芋掘りの子のため妻が贖いしちいさな軍手に名前を書きぬ
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還暦の同窓会のお知らせに身体と気持ちのせめぎ合いかな
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思春期にノックをしない母みたい 勝手に写真まとめるグーグル
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軽鬱の朝は晴れども離さない秋も空虚が私掴んで
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街角の 花屋のピンクの コスモスに 草むしりする 母の背を見る
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宵入りて 週の終わりに 飲む酒は 煎じ薬よ おかわり所望
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宅配で 届いた荷物 段ボール 猫が気に入り 今も開けれず
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薄まったアイスオーレや切なさに真水の層だけじゅっと吸い取る
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カラオケで君が歌っていた曲をこっそりプレイリストに入れた
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母親の 声の後ろに 虫の音 電話越しから 秋を感じる
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通知表満点の五が散っているオール五はじめて取ったやったね!
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好きじゃない そう言うくせに 目で追って 目が合う前に 見下ろすネイル
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刈り終えし 棚田の畦に曼珠沙華 彼方に霞む北上の峰   /吟行の旅第四首目
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くたびれた ベルトの穴を ふと眺め 今年は2つ 外へとずれた
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天下の険 湖畔の鳥居 湯に秋陽 ほぐれし空気 連れに似たりて
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鳴く音が 秋を知らせる 百舌鳥の声 心落ち着き 過ごす夜かな
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丸美屋の素の半分見つからぬ 豆腐小僧に夕餉が迫る
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信楽の歪みし皿へラ・フランス どこか似ていて二つの孤独
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気の早い銀杏はいくらか散っているまだ半袖の散歩途中に
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人絶えし 訪れもなき 侘び住まい 友を待つ間(ま)の 楽しからずや
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秋の月 ノートの隅に もうひとつ
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何もかも見透かされそう興福寺 阿修羅の前で長い言い訳
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この店の 味の秘密は マヨネーズ 半年寝かせた 瓶入りのヤツ
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欅葉に碧き光のふりそそぎ言の葉色に染みはじめたり
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この秋も愛媛の息子の家に行く さすが西国未だ夏の陽
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不意の寒さに喜ぶつま先 冷え性と呼ぶにはもったいなくて
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ク(・)ロい巴(・)里 凱旋門も エッフェルも メラメラ揺れる 白色(・)けむり /色
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二年間 積もり続けた 愛しさは 君に会ったら 愛に変わった
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喉元に突きつけている焦げ付いたような祈りに君は気づかない
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朝昼の温度差ありの戸惑いも秋の証よ仕方なきかな
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