眠る恋 海底から聞こえた あの声は 海松みるのように 靡いている
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ぽっと出の電車のひざしが美しく かみを染めれることが悔しい 
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朝ぼらけ 空気凍み入る卯の刻に 布団の奥で五分を乞う身
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解けきらぬ霜を踏みゆき貼り紙の冬物在庫一掃セール
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ご自由にどうぞ殴っていくらでも響きも倒れもしませんけれど
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降る雪の 白きを眺む あかつきに こころばめれば またの年けれ
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「あ、雪だ」スマホのフィルムに一つだけぽつりと落ちてきた結晶で
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書く時は釣り堀みたいに屈んでる 成長ペースと机は合わない
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風が吹く 冷えた身体で喜んで あなたに飛び込む明日の花嫁
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君は云う 好きになって ごめんなさい 卑怯だよね 好きになっちゃう
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ふるさとを離れた私のインスタに雪は積もらずまっさらなまま
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夏が一枚白飛びして軒下で醜く沈黙してると近所の黒川さん
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上見れば 明き光に 急かされて 風に流れる 赤き葉の雨
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総選挙開票前に当選者出口調査は禁止にすべき
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殺してやるビール片手に言ふだけの 我が人生は悔いと悔いと悔い
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ソリ滑り 孫の役割おねだりで 綻ぶ顔を忘れてないよ
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戻れない二十歳はあれど ウィンストン頼りないけど重しにしよう
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忙しい イベントだらけ 選挙あり オリンピックに 寒波のピーク
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星もなく 息を潜める 半宵の 街は浅雪 レフ板に浮く
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凍てついた 道を掻き分く タイヤ痕 吸い殻は ビンカミノールの如く
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インテリを 遺物と化した SNS 歓喜歓声 行く手遮り
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テレビにて 氷上を舞う スケーター 我道ズルズル てんてこと舞う
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若者よ 戦争に行け 老人は高みの見物 そうなのか? さあ?
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円安で 物価はどこまで上がるやら ビールあきらめ チューハイにする
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自転車のテールライトは瞬いて君との距離を掴めずにいる
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サンダルをつっかけ歩くおっちゃんの背を見て走る天神の街
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トンツトトン 雪の精がノックする 屋根から垂れるしずく光らせ
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それぞれの心の内に点す火が 辺りを照らす明るい方へ
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出身地何処かと聞かれ答えるといつもあの日の記憶がよぎる
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五年前あなたがくれた腕時計今もつけてる嘘で隠して
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