味の素ふる指先のひかる粒赤いキャップはお玉の横に
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人ならば 夏山繁樹の 老桜(おいざくら) ゆたのたゆたに 揺れて花散る /『大鏡』夏山繁樹180歳
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今はただ詠めぬ想ひを胸に問ひ 言の葉たづぬ春の夕焼け
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「週末が待ちどおしい」といふ感覚が何年ぶりかで蘇りけり
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うそつきと四年に一度の約束を果たしたらまた四年眠ろう
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見た目は不釣り合いだけど何故なの?だって人として男前だから
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親友と絶縁するよう AIのチャット履歴を削除していく
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どれだけ美しい花も、結局最後は君の涙で散るんだ
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きみを好きと思った回数分の花を束ねていつか贈るよ
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食間食前食直前しょっかんしょくぜんしょくちょくぜんストレスとなるくすりの服用
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川沿いの 桜に迎えられ 初キャンプ 君と母の 笑顔が重なる
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「遅くなる」 打ち掛けたまま 未送信 恋しさに帰る うちの味噌汁
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ピーマンと パプリカどっちが レプリカか? パーマンたちが ボタンを探す
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虹の橋夕焼け空に浮かばせて硝子細工とくらべてみたい/折句・入学
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古都の夜の宿の池辺に鹿ぞ鳴く春の嵐を愁うがごとし
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ガッツリと 食べたい気持ち あるはずも あっさり系を 身体が望む
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要人の 警護さながら 家族らし  4人に護られ 馬思わせ犬
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降りしきる雨に打たれし桜花さくらばな色落ちもせず散りもせぬかな
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返り咲き 大統領に 懸念せる  恐れが 天下に 蔓延せり
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「好き」「嫌い」 好きから始まる 恋占い 幸せに向かない 4枚の葉っぱ/四つ葉のクローバー
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隣レジ スイスイ進む 会社員 ぼくはゆっくり さりとてすすむ
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小名浜の凪を見に行く祖母の海住の江の岸に寄る波よるさえや 夢のかよひ路 人目よくらむ 18/100 藤原敏行朝臣
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トンネルの暗さに足がすくむけど留まるままで暮らせはしない
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洗い立てコップに残る口紅が罰らしいよね 早く出てくよ
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「おはよう」といつもの場所で言えたなら いつもの朝が始まるはずなのに
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春の陽にはしゃぎ過ぎたような花びらが 開きし庭の赤いチューリップ
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ペンライト電池が液もれしていた日 推しだったことを思い出した日
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頭では理解わかっていても進めない 道はあるの?いつかはあるの?
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奥山の菅の根しのぎ降る雪のぬる春にも君のあらなく
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今日もまたお年寄りが業スーに吸い込まれていくこの物価高
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