荒川の三角波は寒々と 花の浮かれをものともせずに
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勝手にも 吾の家あのいえ含む ここらへん 縄張りとする ダミ声猫
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春雨や いつもの電車 窓越しの 景色は緑濃く沁みわたる
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あご髭に白さもまざる海老蔵似友はとほくにありて輝く
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やがて来る 覚めぬ眠りを 思いおり 眠れぬ夜の 毛布を被り
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藪椿水仙榊水芭蕉群るるが常の地を這へ一匹
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帰る雁 剱超えるや 冴ゆる空   雪吹き荒ぶ 剱凍てつき 静けしや 
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雨が降るだけで曇れるガラス越し 私はそれほど正しくなれない
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休職をしてる先輩のロッカーで、ぬるくなっていくエナジードリンク。
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憧れの 雨に濡れるそれっぽいシーン 晴天決行 篠突く涙
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真夜中の小さな「おやすみ」聞きたくて寝たふりだけはうまくなったの
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新年度 今年二回目 スタートを きるにはちょうど 良いチャンス来た
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馬鹿馬鹿しい 話ばかりが 捗々しい 墓を相手に 誰憚りなく
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首都高で渋滞の中窓を開けこんなとこにも人は住んでる
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意図せずに「とんでもないです」口に出て私はついに心をなくす
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盾ごしに 聞こえる声が 本物と 知ってて騙される ふりをする
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みちばたで みちにまよって みちをきく みちゆくこらに みちをおそわる
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LILIDOG!その究極の軽さゆゑレトロパソコンで動画たのしまる
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外界の荊棘で身を取り囲みぬかるみの良さを背中に掲げ
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人生を舐めてる五十路の先輩が、渡してきた使いかけのホッカイロ。
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風の音は多分明日も聴こえないそんな夕焼けに手を振ってみた
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春の花はどこか心に遠けき儚き色さえ吾にも重ねつ
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脳みそが馬鹿になってるから今朝もあの子の影を踏み間違えた
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鉛筆を折って布団を切り刻み水飲み干して自分を守る
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ともだちに 賞味期限ってあるのかな ぱくぱくもぐもぐ一人はさみしい
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本当に あなたがわたしに くれたのは すべてが嘘で あったということ
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きみはペガサスになるのだどこまでもゆける翼を持っているから
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エイプリル フールも忘れ 過ぎ去った 慌ただしいが 年度の初め
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腐った世に 正々堂々 生きていく 泥にまみれても 曇りなき心で お題「正」
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忘れゆく瞼の裏に啓翁桜まだ描けてる、まだ描けてる
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