観葉樹 渇いた土に 水をやり 根の先までも 届け冬の日
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名産の こんにゃく芋を 掘る農夫 腰曲がりても 後継者無く
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妹より届きしお芋 熱々のポトフで食みて元気貰ひぬ
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笑いつつ 手を取り走れば 粉雪が なれが睫毛に 我の睫毛に
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芳香ほうこうが 我の頭を ぬくとめる 妻がのこした 毛糸の帽子
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その涙「ごめん」がいっぱいつまってる溢れる瞳の奥の青空
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誕生日のシフォンでは味気ない筒に隠すはお菓子か札か
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銭湯の 帰りに息子が 振り返り どうして月は ついて来るのと
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軽々とターンを決めて解き放つ 判断一瞬スポンッと決まり
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えり足を自慢げにみせパーキンソン病の母こゑはねをとめ
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AIと 日本文化を 語らへど  淡き言の葉 敬の香もなく
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秋の陽を風を吸ひ 黄色くなりぬ軒並みの柚子 冬の訪れ
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くもり空 月は清かに 見えねども シリウスあかるき 今日から師走
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一画目が震えて上手く書けなくて インクが紙に染みてにじむ
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たはむれに リンゴをウサギにしてみたり アドベントカレンダーを開いてみたり
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世の中が 五七五で 回ってる 訳ではないよ いま何時
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旅路にて霧雨の降る大通り楼閣の上鳳凰が乗り
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はや12月 共通テストの影せまり 静かな焦りに襲われる
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大輪の 黄色のバラのブーケなり 両の手で抱え しばし感嘆うっとり
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感動で 胸いっぱいになったまま ツナマヨキムチどーん、でお昼😸💐
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晴天に輝くイエスの星を見よ 我らはあれを打ち爆ぜさすのだ!
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自室より散歩の方が暖かい日が照っている師走の初日
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日が照れば暖房つけぬ自室より散歩の方が暖かかったり
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優しさが軽んじられる世界なら花屋はどうして街にたたずむ
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永遠の愛だったらよかったって何度思って後悔したか
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アルコール度数は高く高野山般若湯とは酒にはあらず
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陽光を挟んで走る山手線 降り落つ枯葉が天使のように
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君はもしかしてぼくの虹彩のカラーコードを知っているのか?
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師走端 我聞きたるは ミポリンの 歌声耳に 一年過ぎ感ず
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始めよう悔いのない選択をして生き埋めになる最期を拒む
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