新米母
3
3
投稿数
26

育児短歌を詠みます

無垢な笑み失う怖さ憂ふ世を 悟られぬよう笑みを保てり
15
カーテンの隙間に光るきみの笑み 決してこの子を戦に送らじ
16
今はまだ他の楽しび知らねども 新芽のやうに伸ぶるてのひら
10
いかにせむ眠れぬ子へと伝へよう 恐るることはないと言ふのに
10
戻らない時を思へば相反す 静かに眺む珠の寝顔を
14
幼き子 母生き写しと 言われども 柔らかき髪 父を写せり
10
腕に抱くたんだの2kgこれほどに重きものこそ他やあらむ
8
光あれ腕に眠る子我々が導くようで導かれたり
8
あさましや靴履いたらば今はまだ にきな足裏じき硬くなり
7
毎朝の支度戦と言うなれど 思い馳せるは戦禍の子供
11
護らねば夜毎新たに誓ふ音 この静寂にすぴすぴ響く
11
干すたびにせきあぐ思ひあはれなり 去年こぞにはなしの風孕むビブ
6
子がために本やネットを横断す息衝きできぬ情報の海
10
君の名を小さき衣に書きつらね 聞こゆ足音 手を止め思ふ
8
糧がためあづく我が子の顔眺む などかは離れじ心ばかりは
5
置けば泣き 抱けば我が腕握りたり ときの重さを決して忘れじ
13
うたかたと 知りて切なし この日々に 頬寄せられぬ 口辺のあわに
7
軟飯の 粘度に惑ふ 幼子よ 立ち向かひたる 人生の壁
9
気付けばや 小さなり箸 もの寂し いつしか長ず きみの手のひら
7
泣き顔を 夜のしじまに 抱き上げば 我が意得たりと 笑う小悪魔
8
いつか来る 拒まれる日まで 子に授く 泣いて求める 肌の温もり
15
横ばいの 線を睨んで 憂ふより 見るべきものは あなた自身を
8
親となり 縁なきふるさと 税金で 知らぬ子どもの 幸を祈れり
12
物寂し きみに与えし ひと匙に 今や恋しき 張りすぐる乳
13
朝餉にて ミルク浸せば クロワッサン 腕に残れる みどりごの重み
16
産み落ちた きみを率いる 大海の 泳ぎ方すら わからぬままで
10