Utakata
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芋掘りの子のため妻が贖いしちいさな軍手に名前を書きぬ
22
思春期にノックをしない母みたい 勝手に写真まとめるグーグル
22
還暦の同窓会のお知らせに身体と気持ちのせめぎ合いかな
17
何もかも見透かされそう興福寺 阿修羅の前で長い言い訳
27
家ごとに待ちたる猫は決まりたりドアの開く時間あくびして待つ
13
丸美屋の素の半分見つからぬ 豆腐小僧に夕餉が迫る
10
軽鬱の朝は晴れども離さない秋も空虚が私掴んで
11
酒臭い男がすごく
嫌
(
いや
)
なのよ飲んだら乗るな乗るなら飲むな
9
星の花 降りそぐ季節に 君想い 甘い香りと 苦い記憶と
9
両親と両親並び四人居る仏壇の下われの寝ぐらよ
9
街角の 花屋のピンクの コスモスに 草むしりする 母の背を見る
10
前を見て歩いていこう泣いたらさ誰か気づいてくれるかもだし
20
日常を 忘れて仰ぐ旅の空 病葉のごと言の葉の降る /吟行の旅第三種目
17
秋の庭 コキア色づき出番待つ コスモスからのバトン今かと
10
くたびれた ベルトの穴を ふと眺め 今年は2つ 外へとずれた
9
宵入りて 週の終わりに 飲む酒は 煎じ薬よ おかわり所望
12
日に七度もコールサイン換へ飛びきたる頭上の機材に「おつかれさま!」と
8
笑い声 聞くたび妙に嬉しくて 君が笑える世界がいいね
10
信楽の歪みし皿へラ・フランス どこか似ていて二つの孤独
7
リベラルもジジイとババアになりゆきて 街角ピアノのアメリカ国歌
12
君は今日一度も泣かず登園できたママに手を振る誇らしき朝
7
天下の険 湖畔の鳥居 湯に秋陽 ほぐれし空気 連れに似たりて
7
鳴く音が 秋を知らせる 百舌鳥の声 心落ち着き 過ごす夜かな
7
しあわせは見えないけれど風に乗る金木犀が満開ですね
16
思い出より 外の空気は 冷たくて 急いで一枚 余計に羽織る
7
秋刀ぴかぴか光る魚市場モップでワックスかけたやうな
7
完全に冷めてしまった愛情を温めるのに掛かる時間は
6
この店の 味の秘密は マヨネーズ 半年寝かせた 瓶入りのヤツ
6
宵待ちに浮かぶ横顔ペーパームーンえくぼか涙どちらか見せて
14
気の早い銀杏はいくらか散っているまだ半袖の散歩途中に
6
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