Liddell
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投稿数
141
いつまでもなんとも言えない表情で陽だまりのまま ここにいて、ぬい
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縫い閉じたぬいぐるみの綿すみれ色 ハートのビーズがたまゆらになる
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曇り空家にいるから外干しで横降りの雨がぽつり、静かに
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見下ろせし景色すべてが色褪せて羽ばたき重くはなびらの落つ
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ひとときの鎧の肌を雨が打つ月の明かりが遠くにかすか
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よるに染むきいろの思ひ出揺(ゆ)るうみの約束交はすひまはり畑
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中央の則(のり)に逆らひ生まれ落つ愛するをさへ罪となるらし
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左手に指輪はめられ「綺麗ね」と弾む靴音ほほえみ返して
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麗日に白詰草の指輪編み心捧げて鼓動の華やぐ
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炭酸を飲む時よぎる被虐心 喉元通る痛み味わう
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今は亡き祖国で生まれ直したい大空を飛ぶカラスとなって
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やらかした帰宅し気づく買い忘れ明日まで続く束の間の青
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安息をまあるい箱に入れておく桃もう一度望み通りに
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横槍でレッテル貼られ照らされて衣服の泥にも縷々と笑われ
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憐憫を門前払い色めいて映画見に行くロードバイクで
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ひとひらの落ち葉のダンスいつまでもタイヤの足に汚されないで
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石の薔薇ただの花さえ知らないで私の過去の歪みが匂う
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これは檻 ヒバリその手に抱きて笑む空(から)の鳥かご見つめる瞳
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これは愛 空(から)の鳥かご飛び込んで羽をもがれたヒバリの笑う
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柔らかな愛だけ信じていたいからシフォンケーキにホイップ添えた
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アネモネと互(かたみ)に奏づ旋律はドレス宝石纏ひて舞へり
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チェスの後挑まれたるは花かるた種札引きし胸元に赤
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蒲公英の綿毛と蜂の舞う中で割られし鏡に笑むのは誰(たれ)か
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薬草と薊の香る庭園で共に頂く金銀花の茶
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彼(か)の部屋に飾られ枯れたる霞草 机上のペンの転がり落ちぬ
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花開く月下美人を袖にして誰をか思ふ互ひの瞳に
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朝顔の種蒔きて鉢に水を遣り飴玉ころり食みて笑む子よ
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薔薇を摘む横顔に棘、深き隈 今宵纏わぬ気高き白
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花蘇芳その名を宿す彼の衣 豊けき生ぞ育む紫
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片隅に薊の花も麗しく緑息づく彼女の箱庭
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