蟋蟀きりぎりす 地下駐輪の 隅に鳴く 出口も知らず 命果てるや
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越えられぬ壁などないと絨毯を 引き摺り進むロボット掃除機ルンバのなかま
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秋梅雨に 湿ったシャツに 袖通し 週間天気に 太陽さがす
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折りたたむ眼鏡は腕組みするようで眠るわたしの番人になる
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ご機嫌に、尻尾を振って飛びついて 愉快な犬になってみたい
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雨止みて 金木犀の花の香を 金色こがねの風が里に運び来る 
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にょきにょきと茎出ではじむ彼岸花 庭の隅にて咲くを待つかな
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ぬばたまの夜に鳥の音さよふけて わたりの風は告げよひとの香
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炎天に 揺るる百日の 花なれば 過ぎゆく夏を 惜しむことなし
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温かい その手に触れて気づくのは 幸せなんて 案外静か
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もっと会うことはできたと悔やんでも 充分会ったと菊は笑って
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「またここに来たのですか」とまたここに咲いた彼岸花が言ってきた
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反抗期 舌打ちをかます 息子だが 贈ったハンカチ いつもポッケに
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シャンプーの詰め替えラストスパートだ シャボン玉飛べ 消えないで飛べ
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高い枝切ったおかげか我が庭に金木犀の香りましまし
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まとふ光(か)ゲ一カラットの草の露 触るれば消ゆる朝の幻
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親実家 の縁焦がす 朝焼けは 幾度眺めど 飽くこと知らず
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雨したる 暗き雨雲 見上げつつ 祭りの運行 スマホで確認
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湯豆腐で酒を呑むのに良い季節 小雨も降ればさらによろしき
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婚姻届は夜間も出せるからAM:ラブオールからラリー始める
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時溶けて 夢見の気持ち 忘れゆき あの人の声 内に谺す
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「絆創膏の絆はキズナと書くんだね」実験室裏 夕陽が見えた
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長雨と野分けの隙間で米を買うたまってたトレーがさがさ持って
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旅先で ちっこいダルマと 目が合った ご利益ありそな 大大吉達磨だいだいきちだるま
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地獄での運動会は火の玉入れ金棒倒し鬼のキバ戦/妖怪短歌
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褐色の落ち葉の土の向こうから君来る幻影見ゆる愚かさ
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お彼岸の実家帰りのスケジュール天気予報に振り回されて
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まっしろな答案用紙の裏側に遺書の下書きくりかえす夏
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いたずらを好物として台風はみつばちになる 連休を吸う
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あれ、なんで。昔はお酒ガソリンいらずでさ、ずーっとべらべら話せたじゃない。
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