Utakata
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一年間ネームレスだった街路樹に答え合わせのような花びら
16
来
(
き
)
し方を夫と語りて呑
(
の
)
む夕げ 言ひたき事もお互い様と諭す歳月
(
としつき
)
16
友亡くし 今は友無き この身には
見
(
まみ
)
えずとても Utakataが友
20
八重桜 共に過ごした年月が 古き団地に静かに咲いて
44
推しの死に私も逝くよやめなさい同じとこには行けやしないの
18
鳴き声の 何とも言えぬ 美しさ 姿は見せぬ 南国の鳥
14
背後から 感じる視線 うなだれて 芋えらぶ
吾
(
あ
)
に スタバの人魚
20
愛、してる 恋してるとか どちらでも かまわないから かまわせてくれ
9
残り物 冷蔵庫から かき集め 一人の食事 意外と豪華
19
最期の日、きっとあなたを思い出し、涙溢しつ微笑んで死ぬ
8
丘は萌え ツツジの瀧に 霞む空 芝桜咲き 薄紅の川
16
薫風の先ぶれ浴びて歩きゆくフレンチブルの背 垣間見つめる
9
じわじわと 時を経てから効いてくる 父を亡くして 四ヶ月の今
22
うたを詠む 時に囁き 時に泣き 感じるままが いちばん素敵
18
この曲を聴いてはならぬ幸せな貴方との日々吾を苦しめる
25
頼まれてさらりと上げるブラインド 香炉峰の雪はないけど
9
洗濯と買い物で終わる雨の午後 濡れた花びらそっと撫でてる
9
一言に 振り回されて 沈み込む なんのこれしき 奮い起たせる
11
街灯の
下
(
もと
)
で雨夜の青もみじ 葉先の雫 光
清
(
さや
)
かに
20
思い出は捨ててしまえば良いですか私の記憶は消えて行きます
17
*朝が来る 眠れぬ夜を 独り占め 君がいたなら 抱きしめたいよ
13
テチテチと色とりどりのツツジ
並木
(
みち
)
かけていくのはいたちの赤ちゃん
15
ガラス吹きわたしの息の形を知る 泡立つ肌の風鈴できた
10
一睡もできなくっても一日を笑顔で張れるやったらできた
8
雨の中帰る友とは次に合う約束をせず「またね」もいわず
17
友人と知人の境埋まらない 日本海溝よりも深くて
10
その指が私が知らない花びらを 撫でると思うと切なく寂しく
7
ある物でいいやもそろそろ限界か 買出し阻む降り続く雨
15
曇天霧雨 前を向く 露を纏いし蜘蛛の巣 見惚る
6
新緑の丘のてっぺん遅咲きの桜色濃く晩春飾る
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