もし明日命尽きてもそうするか正しさよりも愛おしきもの
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今やもう、眼鏡が曇ることなんかいとわずすする、独りラーメン。
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十五余年 くらしと育児の 千秋楽 こんなエンタメ そうそうないよね
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もうとんと掻かなくなった子の部屋に 失くした耳掻き五本現る
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若人わこうどよ 無闇矢鱈むやみやたらを 恐れるな  みちを守れば あとは自由だ
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信号に西日が射して赤青黄分からぬままにままよと進む
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初鳴きのウグイス聞きつつ朝散歩  雪の富士にも春はすぐそこ
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現存の天守に続く急階段 戦の知恵を今に語らむ
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畑 終はたおへて 薄暮に浮かぶ 白き月 弥生最初の 望月を待つ
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軽トラが集い田畑も春支度 雲雀ひばり囀る長閑のどかな日和に
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独り身が 語る事無く 桃節句 頬と心を 氷雨が叩く
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バーテンに 夫婦と思われ リラックス 打ち合わせの夜 話弾んで
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邪魔になり冷たくしたら後悔のレコードばかり聴く引き篭もり
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母の肩 めば上手うまいと 褒められり 亡き後に残る 感触寂し
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息子の助言WBC見るためにネトフリつなぎ老婆は戸惑う
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手伸ばせば 届く君の肩 波打った 鼓動のせいで 話しかけられない
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啓蟄の近し今宵は 十六夜いざよいさやか 雨の昨夜よべは ワームムーン
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朝食の支度のじゃまを やめたねこ 楽だけれどね らしくないんだ
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沈みたる気乗りのせぬ日ネトフリでサザンのおじさんパワーいただく
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学生服 友とはしゃいだ あの頃に もう戻れない 戻りたくても
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銃声はきこへて来ない非正規も正規もならび牛丼たべる
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ゆびきりを 求めるキミの 白い指 触れたら二度と 戻れない夜
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啓蟄に 根雪も解けて虫たちも 温む大地に手招きをする
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ルック バック ルック アヘッド! 躊躇なく 昨日を蹴って 今日を漕ぐ
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青空にキリンの如くクレーン立つ データセンター積み上がる 雲
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ひもすがらネット揺蕩う老人の終の住処か雲井の空は
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テレビでは悲しいニュースが流れてる。「悲しいね」って誰かと言いたい。
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このハゲと 執ねく秘書を いたぶりし人 返り咲く ほとぼりさめて
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だめなこと おかしいことに 声を上げ 守っていこう 明日の世代を
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鳩のこと何も知らない すべからく鳩も私を知らないだろう
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