鈍色の空に真っ赤な柿一つ少し痛んで魂の如
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曲流し我流のノリでリズムとる サザンのパワー部屋中満つる
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買いものは楽しいけれど捨てる時なぜゆえ心折れまくるのか
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秋日和 風無き庭にメジロ二羽 残りし花の狭間たわむる
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処分する十三年を病みに伏し義兄あにと夢みた電動ベッド
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夢に立つ 父のネクタイ 髑髏どくろ柄 無常?再生? 魔よけか決意?
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旧道の トンネル抜けて カーブする 右手に紅葉モミジ 燃え盛る秋
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畏れつつ自然のかたちを見過ごして先回りしてまた傷つけし
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所詮旅行。なのに嫁入り前夜のよう娘の髪をいて整え
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風に舞うミズキの紅葉もみじ見つめおり 白き山茶花揺れる夕暮れ
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さやかなる晩秋の空 見上ぐ如 背伸びし咲きぬ 皇帝ダリア
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逢えたのにだから足りなくなるわたし逢う前よりも淋しいの何故?
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履歴にはわずかに話した跡がある削除した事後悔している
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見上げれば 編隊を組む白鳥の 規則正しきVの字飛行
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店閉じし笑顔の美味しケーキ屋の瓦礫の山に秋雨のふる
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車窓から見える山々紅葉す 空気も澄んで水色の空
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うたた寝の薄目に映る信濃路は もみじに小雪、朝霧の里
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晩秋のハンドル冷たしひんがしの朝陽差し込み解かしていくごと
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通行人Aにも帰る場所がある 皆足速みな あしばやな初冬のビル街
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庭の花一輪挿しに生けましたそんなささいなことが幸せ
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冬になり バッタも茶色に 色を替え 自然の中で 生きる強さよ
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反論を飲み込んだ日のスーパーで長ねぎグッと折り曲げている
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寒がりの 猫に湯たんぽ 熱すぎず ほどよき温度 模索する日々
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削ぎたれば掬いきれなき葉もあらむ 秋の静寂しじま揺蕩たゆたう歌の
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窓辺から 星を見あげて 無になって 画面に向う 課題山積み
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離れてるから俺の代わりにそう言ってくれたストール三年目/寒くて登場
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菜園の 大きく育ちし白菜を 両手に抱えて秋空眺む 
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晩秋や ひむがしの空 オリオンは 大凧の如 昇りゆく夜半よわ
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柿の木のある方角でする音にいちいちビビる雪雨風の/熊
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なんとまあ二度目の蒲団の心地よさ こういうことをしあわせと言う
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