Utakata
登録
Login
サイトのご案内
七竹
フォロー
45
フォロワー
30
投稿数
60
テクニカルライター、元翻訳者。仕事柄堅くて具体的な言葉が好きです。今更ながら、百人一首を読み直し始めました。本歌取りを趣味にしてます。
1
2
次 ›
最後 »
雨降りは涙隠すのに丁度良い 過去に向かって傘を差す街
15
病院で二度と会えない帰り際目薬としての涙を溜める
14
象の鼻を哲学的に分析しロボット作る仕事がしたい
18
「今シーズン待ちに待ってた初舞台」折りじわの付くチノパンを履く
14
携帯が震えてほしい一心で罵詈雑言の売買をする
9
茜色外骨格の君を焼き外を剥き取り本質を得る
11
一人旅隣の隣の駅に行く川と中華と過剰な旅情
15
健康が不良なくせにおおかたの知らないものに怯えてしまう
8
人里の轍踏み分け鳴く熊の声聞くときぞ山は悲しく
12
「楽しかった。また今度会おうありがとう」芸術的に傘が消えてる
14
掬い取る三日月の影を栞にし鉄道に乗る帰る明日に
11
高速のトイレ休憩置き去りに 修学旅行が一人始まる
14
青空と無縁な迷彩色である夕方優雅に誘蛾灯で消ゆ
13
「自転車のけんけん乗りを次世代に」校内放送の校長先生
11
「イナバウアーを覚えるよりは簡単です」Ruby講師は画面見て言う ※Rubyは国産のプログラミング言語
5
虚無僧になる夜を迎える 虚無の中にすら何かあるのか
9
終端が近づく。茄子を育てたい。区民農園申し込みする
12
納豆を食べる程度の気構えでぜひ面接にいらしてください
17
池袋に通勤する鳩 荒川のゴルフコースに孵る卵が
10
汚れてもいい心にて来てください 社保寮完備明るい職場
14
明瞭に誰の役にも立たない日 ガチャを一つ引く、天使を
9
髪型を鳥のトサカに見立てると見える世界が少し優しい
12
鍵かけて蛇口の形のかな文字を探す。明日は漁火の日で
8
八月は六日九日十五日 言葉は祈りで風に溶けてく /上の句はこの時期によく詠まれる俳句
10
圧縮され続ける客用の羽毛布団 私は誰かを世話し続けたい
11
生きるたびに季節が嫌いになっていく 風鈴の音が消えた街角
14
我々は我々ではない人達になり得ることを忘れはしない
12
花の色は移りにけりないたずらに去年の兵庫のことは忘れて
9
海亀のような涙で悼む夜卵にすらなれなかった子ら
9
情報で太った私は日に三度。情報として食べるラーメン
7
1
2
次 ›
最後 »