マネキンが着ているワンピ気になって値札チラ見で現実戻る
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広告の 桜 旅立ち おめでとう 明るき文言弥生に踊る
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心臓が 耐えられぬなら、と 結局は 変える未来より 安静を選ぶ
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鶏肉を切る頃ちゃんと溶けているぐらいの春がお勝手来てた
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店先で見つけたタラの芽フキノトウ 春を彩る食卓に添え
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仏壇に選手名鑑供えると春が来たなと毎年思う
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青空にキリンの如くクレーン立つ データセンター積み上がる 雲
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ひもすがらネット揺蕩う老人の終の住処か雲井の空は
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起き抜けに 白髪見つけて 無辜の毛を 抜かで抜くべき 術を思案す
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生きづらい、生きづらい、ってつぶやいてる人の彼氏の年収を知る。
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由なんてない気まぐれに逃がさるる蜘蛛殺さるる蜘蛛朝や夜
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気取られず 闇が飲み込む 花畑 花を摘みつつ背反りて光
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人生を投げ出す理由だったのに きみの足あとまなうらで光る
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少年は無知ゆえ半身天使らのなごりやどして片翼を折る
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苦痛にも 不屈の瞳 翌る日も 足下には 固結びの靴紐
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ケセラセラ 儘ならぬことは 間々あれど まァまァなるたけ 笑ってたいね
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YESは赤、NOは青だと言ったのに 紫を出す優柔不断
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幸せは 失うまでは 気づかない 不幸を知って 幸せを知る
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「写真とか撮られるの苦手なんだよね」そんなあなたの写真一枚。
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ぷちどろり。白子の歯ざわり湯通しをされても残るせいのざらつき
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雅には馴染まぬ言もあればこそわれ名乗らむや吐露りすとなり
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夜道にて 作歌に腐心し ぶつぶつと 呟き歩く 不審人物
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啓蟄の 天道虫や はねひらく
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真夜中に柿ピーむさぼり舌を噛み、出来た悲しい口内炎です。
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水槽の かわいい金魚 見ていたら それは餌だよ アロワナ見てよ
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ひとりゆく深夜二時半のコンビニ金木犀の香る近道
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年の瀬に干支の話をしていたのに今年の干支をもう思い出せず
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十二月二十三日に生まれたり サンタの乗ったバースデーケーキ
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陽の矢射し 垣根しなだれ 朝顔の 陽背負いし影 薄れ消えゆく 昼下がり
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君送り 帰りし駅の 道すがら 裸眼に溢れる  右の横顔
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