苦しさも 辛さでさえも 生きている証と気付く 夜更けの湯船
19
うたかたに香焚き染めた歌届き黒猫は姫に惑わされおり
19
「好きだ」とか別に言わなくていいからさ私の薦めた曲を聴いてよ
16
高速の トイレの隅に見つけたる 昭和の匂ふ落書きの跡  \吟行の旅第二首目
15
ホカホカと湯気が出るもの恋しくて おでんシチューに焼き芋迷う
16
だだっ広い宇宙の その中に生まれて お釣の小銭を数えている
8
にゃんぱらりん できると思った家の猫 どすんと音した 背中から落ちた
8
秋晴れの 白雲流れ 碧く透き 光に映える 黄葉青葉揺れ
8
晩酌は わかっちゃいるけど やめられぬ  ちょいと一杯 続く盃
9
寒露でも昼は夏日の勢いで寒暖差あり何を着ようか/二十四節気・寒露十月八日〜
8
食べて寝て 起きてまた寝て また食べる 撫でておくれよ 吾輩は猫
7
雨降りで秋の始まりわからなく赤とんぼ見て中秋を知る
7
人生は漫画のようにいかないし 途中で何ページか破れてる
8
産声が 命を照らす 二十二時 あなたの頬を はじめて撫でた
7
夏終わり 家庭菜園 お片付け しまう支柱の 先、赤とんぼ
7
朝焼けや 橙に照る 山際は 慣れぬ土地にも 故郷を見る
7
長雨に 空見ぬ日々を経た今朝の 空の青さに忍ぶ冬あり
8
両耳をつかんで丸く眠る君お腹の中のあの日を想う
13
救いなき秋の夜長にスマホ越し「だっこ」とそっと囁いてみる
9
かぜっぴき、窓を開ければ秋の風。幼子の声良い子守唄
6
夢うつつお腹に重い何かいてお願いだから脚で立つなと/昼寝
18
軟弱な 心に喝を ランニング  盛大にコケ 憑きもの去って
7
働いていたというより蠢いていたという日に飲む烏龍茶
6
かき鳴らすギターと笑顔が真ん中を 3・2・1で突き抜けてった
6
久しぶり 仕事帰りに 定食屋 心配してたと 言われ戸惑う
6
霧晴れて 今日は晴れかな曇りかな 雨が降るかな風は吹くかな
6
これはもう反則だよなと思うことがたくさんあるけど黙っていよう
6
人はみな 人それぞれと 線引きし やさしい部屋の 窓は閉められ
11
なにもせず懐手して生きていくなにもせぬこそ至難の業でも
6
見えないじゃないか隠すなミニスカで階段登るときにバッグで
8