Utakata
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細君
(
さいくん
)
を
見初
(
みそ
)
め十年 経ちにけり 天使に見える 魔法が解けぬ
23
朝霧の 煙る山里空遠く 鳴きたる主はホトトギスかな
17
プチプラのリップ一本買うだけでウレシイわたしはまだ大丈夫
13
蝉たちのお昼寝タイム街路樹は静まり返りギラつく太陽
12
クスノキの光る緑がサワサワとまだ挫けてはダメよとそよぐ
13
健やかな ときも⋯病めるときにも⋯ 問われたら イイエだなんて 言えないでしょね
10
イケアてふ避暑地にお連れした妻のすこぶるご機嫌よろしゅうおわし
24
桃色の艶やかな爪を鍵盤に走らせながらビバルディ「夏」
16
リビングに遊びの欠片落ちてをり 踵にささるゴーカイレッド
9
タチアオイ 好きだと言った 亡き母の 笑顔浮かんで 会いたくなって
18
包丁の通ったあとの まな板に 暮らしの
証
(
あかし
)
静かに残る
15
暑き朝ジージーと鳴く蝉たちは短き命を削るがごとく
9
四年前死んだ親父と二年前潰れたツルハで落ち合った夢
14
図書館と公民館の雰囲気が変わっているんだ夏休みだな
10
一日と また一日と 過ぎていく どうあがいても 止まってくれず
8
土用なれば夏バテせぬやう三尺の隙間を見つけ昼寝をきめこむ
7
炎暑にも風にふわりとそよぐ葉に心ばかりの涼しさ覚ゆ
7
晩年と呼んでいいわよ、わたくしの青春はここ七月の風
11
レゴの首ちゃんとはまってないような頭痛がしてる
「. 」
(
ドット空白
)
6
萎
(
しお
)
るる 花のとなりで 勢い増す コンクリートの 雑草のパワー
14
病弱の姉を連れ出し桃パフェ食べる今年の夏もどうか元気で
6
かき曇りひごとに落つるいかづちの雨にはぐくむ草ぞ恨めし
6
街灯の 灯り滲んで 息を吐く もうじき此処も 過去になります
20
枝豆の一粒ほどのバッタ跳ぶ 車の来ない夕暮時に
19
花柄のグラスが机に弧を描く ガールズトーク・ターミナルフェイズ
7
個人的 飲み物だから 抹茶はさ 甘くしないで お菓子にしないで
5
寝癖つけバナナつかんで川べりへ 不眠の友と出くわす四時半
6
公園の芝生に寝てる猫たちの私を射止めるうにゃにゃの寝言
6
枯れたのか焼け焦げたのか灼熱の大葉茶色く小さくなりて
7
バスの騒音 法定速度を超える田舎道 正しい答えを轢き殺す
5
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