どこからかレモングラスの漂いて庭の小径に夏への扉
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静けさに 響く梅の実落つる音 軒下染むる山吹の梅 
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万智ちゃんに 出会えて三十九年 UTAKATAに 繋がる今日は サラダ記念日
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あかね差す 河川敷かせんじきには 君と僕  今、青春と 気付いたあの日
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部屋干しの 場所塞がりて ワイシャツは エアロバイクの 肩に広がる
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掬ぶ手に乱れも果てず山の井の影も涼しく行く蛍かな
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黒髪に低めのヒール リクルートスーツは鎧 やわらかな檻
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虚言むなことを満つるこの世におのが身をあざむきくらす闇のしくしく
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ジェミニ褒めクロード感嘆せし文もチャッピー手厳し推敲の沼
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半径はたった数ミリ バファリンに課される「優しさ」の代名詞 
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ミズクラゲ クラゲの中の クラゲだと 位置付けている それだけのこと
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水筒や折り畳み傘持ってまでしなきゃいけない程の散歩か
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眠れぬ 「私だって」が止まらぬ世 誰も私を受け入れられぬ
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記念日に口語短歌を詠んでいる一つ違いの我は定年
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休みなく 優しい君が 駆け回る 忙しいのは 人がいいから
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その腕に切り傷よりも鮮明なものを残したかった 愛とか
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真夜中の非通知電話 流れおる着信音に思ひさまよふ
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狛犬の目線の端にひっそりと夕顔揺れてお祭りの夜
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人生は 積み木のように 揺れるたび そっと形を 変えては崩れ
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手鏡の我は口角あげられず福笑いめく表情筋
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天の川 前夜に永い 雨やんで 明日は輝く 一番のきみ
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知らぬ間にそばに座った君の目の速度に合わせめくったジャンプ
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この世には私以外に沢山の 呼吸と鼓動が歩いているんだ
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蛙声 月明かり透く 雨雲に 語る言葉は 何もないまま
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雨止みて庭の草引く我が手にぞ四葉光りて心晴れゆく
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「どっち派?」と聞かれて「猫派」と答えると「わたしはきのこの山派」と言われ
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此の地には なんにもないと 人は言う 物言わぬもの 目には入りつつ
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ひさしくも暑さの夏を忘れ路の文月の端に猫のまどろむ
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君恋ひて 歌へど吹かるる 春風に 後ろ髪引かれ 恋ひしくぞ思ふ
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愛を知らずに愛を詠む カカオ農園の子の手のように
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