Utakata
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鱗雲 ジグソーパズルのひとかけら 夕焼け空からぽろりと落ちる
26
自分では気にとめなかった言の葉を「落ちてるよ」って拾ってくれた
15
新米と一緒に送らる干し柿はたっぷり甘く蜜のあふれて
15
病でもお勝手仕事やれるうち意地も半分平気と思う
18
肯定が否定に変わる一手打ちオセロの石は真黒になりぬ
15
不作にて採れたる芋は少なくも筋肉痛は少なくもなく
11
愛犬の初めて出会いしギンナンに落穂拾いのごと鼻寄せる
11
今日もまた 君が紡いだ言の葉を 噛み締め過ごし 一日が行く
11
斜め前解体工事始まって聞こえてくるは異国の言葉
14
約束か呪いなのかも 分からずに 渡せぬ言葉 なぞる消しゴム
9
浴槽に 浸かりてめくる 古本の 表紙と我の 指はふやけて
8
裏道のまばらに散りたる枯葉見て 木の葉のささやき ヘッドホン取り
13
何気なく 裏のお寺の鐘つけば 大通りまで しみじみと鳴る
9
椿の実 硬く丸まり時を待つ 己の
胤
(
たね
)
を弾き出す日を
13
権力を 持たぬ者ほど 持ち得ると
嘯
(
うそぶ
)
く者が 政治家とはね
11
真っ暗な 砂利道抜ける 近道の 出口を灯す 自販機目指し
6
雨の日の 生駒山には 白霞 仙人でなく 何がおるのか
6
天高くあかい晴れ着に千歳あめカメラ睨んで母には涙
17
藍も緋も下地に統べる黒ありき 燃ゆるパリーのくすぶる自由
6
ペンと紙 インク片手に 無私の間は 真っ白でもあり 真っ黒でもある
6
金明竹(きんめいちく)照らす月影眩しくて かぐやが還る道を照らせり
5
黃と青のマンホールふた雨上がり小学生が傘で突っつく
6
この道を歩いた君もいたのだとそれを形見に堪え忍ばん
7
夕月に命のうたの響きあうこの寂光を君に捧げん
21
朝早くしずかな道を歩きつつ紺のマフラー結びなおして
11
失恋じゃない 私はもう恋終わってた あなたはただの先輩だった
9
玄関に父が無断で立っていた ゼウスの掟でトイレは貸す
11
ゆっくりと何かが遠くなってゆく縞縞模様の二月の砂丘
5
朝サラダ育てたサニーレタス添え彩り鮮やかいただきますね
5
手に取って眩暈と踊る副作用小さくぐらり幾度も踊る
5
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