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桜とか、雪とか、絵とか、イルカとか、二人で見たら、違うのかなと思う。
6
あの頃を妻と重ねる桜かな 腹ばいに駄々こねる子のいて
6
スタートに躓き騎手はへたり込む めげぬ
空馬
(
からうま
)
ゴールへ怒涛
6
咲く花に添える薫りの香ばしい初々しさの萌ゆる葉桜
6
真っ白な紙の中から現れし尾っぽを立てて迎え出る猫
24
言葉にはならない気持ち 春風が吹いて撫でてくこの感情を
52
サックスの深い音色は時をかけ心に届け夢みるごとし
19
菩提寺の墓の間に間に風遊ぶ夕には春雨そぼ降るらしき
46
農園で甘き香りの苺買い好みし夫に供ふ命日
48
空腹にガタゴト響く鉄路なり 廃止されてた車内販売
26
春浅き君住む街にほおき星 欠片を追ひて永遠の歌詠まむ
26
「姉ちゃんは…」と六十過ぎの弟に意見しているふるさとの午後
33
貧困と暴力とあゝファベーラのただなか早く春よ来てくれ
20
木立打つ雨音枕辺に迫り 澱みたる悔いの念立ち現れたり
14
球根の
出
(
い
)
でし芽見んと四つ這いになりて地中の温さ伝わり
24
別れとは辛くあれども美しい思い出の曲できゅっとしていたい
30
だだくさ
(
適当
)
に一日過ぎれど良き日なり今日に感謝の刻印ひとつ
41
いや、いける。筋肉が落ちか弱いが「進め!」と鼓舞し歩き続ける
27
通り道桜の有るたび確かめる開花宣言聞いた次の日
27
都合良く見えることだけ吐き出して そろそろ季節の
詩
(
うた
)
でも詠もか
19
知らぬ間に守られている日々だったトゲの刺さった軍手を仕舞う
31
真珠湾悔いて不戦を誓いたる日本の誇り風雨に揺らぐ
32
忘れない、どんな地獄に墜ちようと 大好きだから君は置いてく
19
魔術師は春風に乗り現れる桜の花に躍らされる
民
(
たみ
)
31
一羽だけ鳴いているのか白鳥が私の耳は何を聴いたか
33
寝
(
いね
)
られず 咳止まぬ我が背中をば さすりぬ母の手 幼日の
夜半
(
よわ
)
31
昔日
(
せきじつ
)
の夜 冷気入らぬよう布団の端 トントン叩く母の手の記憶
20
朝食の片付けせぬまま 遠き日に想い巡らす 日曜の朝
22
興冷めなプラのちょうちん連なりて 地域振興さくら祭の
19
一人城 引き揚げてきた三男の 荷物が我が家の居間占領し
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