道玄坂 葱まみれの蕎麦すすり浮かれた夜を正常化する
22
「お母さん寒かったね」と初雪をかぶりし母の墓を拭いぬ
42
雨降らば茶色く濁る泥川の河辺に咲ける白き水仙
30
病む父の横に座りて毛糸編む指もかじかむ大晦日の夜
35
朝ごはん 富士山望むリビングに ちょっと優雅な気分に浸りて
37
風禿かぜかむろけふは雪夜を触れけど まろきたもとに匂ふ梅の
25
予感してカーテンさっと開けてみる 白い世界が広がっていた❄️
45
二十年前はたとせの歌はあの日を連れて来ぬ 若気の至りふと苦笑い
24
御堂筋 輝き絶えぬ 星の道 君への想い 叶わぬと知る
19
ちょっとだけ 人助けした 帰り道 家に帰ると 福の香のする
39
もう何も いらないと思う その次にアレ欲しこれ欲し 波間におぼる / 思秋期
33
静寂を破りて急ぐサイレンを 無事であれよと見守る明星みょうじょう
26
初冬より空き家の庭の寒桜 満開近しと主待ちをり
42
布団という安全地帯に包まれて 外の嵐も遠い響きに
30
「あーね」では 終わってしまい そうだから すぐ打ち直す 君とのLINE
10
健診を 終へて解禁 唐揚げを 同僚ともと味わい 残業続く
33
手を繋ぎ初詣ゆく若者の我らにはなき作法まぶしき
27
ストーブの前に座りて半睡のあわいに遠き笛太鼓の
22
薄っすらと雪積む道を中学生白い息吐き追い越し急ぐ
28
小寒に黄砂が春を連れて来る ダウンを脱ぎて散歩に出るか
16
国語辞書 淡い恋慕を 表す語 ずっとさまよい 「初恋」を知る
18
「ごめんね」を言えぬまま積む言の葉の 尖りて母を、僕を、傷める
34
傾いた 店でパン屋を 営んだ アッパレ神戸の 叔母の生き様
27
レアアース 「類まれなるこの地球ほし」と訳してもよし 宇宙的には
20
父親のトイレ見届けさあ寝るか矢先のニュース31年/追悼阪神淡路大震災
23
愚かなる昨日のわれが服を着て明日の自分を汚しにゆくか
24
新しきカレンダーにも慣れてきて若気の至りでなくなる今年
28
ドーナッツ二口かじり「こ」も食べる。ぼっちな時間楽します技
27
「月が綺麗ですね」を待つきみの横顔は月
11
揚輝荘 新年茶席 穏やかな 小春日和の 冬のひと時
25