万葉の 人に詠まれた 同じ月 やがて令和も 昔と眺む
52
気が狂う ほどの激しい 静寂が 君と僕の 横たわっていた
26
大またを 開いて今年を のぞき込む 一年の兆し 大吉と見えたり
28
正月も済んで孤食の日となれりお節の残りアレンジしつつ
39
杖つきて道を譲れば笑みこぼれ顔あげ仰ぐ初春の空
35
共存のすべは何処にも無いものか母ゆえ思う待ってる仔熊
27
冬枯れに烏の一羽柿つつき赤き実落つる哀しき青空
31
脳トレに短歌うた詠み始め丸二年 組み立てゲームも日毎に難し
32
公園の敷地半分削られて なんとか残った遊具のパンダ
28
玄関の鍵の音(ね)でホッとするくせに口を開けばトゲが混じって
31
旧友と再会もある体操会休憩とりつつシナプソロジー
26
希望者は冬眠してよい法律を! ムーミン谷の例に倣って
24
七福神めぐりて引いたおみくじの短歌を胸に今年も一年/大吉
29
マフラーの隙間の頬と生足なまあし 紅潮あからむ朝に  風切るペダル
24
長距離の乗車に耐へず むづかりぬ赤児 焦りぬ保護者 いたは
24
実家にて 調整役を 降りてみる 波ありつつも 終わり良しかな
15
くたびれて 酢を求むるは 道理なる 美酢みちょをあいにく 切らしてをりぬ
20
それぞれに持ち主の子の夢色に染め上げられているランドセル
13
好きなもの選んでいいよに歓声こえ上げてメニューに飛び付く小さな君よ
23
初春の 宴の後の後悔に 七草粥は胃の腑に優し 
24
玄関を 他所行きの靴が 埋め尽くし 茶の間の温度が 2℃上がる
19
神様がうっかり空を引っ掻いてできた傷から漏れる夕焼け
18
口元が映し出される手鏡に夕影は濃く濃くなりし髭
10
ビッグバン わたしの顔のみにくさと  きみの頭上におとされる◉
4
0学期 お前らはもう 受験生 聞かなかったが 後悔もない
4
大満足Lemonの香る推しの絵の陶板前に紅白過ぎる/大塚国際美術館
4
逝く人来る人除夜の鐘蕎麦を残して庭から望むシリウス
4
美術館座るところは幾多あるけれども広すぎ座る余地なし/大塚国際美術館
4
ドビュッシー 太宰治へ 凡人の 嫉で喚いて好意で泣いてる
4
中身のない話を続けて寝る前に反省会を開く毎日
4