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カタカタと震える身体と窓の音 香り感じる 春はもうすぐ
6
たくさんの子たくさんの親が集う式典の たくさんの十五年に涙ぐむ
6
はい!と言い 卒業証書を 受け取って 毅然と礼した 涙腺崩壊
6
砂の山ビキニ姿でトンネルを ナンパも無視で掘る女子高生
6
存在が罪であるとも 存在は偉大なりきと讃えらるらん
6
晴れた空風花が舞いすぐに消え 積もることない雪を眺める
6
駈けてでも拭いにいくね 私と出会う前に流した涙をぜんぶ
6
甘夏が微妙な風味の一個でも全部食べきる貧乏性よ
6
梅園の中歩きつつ足元の飛び石気にし足袋に手をやる
6
学び舎の師の声に舞う花の雨 友と別れを暫し惜しむらむ
6
ズキズキと 忍び寄る棘 増す痛み 足を引きずり 帰路を急いで
6
ミサイルはミサの頭上に降り注ぐ葡萄酒の血を拭う間もなく
6
残雪の庭にはあれど日向にはすでに福寿草一輪あらはる
6
今日が来た春眠覚めて眉重く牛乳パック傾けて飲む
6
初鳴きのウグイス聞きつつ朝散歩 雪の富士にも春はすぐそこ
51
気を抜いた背中の写る一枚にどこの老婆と目を疑いし
37
いたずらは得意謝るのは苦手似たもの親子並んで
午睡
(
ひるね
)
52
畑 終
(
はたお
)
へて 薄暮に浮かぶ 白き月 弥生最初の 望月を待つ
42
軽トラが集い田畑も春支度
雲雀
(
ひばり
)
囀る
長閑
(
のどか
)
な日和に
39
独り身が 語る事無く 桃節句 頬と心を 氷雨が叩く
38
邪魔になり冷たくしたら後悔のレコードばかり聴く引き篭もり
37
母の肩
揉
(
も
)
めば
上手
(
うま
)
いと 褒められり 亡き後に残る 感触寂し
31
春寒の冷たき雨のそぼ降りて 独り逝かれし翁を送る /ご近所さん
33
手伸ばせば 届く君の肩 波打った 鼓動のせいで 話しかけられない
22
朝食の支度のじゃまを やめたねこ 楽だけれどね らしくないんだ
27
沈みたる気乗りのせぬ日ネトフリでサザンのおじさんパワーいただく
22
晴天の青に優しく包まれて
春草
(
しゅんそう
)
萌
(
めぐ
)
む 啓蟄の午後
33
朝はチャリ昼は無心で夜は外 風と寒さに歌を教わり
23
自閉症苦にもせず笑み快活なあの娘はきっと幸せになる
29
紅富士に寄りて映えるや十六夜の月に引かれて通院の朝 (3/5)
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