待ち受けのきみと現実のきみとでは衰えありでも勝負にならざり
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いつの日かダイヤモンドとなることを今日も願っておやすみなさい
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坂の途中 遅れて歩く 母親に 背中が親父に 似てると言われ
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手遊びでまだまだ遊べる私なら幼心と別れないでしょう
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エーアイにイラストにしてと頼むけどロン毛はいまだに女になる
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考えに考えた結果赤シートで書いた絵を隠した授業中
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空気澄み 夜の底白む年の瀬に 花は枯れにし ながめ 降り落ち
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クリスマス いくつも過ぎて お正月 明かりをつけましょ モミの木に
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『クリスマス、その一日前』そう書けば今日の作文はちょっと埋まるね
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いつもより 髪を整え 新しい 服を下して 病院へ行く
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こだわりの一品ですよと皿を出すその手に惹かれてはや十年
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波音に掻き消された声 貴女にだけ伝えたいのに メリークリスマス
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東京に 聖夜前日クリスマスイブ 雨降るも 雪にならざり 悔しきかな
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きっと君は僕の正解で 気づいたらどうすべきかの答えもあって
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もうちょっと話せばよかったあの人と勝手に一人で失恋気分
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雪の夜 光が街に 照らされる 貴方は誰と 景色見たかな
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信号機 貴方の元へ 行きたいよ 変わるのはいつ? ずっと待ってる
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クリスマス今年は平日クリスマス気楽にケーキだけ食べよう
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冬すだれ 心のあくたひと回し 缶蹴り遊び 思い出したり
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教会の人とほんとによく会うな 「よいお年を」と言ってきました
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色褪せし表札にある取り消し線 故郷に残る旅立ちの日よ
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蝋梅ろうばいの 花芽迎へし 山寺に 母の手引きて 歩む石段
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寒空のもと ひっそりと葉の裏に 剪定逃れ 残る空蝉うつぜみ
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愛犬の逮捕に走る 転がったワインのコルク咥えて逃げた
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暁に 消え入りそうな下弦月 師走の空の雲間隠るる 
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納言女史「冬はつとめて」って正気かよ 暗くて眠くて冷たいだけじゃん
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冬出張荷物が増えて一苦労 コートも着膨れだるまの如し
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家内では いつもつけてる 白仮面 たまに忘れて 喧嘩勃発
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隧道を一つくぐれば様かはり 枯れ山はもふ雪の葉を付け
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北陸も今のところは雪はなく ほんとの冬はこれからこれから
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