噴水が落ちる間際に映し出す街は眩しく崩れていたり
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立春の 光りにダルマ 解けおちて 幻と知る かたちあるゆえ
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元気でも慈しまれているような気になれるからおかゆが好きだ
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昼の月 凍らせあおく 吹く風の ふくら雀の 胸毛返せり
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冷ゆる朝「つららや」の声 外見れば 春待つ枝に白雪の花
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様々な 生き方あるが 寛容で 人に優しく そうでありたい 
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二月にんがつの午後に歩かば聞こへ来る公民館より懐かし叙情歌
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若人の「恋詩」読みて 過去想ふ 手のひら見つめ 溜息の午後
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納豆と 卵が賞味 期限の日 納豆チャーハン 夜のやすらぎ
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引き締めを図る狙いが見え見えの端っこにいる俺はエレジー
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時違わず狭庭に芽吹く福寿草 週の末には寒戻るらし
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いつの間に出来ない人になったのか悔しさあまりトライするだけ
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加速して形にせよと宣えば一刀両断 少数の声
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肩触れつ 春待ちバスは宙を駆け無限の星をひとつずつ巡る
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子を洗い 妻に託して 湯につかり アヒルのおもちゃ 沈めてプカリ
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「大人になれ」顔に書いてる「胡麻をすれ」 負け顔かまして山椒をする
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先生と妻がふたりでかたる子のテレビの前の背中をながむ
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物わかりいい父親の顔となりふむふむそうかパパはつまらん
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蒼瞳羊駝アルパカを 想ふだけでも セロトニン 大量発生 こころも軽く
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朝一に デスクの抽斗 そっと開け チョコを見つけて なぜか安心
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朝方の 東南東の 細い月 スマホを取り出し 調べる月齢
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便りがない のはよい便り と言うけど 空の便りは 良いか悪いか
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無能なる弁護士選ぶ愚かさが例の市長を追い詰めにけり 田久保某の家宅捜索始まる
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聴く力話す力も頼りない司会者が何故二十年もつ ついに降板
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ガムとゴム二重語と知るや噛むガムを吐きだしにけり ゴム臭しとて
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好きだよと言ってみてよとせがまれて言いも果てずに笑い合いたり
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まるで浅い夢のような曖昧さ回避 私のこれは浅くなどない
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ミラーボールの海だって泳ぐしさ 私はいつも溺れてるけど
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うしろから 視線を感じ ふりかえる やはりお前か リビングのG
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幾たびも眩き金を眺めてし若き日思う乱高下かな 投資詠金価格
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