如月の朝の光は春近し 夜泣きの孫も一年生に
9
屋根雪庇支える下の辛夷の木広がる枝に蕾ふさふさ/ふさふさ?
9
小さくて取るに足りない幸せを寄せ集めては満ち足りるいま
43
肌と肌触れ合うことの滑らかな心地の中で夜溶けてゆく
50
醜きも愛しきわが身と抱きしめて午前二時の闇に火を灯す
28
ほろ苦き 大地に芽を出すフキノトウ 春の息吹きを噛みしめる宵 
29
一光よ 病室に刺す朝の陽の プリズム色がドア染め抜ける
21
地上絵は宇宙そらと神への讃歌アートかな小さなハチドリ大きく描き
21
顔中にご飯くっつけ笑ってる幼よいくさ知らずに育て
29
紙コップ毒であれよと水を飲む常敗の世の一縷の望み
8
うっかりと階段途中落ちたのはハンドクリームフェアリーベリー
8
注ぐはずなかった慈愛 大好きなあなたの子供はこんなにかわいい
8
莫逆の友貴女なら必ず勝てる、必ずだ 断言できる 間違いないと!
8
ほろ苦き 春の天ぷら 欲せども 想像だけで 胸は焼けゆく
8
神頼み 助けておくれ 病む祖父を もし祖父のこと 見ていたならば
8
いつまでもわたしを覚えてほしいからあたたかくして、ずっといきてて
8
健康を 少し気にして 炭酸割りハイボール 記憶を辿れば 父はで飲む
8
「本当にキミは何にも知らないね」うん・・驚いたよサバンナの象
8
雨光る日曜ぽろぽろぽろぽろとグレン・グールド聴きつつ木立を
8
大雪で バスも電車も 運休し いつも通りが 特別なこと
8
お弁当を食べたら今日の一日の業務が終わるそんな気がして
8
太陽に 照らされ光る 彼女なら 私の呪いも 効かないだろう
8
晴れわたる空を飛びゆく黒いはね海辺の道の年初めの日
8
木を下りて人への一歩を踏む猿が追いかけたかった流星がある
8
和歌百首 重荷に感ず 十七や 三十七にて 至宝に感ず
8
眼前に 老婆四時間 立ったまま 座らせるには 嘘をつくしか
8
かなしいな きみがくれたの 最後の言葉  嫌いじゃないよ、あきらめただけ。
8
雪の中ほんとうの名前を忘れて呼吸だけが降り積もる夜
8
あの子より大きく育った恋だから 割れちゃいないの、だけど泣かせて
8
しあわせね、末永くずっとふたりでね でも願わくば、つづかないでね
8