Utakata
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主なき妣(はは)のガラケーもう鳴らず 夜の静寂に鈴虫なけり
23
待ち侘びて 脂の乗りし秋刀魚食む 青柚子絞れば秋ぞ深まる
15
何者になれない僕も「何者になれない僕」になったのでした
11
アリたちが 待ってましたと
働
(
うご
)
きだす 秋の匂いの 雨上がりの朝
14
雨上がりだいこんの芽が顔を出す 今のうちだぞ大きくなあれ
10
長雨に 打たれ漂う 華やいだ 薫りは早咲き 木犀の花
10
枝しなる ほどに実りし 無花果が 連雨に見舞はれ 朽ち落とされたり
9
点滴の薬液落つるを数えつつ まどろむ母の痛みは去りぬ
17
バスタブのこすらず落ちる洗剤もこすってしまう用心深さ
10
有ることが 当たり前だと 雑になり 壊れたときに 大切と知る
7
てつかずのみそしるのわん みはさめて いつまでまつのながしにあける
7
すきじゃないマグはなかなか割れなくて ずっとこうして生きてきたよな
6
もう誰も傷つけたくないと傷ついていたのかもティラノサウルス
6
えらいねと言われる日々のフルメイク 私のための応援ソング
9
トーストの焦げてしまった表面を削ってるうち世界が始まる
13
エプロンを
着
(
つ
)
けて
石鹸
(
せっけん
)
で手を洗いやりたくないをふるい落として
24
アルバムに 今向けられぬ 眼差しを 探し求める 君依存症
5
心中はいつもどしゃ降り雨模様晴れ間を見ずに土へと還る
5
風邪ひいて 貴女と喋るきっかけに なるなら風邪も 悪くないかも
5
花子さん便秘でトイレ長いので付けられたのがこのあだ名です
7
秋雨に濡れしポストに日は落ちて祖父の手紙は滲まずにをり
7
水槽の外で生まれた僕たちは水草なしで生きているらし
7
無気力にうちふしている
腸
(
はらわた
)
を抜かれたあとのさかなのように
5
白い雲銀色屋根に白壁と下一面の蕎麦畑白し
15
やさしさがたとえ返ってこなくても渡せただけで満ちる幸せ。
5
独裁者気分で仕切る衣替え「あなたはセーフこの子は処分」
12
風寒く 遠い
彼
(
か
)
の夏 彼の娘 心残りし 彼の恋の夢/r
7
恋バナは最近聞く側だったけど さあてみんなに聞いてもらうか
11
市が配る物価対策クーポンで無駄な外食贅沢覚え/本末転倒
10
簡単に大丈夫って言わないで 一度のすすぎで落ちる洗剤
9
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