歳取って 死んで行くのが 当たり前 葬儀屋さんの コマーシャル聴き
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心捨て ベルトに乗って 運ばれる 製品ですか 人間ですか
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小さなる 虫歯削らず 抜く如き 扉の処理に 異議を唱えき /管理組合総会予算案
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整然と 材刻む音して もうお昼 お腹空かねどランチタイム
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違法改造バイクに「さびしい」とモールスを送られタオルの畳み方を間違える
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青纏い私は綺麗に歪になった 春の売り買いとかしよう
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バスに乗り 向かう病院 着くまでに 乗り物酔いと 人酔いで 
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タクシーで 帰る我が家 三十分 早く着けと 目を瞑る我
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冬深し 茜に燃える 富士の背に 雲海に埋み 薄墨染まる 春隣
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碧冴ゆる 白煙上がる  雪富士の  滑り轟き 山の背なだれ 静けしや
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目の前の 即物的な 幸せが 持て囃される そういう時代
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人類が 魂捨てて 飛びついた 架空の世界 幻の都市
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雨垂れの如き尿(ゆまり)の侘びしさを人麻呂ならば如何に詠みけん /歌聖柿本人麻呂
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お通じという言葉では伝え得ぬ生みの苦しみが三日おきに来る /阿鼻叫喚
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キリストが 復活したと 言われても 知らぬ存ぜぬ ソドムとゴモラ
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ぽかぽかと日差し春めきふらふらと裸で歩く人も出てくる /風狂如春酔
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甘い酒を飲んでる君と私の 日々はもうない 頼む角ハイ
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だらしなく開いた花弁のすえたような甘さが満ちた剥き出しの春
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雪深き ときはもういい 終われ冬 思うが減ると 寂しく想い
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減税と支援金 その場しのぎで 縁下りし自由は唾棄すべき
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苦手だわ 柚子の香りの 飲み物が ほっとゆずとか バスクリンだろ
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天気痛 あちこち痛む 頭に目 首に肩に腰 挙げたら切りがない
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取り戻す!塵の翼は二枚じゃないターンで全開「雨をぶち抜け!」
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オオカミよ瀕死貪る捕食者よもうウンザリだオレは脱走
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猫短歌最近詠めぬ感じある詠まない僕にニャンニャンと鳴く
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体調の良くなさそうなドクターにお大事にってささやいた母
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雨の日の黄シグナルは寂しかろう心の岐路にひっそりと立つ
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縄跳びで大波小波夕暮れを削り取ってたとも気付かずに
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噴水が落ちる間際に映し出す街は眩しく崩れていたり
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北向きの 玄関先に立つ梅の 固き蕾は これからひらく
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