Utakata
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夏草を分け入り訪ね行く道は字名残るも面影はなく
17
べたついた身体で寄ったスーパーにサンマみつけた秋のはじまり
12
まだいない人を思って小さい小さい服を二人で選ぶ
24
青柚子と 青唐辛子擦り合わせ ピリッと香る柚子胡椒かな
13
吊り橋のようにはじまる新学期そろりと起こしそっと見送る
14
『お父さん毎日駅までありがとう』こちらこそと一人呟く
10
はいはいを始めた君の足首に一人前にくるぶしできる
21
今年って あと
4
ヶ月 もあるのか
4
ヶ月しか ないんだろうか
10
畑にて寛永通宝出土せり どのご先祖の落とし物やら
17
法師蝉ちょこっと鳴いて止んだのは試し鳴きかなまだ酷暑だから
8
キッチンのケトルの悲鳴聴こえればビーチフラッグのごと駆け付ける
11
陽炎の 残りし午後の 街角で 揺れる晩夏と 初秋の境
12
「焼売」を「シューマイ」と書くつまらなさ うまそうなのはやはり「シウマイ」
18
感情の発露はもはや暴力と 菩薩の顔の新人が言い
9
路傍より残暑を眺む猫じゃらし 行き交う車にふわふわ揺れて
12
木の役のあの子が自我を主張してそこから劇がおもしろくなった
13
カレンダーめくれば九月それだけで朝の珈琲香りも変わり
9
歯が痛む定期検診ドタキャンを先週にして行きづらいのに
5
「合わない」と言われてたのにくっついて別れ笑われ人のような党
6
変えるのはそんなところじゃないでしょう今の時代に必要なのは
5
ゆめとなり 追いかけていた あの日々も 無駄ではないよ ノアの方舟
5
野良猫の 雨宿りせり 軒下で なに思う猫 虚ろまなこで
11
なつかしき恩師の名前が谺する 数十年の時遡る
6
アルコールに難溶性のストレスも君と話せば
解
(
ほど
)
けゆくなり
6
化粧くらいしろよと宣う人間に晒す素顔は持ち合わせない
5
AIに自分の気持ち聞いてもらい夫の前で笑顔で居られる
16
万智さんが教えてくれし『滑走路』「生きる言葉」に載りし歌集よ
11
苦しい けど狂おしい あなただけ この先ずっと 居られるのなんて
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千円で二個とふ基板を求めしが中国製には個体差ありとも
4
オチつかん どうにもこうにも オチつかん オチをつけなきゃ 落ち着かん俺
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