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オリンピック 静かな実況 好ましき その瞬間に 身を合わす
5
けふもわたしが生きてゐると云ふダダイスム也 爪を噛み
5
生き終えた細胞で覆う脂肪の身 離せやしないし今世は脳幹
5
寒桜
春疾風
(
はるはやて
)
に 吹かれよと ひょうひょうとして ブレることなく
5
老羊駝 のんびり暮らす 小屋の中 天寿全う 心から祈る
5
一煎目は君 ニ煎目はわれ ティーバッグ 一つをいつも分けて飲みにき
5
図書館で 羊駝の書物 探しても 扱いなしとの 検索結果
5
「冬が好きなんです冬に死んだから」夏に死ぬのも悪くはないよ
5
十三時過ぎて出られぬ布と布の間たまる重いぬくもり
5
「本当に好きなんですか?」時雨降る「それってただの同居人じゃん」
5
アルパカの 唯一持ってる 写真集
黒羊駝
(
あの子
)
と
蒼瞳羊駝
(
あの子
)
だったらいいのに
5
南西の医療のない国でトゲ刺さる
(
あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の
)
長々し夜をひとりかも寝む /坂上田村麻呂 3/100
5
「離れてる」 君はいうけど 「触れてるよ」 怖さ隠して 伝えゆくわれ
5
離れつつ 揺れつつわれら 並びおり 手の温もりで 影を止めゆく
5
遠ざかる 勇気はなくて 立ち止まり 君の体温
(
ねつ
)
だけ いまは灯火
(
しるべ
)
に
5
病棟の枝分かれしてく夜たちを引き止めようと非常灯淡く
26
噴水が落ちる間際に映し出す街は眩しく崩れていたり
24
元気でも慈しまれているような気になれるからおかゆが好きだ
19
様々な 生き方あるが 寛容で 人に優しく そうでありたい
32
二月
(
にんがつ
)
の午後に歩かば聞こへ来る公民館より懐かし叙情歌
34
ピーと鳴り炊飯ジャーを空けた後卵一個で地上の奇跡
27
しだれ梅 硬い蕾が 揺れている 春はまだかな 口ずさむ夜
30
納豆と 卵が賞味 期限の日 納豆チャーハン 夜のやすらぎ
33
時間なき 我をみかねた カフェ店長 ひと休みしな クッキー差し入れ
26
「体験と経験の差は観察よ」ナイチンゲールの実地の叡智
13
抽斗
(
ひきだし
)
を整理整頓
混沌
(
こんとん
)
す思考と共に 心整ふ
27
ユリの木は枯れ花つけて空に立つ春を忘れずかすかな芽吹き
22
春忘れ芽吹きを忘れしおれゆく市井の一票どこかに消えた
15
食欲が戻り口にすトーストの小麦の香りが幸せだったり
29
遊びつつ寝覚めを
濯
(
すす
)
ぐ小径かな雨や花やと筆を滑らせ
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