⑴ ちびまる子 かあちゃんみたいな 髪型に 絶対せんといて 「どうしよかなー」
4
愛犬にスターマインと名をつけた人が言うには「ただ可愛いから」
4
白いパジャマのカレー染み そうかそうか 食べたかったか はしゃぐなって
4
アンケート一文字変えた名で記すそういう事かDMの束
4
寒すぎて 悴む足を 温めた アイス食べながら 意味わからない
4
冬の光になりたい にぶく優しい温かくない透明な思い出
4
バターロール一つはそのまま食べちゃおう 全部私のパンだワネット
4
真っ白に塗りつぶされたカレンダー この星にもう明日はこない
4
師走となり老健施設長のオファー受け履歴書データのアップデートす
4
水栓をひねってお湯になるまでの時間が長く冬と知らされ
4
少年の墓前に咲ける白薔薇の枯れて散りゆく戦場の町
4
ぬいぐるみ、ブランケットの優しさを信じきれずに潜った冬夜とうや
4
明日は雪シャコバサボテン取り込みて師走の空は曇りて低し
4
月光夜どうしようもなく秋の風あしたは桃を買ってきましょう
26
今秋に終わりを告げるアスファルト肩に積もった雪を降ろすよ
31
不意に雪 雪を喜ぶ県でなく。ブーツとダウン着々とだす
32
恋人らのないしょ話を聞き終えて砂浜はまた海と語らう
16
ただ親友ともの元気な顔が見たいから チャイティーラテの香りの先に
27
お互いに耳遠くなり噛み合わぬ話ふえても居心地良き親友とも
40
澄みし空 三日月の色 温かく ほんのり照らす 遠き地球ほしまで
30
予約した 駐車場が 見つからず キャンセル料に モヤモヤつのる
20
露置きて 紅葉うつくし 雨上がり 南天の実の きらきらひかる
32
赤や黄の 落ち葉を踏みて 冬になる そんな空気も 嫌いじゃなくて
29
冷え込めば冷え込むほどによく研いだ大鎌のごと光る三日月
31
檜葉の枝杉の木の枝花屋にて並び始めて冬の訪れ
37
はつらつと若きスタッフ心地良く週一なれど心が弾む
32
批判することは簡単トゲトゲをもて余してはスマホをさわる
22
寮跡の敷地にも 木枯しの吹く 枯れ草の中 咲きをる野菊
31
麗らかな陽射し翳れば瞬く間 冷える足先 冬を告げをり
29
誰しもが 古傷痛む 夜もある 朝は来るから 今はおやすみ
27