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ひたすら聴く 介護頑張る友の愚痴 「スッキリした!」が何より嬉し
29
坂道を風ひんやりと吹き抜けて隣家の庭の藤棚ゆらす
13
こそばゆい「あら、おくさま」のスタンプのラインは知らず難儀の妻を
29
短めの自己紹介も不得手ゆへ 声だけ作る講座日初日
39
季の移る境に
身体
(
からだ
)
慣れぬ折 躑躅の香り甘やかに嗅ぐ
27
故郷の思ひで辿る旅終へて夫とねこ待つ家に帰へりき
20
時を得て 紐解れたり 花蕾 名を上ぐりて 立てば芍薬
13
縁側で
三
(
み
)
つに髪結ふ母が手の刻まれし皺 幾春越えて
33
果てしなく 続くパレード 円周率 次は何かな いかなる未来
35
かっくんと顔を真上に振り上げて錠剤を飲む 父のしぐさで
17
枕花 百合の花粉が床に落つ花瓶の水はそのままの朝
12
野に還る耕作放棄畑には黄色が満ちるたんぽぽ群れて
20
雨男
(
レインマン
)
と 並んで歩く 男との 狭間に見ゆる 傘の幻
9
ざわざわと四月の雨の冷たきに
鼬
(
いたち
)
轢かれし道にそぼ降る
10
櫛に生ゆ 母の髪の毛 細き見て芒の夕べの風を抱く我 「芒のぎ。すすき」
23
荒天の 運河の流れ 見つめつつ アトリエで待つ 時とまる午後
26
進みゆく夏への歩み 止めるよに ひんやりそぼ降る 雨に癒され
21
我慢する ふりをしてれば いつの間に 心のどこか 壊れる音が
6
真夜中の こむら返りに 悶絶中 口開けて寝し 旦那は他人
21
自転車も 押して歩けば 歩行者ぞ 横断歩道で 理不尽クラクション
23
どこまでも 続くであろう 道々を ゆっくりゆっくり 歩いてみたい
19
受け継いで息継ぐ暇もないほどに馬群に揉まれ駆ける愛馬よ
15
裏読みを楽しむ僕は
銀河人
(
ぎんがびと
)
距離はいらない心がワープ
15
渡してと 店員へ言い 品を入れ レジ待ち人の ストレス緩和
16
満開の 桜の枝と 握手して 優しく今も祖母はほほ笑む
19
紅白の 躑躅の香る 道の辺に 我れ深呼吸してペダル踏む
25
雨の夜の 街の光りの 水滴を 受けるメガネはまるで油絵
24
発つ想い紡ぐ衣を肩に掛け今すぐ行くよと
歌雲
(
うたぐも
)
に乗り
20
薄日差す静かな午後にしとしと新緑濡らし雫となりぬ
10
ひと冬の埃清めたストーブを再び灯す雨の寒き夜
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