Utakata
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鱗雲 ジグソーパズルのひとかけら 夕焼け空からぽろりと落ちる
21
斜め前解体工事始まって聞こえてくるは異国の言葉
14
夕月に命のうたの響きあうこの寂光を君に捧げん
21
朝早くしずかな道を歩きつつ紺のマフラー結びなおして
11
権力を 持たぬ者ほど 持ち得ると
嘯
(
うそぶ
)
く者が 政治家とはね
11
病でもお勝手仕事やれるうち意地も半分平気と思う
12
米袋ぐるっと置いたネズミ捕り 魑魅魍魎を跨いで担ぐ
9
不作にて採れたる芋は少なくも筋肉痛は少なくもなく
9
失恋じゃない 私はもう恋終わってた あなたはただの先輩だった
8
だんまりを かつ丼食うか?の ひとことで 終わらせるのが ドラマの世界
8
肯定が否定に変わる一手打ちオセロの石は真黒になりぬ
11
自分では気にとめなかった言の葉を「落ちてるよ」って拾ってくれた
9
新米と一緒に送らる干し柿はたっぷり甘く蜜のあふれて
8
録画したばかりのネプリーグをまだ熱いうちに見てしまう22時
9
公園を散歩する人走る人我れを追い越す今にみておれ
7
儚さは飾りじゃないと知っていても 画鋲のとれた凹を撫でる
8
どんぐりは重力任せで旅をする
(
もろともに あはれと思へ 山桜
)
花よりほかに 知る人もなし 066/100 前大僧正行尊
9
自覚なきゆゑ甚だしき老害を眺めて恐るいづれ我が身と
8
玄関に父が無断で立っていた ゼウスの掟でトイレは貸す
10
うどん玉 買ったはいいが お留守番 いつかの出番 冷凍庫待ち
8
裏道のまばらに散りたる枯葉見て 木の葉のささやき ヘッドホン取り
12
清掃をされた落ち葉が重なってやがてまた咲く命なのだわ
8
今君に せめて一目見 叶うなら 手探り行きたし 黄泉平坂 (改正)
7
シュワシュワと入浴剤が融けていく それに合わせて涙が溢れる
6
何気なく 裏のお寺の鐘つけば 大通りまで しみじみと鳴る
8
椿の実 硬く丸まり時を待つ 己の
胤
(
たね
)
を弾き出す日を
11
愛犬の初めて出会いしギンナンに落穂拾いのごと鼻寄せる
8
階段の手すりの
側
(
がわ
)
にそっと立ち
老夫婦
(
ふたり
)
の息の落ち着くを待つ
19
スコーンのぬくきかおりのひろがりて秋霖はいつやむのだろうか
6
万年の旅路の果てのその先で 唯一残った花の一輪
5
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