドの Tシャツを 意味もわからず 着てる母親
11
おお雲よ 瞬時に姿 変えながら 今を全力で 生きよと教える
12
家中の どこを見たって 君はいない 大きな君は 小さくなって
9
雪降れる朝のわが街心にはあなたの白き面影ぞ住む
11
何ともなく主治医と笑い来年の白紙の予定がひとつ埋まりて
14
杉玉にいざなはるごとひやおろし今年も購ふ地元の辛口
8
寝枕の今夜のラジオは読み上げる街の名前と震度の数字と
14
立冬を侮っていた昼下がり日が暮れたなら一枚羽織る/二十四節気・立冬
13
今年初 朝、外見たら 雪景色 毎年なぜか つい写真取る
7
ほっぺたに ほくろが3つ じゃあこれを ベガアルタイル デネブとみなす
7
一筆で描ききれない愛だからこの先もずっと続いてゆくのだ
7
すれ違う時の両岸結ぶ糸また
三十年
(
みそとせ
)
ののちに逢うまで/8
7
初冬の 声聞き夜空 見上げれば 星のまたたき 澄み渡りけり
7
障子にはキツネの影絵冬の手話 遠きあの日の祖母の指先
7
「しゅるれあ」ときみが差し出すぐにゃぐにゃの体温計は三十九度
7
ひさびさに出したセーターまだすこし他人行儀な香りを抱いて
17
立冬の 冷たき風の吹く里に 紅き干し柿軒下に咲く
29
ふと 静かな自室に戻ると むせかえるほど 奇妙な孤独
9
目が覚めた 静かな窓に 目を向ける どこから空で どこから地面?
6
秋の夜の静かな夜の星空にかすかに響く鈴虫の声
6
息巻いて 語った夢は 絵空事
実
(
じつ
)
を知りつも まだ今でさえ
6
本厄を引きずる便り破りたい気持ちを堪えて静かに読めば
6
音楽は 希望の光 疾患への 忘れかけてた 軽やかな道
11
いつの間に冬は
来
(
き
)
ぬらむ一人
寝
(
ぬ
)
るわが衣手に霜ぞ置きにける/擬古短歌
6
指震え平衡感覚もろいのは薬のせいかはたまた加齢?
7
焼き芋の 香ばし香り 立ち上り 心もほくほく 秋の夕暮れ
9
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