隣レジ スイスイ進む 会社員 ぼくはゆっくり さりとてすすむ
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小名浜の凪を見に行く祖母の海住の江の岸に寄る波よるさえや 夢のかよひ路 人目よくらむ 18/100 藤原敏行朝臣
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トンネルの暗さに足がすくむけど留まるままで暮らせはしない
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洗い立てコップに残る口紅が罰らしいよね 早く出てくよ
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桜咲く住宅街を通り抜けスーパー巡り松葉茶買った
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本当の春はここからと 葉桜をきっかけとするあおき季節よ
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親たちの思い問わずに連日の 小5の報道あれやこれやと
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新しい 命継ぐべく 旅にづ 降り立つ土地は 風に任せて
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いやいやと吾子に潜むは天邪鬼節分までは待っててあげる
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萌ゆる野のほのかな髪を撫でる日は風かろやかに吹きながれていく
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気を張って電車の中で踏ん張ってみんなロボットテリブルトーキョー
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金縛り解くためもがく午前二時 やめて明日は朝から会議
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桜映ゆ 水面に憩ふ 鴨たちも ふと花見とや はしゃぎゐるらむ
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春の夜に 風になびかれ 街灯に ほどよく照らされ 桜花爛漫
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火曜日であることを確かめるよう 二カ月続く妻の通院
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目覚めたら雨が降ってるああ花も終わりだなあとコーヒー入れる
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曇天に残余の桜くすみおり おぼろのあわひの風にゆらぎぬ
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レンズから図鑑から世の解像度どんどん上がる足を運べば/自然観察
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病室の窓から眺むる桜花 小雨にけむり しらじらと咲く
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梅散るも 人と人とに 花が咲く  弥生吉日やよいきちじつ 天神の市
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桜舞ひふわり抱きし初孫の十八年はひとひらの夢
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頂戴と吾子のてのひらぷっくりとビスコひとつをまたひとつ乗せ
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ライオンがライオンのまま生きてたらうまくいかぬよ人間関係
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次の期の受注はウフフ見えてきた 歳の甲です悪しからず悪しからず(山口学さんへ返歌)
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気がつけば桜の季節になっていて君のいない日にも慣れてきた
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飲み込んだ 「好き」の形に 喉が鳴る 嘘でかぶせて 今日の夕暮れ
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嘘ならば 本音を言える 気がしてる エイプリルフール 弱虫の盾
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掌のダムカードは季節を連れて いつかの旅はきみの道標となり
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コロナ禍に元気もらった人もあり「ポヨヨン」と歌うお姉さんたち
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虐待と名前がついた「当たり前」まだ始まってすらない人生
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