落雷だかなり近いなどこだろう ぼくにまっすぐ落ちてきたきみ
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それぐらい 許してあげなよ キミは言う 俺はダメだと 電話を切った
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午前2時 水晶玉の濁るように瞼が落ちた 三日月と僕
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いつぞやの 喉の痛みも 忘らるる 実に愚かで 実に平凡
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寝ぼけ顔 そこに大きな ニキビあり 体の訴え 連休をくれ
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曖昧な世界の輪郭 神経は痩せ細りて文学となる
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屋根裏の 占い師が持つ 甲羅には ルージュで書いた 裏切りの文字
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血潮の熱さばかりを知っている あなたの呪いになりたいんだ
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いっぴきのlinterとして本だったものを閲する如月の夜半
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我が動き マリオネットに 託す事 我やるべきは 心自由に
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我が夢は 笑いと夢と 感涙を 誰かに伝え 天に召されし
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降る雪も 思し召しかな 御仏の 困りこそすれ 逆らい難し
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ヒソヒソと額合わせてリキュールとロックグラスで踊るわたくし
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笑い顔 私のせいでたくさん笑って その顔みたくて 見つめてたくて
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どうすれば良いのかといふ正解を探さずにすむ一日がほしい
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そろそろね恋の話をしましょうよこっちの手札はないんだけれど
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レジ袋半分持つよ左手はわたしの右手のためのカイロ
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雪国で 素手で雪玉作る子ら 大切そうに 指の間に
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出鱈目に君が爪弾くカリンバは歌詞を求めて部屋を漂う
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芳醇な高級パンの香が満ちてポールのあまい歌声と合ふ
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宴あと静けさ満ちて胸つまる 時計の音がやけに大きい
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愛猫の ぬくもり膝に なお残り 静かな器に いつもの名呼び
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ふたりきり、今しかないと駆け出した 言いたかったの、言えなかったの
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女王蟻に肖し式服の白纏ふ偶像たらむ。宰相寫眞も
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万葉の 人に詠まれた 同じ月 やがて令和も 昔と眺む
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君想い 長く伸ばした 後ろ髪 引かれてどうも 断てないのです
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ベランダの 物干し竿に 紙袋 たしかにサンタは 届けてた 愛
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大またを 開いて今年を のぞき込む 一年の兆し 大吉と見えたり
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雑音を吸い込みながら降るけれど雪は白色静かに積もる
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ストーブに一番遠い季節呼ぶ窓の雪見つガリガリ君を
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