とてつもなく巨大な壁を軽々と跨いでやって来る巨人の夢
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果たしてねこの時期にやる祭りがよ熱量を放ち雪をも溶かすか?
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地に眠る白き裸体を温めて 蕩けるこの身 どうぞ召しませ
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僕の名もサンタの名簿に載ってない Muchas gracias. ザ・クロマニヨンズ
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窓越しの 冬の呼び声 息冷やす 旧懐の霜 心に根付く
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日華枯れ 白昼夢さえ 凍て砕く 雲も慄く 冴えたる月よ
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北風が記憶をどこかへ攫ってく  あっ、そうだ課題まだやってない!
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夢の中 握るハンドルああ今日も ブレーキ利かない いつもこうなの
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よってたかって殴られたからっぽの心臓で見るあかるい未来
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ボブディラン 唄ってくれよ あの歌を 何年たったら 戦は終わる
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困難を 打ち破るたび 真物を 見破る心 得て満足ぞ
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寒い日と 言うとりますが こちらでは 最高気温 マイナスでっせ
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夜はが来て 逃げ切るための夢を見る 平和と本気は仲良くしてよ
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結局は 男も女も ないのよね わたしはわたし あなたはあなた
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無謀です 一度で廻る 紀伊田辺 白浜串本 那智に新宮
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秋日和 風無き庭にメジロ二羽 残りし花の狭間たわむる
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さまざまな石鹸の香り交ざりあい籠もる夜更けの公衆浴場
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今秋に終わりを告げるアスファルト肩に積もった雪を降ろすよ
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恋人らのないしょ話を聞き終えて砂浜はまた海と語らう
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ただ親友ともの元気な顔が見たいから チャイティーラテの香りの先に
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怖かった⋯でっかい蜘蛛と格闘し震えながらも張り手一撃
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思ひ出をだいじに去らむわれわれと入れ替わりにホテルに入る家族
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青空を 描いたような うつわ買ひ ビタミンカラーの 野菜盛り付け
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ポイントを使い切るのに腐心して 買い物数点忘れて帰る
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ねこたちに おつめとぎくらい 買ってやりたい ブラフラぼーっと 眺めて熟考
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樹に生りて赤き果実の一粒や咥えし鳥の発ちて夕映え
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傘ほどきかざしてみたらちりちりと 冬の小雨の音やかそけき
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冬小雨乾いた空気に湿り気を 呼吸は楽に咳も落ち着き
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換気扇 煙と香り 無造作に  吸いて吐き出す 今の我が身か
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祝失恋 泣きたいけれど 恥ずかしい 後輩なんかに 奪われるなんて
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