病む父の横に座りて毛糸編む指もかじかむ大晦日の夜
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しろつめ草 つんで帰ろう 幸せの  王冠かぶって 去り行くあの子
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現実を夢に戻して糖尿は忘れたらいいさあ初恋だ
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薄皮を剥いた数の子・枝豆が枡におさまるお節の一品
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猫かしら犬なのかしらと思いつつ足跡と歩く雪積もる道
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病室の繭から出れば年の瀬のまちはわれをも主婦にもどしぬ
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恥ずかしく視線落とすが完遂へ得点源を封じられても
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天気雨 不気味なまでに 空は晴れ 光の粒が 斜めに落ちて
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うたかたで 喜怒哀楽を 共にして 顔知らずとも 心繋がる/皆様良いお年を
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次々と新手現わる我が行く手 太刀は抜かぬと祠へ預け
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大またを 開いて今年を のぞき込む 一年の兆し 大吉と見えたり
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今朝の夢 貴女と気球で 見た景色 笑顔を今年は 支えられたら
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知らなんだ後光の光は八種類 神仏様も派手に決めるね
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あの夜に僕の心はハックされ君に夢中が止められなくて
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聴きながら歌えてたはずのHANAとミセスいざカラオケは悲しき玉砕
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あらたまの 年を祝いて 飲む屠蘇の 去年こぞより酔ひて ノンアルに替え
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神様におねだりをする初詣さて賽銭はどうしようかな
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リッツにも 負けぬご馳走 義母作る 角煮は絶品 三切れ食べた
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あらたまの年の初めの星空の兄はどの星 去年こぞに召されて
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初だとか 早々だとか 考えず この毎日を 変わらずおくる
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病み上がりなれば訪う人もなし正月だけが静かに来てた
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「これだけは」なんて言葉は捨て去ったスナフキン今日も風が吹いてる
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言の葉の樹々からぽたり一雫ひとしずく 波紋にゆらり 木の葉は回り
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こぷすいコップ水が すきなニャンコよ ちま猫ちゃん おみずたくさん のむのがよいよ
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チビ猫は 海苔すきだけど 味海苔は だめなのでしゅよ ふつうの海苔で
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薄っすらと積もる雪踏む踏んづけて落ちた柿の実潰れてあか
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今年から『界隈』などを使い出す老妻のいて、あたふたとする
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期待値はなるべく低くしておいて御神籤は結ぶのが目的
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大晦日 正月の夜も 病院で 働き方改革 知らぬ世代に皺寄せ
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手抜きだよ 母のいつもの料理こそ 皆で食べたいお正月
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