Utakata
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大雨が洗った空に足跡をつけていく久々の逆上がり
23
それぞれの週末溶けてゆく夕べ月曜朝の荷物つみこむ
14
この世では通用しない美しい言い訳だけを夕陽が照らす
15
死ぬる日は
凡
(
すべ
)
ての者に やって来る 今日一日は もうやって来ず
11
光降る 木立の中を風吹かば 若葉揺らめき初夏は匂へり
18
寝る前に三ついいこと思い出し今日も平凡それで十分
12
野良仕事ついでに新じゃが試し掘り茹でて塩振り上出来だった
9
父だって優しくされたかったろう 大きなバツの企画書を読む
8
早弁と昼にドカ弁平らげて部活帰りの日焼けせし肌
16
退院を 控えし晩に 訪れる ありがたきかな 若手医師たち
10
何もない日のなけれこそ何もなく暮れゆくけふをやはらかに悼む
7
卵割るその手つきすら見ていたい早起きできた僕の特権
8
お寿司屋のカウンター席半年ぶり幸せ気分味わうひととき
8
振り向けばさもありなんの来し方に 君と生きてる シンギュラリティ
12
止めどなく溢れる碧い哀しみは 春の悪戯、桜の呪い /2025.03.30
11
割引のケーキそのままかぶりつく 冷たいスマホ おめでと、私
8
居酒屋で 花火とケーキの サプライズ はしゃぐ乙女の
齢
(
よわい
)
は五十
15
郭公
(
ほとときす
)
世を
卯
(
[憂]
)
の花の山人に昔恋しき
声
(
ね
)
をな聞かせそ
15
ハイボール片手に読書の昼下がり眠くなれば眠る幸せ
14
感傷が下戸の私を酔わせてく 別れた君の置いてった瓶
9
花散ると ともに消えにし 君なれや 春の夢路を ひとり待つなり
5
海の
上
(
へ
)
に羽かげしのびて舞ふ鳶の朧月夜に渡る春風
5
ききららのさいふをひらきおままごと たんぽぽ ぼたん これくださいな
6
暴れ出す心臓に手をあてるとき あまりにも皮膚は臓器の容れ物
17
さつきすえ水天宮は戌の日で 身重のひとの列や撫でし子
23
そこまで好きじゃない事に気づきたくない 知らない歌を聞きつづける
6
びゅうと鳴る風に言葉はかき消され 君はあの時何を言ったの
7
衣替の時期とは言へどセーターの
着脱
(
きぬ
)
ぎでしのぐ朝昼晩と
4
駅前で めちゃくちゃダッシュ がむしゃらに しないというか できないかもな
4
身体の不調にヨガで抗えばこむら返りにさいなまれるや
4
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