きみたちの歩む世界がうつくしくあれ はじめての我の教え子
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時間からはみ出していく心臓を言葉に留む三十一音
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居酒屋で 語る思い出 くだらない 眩しい青に 照らされ進む
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あなたには綿だと思われたいけれど なまりなことも覚えておいて
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同志なかま達を絵で残した武士一人なかまを想い描いた肖像画
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会津の地太陽ともの墓石に手を合わせ それでも探すともの面影
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君も又 いなくなるのか 尋ねられ いるよと言えば 安堵の笑顔
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涙腺は切っておいたよ今のうち 下手すりゃ君に弱みを見せちゃう
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でもきっとクレームを言ったあの人も あの人なりの幸せがある
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ふるさとに電車が止まる白線がスタートラインになる四月の人
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褌(たふさぎ)も 無き遠き世に 文明を 築きしイラン 米(べい)に敗れじ /アケメネス朝ペルシャ
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若妻の 色香に溺れ みまかりき オーバードーズの 紀伊の富豪は /大阪高裁元妻無罪判決3月23日
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代わり映えないはずだった街角でパン屋が潰れコンビニできた
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横に立ち 「今日は何?」 覗き見る 肉や野菜を 絡めてゆれる
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暗くなり 今日一日の 反省会 反省するほど 何かしていない
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お下がりの紺のブレザーボタン留めまわってみたり姿見の前
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街灯がぼんやり照らす港町潮の香りを夜風が誘う
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加古川線 二十二時の電車内青いシートと機械音声
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漆黒の町の中一つ白い灯と共に周るカブの音
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暮れなずむ町はいつしか遠くなり贈った言葉は湿度を無くす
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花時雨はなしぐれ 桜花爛漫 手を貸しつ 我のこころも潤していく
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二人して久しぶりだね カラオケのマイク握れば 隅っこに春
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くもり空 ねこたち今朝も おべっどさん ふたりなかよく きゅっとひっつき
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小糠雨 車窓より見ゆる 遠くに聳ゑそびえ立つ 煙突の白き息
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巣立つの幸願い見る春北斗 夜のしじまに沈丁花ちんちょう香る
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春思い  三寒四温さんかんしおんの  よんを待つ  来れど来れども  七寒零温ななかんれいおん
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心持ちほころびめし桜花 咲けよ咲けよと優し雨降る /催花雨さいかう
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初めての作家の本を手に取りて迷わず借りる君を知るため
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えいやあとメンコ投げつけひるがえすその行為すらトランプには無い
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万葉の 防人たちの 長き道 誰ぞ知る人 家族への愛
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