命日にご無沙汰ですと手を合わす母の温もりふとよみがえり
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先立たれ 途方に暮れし嫗あり 歌詠む日々に生き甲斐見つく/90歳の歌友
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わたくしの遠い祖先は魚だと思い出させる足裏の皮
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澄む風に想ひの寄す たつ波は ラジオ体操 スタンプの朝
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無自覚の縦の社会を一蹴ひとけりし本田は選手を「さん」付けでよぶ
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諍いの後の気まずい車内にて カニ食べ行こうとPUFFYが歌う
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道端の夏の定位置確保して色とりどりに立葵咲く
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マンションと ホテルのはざま 行き来して ねぐら求むる 鳩の夕暮れ
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さくらんぼ夏至の味して子と父と種の出し方練習してる
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君見ればき世も晴れて咲き渡る椿つばきの花の色ぞ変はらず
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まだ恋の物語とは知らないでそろりと開ける真夏の扉
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お岩さん腹立つ気持ちわかるけど落ち着きましょう伊右衛門飲んで
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河原にて珈琲片手に待ちをれば来たりし鳶に逢ふぞ嬉しき
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虫の音も 聞こえぬ夜の たまゆらに いづこの声か 名を知らぬ犬
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サッカーの勝利が一面トップ記事平和な国の朝刊を読む
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道問えばスマホで調べ案内す若者たちの皆優しかり
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夏物の麻の着物に生かされることもあろうよ桜もち喰う
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送り梅雨降るといふらし 鈍色の空のわかれて 夏至る日や
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距離感を探りつ祈るあの人の心の嵐過ぎ去ることを
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二日では伸ばした羽もすぐ折れる 何者でもない私に帰る
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怪獣は火を吹きながらほんとうはやさしいものになりたいと願う
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駆け寄って両手合わせてぴょんぴょんと 待ち合わせすら若さは可愛い
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畝傍山 仰げば見ゆる 橿原の 遠き昔の 空の青さよ
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ゴミ拾い スタジアムの中 輝やく 青きビニール 真の勝利よ
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会長が 奢ってくれる レモネード ラムネの語源 また聞かされる
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定時に出いつもの電車に乗り遅れ 歩行速度が落ちたこと知る
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面白く短編聴いてふと思う「 ある一場面」が短歌とも似て/深夜便文芸館
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ちま猫ちゃん しょくごの・うんどう だいさんじ大惨事 編み物セットは どこから出した
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おみやげのマトリョーシカのだれひとり目が合わなくてこれも優しさ
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あの渡り廊下はとうに無くなって十四の僕の行方は知らず
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