Utakata
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立冬の 冷たき風の吹く里に 紅き干し柿軒下に咲く
27
金色の銀杏並木にサルビアは真紅の色でセンター飾る
19
捨て小舟古傷いたむ能登しぐれ 癒へぬ思ひを海に流さん
14
目覚めたら 膝に黒猫雪の朝蒼い薔薇ごと光に満ちて
18
巻き爪が痛くて上手く歩けないしかめっ面の横断歩道
14
いにしえの暮らしを偲ぶ
石仏
(
いしぼとけ
)
前垂れ清く赤とんぼ舞ふ
14
湯で作るスポーツドリンク酸っぱさが風邪養生にしみるレモン味
18
数年来テレビを見ない私よりアイドルを知る
70
の母
12
初カメラ カバンに入れて 持ち歩く レンズ剥き出し ホコリつく
9
ピーポーのサイレン真似る遠吠えがバックコーラスめいた犬たち
10
立冬を侮っていた昼下がり日が暮れたなら一枚羽織る/二十四節気・立冬
11
お互いの色が端から滲むこと 二人暮らしの朝 味噌を溶く
9
痛くない採血上手の看護師さん もしや前職吸血鬼かな
18
秋深み紅葉散り敷く
山路
(
やまじ
)
かな
安芸
(
あき
)
の奥にも
錦
(
にしき
)
ぞ織れる
14
おしたしかおひたしかでの言い方で 朝の食卓既に戦闘
8
柿剥いて窓辺の小春祝いけり 外には枯葉静かに落ちぬ
11
泣き暴れ 跳ねて転がり 眠りこけ いつか大きく 父母抱く愛
7
焼き芋の 香ばし香り 立ち上り 心もほくほく 秋の夕暮れ
8
何ともなく主治医と笑い来年の白紙の予定がひとつ埋まりて
10
俺は詠む 俺しか読んで いなくても タイムラインに 乗らなくてもだ!!
7
峰ノ原 山風吹かば 立ちのぼる 夜霧閉ざせり 白樺の森
7
二十時の横断歩道に信号の赤が広がりどきりとさせる
7
愛された記憶の貯金で生きているたとえば冬に胸が冷えても
8
ふるさとの訛り忘れて住む街を子らや孫らは故郷とよぶ
9
ひさびさに出したセーターまだすこし他人行儀な香りを抱いて
14
カラカラと 冬の訪れ 知らせ来る 落ち葉吹かれて 赤と黄の乱舞
19
やおとせを
膚
(
はだへ
)
に帯びてあしもとに朽ち葉を重ね冬待つ桜
7
北風が 急いで秋を連れ去りて 枯れ葉カラコロ 冬の足音
17
クレヨンで描いたみたいな人生が羨ましくてこすって、消して、さ。
6
ビニールの小さな水草みがきおり 金魚の喜ぶ顔の見たくて
13
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