Utakata
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新しい歌
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ベランダから室内に避難 タマスダレ 台風越えて なお花咲かす
16
外の風ひやりと隣を通り過ぎ 毛布いそいそ出してみたり
17
Aのキー猫が長押し「あああああ」いまだ変換候補のトップ
13
哀しみに追いつめられて慄えても夜の終わりは朝よ、絶対
14
連休が終わっちゃう日の夜遅い電車の中は禅寺の様
12
受刑者か 介護施設を出られない祖母と話せるのは十五分
11
水溜まり超えていくたび振り返る小学生の幼き我が子
11
歯の抜けた 老母思いて 炊飯の 水ひと目盛り 継ぎ足す夕べ
11
あいつらがつけっぱなしにしてった電気をちょっと眺めて消した
11
秋がきた 嫌いな夏が 雲と消える あなたのいない 空が始まる
10
ことのはを
累
(
かさ
)
ねしまたの
東雲
(
しののめ
)
は
名残
(
なご
)
りの
香
(
か
)
にぞおどろかれぬる
13
指先に「しかっ」とつかまるカナブンを はじき飛ばせり濡れた闇夜に
19
わたしとは初めてなのに回数券取り出す彼にせつないラブホ
11
忙しい時給が安いと愚痴こぼす僕らを見ている配膳ロボ
10
この
惑星
(
ほし
)
の一部になれた 重力に逆らうことも出来ない私
9
水たまり 浮かぶ小さな 金の花 何処まで匂う 台風一過
9
なにげない身近なことから少しずつ 足跡残す言葉にしてく
9
ラジオから 流るる恋の古き歌 忘れし想い蘇りけり
14
行きつけの蕎麦屋で頼むは鴨せいろ妻はメニューを開いてをりぬ
17
祖父仕込み 般若心経 唱えれば その時だけ祖父になる俺
11
泣き腫らし シワがなくなり ぱっちり目 皮肉な美容 貴方に見せたい
8
吹き溜まり もみじ落ち葉に風さわぎ 掃けばカラカラ秋の歌声
14
ふと気付く
T
シャツの肘が冷える朝「御座候」に戻る人波
8
おそろいのピアスを買った誕生日変な顔してプリクラ撮った
8
こんなにも美しい
短歌
(
うた
)
うたうひと瞬く星をあなたにあげる/黒猫。
11
なぜなんだ 背中のかゆい とこいつも 届かないとこ ばっかじゃないか
20
山がいい最後に眺める景色なら刀のように鋭き山が
10
誰でもが歳をとりつつ生きている当然のこと胸に引き寄せ
11
どこにいてなにがあってもひだまりは春うららかに迎えてくれる
7
いつか来るさよならとかを期待して 私から振り返る改札
7
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