ペンライト電池が液もれしていた日 推しだったことを思い出した日
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曇のち頭痛の日には髪の毛を上に引っ張り隙間を空ける
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頭では理解わかっていても進めない 道はあるの?いつかはあるの?
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今日もまたお年寄りが業スーに吸い込まれていくこの物価高
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東京はなにもなくてなんでもある 白い桜と枯れた空とか
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心奥の 虚数単位を 愛とする 解を求めよ Iを求めよ
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桜まじ路に降りたる花びらは春を彩る白い水玉
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始めりと終わりが出会う交差点 人はここを春と呼んでる
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愛してください 愛してください 嘘でもいいです。貴方に愛されてみたかった。
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桜の花びらが風に舞い上がるように わたしはいきたい
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白コーデの日のハヤシライスの緊張感 獅子座の1位が試されるとき
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早朝の買ったつもりのツナマヨは わかめおにぎりだったもう厭だ
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卯月せば 冷たい朝に 遠々し 入学の日の 娘をおも
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​ファスナーで夢をこぼさぬようにして 眠るチケット起きて時間よ
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花開く月下美人を袖にして誰をか思ふ互ひの瞳に
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白熱の逃げたい心捩じ伏せて由伸に点け二つ目の星
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「押すなよ」と言えば押されるこの国はアリスの国を超える不思議さ
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伝書鳩(みみたぶ触れて)吉報と「i」が交わり春風吹けり
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櫻木の根元に埋うづもる屍の 長い睫毛に付着する泥
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側溝に掃き寄せられた花びらで 女の美麗の一瞬を知る
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菜の花よ見返さぬこと知っててもこっちを向いて笑ってみせて
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青かった春は帰ってこないけど夏秋冬がこれから来るよ
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あの返事プラットフォームに吹く風が夢じゃないって教えてくれた
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アメリカが爆弾背負って来る明日わびぬれば 今はた同じ 難波なる 身を尽くしても 逢はむとぞ思う 20/100 元良親王
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雨に濡れ灰色空を飾るのはピンクの灯り花冷えの午後
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寂し気に立ち去る君よそよ風の香る春の日別れの季節
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リンリンと鳴るベルの音自転車の下る坂道春の風吹く
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六十歳むとせ とは全生涯だ泣きぬれて審判せよと額づいてただ
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ほろ酔いの花渦まいて桜みち春の嵐に蒲公英の咲く
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花は散り 桜の珈琲淹れる朝 淡きにほいに 満たされていく
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