この塔が東京の街に短針の影を落としていると気づく君
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先生へ お願いです。 成人するまでここで待っていて 私必ず迎えに来ます
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旅前の どこいく?どこいく? 二人して お願い長く 23
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熱帯夜 眠れぬままに 月を見て 心も渇く 明けを待ちおり
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人類の総人口を危惧してる 奇数だったらハブられるから
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ボカロ曲作ってそう〈動く点P〉センター試験数B7点
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風乾き喉が渇いて水もとめ岩のしずくは魂うるおす
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夏の夕自然の風は 心地いいクーラーの風 偽モンの風
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女涙乾く速さはドライヤー男知らずにハンカチ差し出す
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不況下も 半額サービス うどん屋で 大行列にて カオスと化す
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天竜の 眼に息を呑む もみじ描く かわゆき龍に 親バカ粉砕
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山盛りのポテト溢れるトレーかな 自傷行為は月曜夜に
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吾子が焼くだし巻きの味やさしくて鳶が鷹を産んだと思う
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我が息子 強い癖毛を 伸ばしつつ 唯一無二と 胸を張る彼
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バス待つ間 風よく通る木陰にて見知らぬ人と雲の峰見る
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受験の子眠れぬ夜もあると云う どうにかなるの付箋あげたい
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休日は温泉巡り車旅亡夫きみと眺めし大夕焼けを
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炎天下 花火の為に 除草工 作業した我 観ること出来ず…
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カミソリを飲みこむ痛さと言うけれど カミソリ飲んだ人はいるのか?!
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花散るも宿根草はなほ愛し 繋ぎ咲かすが生き甲斐となり
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鳴き方がやや下手っぴな法師蝉に 洗濯物ほしものしつつ頬緩む朝
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学ぶ程言葉選びが難しく恋より短歌の悩みとなる
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グランドに熱き球児の声は消え カラスが一羽 涼む風の音
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生きている 小さな光を探してる 手にとり温められるくらいの
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爛漫の桜の如くほころんだ君に心のシャッターを切る
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冷たい飲み水の中を泳ぐ 白山プールは爽快絶無
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少しでも相手のミスは気になるもことさらにあげつらうべからず
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紫色 やたら目にする半日よ 明日は宇治だ 待っていてねと
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みんなして かわいいピンクをくれるけど(いやピンクもすきだけど) ねこ母の気質こころは 情熱の緋色あか
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あぶらぜみ地に還らんか横たわる 蝶傍らに舞いのひとひら
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