まばゆさに心も白く霞むとも焼きつく青は褪せぬ形見に
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影なれば消ゆべきものをまなこなる濃き紫は愈々いよいよ深し
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Aiが  搭載された  ドローンが  世界平和を  人を損なう
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君の言うかわいくなりたいに含まれるキラキラは刃のようだ
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僕たちは 晴れた空にも 気づかない 傘を探して 下を向くから
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祖父がくれた無印良品の袋にはヘルパーさんが握ったおにぎりが。
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見たくない 聞きたくもない 世のごうを 知り尽くせり タワマンのうい
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『羽衣』の 「クセ」始まりて やうやうに 朝より続く 鬱がおさまる
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人生は三万六千五百円憐れむ勿れ哀しむ勿れ
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ふと怖くなる鼻にる冷えた風黒い波だけ水平線だけ
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抜け感がくすみ始めて春来たる花の色は 移りにけりな いたづらに 我身世にふる ながめせしまに /小野小町 /9/100
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サラダなど 『らぬ』とはなち 二十年  ドレッシングは 薄味の今日
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十七の歳迎えれど隕石に撃たれぬ保証はどこにもなくて
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僕たちの間を桜の花弁はなびらが舞って君との遠さを知った
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死んでやると呟き開ける冷蔵庫、ミルクは三日で飲み切らなきゃな
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巣立ちゆくその背が滲む「花粉症が酷いですね」誤魔化した春
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タコ口を 左右にクルクル 回したら 嬉しい変化が あるかもないかも
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車窓には鶯谷のホテルネオン 次は大宮 雪深き地へ
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テレビでは悲しいニュースが流れてる。「悲しいね」って誰かと言いたい。
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書店での逢瀬重ねる春の夜 新潮文庫の天はギザギザ
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思ほえば 喜怒哀楽の 彼岸にて わななくわななく 触れし柔肌
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天をつく梢めがけて花昇り白梅の咲く枝黒々と
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雨温み 風緩み 空の碧 霞かかるや 薄墨流し 春の色
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もう二度と 目覚めないかも そう怯え 眠りについたのは いつが最後か
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あの時「ケツゴム(笑)」と笑ってくれたからシもツもソもンもきれいに書ける
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いつもならみんなが集うこの場所も今日は私の別荘みたい
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この海はまるで泥だと言うけれど私にとっては空と同じ青
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久々にラジオで野球きいていていまネトフリの契約をする
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遊び猫手当たり次第転がして真面目な犬は 我に吠える
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午前二時 ラジオをゼロに合わせたらボーダーラインを踏み越えてゆけ
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