退社後のバス停 濡れたアスファルト ベンチのしずく 通り雨の跡
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柿の実を啄む鳥と睦月去りからす一羽の裸木の空
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彼方から始発が響きまっさらな今日の端っこ解(ほど)かれてゆく
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フロジンを一月分はもらえない悩み過ぎては髪また抜ける
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皆が愛づ梅の花こそねたましや 水仙ナルシスはただうつむくばかり
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閉ざされた 我がこころへと 差す光 わたしを変えた 革命の訪問者うんめいのひと
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各国に 各国内に 格差あり 五輪は格差の博覧会
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メタバース 工学部が 大学に 設けられたり 時世ときよのうねり
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恋愛の物差しかなく、沼だとか言ってるやつらは、席外してね。
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如何さまに思ほしめせか日向ぼこ邪魔していじるわれの肉球 /猫短歌 本歌取り
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サイコパス 何してるのか 知りたくなり 思考を探る 私わ何だ
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目からすべりおちたこれが星だとは誰にも気付かれませんように
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時差のせい こんな時間に 始まるの 遅いというか 朝早過ぎる
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日々生きる 意味をつとから 考える 「お早う」 「お休み」 「行ってきます」
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報われぬ 悲しい夜に 付き添いす 懐中電灯 ファンヒーター
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寒桜 春疾風はるはやてに 吹かれよと ひょうひょうとして ブレることなく
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一煎目は君 ニ煎目はわれ ティーバッグ 一つをいつも分けて飲みにき
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頭がね珈琲飲んでズキンとね浮かんできたねピンピンコロリ
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「冬が好きなんです冬に死んだから」夏に死ぬのも悪くはないよ
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アルパカの 唯一持ってる 写真集 黒羊駝あの子蒼瞳羊駝あの子 だったらいいのに
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温泉気分の入浴剤寒風に乗って香ると暖まる気がする
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公道の 勝手に草刈り 枝払い 自由に生きる 社会貢献
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離れてた 君に近づく 同じよな 違うよな「好き」 その距離感に
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「知らない」を君と分かち合いたくて 僕の「知ってる」をなくせませんか
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ホルストよ 金星のその光は本当に平和と呼べるのか
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お客様 チワワと来場 顔を近づけるも 吠えられ首が 竦む羊駝達
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あどけなきかほを見せつつ足下あしもとはわがものとせし悪茄子かな
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フカヒレの姿煮箸に触れしときヤワラーのかの暑き日思ほゆ /バンコクのヤワラー通り
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平和国家の看板外し武器輸出じゃんじゃんやると荒き鼻息 /施政方針演説
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洗濯物 どこに隠して 溜まりたる 任して下さい 息子です
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