この氷溶けるまで
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私の歌はどのような声で再生されるのでしょうか

青白いイルミネーション 駆け足でこちらにやって来る師の予感
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気分が良くて勢いよく飲み干した珈琲が白いシャツに跳ねた
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立ち止まる事は許されない輪廻 母なる海を発ったがさだめ
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自らの体調さえわからぬ阿呆のためにマスクをつける季節だ
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濃いお茶を水で薄める僕と雨だから電車でやってきた君
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どいつもこいつも賢くて素晴らしい 湿った悪意がチラ見えしてるぜ
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この星に猿すら居なかった時代の光が今でもぼくらをみている
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いま君の感じたすべてが思い出になる頃、それはすでに贋物。
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知る事は世界の解像度を上げる 突き詰めると目を瞑りたくなる
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大学も研究室も図書館も寒くないのに、家だけ寒い。
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太陽が瞼どころか全身に灼きついていて秋が短い
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頭いい人がリスクヘッジと呼んでいる腰の引けた生き方
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俺はまだ1ミリだって本気ってやつを出しちゃあいないはずでさ
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遠い日の安易な恋は奥底で静かに私を締めあげている
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早起きは三文の徳 蛍雪の功 うん、そうか徹夜しようか。
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気取るなよ アンタの心は古めかしい言語で出力されてないだろ?
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石ころが宝石に見えるような目を持ったあなたの世界が気になる
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新幹線で4時間はかかる街 地元のナンバーついた原付
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趣味の域を超えた趣味は、いつの間にひとつ戻ってヘビーになってた。
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人々はそこがカラオケじゃなくても歌う行為が許されてるのに
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幼さが捨てきれないからラインの通知貯めてちょっと満足
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日差しはまだまだ強がっているけど風はどこかに秋を匂わす
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「もう九月?早いなぁ」って気持ちでいたらあっという間に六日も経ってた。
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いつの日か、歪めた物差しの目盛りが標準になるその日が怖い。
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だけれどもみんなによくみてもらうため、私はそっと目盛りを狂わす。
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私には私のための絶対の物差しがあり、それは折れない。
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あいまいをあいまいのまま放っておく その方がきっと世界はカラフル
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今はもう出る幕じゃないとわかってて、それでも舞台の真ん中が良くて
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七月を迎えた途端、灼熱を許せてしまう。やっと梅雨明け。
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台風は良いよね ふらっと国々をパスポートさえ持たずに渡れて
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