Utakata
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不器用な方向音痴の旅なれば行ったり来たりもまた佳しとする
16
なにかしら自分の背中をそっと押す 手が欲しくなる時がある
13
この土地にルーツを持たぬわびしさや同級生も従姉妹もいぬ身
13
明日
(
あした
)
へと続くリズムを刻んでた裸足を波にひたし濡らして
13
手の甲によろよろの蚊がやってきた かゆくしないなら吸わしてやりたい
10
スーパーで冷やし中華が見切り品今日が最後の食べ頃なのか
10
来世では でっかい鳩に して欲しい パンのくずとか くれたら嬉しい
10
希望がね 何度もなくし 来たけれど 時間が過ぎると また湧いてくる
9
桜散り牡丹崩れて巡りては柘榴の花も今は落つらむ
9
生者にはもはや教わることはなし
嘯
(
うそぶ
)
き握る夏のハンドル
11
予定やら体調ととのえ早起きを病と切れぬ通院手間/通院日に
13
「じゃあ、またね」いつもと同じ別れ際「Ciao」の響きに送られてをり
9
徒然なか犬と戯る秋渚 寄せる白波ともに跳び越へ
8
ふと香る金木犀とかくれんぼ コーヒー連れて家に帰ろ
8
旅先の 沖に漁火灯りゆく 遠く霞みて潮風ぞ吹く /吟行の旅第八首目
20
散歩する公園今日は駅伝だ 一足先にゴールしてみる
7
君からの言葉を全部食べたくてまとめて真空パックに入れた
7
なんとなく入った店が大当たり 日本酒旨し独り旅の夜
7
何百年前にいたならきみのこと
病
(
やまい
)
の
理由
(
わけ
)
にできただろうか
7
出汁をとり冷まして濾して蒸しあげた蟹茶碗蒸し5秒で食うな
19
お迎えと言うのも何か憚られ「送迎来た。」と
送り出
(
だ
)
す
デイサービス
(
デイ
)
の朝/介護
19
いつまでもなんとも言えない表情で陽だまりのまま ここにいて、ぬい
6
花嫁が 喪主を務めて 友眠る 挙式叶わず 過労死憎し【10月12日通夜・学友没37歳】
6
問題を 考えてみたら 太郎君 音の速度を 超えてしまった
6
聞かせてよ 願って叶って失って それでも最後に残ったものを
6
雨降りの九月の分の夏日かな来週予報二十九度よ
6
秋風や 髪の毛揺れる 君の背は 追えど届かぬ 月の如し
6
後悔の無い選択は無いのだと嫌と言うほど分かったのです
6
Enigmaを 詠んで思うは 人のサガ 解読できる 日はあろうかな
6
僕は今ペーパータオルの芯の中 猫に覗かれる褒美を得てる / SNSでよく見るやつ
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